+ Rubyレシピブック 268の技 / 青木峰郎、後藤裕蔵、高橋征義著、まつもとゆきひろ監修
Rubyは前からどうしてもモノにしておきたい言語。そのわりにサボってばかりだったが、この本なら効率よく勉強できるかも。易しすぎる本も難しすぎる本も、効率が悪い。自分のレベルに適した本に出会えれば...
+ アフィリエイト達人マニュアル−−プチ起業にぴったり!! / 森田慶子
amazonのアフィリエイトに参加した以上はもうちょっと真面目にやろうかと。そんなにうまく稼げるとは思っていないが、短時間で読めそうだったので
+ アマゾンで得するショッピング生活—Amazon.co.jpをもっともっと使いこなそう!
/ 田口和裕
上の本とかぶってしまったが、今、AmazonとGoogleの動きからは目が離せない気がして。
+ デザイン・ルール−−モジュール化パワー / カーリス・ボールドウィン、キム・クラーク
ソフトウェアの設計方法論と組織論の関連には昔からうすうす気づいていたが、ここ数年「モジュール化」をキーワードとして総合的に論ずるアプローチが表面化してきた。ソフトウェアでの常識が単なるメタファーとしてではなく本質的なものとして扱われるようになってきたのは小気味よい。
+ イノベーションの本質 / 野中郁次郎、勝見明 (
キャッチーなタイトルに惹かれて、著者の名前を見れば、これは買わざるをえない。クリステンセンの向こうを張れるか。「立て、ミドル」のオビが泣かせる。泣かされる歳になっちまった...
+ 自然再生—持続可能な生態系のために / 鷲谷いづみ
最近、business ecologyとかbusiness eco-systemという言葉によく出会う。ビジネスであれ、自然であれ、生態系で重要なのは「戦略」である。だったら、互いに学びあえるところがあるのではなかろうか。
- 生命の未来 / エドワード・O・ウィルソン
生物多様性至上主義マニフェスト(?)。「環境問題の大きなジレンマは、この短期的価値観と長期的価値観の衝突からきている。」 環境問題に限らず、日々の仕事でもめる原因のかなりの部分もこの衝突だな。「明日のメシはどうやって喰うんだよ?」「3年後に会社がなくなってもええんか!」
- 世界へ アメリカンフットボール(上級)入門 / 板井征人
ライン戦のおもしろさはわかっているつもりでも、これまでは駒の動きとしてしか見ていなかった。自分ではプレイしたことがないのにずいぶん楽しませてもらっているスポーツで、個々のプレイヤーが何を考えて練習しているか(すべきか)を垣間見させてくれる。こんなストイックな世界にはもう戻れない(って、年齢と体格と資質の問題だろうが)。やっぱりビール片手に見るのがいちばん。でも、本書はそんな観戦にも深みを与えてくれる。
- ネーミングの極意—日本語の魅力は音がつくる / 木通隆行
ネーミングの話は半分くらい。残りの半分は古き良き日本語へのノスタルジー。一見科学的なアプローチのようにみえてずいぶん恣意的。自分の名前を音相分析してみたら、本当の性格は自分が思い込んでいたのと違っていた、って違うでしょそれは。
- ウェアラブル・コンピュータとは何か / 板生清
「ウェアラブル」といいたかっただけちゃうんか、というくらいあれもこれもと話題豊富。「ユービキタス」もそうだけど、流行言葉で自分のもちネタを括ってしまう、というのは研究者の宿命なんでしょうか。たしかにネーミングは大事だけど、そんなに迎合しなくても。かといって、「ネイチャーインタフェイス」を商標登録出願するというのもやり方が違うような気がする。
- 個人情報の現場—あなたの秘密はここまでバレている / 岡崎昴裕
話題の「個人情報」の話はあんまりなくて、超作業、ではなくて調査業つまり探偵業の裏話。あやしげな探偵とまともな探偵を見分ける調査はどこに依頼すればいいんでしょうか。
「いき」の作法 / 馬場啓一
「いき」という価値観を認める人とそうでない人がいる。後者はこんな本は読まない。しかし、「いき」について語るということは「いき」ではない。そう、この本はこっそりと読むべき本だ。そして読後は、まちがっても本棚の目立つところに置いたりしてはいけない。
- 東京のホテル /富田昭次
泊まって、会議して、食事をする。それだけじゃホテルを味わいつくせない。海外のホテルならともかく、東京に連泊するなんてことはほとんどなくなったし、常宿をもつことも必ずしもいいことばかりではなさそうだ。新しいコンセプトのホテルに出会うには、探検するこころが必要だ。
- アダルト・ピアノ—おじさん、ジャズにいどむ / 井上章一
おバカな話。一気に読まされてしまった。読ませるのは芸。女にモテたいがために、40過ぎから一心不乱にピアノに精進するおやじ。いや、同級生なんだけど。継続は力なり。8年もやってると、いっぱしの口も聞けるようになるし、本にもしてしまった。自分に欠けているのはこの執着心だな、と反省。
+ 日本語擬態語辞典 / 五味太郎
「gocha gocha ごちゃごちゃ (1) Describes a jumble. (2) Describes someone complaining about one thing and another. (1) 多くの物が入り乱れて、雑然とした様子。(2) あれこれ不平不満を言い立てるさま。」といった感じの辞典。
+ ヨーロッパの世界遺産 3 --スペイン・ポルトガル / 講談社編、PPS通信社写真、水村光男監修
講談社+アルファ文庫からもう一冊。待望の一冊、だったはずが、カナリア諸島が忘れられている...
