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第1〜6編は、 “第1部”

第7〜9編は、 “第2部” をご参照のこと。



< 目   次 >
第 10 編   .......2001.9.16(Vol.235)
第 11 編   .......2001.10.29(Vol.247)
第 12 編   .......2001.11.25(Vol.250)
第 13 編   .......2002.1.13(Vol.256)
第 14 編   .......2002.3.11(Vol.267)
 
ご  感  想


第15〜19編は、 “第4部”

第20〜23編は、 “第5部”

第24〜26編は、 “第6部”

第27〜31編は、 “第7部”

第32編以降は、 “第8部” をご参照のこと。







2001.9.16(Vol.235) 初出___Cont.No.pon10    第11編へ 目次へトップへ

 タクシーに乗り込んでからも、私は先ほどの理愛さんの過去が頭の中を駆け巡ってい た。自分の成長とともに長く伸びた黒髪を、来る日も来る日も慈しみながら手入れをし たことだろう。そんな愛しくてたまらない黒髪を自分の手でハサミを入れることになる なんて...。これ以上残酷な話があるだろうか。まるで自分がその場にいるかのよう に、鮮明にその光景が浮かんでくる。理愛さんの気持ちを思うと、目頭が熱くなってき た。やりきれない気持ちのまま、ぼんやりと伏見の街を眺めていた。私の気持ちを察し てか、澤田学長は一言も言わずに目的地に到着するまで目を閉じていた。

 卒業生の活躍する職場を訪問するということしか知らされていなかった私は、まるで ミステリー列車に乗って旅するような心境であった。どのようなところに行くのだろう か。そしてどんな卒業生にお目にかかれるのだろうか。少なからず期待する気持ちは あったのだが、やはり先ほどのことで、心の中は晴れないままであった。
車で30分ばかり走ったであろうか。到着したのは、伏見から更に南にある宇治市であった。 あの10円玉にある平等院鳳凰堂があるところである。あいにくの雨になってしまったが、 その雨が宇治の街並をより一層しっとりとさせているように感じた。京都の街は雨がよく似合う。
私たち二人は自動車販売会社に降り立った。ガラス張りのショーウィンドを 通して、展示してあるピカピカの新車が目に飛び込んでくる。私たちを出迎えてくれた のは、やや小柄で人の良さそうな感じの本田氏であった。営業部長の職にあり、数ヶ所 ある営業所の拠点にあたるこちらで所長も兼任している。

  本田「ようこそお越し下さいました」「澤田先生、ご無沙汰しております」
  学長「やあ、こちらこそ」「今日は私が案内役で参りましたよ」
     「こちらが今回の取材でお見えになった中村さんです」
  中村「初めまして、中村と申します。今日はどうぞよろしくお願い致します」
  本田「営業部長の本田久利男と申します」「こちらこそよろしくお願い致します」
名刺を交換して、応接室に通された。
  学長「豊田くんの様子はどうですか」
  本田「いやー、先生。もう文句のつけようがありませんよ」
     「採用して本当によかったと思っています。今ではうちの福の神ですから!」
  学長「そりゃよかった」「中村さん、豊田くんというのが取材をしてもらう卒業生なんですよ」
  中村「学長がこちらの会社をお世話なさったのですか」
  学長「ええ、そうです。彼女は母子家庭でしてね。経済的な事情で大学進学を諦めたんですよ」
     「それで財界とのつながりで知り合いだった本田さんにお願いして、彼女を受け入れてもらった
      というわけです」
     「ところが当時の本田さんは、なかなか首をたてにふらなかったんですよ」
  本田「先生、もうその話は勘弁して下さいよ」「当時を思い出すと複雑な心境になりますから」
  中村「本田さん、それはまたどうしてですか」
  本田「当時は5名の女性を採用する予定でした」
     「そして採用活動も一段落していたのですが、その後に澤田先生からお話があったんですよ」
     「こちらとしては、これ以上採用するつもりはありませんでしたから、正直言って困りましたね」

  学長「私も当時は必死でした」
     「うちの生徒たちは全員大学へ進学しますので、高校を卒業して就職する生徒はいません
      でした」
     「ですから当然、就職についての支援も十分ではありませんでした」
  本田「先生自らお願いに来られましてね。社会人としての教育は十分でないかもしれないが、
      私が責任をもって推薦するからとおっしゃって」
     「私も京都女学院のことは知っていました。特に、在学中には実学を身につけることを
      重視されていることは評価していましたから」
  中村「その実学というのは具体的にはどのようなものなんですか」
  学長「実学といっても、そんなに大袈裟なことではないんですが、学生のうちから社会との
      つながりを体験させておくということです」
     「ですから、在学中にはボランティア活動を授業の中に取り入れていますし、提携している
      企業で実際に仕事をすることも教育課程の中に盛り込んでいます」
     「それと英語教育とディベートにも力を入れています」
  本田「我々としても、そのあたりを考えて...、もちろん先生の推薦もあって採用したんですがね」
  学長「豊田くんも、その点を十分に踏まえて頑張ってくれたと思いますよ」
     「これから社会に巣立って行く後輩たちのためにもね」
  本田「しかし、どうしても不安に思うことがあったんですよ」
  中村「それはどういった点ですか」
  本田「あの長い髪です」「京都女学院の生徒さんは、みんな髪が長いというのは知っていました」
     「でもあれはロングヘアーという概念を超えてますよ」「あの長さには本当に驚きました!」
  学長「いや、でも当時は豊田くんの髪は短いほうでしたよ」
  本田「えーっ、あれで短いなんて!」
  学長「豊田くんはK認定を取ってから、毛先を揃えながら膝下丈の長さを保っていましたからね」
  本田「先生、髪の長さが膝下まであることが、そもそも短いなんて言えませんよ」
     「先生が豊田くんを連れて来られた時、彼女の長い髪を見て本当に驚きましたからねえ」
  学長「面接でひどい事を言うんですよ、この部長さんは」
  中村「本田さん、ひょっとしてその長い黒髪を切れと...」


  本田「本当に、もうご勘弁を...」
  学長「この部長さんは、せめて肩にかかるくらいの長さにしろと言うんですよ」
  本田「私がそう言ったとき、先生の顔を見て驚きましたよ」「ものすごい形相をされて...」
     「いきなり机を叩いて立ち上がり、隣に座っていた豊田くんの腕をつかんで彼女を立ち
      あがらせ、両肩をもって背中を私のほうに向けさせたんですよ」
     「背中一面長い髪! その髪が真っ直ぐに膝下まで伸びていたのが、今でも脳裏に
      焼き付いていますよ」
     「そして彼女の長い髪を両手で一つに束ね、私の目の前にもってくるんですよ」
     「豊田くんの長い髪を更に私に近づけ、『どうしてこんな綺麗で長い黒髪を切らなきゃ
      いけないんだっ!!』と私を怒鳴りつけるもんですから」
     「それはそれはものすごい剣幕でしたよ」「あんな澤田先生を見たのは初めてでした」
今度は学長が照れる番になった。
  学長「いやー、あの時は私も大人げなかった」「今の若者のようにキレてしまいましたよ」
いつも温厚で優しい学長からは、とても想像できない話であった。
  本田「あの学長の一喝で私の気持ちが変わりました」
  中村「と言いますと...」
  本田「惚れたんですよ、あの長い黒髪に」「間近で見ると本当に綺麗な黒髪なんですよ」
     「先生が、豊田くんの長い髪に触ってみろと言うので、実際に触ってみたんです」
  中村「長い黒髪を触ったときはどんな感じでしたか?」
  本田「こんなしなやかな感触は生まれて初めてでした」「あの感触を何て言えばいいのか...」
     「こんな素晴らしいロングヘアーを切らせるのは、あまりにも惜しいと思いましてね」
  学長「彼女の長い黒髪が本田さんの心を動かしたんですよ」
微笑みながら当時を振り返る学長は、本当に満足そうであった。
にこやかに当時を振り返る二人の会話を聞いていると、澤田学長が京都女学院の精神を 立派に守りながらも、社会で活躍できる人材を送り出そうとする熱意が十分過ぎるほど 伝わってくる。また本田氏も、当時は不安を持ちながらも豊田さんを採用したことを、 今では決して間違った選択ではなかったと確信しているようであった。

  本田「我々は客商売ですから、彼女の長い髪がお客様に不快感を与えないかどうかが、
      一番気がかりなところでした」「しかもあれほど髪が長いと仕事にも支障があると思い
      ましたし」
  学長「それが今では、この会社の福の神、いや福の髪ですからね」
  本田「そうなんですよ。豊田くんの活躍で、今年の採用予定の5名全員を京都女学院の
      生徒さんにしましたからね」
  中村「そうなんですか。本田さんも、ロングヘアーの虜になってしまったんじゃありませんか」
  本田「そうですね。澤田先生とお付き合いをしていると、私まで長い髪の女性が好きになって
      しまいましたよ」
     「街で腰のあたりまで髪を伸ばしている女性を見ても、長いなあと思わなくなりましたからね」
  中村「それで本田さんが当初心配なさっていた点は、結局どうなりましたか」
  本田「彼女の相当な努力もありました」
     「お客様にご迷惑をかけないように接客していますし、仕事には支障はありませんよ」
     「もっとも本人があの長い髪を維持するのは大変でしょうけどね」
  中村「今年の新規採用に京都女学院から5名も採用されたということは、豊田さんを評価
      されてのことですよね」
  本田「勿論です」「彼女の存在は営業所全体に大きな影響を与えています」
     「男性の営業担当は勿論のこと、女性社員の間でも彼女の長い髪は大好評です」
     「それに何と言ってもお客様から絶大な支持を頂いているんですよ」
     「彼女のファンクラブもありますし、売上も大幅に増えましたしね」
     「営業所で新車の発表会や様々なイベントをする時には、他の営業所からも彼女に
      来て欲しいという要望があって、引っ張りだこの人気ですよ!」
  学長「本当に私も嬉しい限りです。長い黒髪を大切にする古来の女性の精神を受け継ぎながら、
      現代の社会でも活躍できる女性を育てるということが私の理想でしたから」


  中村「これからも多くの女性たちが活躍するようになるでしょうね」
     「ところで、その豊田さんは今どこに...」
  本田「彼女は今、別室で新人研修をしてくれていますよ」
  中村「新人というのは、今年採用した京都女学院の卒業生ですか」
  本田「ええ、そうです。彼女の経験から、色々なことを教えてくれるでしょう」
  学長「今年は本田さん自ら学校に出向いて来られまして、5名の生徒を私に推薦して欲しいと
      頼まれたんですよ」
  中村「そうなんですか。それはかなり京都女学院に期待されているということですね」
  学長「本当に有難いことですよ。その推薦についても条件を付けられましてね」
  本田「先生、もういいじゃないですか。ちょっと照れくさいですよ」
  中村「本田さんはどのような条件を付けられたのですか」
  学長「それがね、髪質はクセのないしなやかな黒髪で、しかもワンレングスの女性がいいと」
     「髪女生の中でも特に美しくて長い黒髪の女性をお願いしたいと言われましてね」
  本田「私も完全に髪長ファンになってしまったものですから」
  学長「社会人経験をさせるプログラムに、こちらの会社も協力して頂いてますので、
      学生時代にこちらで働かせてもらった生徒の中から人選したんですよ」
  本田「私も新人研修で話をするのですが、みんな素直で熱心ですよ」
     「勿論、髪質も長さも絶品ですしね!」
     「そうだ、もうそろそろ研修も休憩時間になる頃ですし、そちらにご案内しましょう」
  中村「是非お願いします」
豊田さんと新社会人の女性たちの6人か。しかも澤田学長のお墨付きとなれば、さぞ素 晴らしい髪長美女たちであろう。私は期待に胸を膨らませながら本田氏の後について研 修室へと向かった。

 研修室のドアを開けた瞬間に、「いらっしゃいませ」という声がした。6名の女性た ちが一列に並び、丁寧にお辞儀をして私たちを迎えてくれた。
  本田「彼女が営業担当の豊田くんです」
  豊田「初めまして、豊田香理奈と申します」
  中村「初めまして、中村と申します。今日は色々と取材させて頂きますので、どうぞよろしくお願い
      します」
  豊田「こちらこそ、よろしくお願い致します」
  学長「いやー、みんな元気そうだなあ」
学長の顔を見て、新人の女性たちも懐かしさで顔をほころばせている。
  学長「みんな、髪を中村さんに見せてあげて」
その学長の言葉に、女性たちは一斉に背を向けて自慢の黒髪を披露してくれた。さすが に素晴らしい!
髪は艶やかでクセがない。しかもまったく先細りもしていない。極上の黒髪である。身 長は160cm前後でほとんど同じだ。
髪の長さは膝下10cm位が2名、足首丈が2名で ある。一人の女性だけはすごく長い。淡いピンクのスーツに白いヒールを履いている。
学長は彼女たちのところへ歩み寄って、一人ずつ長い黒髪を手にとりながら状態を見ていた。
手のひらの上で彼女たちの長い黒髪をスーッと滑らせる。長い黒髪の束を両手で 持ち上げて頬に当てて触感や香りを確かめていた。
  学長「なかなか手入れが行き届いているようだね」
     「中村さん、私が推薦する教え子たちだ。素晴らしい黒髪でしょう」
そう言いながら、学長は私に長い黒髪を触って確かめるようにすすめた。学長はとても 満足そうであった。
私も学長と一緒に髪を触らせてもらった。ここへ来てまでも測定会 をしているような雰囲気になった。この感触、実に素晴らしい! まさに手の中でとろ けるような感触である。絹のような柔らかくて女性らしい優しい感触に酔ってしまいそ うであった。

