「(ye)」の万葉仮名

2016年5月29日更新   万葉散歩フォトギャラリー管理人 植芝 宏


 まだ日本人が文字を持っていなかった頃、万葉人は何とかして言葉を残したいと考えました。

そこで、大陸から伝わってきた漢字の発音を借用することを思いつきます。

自分の口から発する音声に漢字の発音を当てたのです。

これが日本語の記録、万葉仮名の始まりです。

(神代文字存在説もあります。)

このページでは、現代では使われなくなったヤ行の ye を万葉集に伝わる万葉仮名の用例から掘り起こして集計しました。

 万葉仮名の抽出にあたっては岩波書店日本古典文学大系「万葉集一」・「万葉集二」・「万葉集三」・「万葉集四」・

「日本書紀上」・「日本書紀下」・「古事記祝詞」を底本としました。


■「(ye) 」の発音に当てられている万葉仮名

 エクセルを使用して、万葉集に収録されている歌から発音「(ye) 」を含む句を抽出。

抽出した「(ye) 」を含む句から、


所、要、延、江、吉、枝、叡、曳、遥、兄、柄


を見つけて集計したところ、「(ye) 」の発音に当てられている一字一音の万葉仮名は410字あった。


■「所」の集計について

 「所」という漢字は万葉集に459字、 日本書紀に699字、古事記に205字使われている.が、「所」を「〜ゆ(yu)」と発音するものは万葉集のみで、日本書紀と古事記にはない。

そのうえ万葉集のなかでも一字一音の句には全く使われておらず、一字一音以外の訓仮名を含む句で漢文のように「ひっくり返って読む、返り点を付けて発音する句に限られる。

その一例と割合は次の通りで、「(ye)」の万葉仮名の集計にあたっては「所」を「(ye)」と発音する句のみを選別して集計した。

一例
番号 抽出用原文 読み 訓読み 作者
8 1629 益而所思 ましておもほゆ 益して思ほゆ 大伴家持
11 2546 所思 おもほゆるかも 思ほゆるかも 作者未詳
7 1405 君之所思 きみがおもほye 君が思ほyeて 作者未詳

句の割合



 
発音 ye ゆる その他
句数 137 120 66 136
割合 30% 26% 14% 30%


下表は万葉集に使われている漢字を軸に日本書紀と古事記の訳文から該当部分を抽出してまとめた。
万葉集   日本書紀   古事記  
仮名 発音 例数 漢文 該当する訳文 例数 漢文 該当する訳文 例数
所見  みye 72 所見 みゆるところ 3      
みゆ 60 我所見国 わがみるくに 1      
勿所見 なみせそ 1 以所見 あるかたちをもて 1      
      在所見焉 ところどころにみゆ 1      
  133   6   0
所念 おもほゆ 75     0     0
おもほye 10            
おもほし 4            
おもほす 2            
おもほせ 1            
おもへ 1            
おもふ 1            
  94   0   0
所知 しらさ 5 所知 しれるところ 6 所知国 しらさむくに 1
しらし 12 しらむところ 1 所知 しらし 8
しらす 4 しらす 1 所知国 しらすくに 4
しらせ 2       所知 しらせ 3
しらye 8            
しらゆ 7            
所知哉 しるや 1            
  39   8   16
所聞 きこゆ 15            
きこye 6            
きこし 2            
きかし 2            
きこさ 1            
所聞多 かしま(カシマシに当てる) 1            
  27   0   0
所聆 きこゆ 1 所聆 ききしところ 1      
  1   1   0
所思 おもほゆ 6       所思 おもふところ 3
おもほゆる 4       おもほし 2
おもはye 2       如我所思 わがおもふがごとくなる 1
おもほye 1            
  13   0   6
所泣 なかゆ 7            
  7   0   0
所射 いゆ 3 所射 いられ (「れ」はyeと発音するかも) 1      
  3   1   0
所忘 わすらye 13     0 所忘 わすれたまひし 1
  13   0   1
所宿 ねらye 4            
所宿有 やどれる 1            
  5   0   0
所縁 よさye 3            
よれる 1            
よりに 1            
  5   0   0
所云 いはば 2 所云 いふところ 1 所云 いへる 1
いはれし 1            
いはゆる 1            
いはyeし 1            
  5   1   1
所為 せられし 2 所為 するところ 2      
所為而 なして 1 なすところ 1      
所為 なして 1 せるところ 1      
      不知所為 せむすべしらず 5      
  4   9   0
所依 よせ 1            
よれる 1            
よさye 1            
よする 1            
  4   0   0
所来為 おこせし(遣為し) 2            
所来者 くれば 1            
  3   0   0
所取 とらye 2       所取佩 とりおばし 1
とらし 1            
  3   0   1
所偲 しのはye 1            
しのはし 1            
所偲由 しのはゆ 1            
  3   0   0
所言 いはれ 2 所言 いふところ 2 汝所言向之国 いましがことむけしくになり 1
いはye 1 聞汝所言 いましがまうすことをきく 1      
      随鰐所言 わにのまうしのまま 1      
      吾有所言 やつかれものまうさむ 1      
      告其所言 かのいひしところをつぐ 1      
  3   6   1
所遊 あそばし 2       所遊 あそべる 1
  2   0   1
所生而 うまれて 1 所生 うめる 7 所生 うめる 8
所生人 うまれむひと 1 うめらむところ 4 あれし 4
      うめらむ 2 なれる 3
      うまるる 2 あれまし 2
      うむところ 2 うめり 1
      なせる 2      
      なさむ 1      
      なしませるところ 1      
      なしたまはむ 1      
      なすところ 1      
      うましめたる 1      
      うませたまへる 1      
      うまれませる 1      
      あれます 1      
      あれませる 1      
      大兄命是昔天皇所生 おほyeのみことはこれさきのすめらみことのみこなり 1      
  2   29   18
所焼 やくる 1 所焼 やくところ 1 所焼著而 やきつかyeて 1
所焼乍 もyeつつ 1 やけたる 1      
      やかるる 1      
  2   3   1
所経 ふる 1 所経 ふるところ 1      
所経迹 ふれど 1            
  2   1   0
所纒 まかれむ 1 所纒 まかせる 3      
  1   3   0
所落 ふらye 1       所落之地 おちしところ 1
  1   0   1
所痛 いたき 1 所痛惜 いたみをしまる 1      
  1   1   0
所折 をらye 1 所折之国 へつれるくに 1      
  1   1   0
不所寝 ねらyeず 1 所寝 ねませる 1      
  1   1   0
所作 つくれる 1 所作 するところ 3 所作 つくれる 1
      すれる 2 つくりし 1
      はける 1 つくりたまひし 1
            つくりましし 1
            所作仕奉 つくりつかyeまつれる 1
  1   6   5
所詐 あざむかye 1 所詐 いつはれるところ 1      
  1   1   0
所顕 あらはれ 1 所顕 あらはしつる 1 所顕 あらはし 1
            あらはれたまひし 1
  1   1   2
所遣 つかはさる 1 所遣 つかはすところ 1 所遣 つかはさyeし 4
      つかはせる 1 つかはせる 1
      つかはす 1      
  1   3   5
所懐 うだかye 1 所懐 おもふところ 2      
      はらめる 1      
  1   3   0
所沾 ぬれぬ 7            
ぬれにける 3            
所沾良之母 ぬれにけらしも 1            
所沾之袖 ぬれにしそで 1            
所沾而 ぬれて 8            
所沾乍 ぬれつつ 2            
所沾名 ぬれな 2            
所沾計武 ぬれけむ 1            
  25   0   0