+ 一夜でわかる!「NPO」のつくり方 / 加藤哲夫
最近なんとなく身近になってきたNPOについてちょっと勉強しておこう。
+ アダルト・ピアノ——おじさん、ジャズにいどむ / 井上章一
著者は学生時代のマージャン仲間。有意義に中年生活を謳歌しているようでうらやましい。
+ こんなに違う中国人の面子——不思議な国がよくわかる25人の証言 / 江河海(ジャン/ホー・ハイ)
好むと好まざるにかかわらず中国人とつきあう機会は増えていくだろう(今日も中国モールで買い物してきた)。ならば、理解を深めておくにこしたことはない。
+モバイル・マーケティング&ソリューション——IT時代の新しい統合マーケティング 実践!!シリーズ / 宣伝会議編集、藤田明久監修
仕事に役にたつかも。立たないかも。内容をあんまり見ないでタイトルだけで買ってしまった。
- Amazon Hacks−−世界最大のショッピングサイト完全活用テクニック100選
/ ポール・ボシュ
「スクリーン・スクレイピング」といった力技(ちからわざ)がけっこう多い(から、コードはかなり読み飛ばした)。ハックとは場合によってはパワープレイだ。しかし、IBMから客を奪ったamazon.comはハッカーを惹き付けている。
- バスクとバスク人 / 渡部哲郎
ケルト人よりもさらに先住民族であるバスクの歴史と社会は、「謎の民族」で片付けるにはあまりにも複雑だ。無知であったがゆえに単純に理解した気になっていたことに改めて気づかされた。
- ダーウィンの時計 / 響堂新
結局、読み通した。シベリアという舞台が新鮮。
+ オープンソースと次世代IT戦略—価格ゼロ時代のビジネスモデル / 末松千尋
新刊が出たらすぐ買おうと思っていたのに、週末に買い忘れてたので。先日聞いた著者の講演で「ようするに日本の大企業の社長さんはITが嫌いなんだ」「ITを武器ではなく道具だと考えている」といわれて膝を打ったものの、以来、笑えない日が続く。
+ 錯乱のニューヨーク / レム・コールハース
行動主義—レム・コールハースドキュメントを読んで、忘れないうちに。
+ カナリア諸島 たびたびの旅 / 斎藤慶一郎
なんども「カナリア諸島」でサーチして空振りだったので、今日も期待せずにサーチしたらどんぴしゃりこんなのがひっかかりました。一度行っただけでハマりました。また行くぞー。遠いけれど、物価が安いので長期滞在すれば元が取れます、最低2週間くらい。
本屋へ行く時間を減らして、もっと本を読む時間に当てればいいのに... と思う今日このごろ
+ これで完璧 BIOSの仕組み・設定・アップデート / 松永 融
ちょっと変わったOSで遊ぶのにUSBブートができればいいかと思って
+ セキュリティアーキテクチャ—設計から実装、運用まで / Christopher M. King, Curtis E. Dalton, T.Ertem Osmanoglu著、RSAセキュリティ株式会社監修
たまには仕事に関係する本も読まなくては。前に、まともなセキュリティの概論を読んだのは、ン年前。
+脳はここまで解明された—内なる宇宙の神秘に挑む / 合原一幸編
執筆陣と目次を見てたら「スモール・ワールド性とスケール・フリー性」というキーワードがちらっと見えたので。