  本田「この後は私が研修をやりますから、豊田くんの取材をしてもらってもいいですよ」
  中村「ありがとうございます」
  本田「豊田くん、応接室で取材をしてもらおうか」
  豊田「はい。それではこちらのほうへお越し下さい」
学長と私は豊田さんの案内で、再び応接室へ戻った。
彼女の後ろを歩いていると、長〜〜〜〜〜い黒髪 が足首まで覆い隠してしまって、白いヒールしか見えない状態である。毛先がほとんど 床に着きそうなくらいに伸びている。
  中村「豊田さん、長いですねー、その髪!」「しかも何て美しいんだ!」
  豊田「ありがとうございます」「そう言われると、すごく嬉しいんです」
     「皆さんからその言葉をかけて頂けるように髪のお手入れをしていますから」
笑顔も素敵だ! 心の中まで染み入ってくるような優しい笑顔。お客様を気持ちよくさ せるという接客業の基本中の基本を心得ているようだ。このような対応をされると、顧 客満足度もさぞや高いことだろう。
この素敵な髪長美女に、これからじっくりと取材をさせてもらうことにしよう。


ご 感 想







2001.10.29(Vol.247) 初出___Cont.No.pon11    第12編へ 目次へトップへ

 豊田さんは私たちを応接室のソファーへ案内した。そして手際よくコーヒーを出してくれた。
その一つひとつの動作を私はつぶさに観察していた。ソファーに腰掛けるときは、 右手を後ろに回して長〜〜〜〜〜い黒髪をひと掴みにし、お尻の下に髪がこないようにしながら座った。 そして右手に持った黒髪の束をそっと膝の上に置いた。 その素早い動作がいかにもそつがなく、不快感を感じさせない。
膝の上に置いた黒髪の先は、床に向かって流れ落ちていた。


(ここからしばらくは、豊田香理奈嬢の言葉だけ青文字といたします。)


  豊田「改めまして、営業担当の豊田香理奈と申します。よろしくお願い致します」
  中村「中村と申します。こちらこそよろしくお願い致します」
  学長「頑張っているようだね。部長も豊田くんのことを高く評価していたよ」
  豊田「いえ、まだまだです。でも、こうして頑張れるのも澤田先生のお蔭です」
     「ところで、今日は理愛が来ると聞いていたんですけど、彼女、どうかしたんですか」
  学長「うん、ちょっと都合が悪くなってねえ...」
  中村「理愛さんのこと、よくご存知なんですか」
  豊田「ええ、理愛とは同級生なんです」
     「残念ですね、久しぶりに会えると思って楽しみにしていたんですけど」
     「理愛、まだずーっと髪、伸ばし続けているんですか」
  学長「そのようだね」「来年のうちのパンフレットにも登場してもらったよ」
  中村「本当に素晴らしいですよ、あの長〜〜〜〜〜い黒髪は!」
  豊田「そうでしょ! 私たち女性でも憧れますよ、あのサラサラで艶々のロングヘアーは」
     「もう相当長くなったんじゃありませんか」
  学長「おそらく身長の2倍くらいの長さはあるだろうね」
  豊田「本当にすごいですよねー」
     「確か2年ほど前に、同級生の女の子ばかり5人で旅行に行ったことがあるんです」
     「その時に理愛も一緒で、宿泊した時にみんなで理愛の髪の長さを測ったんですよ
  中村「その時はどのくらいの長さだったんですか」
  豊田「3m30cmでしたよ!」
  中村「えーーっ、3メートル?!」「そりゃスゴイよ!」
  豊田「他のみんなも測ったんですけど、理愛の長さは別格でしたからね」
     「長さだけでなく、彼女の黒髪がまた、すっごく艶があって毛先まで傷みがまったくないん
      ですよ」
  学長「それに先細りもしていないので、あの圧倒的なボリュームも魅力的だね」
     「まさに京都女学院史上最高の黒髪だろうね!」
  中村「豊田さんや他の女性たちも髪は長いんでしょ?」
  豊田「ええ、みんな膝下から足首あたりまでの長い黒髪なんですけど、理愛と一緒だと私たちはちっ
      ぽけな存在ですよ」「何しろ向こうは3メートルオーバーですからね」
     「でも理愛は髪をまとめていましたから、ホテルの中では髪をおろしていた私たちのほうが
      目立ってましたけどね」


  中村「理愛さんのことも色々とお聞きしたいところですが、これくらいにしておきましょうか」
     「今日は豊田さんの取材でお伺いしていますからね」
  豊田「すみません、余計なおしゃべりをしてしまって」
  中村「いえいえ、こちらこそ。ところでそのお名前なんですけど...」
  豊田「そうなんですよ。カリナですからね」
     「苗字と合わせると、まるで自動車会社で働くために名づけられたようで(笑)」
     「でもお客様にはすぐに覚えてもらえますよ」
  中村「名前とともに長〜〜〜〜〜い黒髪がとても印象的ですからね!」
     「先ほど少し部長さんにお話をお聞きしたのですが、入社する時から色々あったそうですね」
  豊田「そうなんです。ここにいらっしゃる澤田先生にどれほどお世話になったことか」
  学長「いやいや、これも今となっては楽しい思い出だよ」
  豊田「部長は私が入社する時に、この長い黒髪が一番気がかりだったようなんです」
     「でも私としては、ここまで伸ばしてきたので切りたくはありませんでしたし、澤田先生も強く
      その点を部長に理解してもらうように説得して頂いたんです」
  学長「本田さんも私の願いとあって、不承不承認めてくれましたよ」
     「何とか最悪の事態だけは免れたのですが、豊田くんも人並み以上の苦労があったと思い
      ますよ」
     「私の立場やこれから社会に出る後輩や同級生たちのことを考えて、ここで挫けることは
      できないと思って必死に頑張ったことでしょう」
  豊田「先生、そんなこと...。何だか照れくさいですよ」
     「でも私なりに、京都女学院の卒業生はデキルと思ってもらいたかったですし、長い黒髪でも
      十分働けるというところを見せたかったですからね」


  中村「その長〜〜〜〜〜い黒髪ゆえの苦労もあったんでしょうね」
  豊田「ええ、今となっては明るい失敗談ですけどね。でも当時は色々と悩みました」
     「入社式のときに出来るだけ目立たないようにしようと思って、髪を三つ編みにして頭の上で
      まとめて出勤したんですよ」
     「でもそのヘアースタイルが逆に目だってしまって」
  中村「同期の女性で髪の長い人はいなかったのですか」
  豊田「はい。みんなショートカットでしたね」
     「最初のうちは仕事を覚えるのに必死でしたし、先輩方も仕事以外はあまりプライベートな話は
      しませんでした」
     「でもある日、新入社員の歓迎会があったんです」「その席で、部長が私を紹介してくれたん
      です」
     「豊田くんの秘密を知ってるかってね」
  中村「その秘密というのが、長〜〜〜〜〜い黒髪のことですね」
  豊田「そうなんです。部長が言うんですよ。豊田くんはいつも髪を三つ編みにしてお団子のように
      しているけど、これを解いたらどこまで伸びると思う? って」
  中村「その時初めて、社員の皆さんにお披露目をしたんですか」
  豊田「ちょっと恥ずかしかったし、こんなに長い黒髪をみんなが素直に受け入れてくれるかどうか
      不安だったんです」「あまりにも髪が長いので、気味が悪いなんて言われないかと思ったり
      して」
  中村「それで結果はどうだったのですか」
  豊田「部長が私に髪を解いてみんなに見せるように言ったんですよ」
     「だから私も不安を抱きながら、ゆっくりと髪を解き始めました」
  学長「その時の話は本田さんから聞いたよ」「膝下まで伸びた黒髪を見て、みんな驚きとともに
      絶賛してくれたそうじゃないか」
  豊田「私の不安は杞憂に終わりました」「部長自らが、明日からそのヘアースタイルで勤務しては
      どうかと提案したんです」「するとその場にいた全員が賛成してくれて」
     「男性の先輩たちが、絶対髪を切っちゃダメだなんて言ってくれました」
  中村「それはよかったですね」
  豊田「ホッとしましたし、すごく嬉しかったですね」「三つ編みをしていると髪にクセがついてしまう
      のが嫌だったのと、毎朝髪をまとめるのに時間もかかっていましたし」
     「ああ、これで楽になると思いました」



  中村「でもそんなに長い黒髪のままで仕事をするのも大変でしょうね」
  豊田「ええ、社会人として緊張の連続でしたから、普段のように長い黒髪を気遣う余裕がありません
      でした」「だから毎日、失敗の連続でしたよ」
  学長「例えばどんな?」
  豊田「いろいろあって、何からお話しようかと迷ってしまいそうです」
     「やはりショールームにいらっしゃるお客様の接客ですね」
  中村「豊田さんはこのショールームでの営業がメインなんですか」
  豊田「ええ、そうなんです。でも入社当時はお客様をテーブルにご案内して、コーヒーをお出しするこ
      とだけだったんです」
  中村「お客さんはこの長い黒髪を見て驚いたでしょうね」
  豊田「いえ、あの頃はこの髪をゴムで、このように一つにまとめていましたから、正面
      から見るとこんなに長いとは思われませんでした」
  中村「へぇ〜、ヒップのあたりでまとめるんですか」「普通は首の後ろあたりでまとめますよね」
     「でもこれほどの長さでなければ、誰しもできる芸当ではありませんね」
  豊田「お客様をご案内して、それから振り返って歩き出すとひそひそ話が聞こえるんですよ」
  学長「その時初めてこの長さに気づくというわけだね」
  中村「そりゃ驚きますよ、この長さですから」
  豊田「ある時、髪をまとめずに接客したことがあったんです」
     「お客様のテーブルにコーヒーをお出しして戻ろうとした時です。私が振り返った拍子に、
      髪がコーヒーカップに触れて、こぼれたコーヒーでお客様の洋服を汚してしまったんです」
  中村「普通なら考えられないシチュエーションですよね」
     「それでお客さんの反応はどうでしたか」
  豊田「その瞬間、大変なことをしてしまったと思いました。部長も飛んで来ましたから」
     「でも、そのお客様は怒るどころか、コーヒーで濡れてしまった私の髪を気遣って下さって」
  中村「いいお客さんでしたねえ、男性のお客さんですか」
  豊田「ええ、70歳になったばかりとおっしゃってました」
     「ご自分の洋服よりも私の髪を、ハンカチで丁寧に拭いて下さいました」
     「こんな長くて綺麗な髪が台無しになったね、と言いながら」


  学長「私も被害者になった経験があるよ、学長室でね」
     「今年の卒業生を5名ばかり学校職員として採用したが、桜葉くんと同じように研修をしている
      最中にそんなことがあったよ」
  中村「学長、またその女性たちのお話も詳しくお聞かせ頂けませんか」
  学長「やはり興味がありますか?」「またの機会に詳しくお話しますよ」
     「彼女たちは、京都女学院創立10周年プロジェクトに関わってもらう大事なメンバーですら」
  豊田「何か素敵な事を計画しておられるんですか」
     「もし私で出来ることがあれば、卒業生として協力させて下さい」
  学長「ありがとう」「ああ、申し訳ない。私がこんな話をするものだから横道にそれてしまったね」
  中村「個人的には5名の女性が気になるところですけど...。話を元に戻しましょうか」
     「豊田さん、その親切な男性客とはどうなったのですか」
  豊田「その時は新車のカタログをもらって帰られたのですが、その後も何度かお越しになりました」
     「勿論、その度に私が誠心誠意対応しました」「そのうち私に会いに来て下さると言っても
      いいくらい気に入ってもらって、1カ月後に新車を買って下さったんです!」
  中村「それはよかったじゃないですか」「豊田さんの初契約ですか?」
  豊田「ええ、そうです。そのお客様とは、クルマの説明よりも私の髪についてお話した時間のほうが
      多かったように思いますね」
     「私のことを孫娘のようだともおっしゃってました」「今では知人の方々にまでご紹介下さって、
      私にとっては大切なお客様になりました」
  学長「自分を売り込んでファンになってもらう。それが営業の醍醐味だね」
  豊田「でもいいことばかりではありませんよ」「同じような失敗で、お客様を怒らせてしまったことも
      ありました」「前髪が流れ落ちて、そのままコーヒーカップの中に入ってしまったこともありま
      したしね」「部長に何度もお詫びをしてもらいましたよ」
     「私の長い黒髪が先輩の男性社員の上着についてしまって、帰宅してから奥さんとのケンカの
      原因を作ってしまったりとか...」



  中村「でも、長い黒髪を切らずに頑張ってきたんですよね」
  豊田「最大の危機というのもありましたよ」
  中村「それはどんな状況だったのですか」
  豊田「入社して半年くらい経った頃に、大阪でモーターショーが開催されまして」
     「人手が足りないということで、新人の私が応援に行くことになったんです」
     「会場では、うちのメーカーのブースで出品車の説明をお客様にすることになっていました」
  中村「よくモーターショーで、新車の横に立って笑顔を振りまいている女性ですね」
  豊田「そうなんです。それが...」
  中村「そこでとんでもない失敗をやってしまったのですか」
  豊田「いいえ、目立った失敗ではないんですけど。実は来場されたお客様が新車よりも私の
      長い黒髪に注目してしまったんです」
  中村「そりゃ、この長さですから当然でしょう!」
  豊田「それで、カメラを持ったお客様からもフラッシュの洪水を浴びて...」
     「一生懸命新車の説明をしている女性スタッフには誰も注目しないんです」
     「昼食時にも、その女性スタッフから、今すぐその髪を切りなさいなんて言われました」
     「イベントが終わった後の反省会でも、私の髪に非難が集中しましたから」
  中村「女性スタッフの立場になれば、自分の仕事よりも豊田さんに注目が集まった訳ですから、
      心穏やかじゃありませんよね」
  豊田「私もその気持ちはよくわかります。でも、長い髪が鬱陶しいとか、切って出なおして来れば
      などと面と向かって言われると悲しくなってしまいました」
  中村「それは辛い経験でしたね」
  豊田「その翌日、出勤すると早速部長に呼ばれました」「叱られるのは覚悟していました」
  中村「それで部長の対応は?」
  豊田「部長は昨日の報告をイベント本部から聞いたと言った後、しばらく黙ってしまったんです」
     「これまで営業所でもお客様にご迷惑をおかけしてきたし、今回のイベントでもスタッフに
      不快な思いをさせてしまったので、私、心の中で決心していたんです」
  中村「それはまさか...」
  豊田「ええ、バッサリ切ろうと」
  学長「今でも長い黒髪が健在だということは、部長の応援があったということかな」
  豊田「そうなんです。私が責任を感じて髪を切りますと言うと、部長は逆に慌ててしまって」
  中村「部長が豊田さんを呼んだのは、髪を切るように言うためではなかったのですね」
  豊田「失敗をしてしまったけど、その髪を切らないように私を励まして下さるつもりだったんです」
  学長「本田さんも、キミの髪がお気に入りのようだね」「私も嬉しい限りだよ」
  豊田「今、こうして長い黒髪をなびかせながら仕事ができるのも、部長や営業所のスタッフ全員の
      お蔭です」
  学長「豊田くんの長い黒髪を守る会なんていう後援会もあるそうじゃないか」
  豊田「ええ、ありがたいことです。お客様の間でも私の髪がかなり話題になっていて、それを
      目当てにご来店下さる方もいらっしゃるんですよ」
     「新車の試乗会では、よく私に説明を求めてこられたり、助手席に乗ってほしいと言われます」
  中村「助手席に乗って、この辺りをしばらく走るんですよね」「その時にお客さんから髪を触らせて
      ほしいなんていうリクエストもありますか」
  豊田「ほとんどのお客様はそれが目当てのようですね」「もちろん触らせてあげますけどね」
     「なかには私を後部座席に乗せて、この長い髪でシートベルトをしてほしい
      と言われたこともありましたよ」
  中村「それ、いーですね!」「できれば私もしてもらいたいですよ!!」
     「もしよければお願いできすか」
  豊田「いいですよ! では後ほど」
  中村「ありがとうございます」「取材に来てよかったですよー!!」