■「(ye)」の発音に当てられている万葉仮名




  その他
字数 137 68 65 60 35 34 4 2 2 2 1
割合 33% 17% 16% 15% 8% 8% 3%


 
句数 一字一音 3 2% 54 79% 57 88% 22 37% 0 0% 2 6% 2 50% 2 100% 0 0% 0 0% 0
上記以外 134 98% 14 21% 8 12% 38 63% 35 100% 32 94% 2 50% 0 0% 2 100% 2 100% 1
137   68   65   60   35   34   4   2   2   2   1


■巻別字数表
巻/仮名
1 5 1     1 1           8
2 6 1     1 4       2   14
3 3     5 2 1         1 12
4 18     2               20
5     14                 14
6 6     2 5 4           17
7 11     7 13 1           32
8 10 3       3           16
9 5     3 2 3           13
10 8 3 3 1 2 5           22
11 27     5 3 2           37
12 25 1   4 3             33
13 6     1   7 1   2     17
14   16 10 2     1         29
15   8 14 3               25
16 5     5   1 1         12
17   17 7 3               27
18   3 6 5   1           15
19 2 4 3   3 1           13
20   11 8 12     1 2       34
137 68 65 60 35 34 4 2 2 2 1 410


■用例
現代 万葉仮名を使っていた頃 句数 一例
漢字 語幹-活用語尾 仮名 発音範囲 番号 抽出用原文 読み 訓読み  
み-える 所見 み-ye 72 4181 影所見而 かげみyeて 影見yeて 一字一音以外の句
不見 みye-ず 19 3068 不見比鴨 みyeぬころかも 見yeぬ頃かも 一字一音以外の句
美要 ミye 7 3771 美要奴君可聞 みyeぬきみかも 見yeぬ君かも 一字一音以外の句
見要 ミye 6 4512 可気左倍見要? かげさへみyeて 影さへ見yeて 一字一音の句
美延 ミye 6 3625 美延奴我其登久 みyeぬがごとく 見yeぬが如く 一字一音の句
見延 ミye 4 3471 母登奈見要都追 もとなみyeつつ 本無(ヤタラに)見yeつつ 一字一音の句
民延 ミye 1 4220 毛得奈民延都都 もとなみyeつつ 本無(ヤタラに)見yeつつ 一字一音の句
美曳 ミye 1 4512 可気左倍見要? かげさへみyeて 影さへ見yeて 一字一音の句
こ-える 越而 こye-て 51 3186 山越而 やまこyeて 山越yeて 一字一音以外の句
超而 こye-て 20 1188 山超而 やまこyeて 山超(越)yeて 一字一音以外の句
将越 こye-め 1 2833 吾将越八方 われこyeめやも 吾れ越yeめやも 一字一音以外の句
古要 コye 8 3477 古要弖伊奈婆 こyeていなば 越yeて去なば 一字一音の句
故要 コye 7 3762 故要弖伎弖 こyeてきて 越yeて来て 一字一音の句
古延 コye 5 3962 山坂古延弖 やまさかこyeて 山坂越yeて 一字一音以外の句
故延 コye 2 3590 故延弖曽安我久流 こyeてそあがくる 越yeてそあが来る 一字一音の句
古衣 コエ(間違い…衣) 1 4116 也末古衣野由支 やまこえのゆき 山越え野行き 一字一音の句
可越 こyeぬ-べし 1 2663 可越 こyeぬべし 越yeぬべし 一字一音以外の句
可超 こyeぬ-べし 1 1378 可超 こyeぬべく 超(越)yeぬべく 一字一音以外の句
た-える 不絶 たye-ず 42 1807 不絶言来 たyeずいひける 絶yeず言ひ来る 一字一音以外の句
多延 タye 14 3619 多延受安良婆 たyeずあらば 絶yeずあらば 一字一音の句
多要 タye 12 4360 多要受伊比都都 たyeずいひつつ 絶yeず言ひつつ 一字一音の句
絶薄 たyeぬれ-ば 1 3330 緒之絶薄 をのたyeぬれば 緒の絶yeぬれば 一字一音以外の句
たye(て) 1 2419 言名絶 いふなのたyeて 言ふ名の絶yeて 一字一音以外の句
下枝尓 しづ-ye-に 33 2335 梅之下枝尓 うめのしづyeに 梅の下枝に 一字一音以外の句
ye 4 842 烏梅能之豆延尓 うめのしづyeに 梅の下枝に 一字一音の句
えだ yeだ 22 4177 松之狭枝尓 まつのさyeだに 松のさ枝に 一字一音以外の句
要太 yeダ 2 4501 麻都能左要太乎 まつのさyeだを 松のさ枝を 一字一音の句
延太 yeダ 2 3603 延太伎里於呂之 yeだきりおろし 枝きり下し 一字一音の句
ye 50 4065 伊里江許具奈流 いりyeこぐなる 入江漕ぐなる 一字一音の句
ye 3 4006 伊里延許具 いりyeこぐ 入江漕ぐ 一字一音の句
ye 2 3991 麻都太要能 まつだyeの 松田江の 一字一音の句
住吉 すみよし 住吉 すみのye 28 65 住吉乃 すみのyeの 住吉の 一字一音以外の句
墨吉 すみのye 6 283 墨吉乃 すみのyeの 住吉の 一字一音以外の句
