〜列伝〜 　キンイ、コウキ、キッペイの子、キツバクとキツボク等とともにソウソウの暗 殺を企てた。 　オウヒツに魏王の世を祝う事を提案し、それに応じたオウヒツは許昌城内の領 民に色とりどりの燈篭を燈して祝うように命じた。オウヒツは陣屋で祝宴を開い ている時、火が出て謀反が起こったかと慌てて飛び出した。そこをコウキに矢を 射られ、キンイのもとに落ち延びた。 　しかし、キンイの家の門の前で、キンイの妻に 「オウヒツは討ちましたか。」 と聞かれて、慌ててソウキュウの家に逃げ込んだ。 　そして、オウヒツがソウソウに密告したために、謀反を鎮めにカコウトンが駆 けつけた。味方には加勢がなくキンイ、キツバク、キツボクが殺されたと知り、 血路を開いて城門へ行った所、カコウトンの軍勢に押し寄せられ生け捕られた。 　ソウソウの前に引き出されると、 「無念、無念。」 と額を打ちつけながら言い、歯をかみ砕いて死んだ。

〜列伝〜 　ヨウフによって涼州刺史に推挙され、冀城を固めてバチョウに備えた。 　その後、バチョウに攻められてカコウエンに救援を求めたが、カコウエンはソ ウソウの許しがないために駆けつける事ができなかった。そして参軍ヨウフの再 三の諌めも聞かずにバチョウに降伏した。 　しかし、バチョウは 「追いつめられて降伏するとは本心ではあるまい。」 と怒って、一族ともに殺された。 　ヨウフはバチョウに降伏を諌めた事で義の士として生かされた。 　正史では、コウユウが「度量が大きく、意志が強く、世に優れた人材。」と父 のイタンに書を送った。

〜列伝〜 　若い頃から同郷のリュウヒョウのもとに身を寄せていた。 　リュウビが荊州にいた時、リュウビが乗る馬が凶馬的廬であったので、 「お召になるのは控えられた方がよろしいでしょう。」 と告げた。しかしリュウビは、 「人の生死は既に定まったもので、馬一匹に左右されることはない。」 と返したので、大いに感服した。 　その後、荊州刺史リュウヒョウが開いた祝宴で、サイボウがリュウビ暗殺を企 てていることをリュウビに知らせ脱出を手伝った。 　リュウヒョウ死後、長男のリュウキの使者としてリュウビと親交を深めた。ま た、リュウビにバリョウら馬五兄弟を推挙した。 　リュウビ入蜀の際は、カンウと共に荊州の守護に当たった。 　呉に荊州を落とされるとバリョウと共にリュウビの援軍の要請に向かった。し かし、既にカンウは殺されていた。 　リュウビに皇帝に即位するように進言した者の中にいた。 　蜀科をショカツリョウ、ホウセイ、リュウハ、リゲンと共に制定した。

〜列伝〜 　エンショウに毛城から出て兵糧道を固めるように命じられた。 　ソウソウ自ら討伐に赴き、キョチョに一刀のもとに斬られた。

〜列伝〜 　２２０年、魏文帝が皇帝を名乗り、元号を黄初とした。蜀のリュウビは喪を発 した。家臣からはリュウビを皇帝にする声が出て、一同が劉備を皇帝にすること を上奏した。その中の一人である。

〜列伝〜 　ショカツリョウの北伐でキョウイが蜀に降ると、キョウイは、 「天水には心を打ち割ったインショウとリョウショがおります。中から内応させ る事ができます。」 と言って、天水城に密書を矢にくくって飛ばした。密書は天水城のバジュンの手 に落ち、カコウボウと密書の事で図った。その事を漏れ聞いて自分の身を案じて 功曹のリョウショとともに天水城の門を開いて蜀軍を迎え入れた。 　カコウボウとバジュンは慌てて数百騎を率いて逃げた。 　冀城の県令に任じられた。 　その後、執金吾なったが、蜀滅亡よりも早く死んだ。

〜列伝〜 　幼少の頃、曹家の奴僕となって曹家に仕えた。 　魏の大将軍ソウソウの配下であったが、シバイが魏に反乱を起こすとソウソウ をシバイのもとにおびき寄せた。シバイはソウソウを誅殺し実権を握った。 　シバイの死後、シバシに仕え、ソウソウの仇を討とうと心に決めていた。また、 ブンキンとも交友を結んでいた。カンキュウケンとブンキンがシバシに反乱した 際、使者としてブンキンに近づいて、 「何故、５、６日我慢されぬのか。」 と、シバシの死が近い事を告げようとした。しかし、ブンキンにその意味を理解 されず、矢をつがえられたので泣きながら引き下がった。 　尹大目は、尹が姓、大目が字となっている。名は不明である。

〜列伝〜 　バチョウに殺されたイコウの仇討ちをヨウフ、キョウジョ、チョウコウととも にするが大敗した。しかし、そこに加勢に来たカコウエンにバチョウは敗走した。 しかし、敗走して歴城にきたバチョウを門兵はキョウジョの軍勢と間違えて門を 開きバチョウを入れた。 　バチョウは領民を残らず殺し、インホウ、チョウコウの家族もすべて殺された。 　その後、バチョウはカコウエンの軍勢が来たために敗走した。 　正史には敦皇太守に任ぜられていたが、豪族の勢力が取り仕切っており、それ が習慣であった。これを改善する事はなく、民は困窮していた。 　その後、ヨウフに加勢した

〜列伝〜 　リュウビが皇帝に即くことを承諾した時、ショカツリョウがついたてを叩くと 文武官達と共に外から入ってきて平伏した。 　その後、第一次北伐の時にリセンとともに博士に任ぜられて蜀の内政を行った。 　正史によると、荊州に遊学してシバキ達に古文を習った。

〜列伝〜 　リョフがソウソウと戦う際にチンキュウ、ゾウハに命じて泰山の賊ソンカン、 ゴトン、インレイ、ショウキらと手を結んだ。ソンカン、ゴトン、インレイ、シ ョウキらは３万の兵で山東でソウソウ軍を待ち構えたがキョチョの前に大敗した。 　リョフがソウソウに殺された後、ソウソウに従ったゾウハに勧められてソンカ ン、ゴトンとともにソウソウに降った。