  学長「営業スタッフからも好評のようだね、その長い黒髪は」
  豊田「私の髪を見るためにご来店下さるお客様も増えましたし、その分商談機会も増えました」
     「シャンプーやリンスなどのヘアケア商品をプレゼントして下さるお客様もいらっしゃいます」
     「中には私を自宅まで呼んで商談してほしいとおっしゃる方が増えてきたんです」
  中村「それはどうしてですか」
  豊田「私の長い髪を家族に見てもらいたいと思う方や、写真を撮らせてほしいと頼まれることが
      ほとんどですね」
  中村「さすがに営業所では写真を撮りにくいですからね」
  豊田「今では、私の髪に興味を持って下さっているかどうかがわかるようになりました」
     「興味があるお客様には、お辞儀をしたときにわざと前髪が流れ落ちるようにするんです」
  中村「それも、ちよっとしたおもてなしですね」
  豊田「また営業担当の男性社員からも、この髪が縁起ものとして重宝されているんですよ」
  中村「縁起ものというと...」
  豊田「商談の際に、お客様から必ずと言っていいほど私の髪の話題が出るそうなんですよ」
     「そしてお客様が営業担当に、私の髪をそばで見たいので、営業所に行ったときに私も商談に
      加わってほしいと頼むそうなんですよ」
     「勿論私はOKしますし、それで契約が成立する訳ですからお安い御用ですよ」
  中村「なるほど、この長い黒髪が売上に貢献しているから縁起ものなんですね」
  豊田「ですから営業担当も、必ずこの“縁起もの”に触ってから営業に出発して行くんです」
     「そしてこれは私のサービスなんですけど、商談が成立したら営業担当にこの髪をブラッシング
      させてあげるんですよ」
  学長「そうすると、豊田くんの長い黒髪は営業所になくてはならないものだね」
  豊田「そうなんです。それで部長からは断髪禁止令を出されてしまいました」
     「もう毛先が足首のあたりまで伸びちゃってるんですけど」
     「このままだと今年中には床に着地してしまいます」
  中村「このまま伸ばすつもりですか」
  豊田「迷っています。これ以上伸ばすと、普段は髪をまとめないといけないので、毛先を揃えながら
      今の長さを維持しようと思っているんですけど...」
  中村「部長が許してくれるかどうかですね」「ファンの方も、もっと伸ばしてもらいたいと思っている
      んじゃないでしょうか」
  学長「それくらいならいいんじゃないかなあ」「床に引きずるようになると、髪がしなやかになびく
      動きがなくなってしまうからねえ」「なかなか難しい決断だねえ」


  学長「ああ、もうこんな時間か」
     「中村さん、悪いのですが私はこれから学校に戻らないといけないんですよ」
     「これからの予定ですけど、この後は豊田くんの姉が働く職場に行って取材をして下さい」
     「タクシーは手配しておきますから。それと先方には私から連絡を入れておきます」
  中村「それはどうもありがとうございます」
  学長「それから私どもが経営するお店をご紹介しますよ」
  中村「それはひょっとしてコーヒーショップですか」
  学長「よくご存知ですね」
  中村「ええ、女子生徒たちの取材で聞きましたから」
     「私も是非行ってみたいと思っていたところです」
  学長「それは丁度よかった。じっくりと取材して下さいよ」「では私はこれで失礼します」
      「豊田くん、これからも頑張ってね」
  豊田「はい。先生、どうもありがとうございました」
  中村「豊田さん、お姉さんがいらっしゃるのですか」
  豊田「実は双子なんですよ。ですから姉といっても友達感覚でいつも接しています」
     「姉は観光バスのガイドをしているんです」「姉も職場では苦労しているようです」
  中村「やはり髪は長いんでしょうね」
  豊田「ええ、私よりも長いですよ!」
  中村「と言うことは、身の丈オーバーですよね」
  豊田「そうですね。手入れも大変そうですけど」「髪女生にはいくつかのタイプがあって、
      同じ長い黒髪をしていても、生徒によってこだわりがあるんですよ」
  中村「そのこだわりというと...」
  豊田「膝下まで髪を伸ばすのは同じなんですが、それからが人それぞれなんです」
     「その長さを維持する子もいれば、ずーっと伸ばし続ける長さ至上主義の子もいます」
     「また、身の丈ほどの長さで髪を美しく維持するタイプの子もいます」
  中村「豊田さんはどのタイプだったのですか」
  豊田「私は長さよりも髪を美しく伸ばすタイプでした」
     「ですから、膝下の長さを維持しながら髪の傷みを特に気にしていましたね」
     「でも、うちの姉は長さ至上主義なんです。今では身長よりも30センチくらい長いと思います」
  中村「そうすると、2メートル近くもあるんですか」「そりゃ楽しみだなあ」
  豊田「実は高2の妹が一人いるんですよ。勿論、髪女に通っているんですけど」
     「その妹は姉よりも更に髪を長く伸ばしていますよ」
     「今ではSL認定をもらっているほどですから」
  中村「それはスゴイですね。まさに髪長三姉妹といったところですね」
     「それはそうと、私がお客さんだったらどのように接客するのかを実際にやってもらえませんか」
  豊田「えっ...」
  中村「これも取材だと思ってお願いしますよ」
  豊田「わかりました。それでは先ほどのリクエストにお応えして、長い黒髪のシートベルトから体験し
        てもらいましょうか」
  中村「いや〜、これは嬉しいですね。よろしくお願いします」            


ご 感 想







2001.11.25(Vol.250) 初出___Cont.No.pon12    第13編へ 目次へトップへ

 測定会のときのあの感動を再び味わうことができるのかと思うと、私はワクワクする気 持ちを抑えることができなかった。豊田さんはソファーから立ち上がり、膝の上に置いて いた長い黒髪の束を背にやった。手を離れた髪が勢い余って背中一面に広がって左右に揺 れた後、落ち着きを取り戻して足首までを静かに覆い隠した。さすがに学長が推薦するだ けのことはある。しっとりと落ち着いた髪質で、毛先まで潤いを失っていない。誰もが触 れてみたいなと思う黒髪だ。
  中村「豊田さんの髪はさすがに学長の折り紙つきとあって、すっごく綺麗ですねえ」
  豊田「ありがとうございます。そんなに本気で誉められると気分もウキウキしてきます」
     「髪を伸ばしていて本当によかったと思いますね」
     「いつもそんなふうに言われたくって、毎日心を込めてお手入れしているんですよ」
豊田さんは歩きながら、両手を首の後ろに回して髪を束ね、そのまま左手で髪を前にもっ てきた。そして右手で髪をスーッと毛先まで撫でるようにして、抜け毛がないかを確認し ているようだった。
  中村「指通りもスムーズですね」
  豊田「あぁ、これですか。髪の調子がよくないと、どうも一日中気分がのらなくって」
     「こうして抜け毛がないかを確認してからお客様の前に出るようにしているんですよ」
そう言いながら、髪の先まで右手の中を通して、見つけた抜け毛を素早くスーツのポケッ トにしまい込んだ。私はあの抜け毛でもいいから1本欲しいなという気持ちをグッとこら えていた。

応接室を出て、広々としたショールームに来た。木目調で落ちついた床に商談用のテーブ ルが4つ、外の景色が見通せる窓際に置かれており、中央には4台の新車が展示されてい る。
平日の午前中だというのに数名の客が来店していた。豊田さんはお客を見つけると、 素早くテーブルに近づいてアンケートを取っている。お客の目線に合わせるように、その 場にしゃがんで説明をしている。立っていても髪が足首を覆い隠すほどの長さのため、 しゃがみこむと当然彼女の長〜〜〜〜〜い黒髪が木目調の床に長々と広がっていた。アン ケートの説明を聞きながらも、そのお客は豊田さんの髪を気にしているようだ。豊田さん も髪を手で撫でながら、自分の長い黒髪についてお客に話しているようだ。
接客が済むと、長い黒髪を左右に揺らしながら小走りにこちらに戻ってきた。
  豊田「すみません。ちょっとお客様にキャンペーンのアンケートをお願いしていたものですから」
  中村「いえいえ、いいんですよ。仕事を優先させて下さいね」
     「あのお客さんも豊田さんの髪に興味津々のようでしたけど...」
  豊田「ええ、いつものことですけど。聞かれることはどのお客様も同じなんですよ」
  中村「長いですねえ、何年くらい伸ばしているんですか、お手入れ大変でしょう、そんな
      ところですか」
  豊田「そうなんですよ(笑)いつも同じ質問を受けますから、カセットテープに答えを録音して
      おこうかなんて思ったりしますよ」
  中村「アンケートを取っているときに、お客さんの前でしゃがみ込んでいましたよね」
     「あの時に自慢の黒髪が長々と床に広がっている光景は、何と言うかその...」
  豊田「髪が汚れるんじゃないかと心配して下さる方もいらっしゃるんですけど、あの姿を見て
      もらうのも顧客サービスかなって思っているんです」
  中村「言葉では言えない官能的な光景ですよ、特にロングヘアーの好きな男性にとっては!」
  豊田「素敵に見えます?」
  中村「ええ、とっても!」
  豊田「中村さんとお話していると、何だかとっても嬉しくなってきます」
     「本当に長い黒髪の女性がお気に入りなんですね」
  中村「もう、この魅力にはまってしまいましたよ!」
  豊田「ところで奥様は髪が長いんですか?」
  中村「まだ独りものです。もう30代後半ですけどね」
  豊田「あっ、失礼なことを言ってしまってすみません。でも年齢よりもお若く見えますよ」
  中村「それはどうもありがとうございます」
     「もし結婚するとしたら、間違いなく髪の長い女性がいいですね。しかもとびっきり
      長〜〜い髪の」


二人は話しながら、営業所のほぼ中央に展示してある高級セダンの前に立った。
最も人気があり、売れ筋車種である。豊田さん自身もお気に入りのクルマのため、ついつ い説明にも力が入るという。
  中村「やはり新車はいいなあ」「スタイルもいいし、内装も豪華だ」
  豊田「この春、モデルチェンジしたばかりなんですよ」
     「試乗会にもたくさんのお客様に来て頂いて大好評でした」
  中村「私もクルマが好きなんですよ」「いつも車検を1回通しただけで乗りかえてますからね」
  豊田「お近くにお住まいならば、お得意様になってもらえるんですけどねえ」
豊田さんはそう言いながら、新車の運転席に座るようにすすめた。私はドアを開けて本皮 シートに身を沈めた。足元が広く、ゆったりと座れるスペースが確保されている。
リラックスできるはずなのに、何故か心の中は心地よい波風が立っていた。豊田さんはクルマに 乗らずに私のすぐ横に立ち、ポケットからブラシを取り出して自慢の黒髪を梳かし始め た。まずは毛先から丁寧にブラシを走らせる。髪の一本一本が引力に逆らうことなく、し なやかに流れ落ちる。やがておじぎをするように頭を下げて髪を梳かしていく。後ろ髪も すべて前にもってきた。やがて顔がすっぽりと隠れてしまい、のっぺらぼうのような状態 になってしまった。
真中から二つに分けた長〜〜〜〜〜い黒髪を両手に持ちながら彼女は後部座席に乗り込んだ。
  豊田「中村さん、すみませんけど、この髪を肩から下に垂らしてもらえませんか」
そう言って、私に片方の長い黒髪の束を差し出した。私はその髪の束を右手に持ち、右肩 のところで押さえてから左手の中で髪を滑らせ、たすき掛けをするようにして左の腰のと ころまで髪の先をもっていった。あ〜、この手触り! 何て素晴らしいんだろう。一度 知ったら決して忘れられない感触である。更に彼女はもう一つの髪の束を左側から差し出 した。私は右肩を押さえていた手を離し、その髪の束を掴んで右の腰のところまでもって きた。
  中村「豊田さん、見事に黒髪のシートベルトができましたよ!
  豊田「いかがですか?」
少し苦しそうに言った。彼女は私が座っているシートの後ろにピッタリと頭をつけて、長 〜〜〜〜〜い黒髪を提供してくれているのであった。
  中村「こんなの初めてですよ。いやーっ、ホントに素晴らしいですよ!」
長い黒髪の柔らかい感触とともに、甘く優しい髪の香りが私の鼻をくすぐった。豊田さん はシートに頭をつけた状態なので、私の姿は見えない。これは絶好のチャンスだと思い、 髪の束を何度も手で梳かし、手の中を滑らせ、髪で顔を覆い隠した。そしてその髪を首に 巻いたとたん、たちまち鳥肌が全身に広がり、血が泡立ち、しばし興奮の極致に時を忘れ た。
  中村「シートベルトをするのも大変ですねえ」
     「お客さんからのリクエストには、いつもこうして応じるのですか」
  豊田「いいえ、これも結構大変だし手間もかかりますから、お得意様だけのサービス
      なんですけどね」
そう言いながら、ブラシを取り出して長い黒髪を整え始めた。「ひと仕事」終えた豊田さ んと応接室に戻って、更に取材を続けた。