墨江 すみのye 3 1144 墨江之 すみのyeの 住吉の 一字一音以外の句
墨之江 すみのye 1 3801 墨之江之 すみのyeの 住吉の 一字一音以外の句
清江 すみのye 1 295 清江乃 すみのyeの 住吉の 一字一音以外の句
須美乃江 スミノye 1 4457 須美乃江能 すみのyeの 住吉の 一字一音の句
須美乃延 スミノye 1 4408 須美乃延能 すみのyeの 住吉の 一字一音の句
わす-れる 所忘 わすら-ye 13 3159 不所忘鴨 わすらyeぬかも 忘らyeぬかも 一字一音以外の句
和須良延 ワスラye 2 4356 和須良延努可毛 わすらyeぬかも 忘らyeぬかも 一字一音の句
和周良延 ワスラye 1 880 和周良延尓家利 わすらyeにけり 忘らyeにけり 一字一音の句
忘枝 わすら-ye 1 3256 忘枝沼鴨 わすらyeぬかも 忘らyeぬかも 一字一音以外の句
忘目 わすらye-め 3 1880 忘目八方 わすらyeめやも 忘らyeめやも 一字一音以外の句
おも-う 所念 おもほ-ye 10 1805 所念者 おもほyeば 念(思)ほyeば 一字一音以外の句
於毛保要 オモホye 2 3928 於毛保要婆 おもほyeば 思ほyeば 一字一音の句
於母保要 オモホye 1 3961 於母保要之伎美 おもほyeしきみ 思ほyeし君 一字一音の句
所思 おもほ-ye 1 1405 君之所思而 きみがおもほyeて 君が思ほyeて 一字一音以外の句
所思 おもは-ye 2 3791 所思而在 おもはyeてある 思はyeてある 一字一音以外の句
不思 おもほye-ぬ 1 2701 不思鴨 おもほyeぬかも 思ほyeぬかも 一字一音以外の句
さか-える 将栄 さかye-む 7 183 将栄等 さかyeむと 栄yeむと 一字一音以外の句
盛未通女 さかye-をとめ 3 3305 盛未通女 さかyeをとめ 盛(栄)ye未通女(少女) 一字一音以外の句
左可延 サカye 2 4094 左可延牟物能等 さかyeむものと 栄yeむものと 一字一音の句
佐可延 サカye 2 4124 登思波佐可延牟 としはさかyeむ 年は栄yeむ 一字一音の句
左加延 サカye 1 4111 於非多知左加延 おひたちさかye 生ひ立ち栄ye 一字一音の句
佐可遥 サカye 1 3309 佐可遥越売 さかyeをとめ 栄yeをとめ(少女) 一字一音の句
佐賀延 サカye 1 4169 佐賀延伊麻佐祢 さかyeいまさね 栄yeいまさね 一字一音の句
茂座 さかye-ます 1 261 茂座 さかyeます 茂(栄)ye座ず 一字一音以外の句
ね-る 所宿 ねら-ye 4 71 寐之不所宿尓 いのねらyeぬに 寐(眠)の宿(寝)らyeぬに 一字一音以外の句
祢良延 ネラye 2 3665 伊能祢良延奴尓 いのねらyeぬに 眠の寝らyeぬに 一字一音の句
所寐 ねら-ye 1 2412 不所寐 いねらyeなくに 寐(眠)寝らyeなくに 一字一音以外の句
所寝 ねら-ye 1 2593 宿不所寝 いねらyeず 宿(眠)寝らyeず 一字一音以外の句
年良延 ネラye 1 3680 伊能年良延奴尓 いのねらyeぬに 眠の寝らyeぬに 一字一音の句
祢良要 ネラye 1 3684 伊能祢良要奴毛 いのねらyeぬも 眠の寝らyeぬも 一字一音の句
不寐 ねらye-ぬ 1 2844 寐之不寐 いのねらyeぬは 寐(眠)の寐(寝)らyeぬは 一字一音以外の句
き-こえる 所聞 きこ-ye 4 1614 所聞来奴鴨 きこyeこぬかも 聞ye来ぬかも 一字一音以外の句
所聞許 キコye 1 3867 所聞許奴可聞 きこyeこぬかも 聞ye来ぬかも 一字一音の句
伎許要 キコye 1 4069 都芸弖伎許要牟 つぎてきこyeむ 継ぎて聞yeむ 一字一音の句
伎己要 キコye 1 4209 伊麻太伎己要受 いまだきこyeず いまだ聞yeず 一字一音の句
吉許延 キコye 1 896 吉許延許婆 きこyeこば 聞ye来ば 一字一音の句
聞往 きこye-(も)-ゆく 1 1677 聞往歟 きこyeもゆくか 聞ye徃かぬか 一字一音以外の句
し-る 所知 しら-ye 8 1018 人尓不所知 ひとにしらyeず 人に知らyeず 一字一音以外の句
之良延奴 シラye 1 853 美流尓之良延奴 みるにしらyeぬ 見るに知らyeぬ 一字一音の句
不知 しらye-ず 2 1300 人不知 ひとにしらyeず 人に知らyeず 一字一音以外の句
も-える 燎管 もye-つつ 5 718 燎管曽呼留 もyeつつそをる 燎(燃)yeつつそをる 一字一音以外の句
焼管 もye-つつ 1 2695 焼管香将有 もyeつつかあらむ 焼(燃)yeつつかあらむ 一字一音以外の句
所焼 も-ye 1 269 所焼乍可将有 もyeつつかあらむ 焼(燃)yeつつかあらむ 一字一音以外の句
毛要 モye 1 4011 火佐倍毛要都追 ひさへもyeつつ 火さへ燃yeつつ 一字一音の句
母延 モye 1 897 心波母延農 こころはもyeぬ 心は燃yeぬ 一字一音以外の句
母要 モye 1 3962 情波母要奴 こころはもyeぬ 情(心)は燃yeぬ 一字一音以外の句
も-える 毛延 モye 2 1848 毛延尓家留可聞 もyeにけるかも 萌yeにけるかも 一字一音の句
毛要 モye 2 1418 毛要出春尓 もyeいづるはるに 萌ye出づる春に 一字一音以外の句
目生来 モye-(に)-ける 3 1846 目生来鴨 もyeにけるかも 萌yeにけるかも(芽生ye?) 一字一音以外の句
ぬえ-どり 奴延鳥 ヌyeとり 3 892 奴延鳥乃 ぬyeとりの 鳥の 一字一音以外の句
奴要 ヌye 2 3978 奴要鳥能 ぬyeとりの 鳥の 一字一音以外の句
宿兄鳥 ヌyeとり 1 196 宿兄鳥之 ぬyeとりの 鳥の 一字一音以外の句