+ 個人情報の現場—あなたの秘密はここまでバレている / 岡崎昂裕
わたしの秘密はどこまでバレてるの? バレて困る秘密は、ない、ってことにしておこう。
+ 「におい」と「香り」の正体 / 外崎肇一
嗅覚のデジタル化というのは有望なビジネス・チャンスではないかと思っている。問題は、自分が生きているうちにモノになるかどうかだ。
+ 東京のホテル / 富田昭次
東京のホテルにはよく泊まる。なぜか一流ホテルのときに限って、深夜にチェックインして早朝にチェックアウトするはめになる。
+ ダーウィンの時計 / 響堂 新
まともな(理系の)進化論ものミステリであることを期待して。トンデモなら途中で読むのを止めよう。とりあえず買わせたオビの勝ち。
+ 鬼平舌つづみ / 文藝春秋編
グルメものにはつい手が出てしまう。めったに自分で料理をしなくなってしまったが、時間があれば(時間は「作る」ものだ!)、和食ものにもチャレンジしてみたい。
+ ラバーソウルの弾みかた−− ビートルズと60年代文化のゆくえ / 佐藤良明
辛うじて現役時代をリアルタイムで見たビートルズ世代の尻尾で、カラオケでビートルズ・メドレーを歌ったりすることもあるのだが、シックスティーズ文化は眩しい。ビートルズブームの再来は嬉しいが、思わず歳を感じさせられてしまう。
+ オリーブの真実−−密偵ファルコ 8 / リンゼイ・デイヴィス
シリーズものの途中から読むなんてことはめったにないのだが、例によってスペインものだったので。でも、初期の作品は入手しづらそうだなあ。
- 笑うニューヨーク DANGER / 竹内玲子
辛口の書評がちらほら出ているようだけれど、わたしは楽しめました。楽しむ以上のことを期待して読んだわけではないし。
- 無意識の脳 意識の脳—身体と情動と感情の神秘 / ダマシオ・アントニオ
前作を読んでいないせいか、用語が途中でわからなくなって、そのまま読み流してしまった。脳や精神医学に関するバックグラウンドがろくにないのに、軽く読み流そうという不遜な考えが間違いだった。
- 行動主義—レム・コールハースドキュメント / 瀧口範子
世界中を飛び回るレムを追い掛け回す著者。プレゼンテーションの持ち時間にできる限り詰め込もうとインド訛で早口の英語を喋り飛ばすマーケティング担当者と、それを必死で追い掛ける同時通訳の壮絶なバトルを思い出してしまった。それはさておき、建築家の本などほとんど読んだ記憶がないが、この建築家の書いたもの(錯乱のニューヨーク)を読んでみたくなった。
- 情状鑑定人 / 逢坂剛
ひねった作品ばかりの作品集。こういうテイストは久しぶり。やはりクラシックなスタイルなのだろうか。それともわたしの趣味が変わって、この手の小説から遠ざかっていたのだろうか。
- 同級生 / 東野圭吾
予想どおりの意外な結末。一気に読ませるのはさすがだが、こんな種類の本ばかり読んでいたのではまずい。ハマってよいのは高校生までだ。この手のミステリはちょっと間をあけて読むことにしよう。
+ 行動主義—レム・コールハースドキュメント / 瀧口範子
某所で取材中の著者に会ったことがある。会った場所が場所だったので、その著書もおもしろいのではないかと。短絡的、それとも、ひねりすぎ?