  中村「豊田さん、ホントに素晴らしいですね、その長〜〜〜〜〜い黒髪!」
     「髪の素敵な香りがほのかに漂って、その艶やかな髪をより一層魅力的にしていますね」
  豊田「中村さんは、お上手ですね。今まで髪を誉められたことは何度もありましたけど、
      こんなに心から誉めて頂いたのはお二人だけですよ」
  中村「と言うと、私と澤田学長ですね」
  豊田「ええ、そうです(笑)」
     「この長さを維持するのは大変なんですけど、その一言のために毎日お手入れをしている
      ようなものですから」
  中村「その長〜〜〜〜〜い黒髪を、記念に一本欲しいと言うお客さんもいますか」
  豊田「そうですね。時々いらっしやいますけど」
  中村「そんな時、どうするんですか」
  豊田「それはちよっと、と言って丁重にお断りしますけど」
     「でもお客様によってはプレゼントすることもありますよ」
私は心の中で迷っていたが、思い切って言ってみた。
  中村「もし私がそんなお客だったら...?」
  豊田「えっ?」
少し間があって、私の意図を察してくれたのか、彼女はニコリとしてポケットから先ほど の髪を取り出して私に差し出した。
  豊田「ハイ、どうぞ!」
私は照れくささも隠さず、恐らく1m50cm以上はあろうかという黒髪を頂戴した。こ れも取材の一環だと自分自身を納得させながら。

  中村「ところで髪女時代で特に大変だったことってありますか」
  豊田「そうですね、今日のような雨が降っている日はイヤでしたね」
  中村「それはどうしてですか」
  豊田「傘をさしていても髪が濡れてしまうんですよ」
     「レインコートを着ても、その裾よりも髪のほうが長いので」
     「だから、みんな雨の日だけは髪をゴムでくくって登校してましたよ」
     「私の場合は、傘を持っている右腕に髪をグルグルと巻きつけて、雨に濡れないように
      していましたけど」
  中村「いろいろと工夫しているんですね」
     「でも、レインコートも役に立たないくらい髪が長いなんて普通は考えられないなあ」
  豊田「だから学校に着いたとたんに、みんな髪を解いて開放感に浸るんですよ!」
     「周りの目を気にする必要もないし、長い子は髪を床に引きずりながら廊下を歩いて
      ますからね」
     「校舎に入るとすぐに大きな鏡があるんですけど、みんなその前でブラッシングしてから
      教室に向かいました」
     「だから鏡の前は、長〜〜〜〜〜い黒髪がたくさん落ちていますよ!」
  中村「それを拾ってヘアーボックスに入れるんですね」
  豊田「ええ。でも急いでいる時は、抜け毛も拾わずに教室に掛け込んでいました」
     「後で澤田先生が一本一本丁寧に拾っておられましたけど」


  中村「夏の暑い季節も、その長い黒髪は大変でしょうね」
  豊田「そうなんですよ」「暑い時には、さすがに髪をおろしたまま登校する生徒は少な
      かったですね」
     「でも、学校に着いたら冷房が効いていますから快適でしたよ」
  中村「逆に冬は温かくて具合がいいでしょうね」
  豊田「そう思うでしょ?」「でも、制服のスカートが短いものですから、風の強い日は
      すごく寒くって」
     「湯たんぽを持ってくる子もいて、学校に着いたらそれで脚を温めるんですよ」
  中村「なるほど、スカート丈を短くしている生徒にとっては辛い季節ですねえ」
  豊田「教室で授業を受けている時も、意外と足元が冷えるんですよ」
     「だから自分の髪を足首からふくらはぎのところまで巻きつけるんです」
     「もっとも私はK認定ギリギリでしたから、巻きつけるほど長さに余裕はなかったん
      ですけどね」
  中村「長い黒髪もそんな便利な使い方もあるんですね」
  豊田「私の場合は理愛が隣の席だったので、彼女の長〜〜〜〜〜い黒髪を借りて
      レッグウォーマーにしてましたよ」
     「席の両隣の子からは、理愛の髪は重宝がられていましたね」
  中村「そうでしょうね」「当時でも相当の長さだったでしょうから」
理愛さんの事も色々と聞きたかったのであるが、豊田さんも仕事があるし、私も次の取材 先へ向かわなければならなかったので、このあたりで取材を切りあげざるを得なかった。
彼女と本田部長に見送られながら、私はタクシーに乗り込んだ。次の取材先は豊田さんの 双子の姉が勤務するバス会社である。
宇治から再び京都市内へ引き返してきた。豊田さん の話では姉のほうが髪が長いとのこと。髪女基準で言うとFL認定か、もしやSLで は...などと想像をたくましくしながら、春の冷たい雨に煙る古都の風景をぼんやりと 眺めていた。





 一方、何が何だか自分でもわからないまま、髪女の学長室を飛び出した桜葉理愛。雨の 中をさまよいながら京都女学院からほど近い自宅に戻り、ぼんやりと時を過ごしていた。
傘の雫で濡れた長い黒髪を労わるようにハンカチを押し当てながら、焦点の合わない視線 を窓の外に向けた。しばらく呆然としていた。どうして私って、いつもこうなんだろう。 自分の気持ちが素直に言えない。男性が心から信頼できない。悪夢のようなあの日の出来 事が脳裏に蘇る。
理愛は確かに美形でスタイルもよく、同性からも好かれるほどの女性である。 しかし、未だに恋人と呼べる男性に恵まれたことがない。どうしてなんだろうか と、周囲の人たちが不思議に思うくらいである。普通なら男性からの誘いは引く手あまた のはずであるが...。おそらくは彼女自身の内面的な問題であろう。過去の辛い経験が 心を閉ざしてしまい、自ら積極的になれないままでいるのであろう。
男性からすると、勿論美人でスタイルもいい彼女は憧れの的である。 しかもあの驚くばかりの長〜〜〜〜〜い 艶やかな黒髪の持ち主でもある。これほど魅力的な女性であるが、女子校で女の子ばかり の世界で育った環境に加えて、彼女の心の問題が合わさって恋人ができないのかも知れない。

数年前、髪女の職員から紹介してもらった男性とデートをしたことがある。その男性 は理愛の髪の長さに驚き、尋常ではないその長さに好感を持たなかったという。その時に 少なからぬシヨックを受けた理愛は、自分の長い黒髪、あまりにも長過ぎる黒髪を愛して くれる男性はいないのではないかという不安に苛まれた。やはり多くの女性のような、世 の男性は茶髪でショートカットの方が好みなのだろうか。心が揺れる日々もあった。それ でもこの髪にハサミを入れる気にはならない。必ず、私の長い黒髪を愛してくれる男性が 現れる。そう思い続けてきた。
そして遂に、理愛の黒髪に好感を持つ男性が現れたのである。言うまでもなく中村記者である。


このままではだめだ。自分を変えなければいけない。もっと素直になろう。そしてありの まの自分を受け入れてもらおう。理愛はそう決心した。今までは自分が傷つくことを恐れ すぎていた。自分が可愛かった。でも、それではいつまで経っても今の状況は変わらな い。理愛はようやく心から信頼できる男性に巡り逢ったのだ。その人から愛されたいとい う想い以上に、その人を愛したいという強い気持ちが彼女の心を突き動かそうとしていた。
エスプレッソを半分ほど飲み終えたとき、彼女の携帯電話が鳴った。
  理愛「はい、桜葉です」「あっ、先生...」
電話は澤田学長からであった。学長は気づいていた。理愛が中村記者を意識していることを。
  学長「中村さんが宇治で取材を終えて、みやこツアーバスの豊田くんのところに向かっている」
  理愛「先生...」
  学長「早く行きなさい」
  理愛「...」
  学長「自分の殻を破るんだ。思いっきり自分の気持ちをぶつけてみろ」
  理愛「先生...」
  学長「行動しなければ、今の自分は何も変わらないぞ」
  理愛「ありがとうございます、先生!」「あっ、先生...」
  学長「わかってるよ」「早く行って来なさい」
  理愛「ハイッ!」
学長の言葉に励まされ、中村記者が取材に向かったバス会社へ行こうと思った。その瞬 間、理愛は自宅を出て、降りしきる雨の中を駆け出していた。
自分の気持ちを受け入れてもらえなくてもいい。とにかく中村さんに謝ろう。 そして自分に正直になろう。理愛はそう心に誓った。


ご 感 想







2002.1.13(Vol.256) 初出___Cont.No.pon13    第14編へ 目次へトップへ

 自宅を飛び出した理愛は雨の中を伏見駅まで行き、そこからタクシーに乗り込んだ。
気持ちだけが先走る。運悪く、国道が渋滞していて車はなかなか前へ進まない。こうなった ら焦っても仕方がない。
自宅から小走りに駅へ行ったため、三つ折りにしてまとめていた 自慢の黒髪が乱れてしまった。その髪を座席の上に広げ、丁寧にブラッシングすることにした。 何度も丁寧に髪を梳かしていく。しばらくすると、何となく気持ちも落ち着いてきた。
運転手が幾度となくルームミラーを通して理愛の姿を見るのであった。最初のうちは ミラーに目をやるだけであったが、理愛の髪の長さが尋常でない事に気づいたのか、信号 待ちの際に後ろを振り返った。
  運転手「お客さん、それ本物?」
  理愛 「ええ、まあ...」理愛は小さな声で答えた。
  運転手「すっごいなあ!オレは今までいろんなお客さんを乗せたけど、
       こんなスゴイ髪している女の人は初めてだよ」
      「どうしてまた、そんなに伸ばしているの?」
  理愛 「うーん、まあ何となくですけど」
  運転手「何年くらいでそんなになるの」
  理愛 「ずっと切らずにいると...」
運転手は理愛の髪に興味を持ったのか、話かけることを止める気配はない。しかし理愛は そんな運転手の言葉も耳に入ってこない。人は何か一つのことを考えている時は、他のこ とには反応しない。それどころか、周囲の雑音が迷惑にさえ思えてくる。今の理愛にとっ て運転手の質問が、迷惑な「雑音」にしか聞こえなかった。
いつもの慣れた手際のよさで、驚くほどの長い黒髪もコンパクトにまとめあげた。 あとは目的地に到着するのをじっと待つだけであった。
理愛の心は複雑であった。中村記者に会える。でも私の気持ちを素直に伝えられるだろうか。 また相手が私のことを許してくれるだろうか。そんなことばかりが頭の中を駆け巡っていた。





 そのころ中村記者はバス会社にいた。
早速受付で来社の目的を告げると、担当者も澤田学長からの連絡で心得ていたのか、 すぐさま応接室へ通された。出されたお茶をすすりながら、湯飲みで凍える手を暖めていた。
しばらくして一人の女性が入ってきた。
「初めまして、豊田です」明るい表情で中村記者に挨拶をした。制服姿がよく似合ってい る。


(ここからしばらくは、豊田世理香嬢の言葉だけ紫文字といたします。)


  中村「やあ、どうも初めまして。中村と申します」
     「先程は妹さんの取材をさせてもらいましたよ」
  豊田「そのようですね。妹から少し前に電話がありました」
二人は初対面とは思えぬほどフレンドリーに言葉を交わした。
  豊田「中村さん、申し訳ないんですけど、今日はあまり時間を取れないんですよ」
  中村「えっ、そうなんですか」
  豊田「ええ。明日走るコースの試走をしなければいけないので、これから出発するんですよ」
     「ですから15分くらいなら大丈夫なんですけど...」
  中村「こちらこそ、お忙しいのにおじゃまして申し訳ありません」
     「それではその貴重なお時間で取材させてもらいますね」
  豊田「せっかくお越し頂いたのに、本当にすみません」
  中村「いえ、いいんですよ。私はもっと緊迫した取材をこれまで何本もやってきましたからね」
     「ところで率直にお伺いしますけど、豊田さんの髪の長さはどのくらいあるんですか」
  豊田「もうすぐ2メートルってところなんです」
そう言いながら、まとめていた長い三つ編みを解いてくれた。太い髪のロープがうねって いる。
  豊田「私の髪はすごく太いんですよ。だから三つ編みをするとほらっ、こんなに太くなるんです」
  中村「いやー、見事な黒髪ですよねえ」「ちょっと失礼してもいいですか」
  豊田「ええ、どうぞ」
さすがに髪女OGだけあって、自分の長い黒髪を触られることに慣れている。気軽に触ら せてくれるところがいい。しかも取材と称して、中村記者は髪長ファンとしての欲求も満 たしていた。実際に三つ編みを手に取って触ってみると、ツルツルした感じがした。瑞々 しい黒髪というのは、こんな手触りなのだろうか。