な-える 之奈要 シナye 2 4166 之奈要宇良夫礼 しなyeうらぶれ 萎yeうらぶれ 一字一音の句
思奈要 シナye 1 131 念思奈要而 おもひしなyeて 念(思)ひ萎yeて 一字一音以外の句
志萎而 シなye-て 1 138 思志萎而 おもひしなyeて 思ひ萎yeて 一字一音以外の句
之萎而 シなye-て 1 196 念之萎而 おもひしなyeて 念(思)ひ萎yeて 一字一音以外の句
よ-せる 所縁 よさ-ye 3 2755 所縁之君之 よさyeしきみが 縁(寄)さyeし君が 一字一音以外の句
所依 よさ-ye 1 2731 所依之君 よさyeしきみは 依(寄)さyeし君は 一字一音以外の句
江須流 yeスル(防人の歌) 1 4345 宇知江須流 うちyeする うち寄する 一字一音の句
よ-い 将吉 yeけ-む 1 3069 直将吉 ただにしyeけむ 直にし吉(良)けむ 一字一音以外の句
要志母 yeシモ(東謌) 1 3509 安路許曽要志母 あろこそyeしも 有ろこそ良しも 一字一音の句
要思母 yeシモ(東謌) 1 3530 由可久之要思母 ゆかくしyeしも 行かくし良しも 一字一音の句
おび 叡比 yeビ(防人の歌) 1 4428 叡比波登加奈奈 yeびはとかなな 帯は解かなな 一字一音の句
  〜よ(助詞) 〜ye ye(防人の歌)   4340 等知波波江 とちははye 父母ye 一字一音の句
か-おる 香君 にほyeる-きみ 2 443 香君之 にほyeるきみが 香yeる君が(美しくつややか) 一字一音以外の句
尓太遥 ニホye 1 3309 尓太遥越売 にほyeをとめ 香yeをとめ(少女) 一字一音の句
尓太要 ニホye 1 4211 尓太要盛而 にほyeさかyeて 香ye栄yeて 一字一音以外の句
ふえ ふye 2 3886 笛吹跡 ふyeふきと 笛吹と 一字一音以外の句
輔曳 フye 2 N98 輔曳府枳能朋樓 ふyeふきのぼる 笛吹き上る 一字一音の句
府曳 フye 1 N97 府曳?都倶? ふyeにつくり 笛に作り 一字一音の句
くず-れる 久叡 クye 1 3365 伊波久叡乃 いはくyeの 石崩の 一字一音の句
将崩 くyeな-む 1 687 猶哉将崩 なほやくyeなむ 猶や崩yeなむ 一字一音以外の句
ひえ 比要 ヒye 1 2999 比要乎多 ひyeをおほみ 稗を多み 一字一音以外の句
ひye 1 2476 稗数多 ひyeはあまたに 稗は数多に 一字一音以外の句
い-う 所云 いは-ye 1 2535 所云物乎 いはyeしものを 云(言)はyeしものを 一字一音以外の句
所言 いは-ye 1 3300 所言西我身 いはyeにしあがみ 言はyeにし我が身 一字一音以外の句
と-る 所取 とら-ye 2 1403 手斧所取奴 てをのとらyeぬ 手斧取らyeぬ 一字一音以外の句
さいな-む 許呂波要 コロハye 1 3529 波伴尓許呂波要 ははにころはye 母に嘖はye 一字一音の句
所嘖 ころは-ye 1 2527 母尓所嘖 ははにころはye 母に嘖はye 一字一音以外の句
にく-い 迩久麻延 ニクマye   804 比等尓迩久麻延 ひとににくまye 人に憎まye 一字一音の句
いと-う 伊等波延 イトハye   804 比等尓伊等波延 ひとにいとはye 人に厭はye 一字一音の句
だ-く 所懐 うだか-ye   3791 母所懐 ははにうだかye 母に懐(抱)かye 一字一音以外の句
みだ-れる 美太要 ミダye   3563 多知美太要 たちみだye 立ち乱ye 一字一音の句
罵   ののし-る   所詈 のら-ye 2 3098 所詈而居者 のらyeてをれば 詈(罵)らyeて居れば 一字一音以外の句
安要奴 アyeヌ 1 1507 安要奴我尓 あyeぬがに あyeぬがに(…しそうに) 一字一音の句
阿要奴 アyeヌ 1 2272 阿要奴蟹 あyeぬがに あyeぬがに(…しそうに) 一字一音以外の句
サイ 佐叡 サye 1 3827 双六乃佐叡 すぐろくのさye 双六の采 一字一音以外の句
さ-える 左叡 サye 1 3281 氷丹左叡渡 ひにさyeわたり 氷に冴ye渡り 一字一音以外の句
はーえる 伴要 ハye 1 3491 伎礼波伴要須礼 きればはyeすれ 伐れば生yeすれ 一字一音の句
ye 1 407 柄者指尓家牟 yeはさしにけむ 柄は指しにけむ 一字一音以外の句
ye 1 213 百兄槻木 ももyeつきのき 百兄槻の木 一字一音以外の句
いつわ-る 所詐 あざむか-ye 1 773 所詐来 あざむかyeけり 詐むかyeけり 一字一音以外の句
しの-ぶ 所偲 しのは-ye 1 1065 所偲将往 しのはyeゆかむ 偲はye徃かむ 一字一音以外の句
ふ-る 所落 ふら-ye 1 1641 所落開有 ふらyeてさける 所落(降)らyeて開(咲)ける 一字一音以外の句
お-る 所折 をら-ye 1 1457 所折家良受也 をらyeけらずや 折らyeけらずや 一字一音以外の句
ぬら-す 所打沾 うち-ぬらさ-ye 1 1387 所打沾 うちぬらさyeぬ うち沾(濡)らさyeぬ 一字一音以外の句
き-える きye 2 1782 消失多列夜 きyeうせたれや 消ye失せたれや 一字一音以外の句
え-らぶ yeらye 1 2476 択為我 yeらyeしわれそ 択らyeし我れそ 一字一音以外の句
択擢 読み見つからず 択擢 yeらye 1 2999 択擢之業曽 yeらyeしわざそ 択擢ゆる業そ 一字一音以外の句
いなな-く いばye 1 3327 鳴立鶴 いばyeたてつる 嘶ye立ちつる 一字一音以外の句
ほ-える
ほえ-る
吠行年 な-ほye-そね 1 3278 犬莫吠行年 いぬなほyeそね 犬な吠yeそね 一字一音以外の句



