2006年11月の独り言。
日記というほど頻繁には書けないと思いますので。


2006年11月30日(木) NHK杯・初日(久々に旅執筆モード)

今回の観戦にあたり、とにかく私はついていた。
(1)一般発売で全くチケットが取れなかったにもかかわらず、交換コーナーや知り合いに譲っていただきながら木曜から土曜日までのチケットを手に入れることができた。
(2)上司が換わって休みがとりにくくなったのだが、秋に休日出勤が入ったのでその代休をまわすことができ、実質休みを取ったのは木曜日の半日休暇だけで済んだ。
(3)会社の地元駅からの乗り継ぎがものすごくよかった。12時15分に会社を出て、待ち時間によるタイムロスがトータル10分以下の状態で近鉄名古屋駅に着いたのが2時50分。近鉄名古屋駅で特急を降りてからダッシュでJRのチケット売り場に駆け込み、ダッシュでJR名古屋駅の10番ホームに行き、ついでにコーヒーも買えて名古屋3時発しなの17号に間に合う。名古屋発長野行き特急しなのは1時間に1本、これを逃すとペアショートの前半が見られなくなるところだったのだ。

何か見えない力が背中を押してくれているような気がする。
雪ちゃんと宏博兄さんの最後のNHK杯、思う存分味わってこいと―――。


しなのの禁煙自由席にかけこんで二つ分の席を取り、窓際に陣取る。後ろの席にはサラリーマン。5つぐらい前の席には旅行支度をした70歳代の男性グループ。日常と非日常の割合が半々といった所だろうか。
中部の経済の要と観光都市、長野の二つの顔がうかがえる。

しなのには何回か乗ったことがあるが、名古屋から乗るのは初めて。千種を過ぎて15分もたつと本格的な山河の光景が広がって旅気分が一気に上がるが、実はこれは予告編ということも知っていたりする。多治見で普通の町に戻るが、常に山の稜線か川が見えている景色が続き、山の中へ入っていっていることを感じさせる。紅葉を愛でる景色ではないが、3時を過ぎて色のつく光が枯れ木に当たってそれなりの華やぎがある。
中津川を過ぎると本格的な渓谷が見られるのだが、この風景が逆に曲者。ほぼ一定の景色が常に続くので、途中で眠ってしまって通して景色を見られたためしがないのだ。今回も塩尻であきらめて眠り、篠ノ井のアナウンスで目が覚めた。久々に電車の旅執筆モードだったのになあ。
6時過ぎの長野駅前の気温は7℃、思っていたより暖かい。ホテルにチェックインして荷物を置き、バス乗り場に駆け込むと1時間に2本の路線バスでちょうど5分前だった。これまたついている。
(↑シャトルバスの存在が全く頭になかった人)

久しぶりの木曜NHK杯ではロビーで晩ごはんを食べている親子連れが目立つ。無料開放があったらしく満員だった2002年京都NHK杯の木曜日と違い、普通に空いているのんびりムード。予定より早く着いたおかげでコンパルソリーの第3グループを見ることができた。

前にも書いたことだと思うのだが、アイスダンスのコンパルソリーは同じテンポの音楽に乗って同じコースを同じステップで滑る。したがって理論上はスピードが全く同じということになり、スピードの違いで力量が推し量れる他の競技とは様子が違ってくる。
そんなコンパルソリーだが、第3グループ4組の中ではグレゴリー組だけスピード感が全く違っていた。「ギュイィィィン」という漫画的な効果音をつけたくなるような曲がりっぷり。エッジワークの差ということなのだろうか。通の人はコンパルソリーが一番面白いのだろうと思うが、そこまでくるには相当目を肥やさないとわからない。修行修行。
あ、でも木戸さん達のコンパルソリーが見られなかったのが残念だ。


詩子ちゃん達はシルク・ド・ソレイユに出てきそうなパーカッションが強い摩訶不思議な音楽。黒のオールタイツにスパンコールで変な模様が描かれている。カナダの割にこのペアはいつも一癖あるのを滑ってくるなあ…。
スローサルコウで詩子ちゃんが両手をついてしまっていた。

オベルタス組は赤と黒の衣装でフラメンコからリベルタンゴという、今年のODのようなラインナップ。オベルタスがソロジャンプで転倒し、スローでも転倒していた。今シーズンの二人についてはあまりいい情報は読んでいなかったが、それにしてもえらく調子の悪い。


さて第2グループについてはまずBBSに載せた物を再掲。

カナダのBuntinは丹ちゃんハオ君と面識があるらしく、
ウォームアップでリンクに出る直前になにやら笑顔で
アイコンタクトを取っていました。
そしてハオが超リラックスモード。
ウォームアップの時に近くで応援していた中国ファンに応えるのはいいとして、
演技に出て行く直前の「加油!」にも思いきり笑顔でした。
……あなた、準地元とはいえ試合でそれはどうよ(笑)