  中村「こんなに長いとお仕事でも大変でしょうね」
     「床に引きずる長さですけど、普段はどのようになさっているんですか」
  豊田「いつもは三つ編みにしてまとめています」
     「でも髪が太くて三つ編みにしてもコンパクトにはなりませんけどね」
  中村「やはり職場では長い黒髪に対してのハンデはありますか」
  豊田「いいえ、特には感じませんよ」「逆に今ではコレを活かしてます」
  中村「例えばどのように?」
  豊田「お客様へのサービスとしてね」
彼女はその「サービス」の内容を簡潔に話してくれた。そのきっかけとなったのは運転手 の一言だったという。
いつものように観光バスのガイドとしての仕事に就く朝のことであった。 ペアーを組む年輩の運転手が彼女の三つ編みを見て、「その注連縄のような毛は本物なのか」 と聞いたそうである。神社じゃあるまいし、注連縄とは失礼だなと思いながらも、 「いいえ、これ自分の髪なんですよ」と言った。運転手は驚いて、そりゃ貴重なものだから お客さんに披露したらどうかと提案したのであった。
それからである。豊田さんは、観光名所の解説に加えて自分の長い黒髪についても 自己紹介で語り、そしてそれを惜しげもなく披露するのだという。
  中村「自慢の黒髪を披露した時のお客さんの反応はどうですか」
  豊田「最初は驚かれますね。でもその次は必ず触らせて欲しいというリクエストがきますよ」
彼女は笑いながら話してくれた。
  中村「私でもそう言いますよ」「それで豊田さんはお客さんに触らせてあげるんですか」
  豊田「はい。途中で三つ編みを解いて、この長い黒髪を床に這わせるんです
     「そして観光が終わった後に、お客様がバスを降りますよねえ。その時にサービスを
      するんですよ」
  中村「それって、どんなサービスなんですか」
  豊田「お客様には、こちらからお配りした黄色いリボンを服につけてもらっていますが、その
      リボンをバスから降りる時に私の長い黒髪に結んで頂くんです
     「こうすれば、自然と私の髪に触って頂けるでしょ」
  中村「なるほど、それはいいですねえ」「私も客の立場になってみたいなあ」
  豊田「私の髪に触りたくて、何度も観光ツアーに申し込んで下さるお客様もいらっしゃいますよ」
     「もう常連となっているお客様なんかは、いつも一番前の座席に座って、ガイドをしている間も
      私の三つ編みをしっかりと握り締めている方もいらっしゃいますから」
そんな話を聞くと、一度でも豊田さんの乗車する観光バスに乗ってみたくなる。思わぬと ころで長い黒髪が役立っているものである。

  中村「貴重なお時間を取って頂いて本当にありがとうございました」
     「是非これからも、その長い黒髪を大切にして下さいね」
  豊田「ありがとうございます。妹が電話で言ってましたけど、中村さんって、長い黒髪を
      心から愛していらっしゃるんですね」
  中村「美しいものは美しい。素晴らしいものは素晴らしいと素直に言っただけですよ」
     「事実をありのままに伝え、そして私なりのコメントを付け加える。それがジャーナリストと
      いうものですよ」
  豊田「なるほど、おっしゃる通りですね」
豊田さんは得心した表情に笑顔を浮かべながら中村記者の話を聞いていた。
  中村「ところで、最後にこれをお聞きしたかったのですが」
  豊田「えっ? 何ですか」
  中村「お名前のことですよ」
  豊田「いつも言われるので、もう慣れっこになってしまいましたよ」
     「妹が香理奈で私が世理香ですからね(笑)本当にクルマに縁があるんでしょうね」
  中村「ご両親はクルマがお好きだったんでしょうね」
  豊田「特に父がそうだったんです」「でも娘にとってはいい迷惑ですけどね」
そう言いながらも屈託のない笑顔を見せる世理香さんが輝いて見えた。
  中村「それではまた、機会があれば、じっくりと取材させて下さい」
     「仕事のお邪魔になりますから、私はこれで」
  豊田「本当にすみません」「もっと色々とお話したいことがあるんですけど」
  中村「またの機会にお願いしますよ」「じゃ、お仕事頑張って下さいね」
  豊田「ありがとうございます」
わずかな時間の取材を終えた中村記者はこれからの時間が空いてしまったので、とりあえず 宿舎にしているホテルへ戻ることにした。取材原稿の整理でもしようかと思い、 降りしきる雨の中に消えていった。





豊田さんは中村記者を見送った後、これから試走するコースの地図に目をやりながら、 ガイドをするポイントをまとめたメモを確認していた。
すると、自分への来客を告げる声が聞こえた。 先程帰ったばかりの中村記者が何かの用で戻ってきたのだろうか。そう思いながら 社屋の受付に向かった。
  豊田「あーっ、久しぶりじゃない!」「どうしてここへ?」
そこには懐かしい同級生の姿があった。
  豊田「理愛、どうしたの?」
  理愛「こんにちは、久しぶり」「お仕事中にゴメンね」
     「記者の中村さんという方が来られていると思うんだけど」
  豊田「うん、でもさっきお帰りになったよ」
  理愛「ええっ...」
  豊田「私の取材にお越しになったんだけど、これから試走なのよ。だから15分ほどの取材で
      終わったの」
  理愛「そうだったの」
  豊田「でも理愛、どうしてここへ来たの?」
  理愛「うん、今ね、澤田先生の秘書として勉強中なの。それで髪女へ取材に来られた中村さんの
      案内係をしているところなのよ」
  豊田「そうなの。もう少し早ければよかったのに」
     「折角だからゆっくりと話したいんだけど、仕事なの」
  理愛「ううん、いいのよ。またゆっくりとね」「で、中村さんはどちらへいらっしやったかわかる?」
  豊田「何もおっしゃってなかったから」
  理愛「そう...」
内心がっかりしながらも、久しぶりに友人と会ったことで、少しは心の動揺を静めることができた。
さて、これからどうしようか。仕方なく理愛は最寄の駅まで歩くことにした。歩きながらも、 中村記者のことばかり考えている。 会ってから何を話そうかと、色々心に浮かんだ言葉を整理しながら来たのだが、 相手が不在だとわかると、一気に張り詰めていたものがスーッと消えてなくなるのであった。
今回の課題はまた先延ばしになってしまった。早く自分の気持ちを伝えたい。 そして自分自身も気持ちを楽にしたい。理愛はそんな心境であった。
こんな気持ちで明日まで待つのは嫌だ。思い切って行ってみよう。そう決心した理愛は、 中村記者が宿泊するホテルへ訪ねていくことにした。


 そんな理愛の気持ちを知る由もなく、中村記者はホテルに帰ってきた。
取材した内容の整理に取りかかろうと思ったが、疲れた体を休めようと思ってベッドに横たわった。 その心地よさから、ついついうたた寝をしてしまい、時が経つのも忘れて惰眠をむさぼって しまった。
どれほどの時間が過ぎたことだろうか。目覚まし時計ならぬフロントからの電話で目を覚ました。
  フロント「もしもし中村様、お客様がお見えですが」
  中村  「どなたですか」
  フロント「神崎様とおっしゃる方がお見えです」
  中村  「わかりました。すぐそちらに行きますから」
電話を置いた中村記者は、その名前に心当たりはなかった。誰だろうか。男性なのか女性なのかも 聞くのを忘れてしまった。いけない。まだ頭の中は起きたばかりなのでボーッとしていた。
慌ただしく部屋を出てエレベーターに乗り込んだ。相手の正体が分からないままに会うというのは、 どうにも落ち着かない。フロントに行き、詳細を聞くことにした。
  中村  「中村ですが、さっき電話で来客があると...」
  フロント「中村様、あちらのソファーにいらっしゃる女性の方がそうです」
ここからではよく見えない。頭だけが見えるのみで誰だかわからない。誰なんだろう。 ソファーに近づいた。
相手も中村記者が近づいてきたのに気づいたのか、ソファーから立ち上がってこちらを見た。
  中村「ああっ! なーんだ、美咲さんかあ」
素っ頓狂な大声を出した中村記者に少々驚いたのか、しばらく言葉が出てこなかったが、 一呼吸おいてから、
  美咲「なーんだとはひどーいっ」「折角中村さんに会いに来たのに」
  中村「ああ、ゴメンゴメン」「神崎って言うから、また誰かと思ってね」
  美咲「だって私、神崎だもん」
頬をふくらませて怒ってみせるその表情がすごく愛くるしい。そしてミニスカートに膝下丈 の長い黒髪。あのとろけるようなロングヘアーは健在である。

  中村「美咲さん、相変わらず素晴らしい黒髪だね」
  美咲「そうっ? ありがとう。でも今日は雨だからちょっと髪のまとまりがよくないみたいなの」
  中村「そうかなあ」
美咲は初めて中村記者に会った時と比べて、随分親しげに話してくれるようになっている。 そして中村記者もそれに合わせるようにフレンドリーである。中村記者は大胆にも、美咲の 長〜〜〜〜〜い黒髪を手に取って感触を確かめてみた。
  中村「そうでもないよ。絶品の手触りだよ」
素晴らしい髪質である。こんな素晴らしい黒髪の女性と付き合いたいものだ。 でも相手が高校生だとちょっと問題かなあ。そんな事を考えながら美咲を見つめた。
  美咲「そうかなあ」
そう言われて、美咲もまんざらでもなさそうである。他人に髪を触られるのが嫌な女性は多いが、 髪女の生徒たちは例外のようだ。
女子高生の長〜〜〜〜〜い黒髪を遠慮なく触っている中村記者に、ロビーにいた客たちの視線が集中する。
  中村「髪、少し伸びたかなあ」
  美咲「そんなことないって」「この前、中村さんと会ったばかりじゃないですか」
  中村「それもそうか」
  美咲「でも雨の日は少し髪が伸びるのかなあ」
  中村「今日はおでこを出しているから、この前とちょっと感じが違うね」
  美咲「うん、前髪が落ちてくるたびに手でかき上げなきゃならないし、この方が便利だから」
  中村「あっ、そうだ。ところで何か用があったんじゃないの」
  美咲「そうそう、忘れてた!」「中村さんに渡したいものがあったの」
     「ハイッ、これ」「絶対に来てもらいたかったから」
  中村「これは、割引のチケットかな」
  美咲「そうなの。ロンカフェのね!」
  中村「もう、そこで働いてるの?」
  美咲「うん、昨日からね」「だから中村さんが東京に帰る前に来てもらいたいの」
  中村「ありがとう。取材も兼ねて是非行こうと思ってたからね」
  美咲「絶対、中村さん喜ぶよ」「だって私より髪、長い人ばっかりだし」
     「それに髪質がすっごいの」
  中村「へーえ、美咲さんでも羨むくらいの髪ってどんなものなのかなあ」
  美咲「だからねっ、その目で確かめて」「そして、中村さんともっともっとお話したいの」
  中村「こんなおじさんとかい?」
  美咲「おじさんなんてそんな。でもまだ若いんでしょ?」
  中村「多分、キミのお父さんと同じくらいかなあ」
  美咲「ええっ、もう40でてるの?」
  中村「そりゃ、ちょっと行き過ぎかなあ」「まあ歳なんていいじゃない」「必ず行くよ」
  美咲「ありがとう、じゃ絶対よ」「来てくれたら、私からプレゼントするね」
  中村「えっ、何を?」
  美咲「それは秘密!」


 ここだわ。やっとたどり着いたホテル。理愛の胸は今度こその期待と不安で一杯だった。
  理愛「あのー、ジャーナリストの中村様は何号室でしょうか」
  フロント「中村何様ですか?」
  理愛「あの、京都女学院の取材でお泊まりの...」
  フロント「そのようにおっしゃられても、ご苗字だけでは分かりかねますが」
  理愛「そうですか」
ここまで来たのに、やはりダメか。でも中村という名前だけでは無理よね。そう自分に言い 聞かせながら引き返そうとしていた。そこへ飛び込んできたのは中村記者の姿であった。し かし、誰かと一緒である。しかも女性と。理愛の心に光が差し込んだと思った次の瞬間、黒 い雲が心の中の青空を覆い始めた。あの女性はいったい誰なんだろうか。よく見ると、すご く長い髪。膝の裏側をなめてまだ余りある長さだ。思わず身を隠して様子を伺う理愛であっ た。

  美咲「それじゃ、私はこれで」「取材のことで忙しいんでしょ、中村さんは」
  中村「若いのに気を使うんだねえ」
  美咲「まあね。それじゃ、これで失礼します」
  中村「わざわざありがとう」「必ず行くよ」
中村記者は美咲が振り向いて歩いていく姿を見送った。絶品の長い黒髪を左右に揺らしながら その姿が小さくなっていく。美咲とすれ違う何人かの客が、その長い黒髪が信じられない という表情で彼女の後姿を振り返って見ていた。
ホテルを出た瞬間、突風で美咲の髪が猛烈な勢いで体に巻きついていく。 長い黒髪が美咲の顔を隠し、更に後ろに流れて背中から腰に 巻きついて前に歩けない。手で髪を元に戻そうと思っても、強風の前にどうすることもできない。
それを見るに見かねて、中村記者は美咲のところへ走り寄り、 風の中で暴れまわる美咲の長〜〜〜〜〜い黒髪を首のあたりから両手で掴み、 美咲の体に絡みついた髪を素早く解いた。
  美咲「ありがとう、中村さん」「すっごい風」「もうどうしようもないよ」
  中村「すごい風だねえ」「こりゃ大変だよ」
そう言いながら、中村記者は美咲の腕に長い黒髪をぐるぐると巻きつけるのであった。
  中村「これで大丈夫かな」
  美咲「本当にありがとう、中村さん」「前に歩けなかったもん、この風で」
  中村「しかもこんなに長いんだもの、髪が」


そんな光景を見ていた理愛。美咲ちゃんがどうして...。中村さんの部屋を知っていたの かしら。理愛の心境はますます複雑になっていく。まさか、中村さんと..。 理愛は中村記者に会うことも忘れ、しばしその場に立ち尽くしていた。
お目当ての中村記者がエレベーターに乗り込んで部屋に戻っていく。 その小さく見える姿を力なく、ただ見送るだけであった。私、どうしたんだろう。 理愛も自分の気持ちを理解できないでいた。嫉妬心なのか。それとも自分への劣等感なのか。 よくわからない。でもこの説明のつかない気持ちは正直言って重苦しいものではなかった。





部屋に戻った中村記者に電話があった。東京の出版社からであった。髪女の取材の途中であるが、 編集方針の打ち合わせを大至急したいので、明日にも戻ってくるようにとの内容であった。
さっき美咲と約束したばかりのロンカフェの取材はひとまずお預けである。 明日の夜に東京に戻るとの連絡をした後で、既に取材した内容をノートパソコンに打ち込む作業を することにした。作業は深夜に及んだ。波に乗ると次々と作業が進む。生き生きとした文字 になり、表現になり、文章を組み立てていく。さすがジャーナリストである。
仕事をしながら考えていた。髪女を訪ねたことが、俺の人生に何らかの影響をもたらそうと しているような気がする。あの長〜〜〜〜〜い黒髪の魅力は俺の心を捉えて放さない。 でも、でもなあ...。まあいい。まず今の仕事を片付けよう。 そしてその後のことはこの仕事を終えてから考えよう。
理愛さんのことが気になる。そして美咲さんのことも。俺は女性として理愛さんをどう見ているのか。 そして美咲さんのことを。
少し疲れたので熱いコーヒーを飲んだ。 取材で香理奈さんからもらった1本の長〜〜〜〜〜い黒髪をそっと取り出して見つめた。