+ デジタルID革命 ICタグとトレーサビリティーがもたらす大変革
/ 國領二郎 + 日経デジタルコアトレーサビリティー研究会編著
そろそろICタグのインパクトについてちょっと真面目に勉強してみよう。
+ やわらかな遺伝子
/マット・リドレー
前作ゲノムが語る23の物語を読んでたので、新作にも期待。信頼できる著者のリストにエントリ。
+ ウェアラブル・コンピュータとは何か (999)
/板生清
シュリンクしつつあるPDA市場の巻き返しはこれかも。
+ 組織戦略の考え方—企業経営の健全性のために
/ 沼上幹
新刊のときはタイトルだけ見てパスしようと思っていたが、「死んでしまったら私のことなんかだれも話さない」の書評を見て。
+ 「いき」の作法 /馬場啓一
べつに「いきがる」つもりはないんだけれど、たまにはこういう本も。
+ 武器としてのスキャンダル / 岡留安則
ずっと読んでたわけではないが「噂眞」の休刊を機にひと区切りとして。
+ 物語スペインの歴史 人物篇 --エル・シドからガウディまで /岩根圀和
とりあえず、スペインものはひととおり押えるということで。
+新宗教と巨大建築 /五十嵐太郎
スペインの田舎の村の大聖堂を見ながら思ったのだが、宗教団体のもつ集金能力(と集票能力)はマーケティングの観点からもっと論じられてもいいと思うのだが。宗教法人を起業しようかしら。
+ VISION'D VOICE 006 TAKASHI MURAKAMI 2003 /
(番外)「創り手たちの声のCD」。最近ちょっと気になるアーティスト村上隆の肉声CD。
- 証拠は語る FBI犯罪科学研究所のすべて / デイヴィッド・フィッシャー
怖いもの見たさ?で読み始めたが、淡々と語られる科学的捜査手法と事例。こんな連中に追っかけられるのでは犯罪はわりに合わない。
- 戦国茶闘伝—天下を制したのは、名物茶道具だった / 三宅孝太郎
侘び寂びをめぐる生臭い世界。財界人のゴルフみたいなものか。
- 回転スシ世界一周 / 玉村豊男
スシはもはや相撲じゃなくて柔道なみに国際化された。そういえば、最近海外で喰ったヘンな寿司--クリームチーズとスモークサーモンの裏巻き。マッシュルーム(エノキダケだった)の握り。赤ピーマンの握り。まずいわけではないんだが。
-調べる、伝える、魅せる!—新世代ルポルタージュ指南
/ 武田徹
発信するためのメディアリテラシー講義録。
- この骨董が、アナタです。 / 仲畑貴志
ハマッてはいけない、ハマッてはいけない。自戒せねば。他人の話を読むだけにしておいて、心おだやかに。
携帯電話に押されてPDAのマーケットが縮小している。
キャリアを中心とする携帯電話のバリューチェインが、端末メーカーという核しかもちえなかったPDAのバリューチェインを打ち破ったといえよう。しかし、純粋だったエンジニアの頃のことを思い出しつつ考えてみれば、PDA機能をもった携帯電話も、電話機能をもったPDAも、技術的にはまったく違いはないはずではなかったか(大きな液晶画面を耳に当ててもちっともうれしくないけどね、とよく言っていたものだ)。
たしかに通話機能の優先順位は高かったが、メールやウェブ・ブラウジング(i-mode等)も劣らず重要になってきている。当初の携帯電話のPDA機能はプアーだったから、携帯電話とPDAを両方もつひともすくなくなかった。しかし、携帯電話の画面が大きくなり、高性能・高機能になるにつれて、PDAをもつのをやめるひとが続出した。PDAへの電話機能の搭載は限られた形でしか進まなかったからだ(力を持つキャリアにとっておいしいビジネスモデルではなかったのだろう)。PDAのハイエンドの機能を使いこなしているユーザは限られていた。
もう数年前になるが、ある大学の先生が「アナログ由来の電話の世界はデジタルのコンピュータの世界に喰われてしまったのだ」と誇らしげに(?)語っていた。同じことはテレビの世界でも起こりつつある。しかし、これは技術の視点からの話であって、ビジネスの視点から見れば話はまったく逆になる。従来PCやPDAが必要であったことが携帯電話だけあればできるようになってしまい、今では、携帯電話とPCをもつ、あるいは携帯電話だけでいい、というひとが多数派になってしまった(PCも携帯電話に喰われてしまうのだろうか?)。
かくして、電話屋出身のマネージャの下でコンピュータ屋出身の技術者、とくにソフト屋がこきつかわれているという(技術者にとっては)悲劇的状況があちこちでみられる(でしょ?)。もっとも、得体の知れない化け物のようなソフトウェアを突然管理するはめになった方も悲劇ではあろう。
理想を言えば、電話とPDA(コンピュータ)の融合がもっとスムースにいってもよいはずだった。そうならなかったのは、電話とPDAのたどってきた歴史がそれぞれあるからだ。経路依存、つまり「しがらみ」といってもよい。イルカとマグロ、あるいはツバメとコウモリのように、同じような環境に適応しようとしてもそれぞれ過去を引き摺っているのだ。PDAの歴史をたどってみても同じようなことは電卓屋とコンピュータ屋の間にあったし、テレビの世界でも再現されつつある。