丹ちゃんハオ君の新ショートはスパニッシュというように報道されていたが、バイオリンがメインでちょっとだけスパニッシュかなという印象。ソロジャンプのサルコウでハオ君がミスし、スパイラルでも少しぐらつく。
ハオ、あなたリラックスしすぎ。

マルコー組は女性が白、男性が黒でペアには珍しいラテンのリズム。(たぶんルンバ)
ソロスピンが少し離れた程度で順調にこなしていっていたのだが、最後のスロージャンプで転倒。この組のスロージャンプは助走がほとんどなくて、加点がコンスタントに取れる大きな武器かつセールスポイントと思うのに、もったいない。それだけ当たり外れが大きいということなのだろうが。


雪ちゃん達のいる第3グループ。
リンクに降りてからただ滑っている時間が他の組に比べて格段に長い。よく見ると二人でさりげなく滑っているようだが見合わせる視線に色がついている演技モード。
他の組より遅めの本格始動でツイスト、リフト、スロージャンプ。ソロジャンプは交替でコースをとりながらシングル、ダブル、トリプルと着実に回転数を上げていく。宏博兄さんはトリノよりジャンプがよくなっていて安心。
練習時間終了1分間前のアナウンスがあってから雪ちゃんがリンク中央でソロスピン。一つ新しいポジションがあり、女子シングルによくある足をかなり持ち上げるポジションのもの。雪ちゃんはいいが、宏博兄さんできるのこれ?
ここ最近ペアのスパイラルやソロスピンで新採点への対応を目指してシングル的な要素が増えてきたが、柔軟性に差がある分男性の負担が大変だろうなと思う。


雪ちゃん達のショートの曲はオフィシャルページで流れている曲。あまりスパニッシュという曲ではなく、スケールの大きいダイナミックな二人の基本スタイルにそったものになっている。
ここでもう一度BBSから再掲。
ソロジャンプ、ツイスト、スローと確実にきめて問題のソロスピン。
始めのキャメルで宏博兄さんがぐらつき、何とか立て直したもののの
次のシットスピンで回転が180度ずれる。
雪ちゃんが脚を上げて180度に近いポジションチェンジをする横で
宏博兄さんが脚換えをしてシットスピン続行という
ペア競技のソロスピンにあるまじき状態。


宏博に―さ―――――ん!!!

違うポジションをとった二人がそれぞれに回っている、ある意味ペア屈指の珍場面のソロスピン。そういうことをオリンピックメダリストかつ世界チャンピオン、一時代を代表する王者がやるか!?
宏博兄さん、涼しい顔してやってくれるわ…客席のファンに無反応だったから安心していたのに……。

これはどう採点されるのだろう?心配していたのだが、TESを見るとノーポイントにはならなかったようだ。
どうも愛嬌があって笑ってしまう方向になるのはNHK杯だからか何なのか。宏博兄さんもハオもまったく(笑)。


シャトルバスで長野駅前に戻り、某さん二人とそれぞれの持ちネタを披露しながら居酒屋でひとしきり盛り上がる。こちらの持ちネタを披露すると、WFS25号で十分すぎるほどフォローされていた。ライターさんありがとう!
明日の席を確認しようということでチケットを見せ合うと、なんと私の席は彼女達の隣の席。
某さん方は一緒に買ったからともかく、私のチケットはチケット交換用の掲示板から定価で譲っていただいたもの。こういう偶然ってあり!?夜中12時も過ぎたオフィスビルの前で女3人大爆笑。
本気で背中押されているかもしれない、今回の観戦……。


そういえばウォームアップが始まる前のリンクサイドから、中国国旗を見たのか雪ちゃんがこっちを見てにっこり笑ってくれた。
嬉しかったなあ……。

2006年11月29日(水) 出発前にて

明日から土曜日までNHK杯を見に行ってきます。明日は午後から有給を取り、名古屋経由の電車で長野入り。コンパルソリーはあきらめ、ペアショートなら運がよければ始めから見られるかもしれないスケジュールです。雪ちゃん達がなるべく遅い滑走順を引いてくれるように祈っていましたが……。

雪ちゃん、ありがとう!

ということで見に行かれる方々、会場でお会いしましょう!