ご 感 想 







2002.3.11(Vol.267) 初出___Cont.No.pon14     目次へトップへ

 香理奈さんの黒髪を見つめながら、人間の神秘というものを感じた。元はと言えば一つ の受精卵から我々の生命は育まれた。何度も何度も細胞分裂を繰り返し、人間の体が形作 られていく。そしてこの黒髪もそうだ。十数年の歳月を要してこれほどまでになるとは。
ポケットから巻尺を取り出して測ってみた。153cm。すごいものだ! 原稿用紙の上 に置いてみた。ボールペンのインクの出具合を確かめる時に、ぐるぐると円を書くごと く、長い黒髪をそのように置いていく。たちまち原稿用紙の白い部分が隠されて真っ黒に なってしまった。俺は本当に変わったなあ。これほどまでに長い黒髪に魅せられるとは。 今まで生きてきた人生で、全く気づかなかった女性美。これほど自分の価値観が大きく揺 り動かされたことが今まであっただろうか。今回の取材が、今後の自分自身の行く末に何 らかの影響を及ぼそうとしている。中村記者は自らの人生のプレートが、地中深くにある マグマによって少しずつ動かされていくのを感じていた。

 翌日、東京に帰ることを伝えるために澤田学長に電話を入れた。しかし仕事中で電話に 出られないという。このまま帰るのもどうかと思い、髪女まで行くことにした。時間があ ればロングヘアーカフェだけでも取材してから戻りたいなあと思った。前日、わざわざ美 咲さんがチケットを持ってきてくれたのだから。
チェックアウトをして京都の街へ出てみることにした。出勤途中のサラリーマンやOL、 眠そうな目をした学生たち。街は動き始めている。人の大きな流れに合流して歩いていると、 いつの間にか京都駅の8番ホームに たどり着いた。迷わず列車に乗り込み、伏見駅までの車窓をこの目に焼き付けていた。
下車して髪長坂をゆっくりと歩いて京都女学院の校門へ向かった。あの当日の感動が蘇って くる (
第1編参照)。 一面を埋め尽くす黒髪軍団。そしてすべての女子生徒たちの髪が膝よりも長く、し なやかに流れ落ちていた。一瞬、目を疑うほどの異次元空間。中村記者は心の映像を見な がら校門をくぐった。事務室へ向かう途中で何人かの髪女生とすれ違う。清々しい挨拶を してくれる。いつ見ても素晴らしい黒髪。呆れ返るほどの長さ。魂を揺さぶるほどの艶や かな黒髪。この気持ちをどのような言葉で表現すればいいのだろうか。
事務室で学長に面会を求めた。職員たちとも既に親しくなっていることもあり、 気軽に対応してくれる。眼鏡をかけた優しそうな青年が話しかけてくれた。

  伊藤「あれっ、中村さんじゃないですか」
  中村「いやー、どうも。澤田学長はいらっしゃいますか」
  伊藤「中村さん、それがあいにく仕事中なんですよ」
  中村「そうですか」「ちょっと挨拶をしようと思いましてね」「今晩にも東京に戻りますから」
  伊藤「ええっ、もう戻られるんですか」
そう言いながら中村記者を応接室に招き入れた。
  伊藤「申し遅れましたが、私は事務局次長の伊藤と申します」
  中村「次長さんですか。それは大したものだ。まだお若いのに」
中村記者は、この若いながらも頭がキレそうな青年を興味深く見つめた。
  伊藤「実は今日、推薦入試の日なんですよ」
  中村「推薦入試ですか」
  伊藤「ええ」「全国から受験生が集まるんですよ」
  中村「大学ならわかりますが、中学や高校入試で全国規模というのは驚きですねえ」
  伊藤「特に私立の場合は堅苦しい校則があって、髪を長く伸ばせないところもあるようですね」
     「そこまでいかなくても、周りからの圧力で長い髪を伸ばせない環境にある生徒たちが
      いることは確かです」
  中村「そんな息苦しい環境を離れて、思いっきり髪を伸ばせ、しかも女性として高いレベルの
      教養と能力を身につけることができるので、彼女たちにとっては憧れなんでしょうね」
  伊藤「その通りです。そして彼女たちにはこれがラストチャンスです」
     「これに落ちると、世間体というくだらない圧力に負けて、長〜〜〜〜〜い黒髪に
      ハサミをいれる子もいるようです」
  中村「そんな...」
  伊藤「でも現実ですから仕方ありませんよ」「学長もそのあたりを憂慮されてまして、
      できることなら長い黒髪をこよなく愛する生徒すべてを受け入れたいと考えておられます」
  中村「そのようにできないものですかねえ」
  伊藤「この問題も含めて、京都女学院の改革を進めていこうとしているのですが、学長の
      右腕となる人材がどうしても必要なんです」
     「学内には様々な考え方がありますし、学長の改革に異を唱える人たちもいます」
     「私一人の力では大したこともできませんし」
  中村「そうなんですか。色々と大変なんですねえ」

しばらくして学長が戻ってきた。
  学長「おやっ、これは中村さん。今日はどうされました?」
  中村「実は今日中に東京に帰ることになりましてね」
  学長「それはまた急な話ですねえ」
  中村「ええ、出版社と今回の取材原稿のことで打ち合わせをすることになったもので」
     「それでご挨拶に寄せてもらったんですよ」
  学長「そうなんですか」「そうだ、伊藤くん。私のところに中村さんを案内して」
     「それから君も一緒に来てほしいんだ」
  伊藤「はい、わかりました」「中村さん、それでは学長室の方へ」
伊藤次長と中村記者は先に学長室に入り、ソファーに腰掛けた。後から学長が書類を手に 持ちながら入ってきた。
  学長「今、推薦入試の真っ最中でね」
  中村「そうですか」「その推薦入試というものはどのような基準で合否が決まるのですか」
  学長「まあ簡単に言いますと、測定会のようなものを行います」「そして面接と作文ですね」
  中村「受験生の髪はどれくらいの長さなんですか」
  伊藤「ここに願書のコピーがあるのですか、これをご覧下さい」
  中村「うわーっ、これはすごい長さだ!」
推薦入試の願書には、顔写真とは別に全身の写真が同封されている。しかも髪の長さが はっきりとわかる写真でなければならない。ほとんどの生徒が膝よりも長い黒髪である。
伊藤次長の話によると、一昨年からこの入試を始めたそうである。そして将来は全学年に 『コンプリートコース』というものを設置することになっている。これは文字通り『完全 な』という意味である。即ち京都女学院を代表する長〜〜〜〜〜い黒髪をした教養高き女 性を育成することを目指すコースを言う。当然のことながら、入学を許可された生徒はい かなる理由があろうとも、絶対に髪を切ることは許されない。長〜〜〜〜〜い黒髪を更に 長く伸ばしたい生徒たちにとって、このような規則は全く必要のないものかも知れない が。
  学長「私も長い髪の女性に最も魅力を感じる一人ですので、受験生すべてを入学させたいと
      思っていますよ」
  中村「今後の髪女の発展が楽しみですねえ」
  学長「私の中には色々な構想があるのですが、それを一つずつ着実に実現しいくつもりですよ」
  中村「コンプリートコースというものも、学長の構想の一つですね」
     「そのあたりも取材させて頂きたいです」
  学長「まだまだ私の力だけでは厳しいものがありますよ」
  中村「学長というお立場でもそうなんですかねえ」
  伊藤「特に、長い黒髪に反対する勢力があるんですよ!」
  学長「伊藤くん、まあいいじゃないか」
学長は伊藤次長を諭すように、穏やかに言った。
  中村「それは本当ですか?」「いや、信じられないなあ」
     「そんな考えを持った人たちは、即刻京都女学院を去るべきでしょう」


思わず中村記者も言葉に力が入ってしまった。学長は話題を変えたかったのか、ガラス張 りの学長室から事務室を見て、こちらに手招きをした。しばらくして二人の女性が部屋へ 入ってきた。
  学長「中村さん、紹介しよう」「今年、職員として採用した新人だ」
     「栗原くんと黒崎くんだ」
  栗原「初めまして、栗原瑞穂(くりはら みずほ)です。」
前髪が眉のあたりで揺れている。これを見ただけでも綺麗な髪だということが一目でわか る。そして目が大きく、目尻が下がっているところがすごく愛くるしい。
  黒崎「黒崎麻衣佳(くろさき まいか)です。宜しくお願い致します」
ぽっちゃりして温和な感じを受ける。笑うとえくぼができるところが可愛らしい。二人と も明るくて朗らかそうな女性である。
  中村「いやー、こちらこそ宜しくお願いします」
  伊藤「今は研修中で、色々なことをしてもらっているんですよ」
     「さっきまで図書館の書籍の整理をしてもらっていました」
  中村「それで髪をまとめているんですね」
  学長「ちょっと中村さんにとっては期待はずれでしたかねえ」
  中村「髪女の職員として採用されるくらいですから、当然期待するほどのモノはお持ちなん
      ですよねえ」
  学長「勿論ですよ!」「二人ともこちらへ」
学長は二人を招き寄せて、椅子に腰掛けさせた。彼女たちも心得ているかのように、手際 よく頭に手を持っていったかと思うと、次の瞬間には驚くばかりの長〜〜〜〜〜い黒髪が 床一面に広がった。頭を左右に振って髪のほつれを直して落ち着かせた。
  学長「どうです? 中村さん」
中村記者は、その質問に答える前に唾をゴクンと飲み込み、しばらく言葉も見つからない まま見とれていた。
  伊藤「本当に素晴らしい黒髪ですよね」
  中村「学長、私はここへ来て、何度この素晴らしさに打ちのめされたかわかりませんよ」
  学長「まず、栗原くんの髪だが」
そう言いながら、学長は栗原さんの髪を手に取り、手櫛で毛先まで何度も指通りを確かめた。
  学長「その名の通り、栗原くんの髪は少し栗色がかっているんだよ」
  栗原「これ、染めてないんですよ。黒髪というにはちょっと...」
  学長「だから、柔らかい雰囲気を醸し出しているんだ」
  中村「そうですね、柔らかくて優しい感じがしますね」
学長は栗原さんの長い髪を中村記者の前に持ってきた。触ってもいいよという合図だろう か。迷わず手に持ってみた。柔らかい! そして髪の一本一本がすごく細くて光沢があ る。ボリュームも決して少ないとは言えない。
  栗原「こんな髪の色ですから、自分でも自信が持てなかったんです」
     「クラスメイトたちはみんな綺麗な黒い髪ですからね」
     「でも澤田先生のお蔭で、私、自分の髪に自信を持つことができたんです!」
  学長「みんな顔の形が違うように、髪もみんな個性があるんですよ」
  中村「へえー、そうなんですか。私などはみんな同じに見えますけど」
  学長「栗原くんは髪が少し栗色がかって細い。でもボリュームは申し分なし」
     「黒崎くんは色は真っ黒で髪は太い。しかしサラサラ感が素晴らしいんだ」
学長は黒崎さんの髪を手に取り、先程と同じように手櫛で髪の状態を確かめた。
  学長「ほら、彼女の髪は太いが本当に流れるようにサラサラしているだろ」
  中村「本当ですねえ、そして学長。手触りが栗原さんと黒崎さんとでは違いますね」
こんなに素晴らしいスーパーロングの手触りを実感させてもらい、中村記者は大満足で あった。
  学長「そうなんですよ。みんな違う。髪にも手触り、太さ、それに水分量によってしっとり感や
      サラサラ感が違ってくる」「長〜〜〜〜〜い黒髪と一言で言っても個性があるんですよ」
  中村「勉強になりました。長ければ長いほど良いという基準だけで髪女の生徒さんたちを
      見てましたよ」「私はまだまだですね」
  学長「栗原くんはもうどれくらいになったかな?」
  栗原「2メートルを少し超えたくらいです」
  学長「そうか。長くなったね」「黒崎くんは少し短くなったかな?」
黒崎さんはペロッと舌を出して髪を持ちながら毛先を見つめて言った。
  黒崎「はい。就職するのを機会に、少しだけ毛先を揃えたんです」
  中村「どれくらいカットしたんですか」
  黒崎「ほんの少しだけですよ」「前は床に着地するほどだったんですけど足首あたりで揃えました
  伊藤「だから普通に歩いていると、すれすれで引きずらないくらいですよね」
  黒崎「ええ。でも、いずれは引きずってしまうでしょうけど」
二人とも長〜〜〜〜い髪をこよなく愛する女性である。そして当然のことながら優秀な女 性でもある。