同じソフトウェア技術者の中にも、許された貧弱なリソースの上で可能なことを積み上げてきたひとたちと、最初はリッチなリソースの上でしかできなかったことを高機能・高性能になってきたきたハードウェアの上に下ろしてきたひとたちがあり、両者のメンタリティはずいぶん違う。一方は、メモリを節約するためならなんでもやってしまおうとするし、他方は、あとちょっとメモリを積めば問題の半分は解決してしまうのにと考える。従来、後者は「きれいごと」とされ、開発現場では相手にされなかった。しかし、台数の多い(分母の大きい)携帯電話ですらソフトウェアの開発コストが無視できなくなった結果、そうも言ってられなくなってきている。
情報家電の業界では「ノンPC」ということばがよく出てくる。PCとは違って、「安全で(いらいらさせない)」、「わかりやすく(だれにでも使える)」、「つぶれず(フリーズしない)」、「すばやい(スイッチを入れるとすぐに立ち上がり、ユーザの指示にすみやかに反応する)」、ことが当然とされ、PCにはそうとう恨みがあるようだ。しかし、裏返してみればこれはコンピュータに対するコンプレックス、ソフトウェア(開発)の複雑怪奇さに対する恐怖、ともいえる。実際、情報家電といわれる機器には、ハードウェアとしてはハードディスクこそ含まれないことが多いが、CPU、メモリ、ディスプレイを備え、キーボードがリモコンに代わるくらいで、ソフトウェアも含めて、一昔前のPC以上のものを搭載している。技術的にはPCとなんら変わらない(Wintelではない、というのが大きな違いではあるけれど)。しかし、家電出身のひとからみると、PCは難しすぎて、重すぎて、高すぎて、遅すぎて、不親切すぎて、家庭の中には入っていけないという。ま、それは正しいのだけれど、これは現在のPCのことであって、PCの進化した形が、簡単で、軽く、安く、早く、親切になることを志向していないわけではない。もっとも、そういった志向を脇に置いておくともっとおもしろいことがいろいろできる、と考えてしまうのだが。やっぱり「情報」と「家電」は水と油の関係であって、これをくっつけるのはそもそも無理があるのだろうか。
たしかネグロポンテだったと思うが20年くらい昔に、コンピュータ、通信、放送・映画、そして出版の世界の融合を予言し、その予言はどんどん現実のものになってきている。技術のフュージョンはどんどん進んでいるが、それを実現するひとたちのメンタリティのフュージョンを進めていく必要があるのではないだろうか。たぶん次の世代のエンジニアやマーケッターたちはちっとも気にしないだろう。彼らを古い枠組みに押し込めてはならない。
べつに携帯電話でもPDAでも、テレビでもPCでも、どっちでもいいじゃないか。
海外出張が入っていたので2週間ぶりの更新。本屋に行っても買いたい本があんまりないのでスランプかなとも思ったが、ちょっとスレッショールドを下げたらやっぱりたくさん買ってしまった。
+ 笑うニューヨーク DANGER / 竹内玲子
シリーズ3冊目。また買ってしまった。
+ 「挫折しない整理」の極意) / 松岡英輔
さて、心を入れ替えることができるか。またタイトルに騙されることにならなければよいが。
+ 世界中の言語を楽しく学ぶ) / 井上孝夫
新潮選書をもう一冊。そういえば、入門書を買ったことのある言語はけっこうある。そのわりに... ま、楽しければいいか。
+ だれが「本」を殺すのか (上)・(下) / 佐野眞一
気になっていたルポルタージュが文庫されたのを機に。
+ 情状鑑定人 / 逢坂剛
この著者のスペインもの長編はかかさず読んでいるが、短編集は読んだか読んでないか、よくわからなくなってきた。古い作品集なので既読かも。
+ 海外でさっさと暮らそう—現地で銀行口座開設・不動産トライ編 / 中西佐緒莉・久保明夫編著
「さっさと」に惹かれて買ってしまった。さてこの本を役立てることはできるのだろうか。
-マリス博士の奇想天外な人生 / キャリー・マリス
HIVウィルスがエイズの原因であるというきちんとした論証がされていないとは... PCRの発明者として名前は知っていたが、ノーベル賞を獲得したサーファーはステキな科学者だ。Linuxの発明者にノーベル賞を、という意見にはまったく同感。
- 基礎情報学—生命から社会へ / 西垣通
ほとんどを往復の飛行機の中で読んだが、軽く読み流すのはムリ。オートポイエーシスを重視するのはともかく、観測者としてのヒトに重きを置きすぎているような気がした。私がシャノン流の情報理論にどっぷり浸かりすぎているせい? とにかく、機内での時差調整の役には立った!? いずれ、ルーマン社会学などを一通り勉強してから再挑戦してみたいとも思うが、それには人生は短すぎるような気もする。