2006年11月21日(火) 西日本選手権雑感

今さらの感がある西日本話ですが、全日本と全日本ジュニアが始まる前に演技レポートを離れた面から一つネタを。

実は私、全日本や近畿ブロックは何回も見ていますが西日本の観戦は初めてだったのです。国内の試合で穴が空いた形になっていたのが、今回の観戦でようやく補完できました。
すっかり忘れていたのですよ。全日本選手権は地方のブロック大会、東西日本選手権を経て初めて出られる試合だということを。

全日本選手権は男女シングル、それぞれ30人前後がエントリーされます。西日本選手権に参加する選手の中で男子シニア選手は9人なので全員がそのまま全日本へ出場できますが、それ以外の選手には全日本出場をかけた勝負が待っているのです。
GPSに出る選手はブロック大会は実質免除、ジュニアからの推薦枠をマイナスして考えると、東西日本選手権の出場者が全日本に出られるのは上位10人前後と考えていいでしょう。
上位10人前後ということはすなわち後半2グループ。半分が振り落とされる試合、まさに製氷が分けるボーダーライン。

数年前に参加していたとあるスケートのメールマガジンで、ある女子選手が名前を伏せて日々の小話を寄稿してくれていました。ある号で「なんと!全日本に出られることになりました」という感じのいつもよりテンションの高い文面で全日本選手権への出場を知らせてくれたことがあったのです。
実際の彼女の演技は出場のボーダーラインを軽く越えていたので、また謙遜なされて…と思っていたのですが、そうではなかったのかもしれません。
全日本に出るということ、その重さがわかったような気がします。


ブロック大会から西日本への経路なのですが。
近畿ブロックに出場するシニア女子は10人前後なので全員西日本に出場でき、西日本選手権女子の参加人数は24人以下。ジュニア男子も人数的にほぼ同じ条件です。
ところがジュニア女子だと出場条件がさらに大変になります。

何しろ近畿ブロックだけで出場するのが22、3人。その中から西日本に出られるのが上位12名、後半2グループ分です。かなりの注意力と耐久力が要求される(ごめんなさい)近畿ブロック観戦ですが、さすがに後半2グループに入るような選手は個性があり、翌年見ても名前と演技スタイルを思い出せる選手達です。
そんな彼女達でもフリーを滑れない可能性があるのが西日本ジュニア。実際ショート終了後の順位はコンマ単位の差で差がついており、少しのミスで一気に順位が転がり落ちる展開でした。


耐久レースの度合いが高い全日本観戦ですが、これらの過程を経て出てきた選手達だということがわかった以上視線が確実に変わると思います。
……とはいっても私、今年の全日本は見に行けない可能性が非常に高いですが……(泣)

2006年11月20日(月) タイスの感想

色々書きそびれていますが幸いBS朝日を見られる環境にいます。となるとこれだけは書いておかなければいけないでしょう。雪ちゃん&宏博兄さんの新作フリー、タイスの感想!

今までにないブルーの衣装。ドラマチックな世界展開がない、一定の音楽を演じあげてしまう二人の世界。
最後のリフトをミスしてもしっかりTES60点以上をたたき上げ、技術的にも照準を合わせてきて。
ここまできたのかとしみじみ思います。ここ数年毎回思っていることなのかもしれませんが。

雪ちゃん、もう一年やりません?

あ、引退を引き止めたいのではありませんよ?
あまりにもいいので一年でお蔵入りさせるのはもったいないのです。これはもっと見たい。2シーズン目の爛熟状態になったところが見たい。できることなら写真も撮りたい。
もっとも一年で仕上げきってしまうかもしれないのが今の二人の力でもありますが。

雪ちゃん達の動向ですが、正直どこに転んでもいいのです。アマだろうがプロだろうが指導者になろうが私の二人に対する思いは変わらないと思うので。まあ見られなかったら穴が開くのは否定しませんが。
ただモチベーションが落ちた状態で滑られるくらいならスパッと引退してほしいとも思うのです。というかそんな状態になる前にきっちり後に引き継いで引退させてあげたい。
まあ二人は中国スケート界のスーパースター。周りもただではすませないでしょう。外部から見つつこの辺はいろんな事態を想定しながら当分は様子見になるのでしょうね。

2006年11月6日(月) 西日本の残像

実は西日本最終日に化粧ポーチをなくしてしまっていました。家に帰ってから気がつくあたり、身だしなみの何がごにょごにょと。
中身はせいぜい口紅とマスカラ、高い物は入っていないので金額的に大した損害ではないのですが、いざ新しく買い揃えるとなると結構面倒くさいものです。まあ口紅は似た色を買えばいいのですけれど…って、しまった去年の四大陸帰りに仁川空港で買った口紅(not免税品)も入ってるんだった!あれ気に入ってたのにー(泣)!

2006年11月3-5日 西日本選手権

虹の名を越える氷の乱反射 何色集う西に東に
西日本選手権の会場=レインボーアリーナということで。
掲示板で一人実況状態と化していましたが、この三連休は西日本選手権を見に行って来ました。

(色々書きたいことはあるんですが、書く余裕あるかな…)

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