奈良時代の発音の体系は、現代語と違っていました。 |
キ・ヒ・ミ・ケ・ヘ・メ・コ・ソ・ト・ノ・ヨ・ロとその濁音ギ・ビ・ゲ・ベ・ゴ・ゾ・ド及びエの発音に、二種類の区別がありました。 |
古事記ではさらにモにも二種類の区別がありました。 |
その区別は片仮名・平仮名では示せないので、一方を甲類、他方を乙類と呼ぶのが慣例です。 |
岩波書店日本古典文学大系『万葉集四』の校注の覚え書四によれば、 |
「 この発音上の区別は、奈良時代末頃から混乱しはじめ、平安時代になるとその二つが合併して一つになってゆき、 |
平安時代の極初期にはコの甲類乙類の区別と、ア行の e とヤ行の ye との区別を残すだけになった。
」とあります。 |
「 音読み・訓読みを問はず、とにかく一字一音の漢字一覧 」は |
岩波書店発行の日本古典文学大系『萬葉集一』・『萬葉集二』・『萬葉集三』・『萬葉集四』を底本としています。 |
日本古典文学大系の萬葉集は凡例に |
「本書は竹柏園複製西本願寺万葉集を底本とした。」とあります。 |
諸本の解説には |
「西本願寺本は、仙覚本のうちの最古の写本でかつ完本。 |
鎌倉末期の書写。 |
後奈良天皇から西本願寺に下賜されて西本願寺に伝わったのでこの名がある。 |
われわれは、この西本願寺本の複製本(竹柏園刊)を底本として使用した。」とあります。 |
古事記と日本書記は |
発音れ(re)以後、底本の原文のみ日本古典文学大系から国史大系に変更しました。 |
底本の原文の変更は、吉川弘文發行の国史大系第壹卷『日本書記』と国史大系第七卷『古事記』とを使用(奈良県橿原市立図書館所蔵)。 |
さらに国立国会図書館デジタルコレクションの国史大系第壹卷と国史大系第七卷のページと行目を活用して |
”パソコンで表示できない漢字”を示すことにしました。 |
国史大系第壹卷『古事記』 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/991097 |
国史大系第七卷『日本書記』 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/991091 |
さらに、史的文字データベース連携検索システム https://mojiportal.nabunken.go.jp/ja/ を漢字辞書として活用することにしました。 |
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