〜列伝〜 　順帝の時代（１２６〜１４４年）に山に入って薬草を採り、曲陽泉で太平清領 道１００巻を手に入れた。そして、人の病や苦しみを治した。 　ソンサクが呉郡太守キョコウを殺し、エンショウと共にソウソウを討とうとも ちかけ、エンショウの使者、チンシンをもてなした。その席で諸将はウキツを拝 みに行った。しかし、ソンサクはこれが気に入らず、妖術師だと言って捕えられ た。 　そして、ソンサクは太平道チョウカクの一味だと言って斬ろうとした。しかし、 チョウショウやチンシンに諌められて獄につながれた。 　諸将が命乞いをし、リョハンがソンサクに 「仙人は雨風が呼べます。日照りが続く今に雨乞いをさせてはいかがでしょう。」 と進言した。そして、ソンサクに雨乞いを命じられて、見事に雨を降らせた。諸 将もさらに敬うのでソンサクは怒って首を斬った。 　しかし、夜明けに大雨と共に屍が消えて、以来ソンサクの前に幻となって現れ た。そしてソンサクの鏡の中に現われ、ソンサクが後ろを振り返っても誰もいず、 ついに体中の傷口が裂けて死んだ。

〜列伝〜 　黄巾の乱の時、済北相ホウシンに従った。 　その後、ソウソウに仕官し、徐州のトウケン、濮陽のリョフと戦った。 　チョウシュウが降伏したがカク策で再び反旗を翻した時、カコウトンの率いる 青洲兵が略奪を働いたのでこれを鎮めて農民を安堵させた。しかし、カコウトン の兵は逃げ帰ってソウソウに謀反して攻撃されたと訴え、さらにカコウトン、キ ョチョ、リテンが裏切りを告げた。ソウソウが兵を率いて迎え撃ってきた時、陣 を構えて 「今、背後にチョウシュウがいる。殿は聡明なお方であり誣告など捨置けばよい。 陣を固めないでどうする。」 と言った。そして、チョウシュウが攻めてきたのでこれを撃退した。この功績で 益寿亭侯に封じられ、カコウトンはソウソウに兵の監督を責められた。 　エンジュウやチョウシュウとの戦いにはテンイとともに先鋒をつとめ、ソウソ ウに降ったカンウの副将としてエンショウと戦った。 　官渡ではジョコウと共に烏巣を襲撃し、エンショウを追撃した。 　エンショウとソウソウの戦いの隙を突いて攻めてきた汝南のリュウビを駆逐し カコウトンに従って、新野のリュウビを攻める。しかし、火計に気をつけるよう カコウトンに進言するが聞きいれられず、ジョショの策に落ちて火計を受けて敗 走した。 　水軍大都督サイボウ、チョウインが処刑されると後を継いでモウカイと共に水 軍大都督に任じられた。ショカツリョウが１０万本の矢を調達するために攻め入 った時、矢を射て応戦し矢を取られた。 　バトウの敵討ちに攻め入ったバチョウを迎え撃ち、８合いほどして敗走した。 しかし戦局はソウソウ軍に有利に展開し、敗走するバチョウを追撃してバチョウ 軍のリカンに矢を当てた。 　樊城をカンウに包囲された時に先鋒として戦おうとするが、ホウトクに先を越 されてしまいカンウに矢を当てた。これ以上の手柄をホウトクに取られるのを恐 れて退却の銅鑼を鳴らして兵を退かせた。そして、樊城の北に陣を移すが、配下 のセイカに 「水攻めされると危険な地形です。」 と進言された。しかし、これを聞き入れず、カンウに水攻めを受けて捕えられた。 ホウトクは降伏せず斬られたが、ウキンはカンウに命乞いをして荊州に護送され た。この報せを聞いたソウソウは 「ウキンは３０年もわしに仕えていたのに。」 と落胆した。 　その後、呉が荊州に攻め入ってカンウを破ると、ソンケンに救い出された。そ してソウソウのもとに送り返された。 　ソウソウの死後、ソウヒにソウソウの墓の番を命じられた。墓の白壁一面には カンウに平伏して命乞いするウキンの絵が画かれており、恥ずかしさと憤りで病 気になって死んだ。

〜列伝〜 　ショカツタンが反乱した時、呉からショカツタンの援軍に向かった。 　ショカツタンは敗北して殺され、魏のオウキに降伏を言い渡されるが、 「加勢に参ったのに、役を果たさず降参できぬ。戦場で死ねる事は幸せだ。」 と怒って最後まで戦い、戦乱の中に戦死した。

〜列伝〜 　リュウヨウがソンサクと対峙し、タイシジが敗れて落ちていった後、ソンサク が城に押し寄せた。降伏せよと叫ぶソンサクに槍をしごいて立ち向かった。 　しかし、３合いせずに生け捕られた。ソンサクに陣中にかかえられて護送され る途中、ソンサクの力で抱えられたまま死んだ。 　ソンサクはさらにハンノウを一喝し、ハンノウは驚いてて落馬して死んだ。こ れよりソンサクは「小覇王」と呼ばれた。

〜列伝〜 　トウショウとオウジフク達がソウソウ誅滅を企てている時、下僕のシンケイド ウと密通している所をトウショウに見られ、怒ったトウショウに殺されそうにな った。しかし、トウショウの夫人のとりなしで棒罰で許された。 　シンケイドウはこれを恨んでソウソウにソウソウ誅滅の企みを密告した。