■日本書紀において、「(ye)」の発音に当てられている万葉仮名





■古事記において、「(ye)」の発音に当てられている万葉仮名



  その他
字数 日本書紀歌謡     23     1    
此をば〜と云ふ     1     2 1 1
上記以外 136 28   18 12   1  
136 28 24 18 12 3 2 1
割合   61% 12% 11% 16%


  
字数 古事記歌謡 27            
〜は音を以ゐよ 1           2
〜を訓みて〜と云ふ              
上記以外 7 24 16 15 11 10 3
35 24 16 15 11 10 5
割合   30% 21% 14% 13% 9% 9% 4%



■日本書紀における「見(ye)」の集計について

 岩波書店 日本古典文学大系『日本書紀上・下』では「見」を「 れ 」、「 る 」と訳文しているが、当時は「 ye 」と発音した可能性がある。

しかし、著者のように「 れ 」、「る」と発音した可能性もある。どちらとも言えないので、今回は「れ」、「る」の万葉仮名のページで集計することにした。

見出し 干支紀日 西暦 月日 抽出用原文(新体字、簡体字、俗字) 読み
日本書紀卷第一 神代上第八段一書第二         恐亦見呑 おそるらくはまたのまれ(ye)むことを
日本書紀卷第二 神代下第十段一書第一         遂以見辱為恨 つひにはづかしめられ(ye)たるをもてうらめしとして
日本書紀卷第六 垂仁天皇二年     壬辰前二八年 是歳 並二処見祭 ならびにふたところにいはひまつられ(ye)たまふといふ
日本書紀卷第九 神功皇后摂政四十九年 春三月   己巳二四九年 三月 見火焼 おそるらくはひにやかれ(ye)むことを
日本書紀卷第十 応神天皇三十一年 秋八月   庚申三〇〇年 八月 而多船見焚 しかうしてさはのふねやかれ(ye)ぬ
日本書紀卷第十三 安康天皇三年 秋八月 甲申朔壬辰 丙申四五六年 八月九日 天皇為眉輪王見弑 すめらみことまよわのおほきみのためにしせまつられ(ye)たまひぬ
日本書紀卷第十四 雄略天皇即位前紀 安康天皇三年八月   丙申四五六年 八月 為眉輪王見殺 まよわのおほきみのためにしせられ(ye)たまひぬ」とまうす
日本書紀卷第十四 雄略天皇即位前紀 安康天皇三年八月   丙申四五六年 八月 抱皇子屍而見燔死 みこのかばねをいだきてやきころされ(ye)ぬ
日本書紀卷第十四 雄略天皇五年 春二月   辛丑四六一年 二月 俄而見逐嗔猪 にはかにしておはれ(ye)たるいかりゐ
日本書紀卷第十四 雄略天皇十四年 夏四月 甲午朔 庚戌四七〇年 四月一日 遂為官軍見殺 つひにみいくさのためにころされ(ye)ぬ
日本書紀卷第十五 顕宗天皇即位前紀 安康天皇三年十月       為大泊瀬天皇見殺 おほはつせのすめらみことのためにころされ(ye)ぬ
日本書紀卷第十五 顕宗天皇即位前紀 安康天皇三年十月       聞父見射 かぞのみこといられ(ye)ぬときこしめして
日本書紀卷第十五 顕宗天皇即位前紀 清寧天皇二年冬十一月   辛酉四八一年 十一月 其自?揚見害 「それみづからいひあげてころされ(ye)むと
日本書紀卷第十九 欽明天皇二年 夏四月   五四一年 四月 由是見亡 これによりてほろぼされ(ye)き
日本書紀卷第十九 欽明天皇二年 夏四月   五四一年 四月 由是見亡 これによりてほろぼされ(ye)き
日本書紀卷第十九 欽明天皇二年 夏四月   五四一年 四月 由是見亡 これによりてほろぼされ(ye)き
日本書紀卷第十九 欽明天皇五年 二月   五四四年 二月 由是見逐 ここによりてやらはる(ye)