  中村「ここの女性たちはみんな髪を触られるのが嫌じゃないんですか?」
  学長「そうみたいだね」
  伊藤「特に学長にはね」
伊藤次長は含み笑いをしながら言った。
  中村「それはどういうことですか?」
  栗原「みんな澤田先生にマッサージをしてもらいたいんですよ!」
  中村「マッサージですか」
  伊藤「頭皮のマッサージをしてもらうと、毛母細胞を刺激して髪の伸び具合が早くなったり、
      髪が艶々になってくるんですよ」「学長のマッサージは特に効きますから」
     「更にこれは学長しか持っていらっしゃらないのですが、毛髪研究所で開発したイオンブラシで
      髪を梳かしてもらうと、キューティクルが引き締まり、クセのない綺麗な黒髪に生まれ変わ
      るんですよ」
  中村「学長、そのマッサージの実演をして頂けませんか」
  学長「そうくると思ってましたよ」
  伊藤「だから休み時間や放課後は、この学長室に行列ができるくらいですよ」
  学長「女子生徒と密室でいると、何やらあらぬ疑いをかけられそうなのでねえ」
  中村「なるほど! それで学長室を外からでも見えるようにガラス張りになさっているんですね」
  学長「まあ、そういうことです」
  中村「そのイオンブラシが学長の権威のしるしですね」
  学長「いやいや、そんな大袈裟なものではありませんけどね」
学長は少し照れながらマッサージを始めた。栗原さんと黒崎さんも期待しているようだ。 まずは栗原さんの頭を手で軽く、しかもリズミカルにたたき始めた。ポクポクポクと奇妙 な音を響かせながら手馴れた様子でたたいている。栗原さんは気持ち良さそうである。目 を閉じてうっとりしている。
しばらくして、今度は2メートル余りある髪を両手で束ね、それを左手に持ちかえた。そ して右手で首筋から頭頂部にかけて揉みほぐしていく。
  学長「これで血の巡りがよくなるんですよ。特に首筋はうっ血するところですからね」
  中村「栗原さん、どうですか」
  栗原「すっごく気持ち良いです!」「これで頭もスッキリするんですよ」
さらに学長は長い髪を自分の首に巻いて尚、余りある髪を背にやった。ロングヘアーのマ フラーをしたような恰好である。そして今度は両手で首筋から肩にかけて揉んでいく。プ ロのマッサージ師のように強弱をつけながら揉んでいく。仕上げはイオンブラシ。2メー トル余りの長〜〜〜〜〜い髪を見事に操っている。毛先から丁寧に梳かしていく。マイナ スイオンの効果で、しっとりと瑞々しい髪に生まれ変わっていくようだ。
わずか10分ほどの実演だったが、栗原さんは満足そうだ。
  栗原「先生、どうもありがとうございました!」
  学長「もう、解いたままで仕事をしてもいいよ」「黒崎くんはまた後でね」
  黒崎「はい」
二人は学長室を出ていった。黒崎さんはあとわずかで着地する長さ。そして栗原さんは栗 色がかった自慢の黒髪を床に這わせながら仕事に戻っていった。
  中村「何度見てもスゴイとしか言いようがありませんね」
  伊藤「私もここの職員でいられて幸せですよ」
     「女子職員の募集要項に“髪の長さが150センチ以上の者”というのがあるのも髪女だけ
      でしょうからねえ」
伊藤次長はニコニコしながら言った。





  学長「もうそろそろ筆記試験が終わる頃じゃないかな」「中村さん、見に行きませんか」
  伊藤「そうですね」「中村さん、案内しますよ」
  中村「そうですか。それではお願いします」
中村記者は伊藤次長とともに試験会場に入った。試験はまだ続いていた。試験監督は理愛 さんだ。
理愛さんは中村記者が入ってきたことに少し戸惑いながらも、目で挨拶した。中村記者も 理愛さんを見て笑顔で目礼した。理愛さんも中村記者も二人っきりで話をしたいと思って いるのに、今の二人にはそれも出来ない。
理愛さんは髪を三つ折りにしている。初めて 会った時は、あの常識はずれのスーパーロングを二つ折りにしていた。今回は三つ折り。 三つに折った髪の先が膝よりも少し長い。いったいどれほどの長さなんだ。そんなことを 想像しながら受験生たちを見つめた。今日は中等部の推薦入試である。つまり12歳の少 女たちが長〜〜〜〜〜い黒髪を賭けての闘いである
校則で、髪を肩よりも長くしてはならないといったところや、体育会系のクラブ活動しかなく、 必然的に髪を短くせざるを得ない中学もあるという。そんなところに入学でもすれば、 これまで伸ばし続けてきた黒髪 の行く末は自ずと知れたものである。みんな必死だ。試験中ということもあり、すぐに教 室を出た。伊藤次長に案内されて、面接が行われる別室で待機することにした。

 面接は学長が行う。今日は特別に中村記者も同席を許された。受験生は20名。5名ず つのグループ面接である。理愛さんに先導されて、最初のグループが入室してきた。いき なり中村記者の鼓動が高鳴った。5名とも髪が膝よりも長い。そのうち1名は長々と床を 引きずっている。
  学長 「みんな緊張しないで、普段と同じように答えてくれたらいいからね」
      「まずは受験番号と氏名、それに本学を志望した理由を言って下さい」
受験生は順に答えていく。志望理由はやはり髪を長く伸ばせること。さらに女性としての 高い教養と 社会に出て役立つ技能を身につけられるという理由がほとんどである。
次に一人ずつ質問をしていく。
  学長 「あなたは髪を洗うのにどれくらい時間がかかりますか」
  受験生「1時間くらいです」
  学長 「あなたは髪をどこまで伸ばそうと思いますか」
  受験生「まずは身長と同じ長さになるまで伸ばします」「そのあとも多分切らずに伸ばしたいです」
  学長「あなたが髪を伸ばそうと思ったきっかけは何ですか」
  受験生「保育園の時の友達と、髪を切らずにいるとどこまで伸びるか競争しようと始めた
       のがきっかけです」「でも、友達は途中で挫折してしまいました」
  学長 「あなたは他の人に自分の髪を触られるのは嫌いですか」
  受験生「あまり好きではありません。でもこの学校には測定会がありますので、自分の髪
       をもっと美しくしたいので、いろんな人に触ってもらって誉めてもらいたいです」
最後の受験生に中村記者は注目した。何と12歳の少女としては、余りにも長い黒髪をし ていたからである。
  学長 「あなたはすごく長いですね。どれくらいありますか」
  受験生「2メートル7センチです」
  学長 「生まれて一度も?」
  受験生「ハイッ!」
  学長 「最後に髪の感触を確かめさせてもらいますよ」
理愛の合図で5名とも後ろを向いて自慢の黒髪を存分に披露した。学長と中村記者は一人 ずつ、長〜〜〜〜〜い黒髪の感触を両手で確かめていく。しなやかで瑞々しく、しかも傷 みがまったくないバージンヘアーである。この上ない素晴らしい手触り。特に2メートル オーバーの少女の髪は絶品で、理愛も思わず手で触りながら、その素晴らしさに何度も頷 いた。
一通り面接が終わり、5名の受験生は部屋を出て行った。身の丈オーバーの少女は自分の 髪を両手に持ち、足元を気遣いながら歩いていた。
  中村「彼女たちの髪は本当にケガレなき純粋な黒髪ですね」
  学長「そうなんですよ。あの美しさをいつまでも守ってやりたいですね」
  中村「学長、それでは私はこれで」
  学長「また、すぐに戻ってくるんでしょ?」
  中村「ええ、まあ」
  学長「彼女も楽しみにしていることだし」
  中村「ええっ、何のことですか?」
  学長「いやまあ、こっちの話で...」「今後のことも色々とお話しをしたいと思っておりますので」
  中村「また、じっくりと取材させて頂きますよ」
少し未練はあったが仕方がない。東京へ戻るか。中村記者は伊藤次長や他の職員たちに挨 拶をして、京都女学院を後にした。駅までの道すがら思った。理愛さんとゆっくりと話を したかったなあ。長い黒髪に反対する人たちとはどういうことなのか。順調にいっている ようで、外からはわからない問題があるものだ。ロングヘアーの帝王こと澤田学長でも苦 悩することがあるのか。密度の濃い日々を過ごした京都での出来事を一つ一つ思い出して いるうちにホテルに着いた。中にある喫茶店でしばらく時間をつぶすことにした。





  入試が終わってから澤田学長は、椅子に深く腰掛けながら、入試委員から渡された筆 記試験の採点結果と自ら行った面接試験の結果を見比べていた。傍らには理愛さんがい た。
  学長「あの件だけど、もう決心はついたかな」
  理愛「ええ、まあ...」
  学長「これからのことも含めての頼みだ」「しかもお母様の依頼でもある」
理愛はしばらく沈黙を守った。そして静かに頷いた。
  学長「そうか、ありがとう。本当にありがとう!」「明日、桜葉の墓前に報告に行ってくるよ」
  理愛「ところで今日の結果はどうなさるのですか」
  学長「全員合格させてやりたいよ」「でも定員は10名だからなあ」
  理愛「みんな合格させるわけにはいかないのですか」
  学長「できないことはない。しかし定員を大幅に超えると教育委員会から指導が入ることになる」
  理愛「難しいんですね」
  学長「何とかしたいね...」「ところで髪、相変わらず綺麗だな」
  理愛「もう随分長くなってしまいました」
  学長「どこまで」
  理愛「よくわからないくらい」
甘えるような声で理愛が言った。こんな他愛もない会話は、深刻な話をした後の清涼剤の ような役割をする。二人は和やかな表情になった。

  理愛「先生、久しぶりにアレ、やってもらえませんか」
  学長「先生か...」
  理愛「明日からねっ」
  学長「やろうか」
理愛は学長に自分の髪を信頼して任せるのであった。学長は理愛の三つ折りの髪をそっと 両手に持ち、 ゆっくりとリボンを解いた。そして床にそっと広げた。
まずはリズミカルに頭皮と首筋、次に肩をマッサージしていく。
  理愛「あーっ、気持ちいい!」「何だか頭から髪の先までエネルギーが伝わっていくようです」
     「本当に夢心地です」
続いてイオンブラシで丁寧に髪を梳かしていく。ガラス張りの学長室の外から、そんな光 景をみんなが注目する。やはり理愛の髪は別格である。1時間くらいかけてブラッシング した髪は、シルクのようなしなやかさと艶が更に増していった。
  学長「手入れも大変になったなあ」「こんなことを聞くのも愚問だが、どこまで伸ばすつもりかな」
  理愛「先生ったら...」「明日切りますなんて言ったら、どうします?」
  学長「そりゃ、驚天動地の大事件だよ」
  理愛「父がなくなってから、何だか伸びるスピードがすごいんですよ」「天国で私の髪が伸びるのを
      手伝ってくれているように思うんです」「だから当分は今のまま」
  学長「どこまで伸びるんだろうね」
  理愛「わかりませんけど、あのパンフレットの写真あったでしょ」
  学長「二階のフロアーから長々と髪を垂らしていたやつだね」
  理愛「ええ。あの状態で一階の床に着地するくらいになってみたいなって思っているんです」
  学長「いやーっ、それはすごいよ!」「是非とも達成してもらいたいね」
しばらくの間、時間も忘れて話がはずんだ。


  学長「そうだ、中村さんが今日、東京に帰ることは知っていたかな」
  理愛「へえっ、それ本当ですか?」「どうしてそんなに急に...」
  学長「そうか、言い忘れていたようだ」「実は取材の打ち合わせで東京に戻るそうだ」
     「見送りに行って来なさい」「今日の業務は他の人にやってもらうから」
  理愛「でも...」
  学長「これは私からの指示だ」「行ってきなさい」
  理愛「ありがとうございます」
理愛の驚いた表情がパッと明るくなった。気持ちは既に走り出していた。学長は素早い手 つきで理愛の常識をはるかに超えた長〜〜〜〜〜い黒髪を三つ折りにして、しっかりとリ ボンを結んだ。笑顔で頷いた理愛はすぐさま京都駅へ向かった。
 中村さんに話したいことがあった。でも今日は試験中ということもあって、気持ちを伝 えることができなかった。間に合うだろうか。気持ちは焦ってきた。
やっとのことで京都駅に着いた。脚が空回りするほどに走った。髪が激しく左右に揺れた。 しっかりと結んでもらったはずのリボンが解け、 髪を引きずっている のも気づかなかった。
人ごみがスーッと割れて、その中を駆け抜けて行く。 床を長々と引きずる姿に大勢の客たちは唖然と見送っていた。 理愛もようやくそれに気がつき、走りながら手で髪を手繰り寄せながらエス カレーターに乗った。大切な髪が挟まれないように注意しながらエスカレーターを駆け上 がった。
新幹線の上りホームには、東京行きの「のぞみ」が発車時刻を待っていた。既に 乗客は車内に乗り込んだ後で、ホームには人影がまばらであった。中村記者がどの車両に 乗り込んだのかも知らず、ただ無心に彼の姿を見つけようとした。
ヒールの甲高い音を響 かせながら走ってくる女性が通りすぎたのを見た中村記者は、彼女だと気づき、車両を降 りて理愛を大声で呼んだ。その瞬間、発車のベルがけたたましく鳴り響き、中村記者の声 をかき消そうとしたが、想いが通じたのか、理愛は振り返って中村記者の方へ向かって引 き返した。
  理愛「中村さん、私の、私の測定会...」
感極まって、自分でも何を言っているのかわからなかった。言うべき言葉が出てこない。 気持ちは焦るばかりだ。中村記者はすぐにそれと察して、理愛の長〜〜〜〜〜い黒髪を手 に持ってキスをした。そしてスーツの内ポケットから万年筆を取り出し、理愛に差し出し た。その間、一言も言葉はなかったが、中村記者の気持ちが理愛の胸に十分過ぎるほど響 いた。理愛の頬を一筋の涙が伝った。次の瞬間、扉が二人の間を遮ったかと思うと、ゆっ くりと車両が動き始めた。それに合わせて理愛は小走りに車両を追い、中村記者の姿を見 つめ続けた。やがてその速さにかなわなくなり、速度を上げて走り去る車両を見送るしか なかった。涙で滲んだ真っ赤なテールランプが小さくなり、やがて見えなくなった。ホー ムに佇む理愛の影が東の方に長く伸びていた。早く戻って来て下さい。その時はきっと想 いを打ち明けます。自分の胸にそう言い聞かせる理愛であった。


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長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
SNAKEHEART  2001.9.16(Vol.235) 初出___Cont.No.snake010    
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「編集・発行者からの御礼−−第10編」
ぽんさん、秋に入ってもますます快調な「髪長私学」の新作・「第10編」 まことにありがとうございました。
(秋らしく?)新キャラクターも迎えて、新展開に入りましたね。 こうして、「京都女学院」の現役生のみならず卒業生のその後までフォローしている所にも、 ぽんさんの「京都女学院」(「髪女」)への愛情やハンパでないこだわりを 感じます。 それにしても、自動車販売会社の、豊田香理奈嬢と本田久利男部長 とは(^_^ )..........まあ、このネーミングの妙に関しましては 私めなどがコメントする必要などありますまい(笑)。