日本書紀卷第十九 欽明天皇十六年 春二月   五五五年 二月 聖明王為賊見殺 「せいめいわうあたのためにころされ(ye)ぬ」とまうす
日本書紀卷第十九 欽明天皇二十三年 秋七月   五六一年 七月 由是見殺 これによりてこらされ(ye)ぬ
日本書紀卷第十九 欽明天皇二十三年 秋七月   五六一年 七月 亦並見禽 またならびにとりこにせらる(ye)
日本書紀卷第二十二 推古天皇即位前紀 崇峻天皇五年十一月       天皇為大臣馬子宿祢見殺 すめらみことおほおみうまこのすくねのためにしせられ(ye)たまひぬ
日本書紀卷第二十三 舒明天皇九年     六三七年 是歳 為蝦夷将見殺 えみしのためにころされ(ye)むとすること」といふ
日本書紀卷第二十三 舒明天皇九年     六三七年 是歳 必為後世見嗤 かならずのちのよのためにわらはれ(ye)なむ」といふ
日本書紀卷第二十四 皇極天皇四年 六月 (丁酉朔)己酉 六四五年 六月十三日 為入鹿見害 いるかがためにころされ(ye)たり
日本書紀卷第二十五 大化二年 秋八月 庚申朔癸酉 六四六年 八月十四日 不可見忘於世 よよにわすらる(ye)べからざることをしる
日本書紀卷第二十八 天武天皇元年 六月 (辛酉朔)丙戌 六七二年 六月二十六日 還恐見亡 かへりてころされ(ye)むことをおそる
日本書紀卷第二十八 天武天皇元年 秋七月 庚寅朔辛卯 六七二年 七月二日 巨勢臣比等見殺 こせのおみひとのためにころされ(ye)ぬ
日本書紀卷第二十九 天武天皇十一年 十一月 庚寅朔乙巳 六八二年 十一月十六日 若対捍以不見捕 もしこばみてとらはれ(ye)ずは
日本書紀卷第三十 持統天皇四年 冬十月 (甲辰朔)乙丑 六九〇年 十月二十二日 汝為唐軍見虜 いましもろこしのいくさのためにとりこにせられ(ye)たり
日本書紀卷第三十 持統天皇五年 三月 (壬申朔)癸巳 六九一年 三月二十二日 若子為父母見売 もしこかぞいろのためにうられ(ye)なば

参考 万葉集
番号 句番 抽出用原文 訓読み 作者 年代 西暦
5 894 29 都加播佐礼 遣され 山上憶良 天平5年3月1日 733
14 3372 5 於毛波流留可毛 思はるるかも 作者未詳    
14 3478 5 奈尓己曽与佐礼 汝にこそ寄され 作者未詳    
20 4322 5 余尓和須良礼受 夜に忘られず 若倭部身麻呂 天平勝宝7年2月6日 755


■古事記における「見(ye)の集計について

 岩波書店 日本古典文学大系『古事記』では「見」を「 え 」と訳文しているので、「 ye 」に変換して集計した。

見出し 抽出用原文(新体字、簡体字、俗字) 読み
古事記上卷 伊邪那岐命と伊邪那美命 神々の生成 見炙而病臥在 やかえ(ye)てやみこやせり
古事記上卷 大国主~ 稲羽の素菟 其身皮悉風見吹拆 そのみのかはことごとにかぜにふきさかえ(ye)き
古事記上卷 大国主~ 稲羽の素菟 見欺而列伏之時 あざむかえ(ye)てなみふせりしとき
古事記上卷 大国主~ 稲羽の素菟 汝者我見欺言竟 『なはあれにあざむかえ(ye)つ』といひをはる
古事記上卷 迩迩芸命 ?女の君 其手見咋合 そのてをくひあはさえ(ye)て
古事記中卷 神武天皇 東征 乃己所作押見打而死 すなはちおのがつくりしおしにうたえ(ye)てしにき
古事記中卷 垂仁天皇 沙本毘古王の反逆 詔之吾殆見欺 「あはほとほとにあざむかえ(ye)つるかも」とのりたまひて
古事記中卷 景行天皇 小碓命の東征 見欺 あざむかえ(ye)ぬとしらして
古事記中卷 景行天皇 小碓命の東征 因言挙見惑 ことあげによりてまどはさえ(ye)つるなり
古事記下卷 雄略天皇 葛城山 吾先見問 「あれさきにとはえ(ye)き



■抽出した万葉仮名の使用例


 ○ 「枝」 「延」 「曳」 「兄」

上記以外・・・古事記下卷 雄略天皇 金岡・長谷の百枝槻
見出し 抽出用原文(新体字、簡体字、俗字) 読み
古事記下卷 雄略天皇 岡・長谷の百枝槻 又天皇 またすめらみこと
古事記下卷 雄略天皇 岡・長谷の百枝槻 坐長谷之百枝槻 はつせのももyeつきのしたにましまして
古事記下卷 雄略天皇 岡・長谷の百枝槻 為豊楽之時 とよのあかりしたまひしとき
古事記下卷 雄略天皇 岡・長谷の百枝槻 伊勢国之三重 いせのくにのみへのうねめ
古事記下卷 雄略天皇 岡・長谷の百枝槻 指挙大御盞以献 おほみうきをささげてたてまつりき
古事記下卷 雄略天皇 岡・長谷の百枝槻 尓其百枝槻葉 ここにそのももyeつきのは
古事記下卷 雄略天皇 岡・長谷の百枝槻 落浮於大御盞 おちておほみうきにうかびき

古事記歌謡・・・古事記下卷 雄略天皇 古事記歌謡101
見出し 抽出用原文(新体字、簡体字、俗字) 読み 訓読み
古事記下卷 雄略天皇 岡・長谷の百枝槻 延能宇良婆波 yeのうらばは 枝の末葉は

日本書紀歌謡・・・日本書紀卷第十 応神天皇十三年秋九月中 日本書紀歌謡35
見出し 西暦 月日 N 番号 抽出用原文(新体字、簡体字、俗字) 読み 訓読み
日本書紀卷第十 応神天皇十三年 秋九月中 壬寅二八二年 九月 N 35 保菟曳波 ほつyeは 上枝は

上記以外・・・万葉集 巻2 231
番号 題詞 抽出用原文 読み 訓読み 作者 年代 西暦
2 213 挽謌/
藤原宮御宇天皇代高天原廣野姫天皇天皇元年丁亥十一年讓位輕太子尊号曰太上天皇/
柿本朝臣人麿妻死之後泣血哀慟作歌二首並短哥/
或本歌曰
百兄槻木 ももyeつきのき 百兄槻の木 柿本人麻呂 藤原宮 694〜710


 ○ 「吉」 「江」 「延」 「曳」

上記以外・・・日本書紀卷第一 神代上第五段一書第六
見出し 抽出用原文(新体字、簡体字、俗字) 読み
日本書紀卷第一 神代上第五段一書第六 其底筒男命・ そのそこつつのをのみこと・
日本書紀卷第一 神代上第五段一書第六 中筒男命・ なかつつのをのみこと・
日本書紀卷第一 神代上第五段一書第六 表筒男命 うはつつのをのみことは
日本書紀卷第一 神代上第五段一書第六 是即住吉大神 これすなはちすみのyeのおほみかみなり

上記以外・・・古事記中卷 仲哀天皇 神功皇后の新羅征討
見出し 抽出用原文(新体字、簡体字、俗字) 読み
古事記中卷 仲哀天皇 神功皇后の新羅征討 百済国者 くだらのくには
古事記中卷 仲哀天皇 神功皇后の新羅征討 定渡屯家 わたりのみやけとさだめたまひき
古事記中卷 仲哀天皇 神功皇后の新羅征討 尓以其御杖 ここにそのみつゑを
古事記中卷 仲哀天皇 神功皇后の新羅征討 衝立新羅国主之門 しらきのこにきしのかどにつきたてて
古事記中卷 仲哀天皇 神功皇后の新羅征討 即以墨江大神之荒御魂 すなはちすみのyeのおほかみのあらみたまを
古事記中卷 仲哀天皇 神功皇后の新羅征討 為国守神而祭鎮 くにもりますかみとしてまつりしづめて
古事記中卷 仲哀天皇 神功皇后の新羅征討 還渡也 かへりわたりたまひき

古事記歌謡・・・古事記下卷 雄略天皇 吉野 古事記歌謡98
見出し 抽出用原文(新体字、簡体字、俗字) 読み 訓読み
古事記下卷 雄略天皇 吉野 美延斯怒能 みyeしのの み吉野の

日本書紀歌謡・・・日本書紀卷第二十七 天智天皇十年十二月 日本書紀歌謡126
見出し 干支紀日 西暦 月日 抽出用原文(新体字、簡体字、俗字) 読み 訓読み
日本書紀卷第二十七 天智天皇十年 十二月 (癸亥朔)癸酉 六七一年 十二月十一日 美曳之弩能 みyeしのの み吉野の


 ○ 「愛」 「哀」

〜は音を以ゐよ・・・古事記上卷 伊邪那岐命と伊邪那美命 二神の結婚
見出し 抽出用原文(新体字、簡体字、俗字) 読み
古事記上卷 伊邪那岐命と伊邪那美命 二神の結婚 汝者自右迴逢 「いましはみぎよりめぐりあへ
古事記上卷 伊邪那岐命と伊邪那美命 二神の結婚 我者自左迴逢 あれはひだりよりめぐりあはむ」とのりたまひ
古事記上卷 伊邪那岐命と伊邪那美命 二神の結婚 約竟以迴時 ちぎりをへてめぐるとき
古事記上卷 伊邪那岐命と伊邪那美命 二神の結婚 伊邪那美命 いざなみのみこと
古事記上卷 伊邪那岐命と伊邪那美命 二神の結婚 先言阿那迩夜志愛(上)袁登古袁 さきに「あなにやしyeをとこを」といひ
古事記上卷 伊邪那岐命と伊邪那美命 二神の結婚 此十字以音 此の十字は音を以ゐよ
古事記上卷 伊邪那岐命と伊邪那美命 二神の結婚 下效此 しもはこれにならへ
古事記上卷 伊邪那岐命と伊邪那美命 二神の結婚 後伊邪那岐命 のちにいざなきのみこと
古事記上卷 伊邪那岐命と伊邪那美命 二神の結婚 言阿那迩夜志愛(上)袁登売袁 「あなにやしyeをとめを」といひ
古事記上卷 伊邪那岐命と伊邪那美命 二神の結婚 各言竟之後 おのおのいひをへしのち
古事記上卷 伊邪那岐命と伊邪那美命 二神の結婚 告其妹曰 そのいもにつげたまひしく
古事記上卷 伊邪那岐命と伊邪那美命 二神の結婚 女人先言不良 「をみなさきにいへるはよからず」とつげたまひき

此をば〜と云ふ・・・日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一
見出し 抽出用原文(新体字、簡体字、俗字) 読み
日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一 故二神 かれふたはしらのかみ
日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一 改復巡柱 あらためてまたみはしらをめぐりたまふ
日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一 陽神自左 をかみはひだりよりし
日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一 陰神自右 めかみはみぎよりして
日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一 既遇之時 すでにあひたまひぬるときに
日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一 陽神先唱曰 をかみまづとなへてのたまはく
日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一 妍哉 「あなにゑや
日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一 可愛少女歟 yeをとめを」とのたまふ
日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一 陰神後和之曰 めかみのちにこたへてのたまはく
日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一 妍哉 「あなにゑや
日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一 可愛少男歟 yeをとこを」とのたまふ
日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一 妍哉 あなにゑや
日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一 此云阿那而恵夜 これをばあなにゑやといふ
日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一 可愛 ye
日本書紀卷第一 神代上第四段一書第一 此云哀 これをばyeといふ

万葉集
番号 題詞 抽出用原文 読み 訓読み 発音 作者
12 3069 寄物陳思 直将吉 ただにしyeけむ 直にし吉(良)けむ tadanisiyekemu 作者未詳
14 3509 東謌/相聞 安路許曽要志母 あろこそyeしも 有ろこそ良しも arokotsoyesimo 作者未詳
14 3530 東謌/相聞 由可久之要思母 ゆかくしyeしも 行かくし良しも yukakusiyesimo 作者未詳


 ○ 「叡」

此をば〜と云ふ・・・日本書紀卷第十 応神天皇即位前紀 皇太后攝政之三年
見出し 抽出用原文(新体字、簡体字、俗字) 読み
日本書紀卷第十 応神天皇即位前紀 皇太后攝政之三年 既産之 すでにあれませるときに
日本書紀卷第十 応神天皇即位前紀 皇太后攝政之三年 完生腕上 しし、ただむきのうへにおひたり
日本書紀卷第十 応神天皇即位前紀 皇太后攝政之三年 其形如鞆 そのかたち、ほむたのごとし
日本書紀卷第十 応神天皇即位前紀 皇太后攝政之三年 是肖皇太后 これ、おほきさきの
日本書紀卷第十 応神天皇即位前紀 皇太后攝政之三年 為雄装之負鞆 ををしきよそひしたまひてほむたをはきたまへるにあyeえたまへり
日本書紀卷第十 応神天皇即位前紀 皇太后攝政之三年 あye
日本書紀卷第十 応神天皇即位前紀 皇太后攝政之三年 此云阿叡 これをば あye といふ
日本書紀卷第十 応神天皇即位前紀 皇太后攝政之三年 故称其名謂誉田天皇 かれ、そのみなをたたへて、ほむたのすめらみこととまうす
日本書紀卷第十 応神天皇即位前紀 皇太后攝政之三年 上古時俗 いにしへのときのひと
日本書紀卷第十 応神天皇即位前紀 皇太后攝政之三年 号鞆謂褒武多焉 ともをいひてほむたといふ

上記以外・・・日本書紀卷第三十 持統天皇十年三月
見出し 干支紀日 西暦 月日 抽出用原文(新体字、簡体字、俗字) 読み
日本書紀卷第三十 持統天皇十年 三月 (癸卯朔)甲寅 六九六年 三月十二日 甲寅 きのえとらのひに
日本書紀卷第三十 持統天皇十年 三月 (癸卯朔)甲寅 六九六年 三月十二日 賜越度嶋蝦夷伊奈理武志与 こしのわたりのしまのえみしいなりむしと
日本書紀卷第三十 持統天皇十年 三月 (癸卯朔)甲寅 六九六年 三月十二日 肅慎志良守叡草 みしはせのしらすyeさうとに
日本書紀卷第三十 持統天皇十年 三月 (癸卯朔)甲寅 六九六年 三月十二日 錦袍袴・緋紺?・斧等 にしきのきぬはかま・ひはなだのふとぎぬ・をのらをたまふ



HOME