いつも温厚で冷静な澤田学長の取り乱し様、でもその様子が目に浮かぶと 何だか思わず口元が緩んでしまいました(^_^ )。名声も地位もあろう 立派な大人の紳士(俳優で言えば....今の佐原健二さんをもっと 長身にしたイメージかなぁ....私は)が、こと長〜〜〜い髪に関しては 子供のようにムキになっている光景が....でも嬉しくなりますよね。 本当にこんな人が居てくれたら心強いでしょうネ。で、怒っている時にでも、 ちゃっかりと豊田香理奈嬢の 髪を両手で触ると言う所もケッサクですし、本田部長の目の前にもってくる というシーンも想像するとぞくぞくっとしますよね。 この時の目を見開いて口をポカンと開けていた(であろう)本田部長の顔が 目に浮かぶようです。
で、更にその後を追うかのように本田部長に触らせて「こんなしなやかな感触は 生まれて初めてでした」....ああ〜〜〜もう、毎回毎回これでもかこれでもかと 官能シーンを畳み掛けてくるんだからぁ.....もう....(^_^ )

ところで、これまでの髪女生たちも今回の豊田香理奈嬢と新社会人の女性たちの6人も 本当に素直でしかもロングヘアーに対して肯定的な娘ばっかりですね。 現実もこんなに素直で肯定的な女性ばっかりだと良いなあと思いますし、まあ それだけ「髪女」は(長〜〜〜い髪を大切にする事を通して)女性の内面を 磨く事も教育しているんでしょうネ?。
それにしても、一般人ってやっぱり 「彼女の長い髪がお客様に不快感を与えないか?・・・・ あれほど髪が長いと仕事にも支障がないか?」と言った偏見を持って いるんでしょうかねーーー??? (私に言わせると、茶髪の方がよっぽどお客様に不快感を与えると思うけど)。 そんな本田部長が更生(?)されていく様子も愉快でした。これからも「髪長私学」 では、こういった社会の偏見や理不尽をズバズバ斬って頂きたいなと思います。

次回は(当然この展開で行くと)中村記者と豊田香理奈嬢の会話形式による からみになりそうですね。はたして、桜葉嬢とはまた違った官能話や 違った形の髪に対する思いが聞けるのでしょうか?。 また、何となく、中村記者と桜葉嬢と豊田嬢との三角関係もありそうな気がするのですが .....(^_^ )。またまた、楽しみに待たせて頂きたいと存じます。
第10編のご発表、本当にありがとうございました。

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
SNAKEHEART  2001.11.3(Vol.247) 初出___Cont.No.snake011    
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「編集・発行者からの御礼−−第11編」
ぽんさん、待望の「髪長私学」の新作大作・「第11編」 まことにありがとうございました。
今回もまたまた我々ロングヘアーLOVERが常日頃憧れている シチエーションが随所に散りばめられていましたね。
でも....こんな光景が半日常的に見れる「髪長私学」ワールドが日本のどこかに 存在していないかなァ....
髪がコーヒーカップに触れて、こぼれたコーヒーでお客様の洋服を汚してしまった
前髪が流れ落ちて、そのままコーヒーカップの中に入ってしまった

いや〜〜〜、こういった被害は(確かに困る事は困りますが ^_^ ) 是非被ってみたいものです。まずこんな光景見れるだけで 一生の思い出になりますから、服の汚れなんかもうどーーーでもエエですわ!
そして更には、
私の髪を見るためにご来店下さるお客様→→ シャンプーやリンスなどのヘアケア商品をプレゼント→→ 長い髪を家族に見てもらいたい、写真を撮らせてほしい→→ 私の髪をそばで見たいので商談に加わってほしい→→ この“縁起もの”に触ってから営業に出発して行く→→ 商談が成立したら営業担当にこの髪をブラッシングさせてあげる
もうこのあたりの畳み掛けは凄いですネ。ノリノリというか。 男たちはみんな(変な)呪縛から解き放たれて本当に素直な裸の心で 生きてますね。またそれを許してあげる香理奈嬢のおおらかさが有ってこそでしょうね。
だから、この職場は本当にストレスの少ない職場でしょう。羨ましいなァ。
そして極めつけはなんと言っても、
私を後部座席に乗せて、この長い髪でシートベルトをしてほしい
子供っぽいと言えば子供っぽいですが、でも男ってこんなもんですよね。 まあ、それだけ普段から満たされていないという事でしょうが.... (理由は、ロングヘアー女性が少なすぎるからじゃ〜〜〜い!)
いやーーでもホント、この「髪長私学」って、不必要に束縛ごとの多い 21世紀の今の世の中をあざ笑っているかのような、まるで楽園のような世界ですネ。
それもこれも、超ロングヘアー女性が1人居るだけで、男達はこれだけ活き活きと 精気を奮い起こせるんでしょうネ。やはり日本が今の泥沼的不況から 脱するには1にも2にもロングヘアー女性しか居ない! ということも 今回の第11編から学び取らせて頂きました。
次回はどうやら先ずは「髪長シートベルト」が味わえそうですね。 そしてその後は、香理奈嬢のお姉ちゃんとか 「髪長コーヒーショップ」にも行けるかな....?(それは次々回カナ?)
またまた、楽しみに待たせて頂きたいと存じます。 第11編のご発表、本当にありがとうございました。

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
SNAKEHEART  2001.11.27(Vol.250) 初出___Cont.No.snake012    
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「編集・発行者からの御礼−−第12編」
ぽんさん、「髪長私学」のまたまた新作大作・「第12編」 まことにありがとうございました。
6月以降は毎月1編ずつのご執筆・ご発表ですが、毎回が力作ですので、 月一継続されるのは本当にご立派ですし本当に感謝いたします。
で、今回の新作ですが....先ずは、や〜〜〜〜やりましたね〜〜〜、「髪長シートベルト」。 もうホント「髪長美女大会」のノリですネ〜〜〜(^_^ )
絶好のチャンスだと思い、髪の束を何度も手で梳かし、手の中を滑らせ、 髪で顔を覆い隠した。そしてその髪を首に巻いたとたん、 たちまち鳥肌が全身に広がり、血が泡立ち、しばし興奮の極致に時を忘れた。
いや〜〜〜なんて事をしでかすのでしょうか!?....悪い奴ですネ〜〜〜、 中村はん!(笑) まあ、でもこれって(我々のような富も権力もない一般庶民だったら) まさに千歳一遇のチャンスですよね。 私でも絶対−−少々の危険ならば冒してでも−−こうしますね。
実は私、正直申しまして車は持っておりませんし特に欲しいとも思わないんですが、 でもホンマ、豊田嬢のような女性がサービスで「髪長シートベルト」なんぞ してくれるんだったら、少々苦しい生活しても大枚はたいて車買うかもしれまへんなぁ(^_^ )
でも、しなやかな長〜〜〜い黒髪に触ったときの この上ない気持ちの良さを本当に毎回臨場感たっぷりにリアルにリアルに お書きになられますね〜〜〜。 毎回本当に堪能・官能させて頂いております。
その他にも今回は、
レインコートを着ても、その裾よりも髪のほうが長いので とか、
傘を持っている右腕に髪をグルグルと巻きつけてとか、
自分の髪を足首からふくらはぎのところまで巻きつけるんですとか、 もうフツーの髪のフツーの一般女性ではとても考えられないような 超ロ〜〜〜〜〜ングヘアー女性ならではの楽しいお話が聞けまして、 『ナルホド』と納得することしきりでした。本当に色々と思いつかれますネ〜〜〜。 きっとぽんさんご自身が、こういった超ロ〜〜〜ングヘアー女性になった 気持ちか、あるいは超ロ〜〜〜ングヘアー女性が目の前に居るような気持ちで 書かれたんでしょうネ? 読ませて頂いてこちらも楽しくなってきます。

さて、ところでところで....出てきましたね〜〜〜最後の方で 桜葉理愛嬢。
思えば7月に発表された第8編からここまではずっと1日内での出来事だったんですネ。 何となく何日間かの出来事のような気がしていましたが(笑).... いや〜〜〜でもなんだかドラマチックな展開になってきましたね〜〜〜、 まるで「101回目のプロポーズ」みたいな(^_^ )。
雨の中びしょぬれになった理愛嬢が中村記者の胸に飛び込むのか?.... いや、なんかまだヒネリがありそうな気もしますねぇ。豊田香理奈嬢のお姉ちゃんに会いに行く ところと言うのがミソのような気もしますし....
いや、でもここらあたりの展開は勿論ぽんさんにお任せして、 我々読者は色々と想像をめぐらせながら次の回を楽しみに待たせて頂こうと思います。

ところで、美人でスタイルも良くしかも超ロ〜〜〜ングヘアーの理愛嬢が何故 男性に恵まれたことがないのか?....の疑問ですが、 まあでも、私でも....本当の理愛嬢が理解できるまでは.... 敬遠してしまうかも知れませんね〜〜〜。コンプレックスを感じてしまいますから。
例えば、(勿論超ロ〜〜〜ングヘアーですが)、お顔の方は少しオブスさんとか、 スタイルの方は少し太めとかでしたら、コンプレックスもあまり感じず 親しみをもてて声をかけたくなるかなぁ....
超ロ〜〜〜ングヘアーの上にお顔もスタイルも抜群で、しかも帰国子女で才女 と完璧に揃ってしまうと、私のように自分に自信のない男だと.... どうしても当初は敬遠してしまうかなぁ。
ま、そのあたり理愛嬢も男性もお互いに遠慮し合っていくうちに 悪い方にばっかり考えるようになって悪循環になってるんでしょうかね〜〜?  でもこれもまた現実にありえる話ですよね。とてもリアルな人間模様だなと 思います。

それでは、またまた、次回の第13編を楽しみに待たせて頂きたいと存じます。 第12編のご発表、本当にありがとうございました。

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
SNAKEHEART  2002.1.16(Vol.256) 初出___Cont.No.snake013    
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「編集・発行者からの御礼−−第13編」
ぽんさん、2002年に入って初の「髪長私学」の新作・「第13編」 まことにありがとうございました。
前回からの間に慌しい年末期も含まれてましたし、それでいながらのこれだけの 大作・力作......貴重な正月休み期間中も一生懸命ご執筆くださったのでは 拝察いたします。重ね重ねありがとうございました。

今回は、“理愛さんの行動と心理描写” と “中村記者と2人の美女(世理香嬢と美咲ちゃん)” とが 交互に描かれていく形で話が進んでいって、そして最後の方で 理愛さんと中村記者の再会....と思いきや “おあずけ” というオチがつく なかなかイキな構成でしたね〜〜〜。 それにしても、理愛嬢ってつくづくツイテナイ女性ですネ(^_^ )。
今回は先ず最初のタクシー内の描写に思わず笑ってしまいました。 よくぞ事故を起こさなかったものだ。私ならばルームミラーに気を取られて 運転どころじゃなくってあの世行きかも....。
でも、こうして理愛嬢の行動を論理的にシミュレーションしていくと、 当然タクシーが出てきますし、更には当然運転手さんの驚きのリアクションも ありえますモンネ。そこまで丁寧に描いて下さる所がまた「髪長私学」の リアリティですよね。

次に世理香嬢ですが....
「はい。途中で三つ編みを解いて、この長い黒髪を床に這わせるんです」
もう卒倒しそうな光景でしょうネ。で、あっさり言ってのける世理香嬢がまたスゴイ!  その後のサービスといい、こんなバスガイドさんが居る観光会社なら、 毎月(当然世理香嬢を指名して)慰安旅行したいものです。
いや〜〜〜それにしても何と言うありがたい姉妹でしょう。 某ゴージャス姉妹なんぞ比べ物にならないですよね。
で、更には美咲ちゃんですが....
先ずもうすっかり中村記者になついてしまいましたね〜〜。 う〜〜〜んっ理愛嬢といい美咲ちゃんといい、中村記者って若い女性のハートを掴む 何かがあるのか、それとも超ロングヘアー女性はそれだけ純真なのか?
中村記者は大胆にも、美咲の長〜〜〜〜〜い黒髪を手に取って感触を確かめてみた。 女子高生の長〜〜〜〜〜い黒髪を遠慮なく触っている中村記者に、ロビーにいた客たちの視線が集中する。
まったく私ならこんなオッチャン見かけたら嫉妬に気が狂いそうになりますが、 でもこういうシーンって “見れるだけでも” 充分目の保養になりますヨネ。
そう言えば「髪長美女大会」でも、土居まさる氏が出場者の女性の超長〜〜〜い髪を まったく躊躇いも無く触りまくって、当時私は当然「役得じゃのぉぉぉ〜〜〜」と 羨ましかったですが....ま、でもこれってオッパイとかお尻ならこんな訳には行かないですし、 髪の毛だからできる髪フェチの特権かも知れませんね。そして....
突風で美咲の髪が猛烈な勢いで体に巻きついていく・・・・・ 中村記者は美咲の腕に長い黒髪をぐるぐると巻きつけるのであった
今回最後の大サービスシーンと言うかタダで帰さないところが流石ぽんさんですが、 よ〜〜考えたら第6編の終わりの方で、 伏見駅のホームでも美咲ちゃんの髪が舞い上がって中村記者に絡みついたシーンが ありましたよね。「舞い上がりやすい子、美咲ちゃんって」
ところで、美咲ちゃんの苗字の神崎って....やはり何か意味があるのでしょうか????

今回もまた、 「こういう事ありそうやなァ」とか「こういう事あったらエエやろなァ」と 思うようなシーンが満載でとても楽しませて頂きましたが、 それは中村記者のみならずタクシーの運転手とかバスの観光客とか ロビーの客とか通りすがりの一般人まで登場させて彼等の反応を描いているから よりリアルに感じるんでしょうネ。 またそれは、ぽんさんの長年に及ぶ一途なロングヘアーLOVER歴から育まれた スルドイ観察力がなせる技なのでしょうネ。
ところで最後....中村記者、東京に帰っちゃうんですかね〜〜? う〜〜〜んっ、 この後の展開が予測つき難くなりましたが、でもその方がかえって次回が更に 楽しみになりますよね。
改めまして第13編のご発表、本当にありがとうございました。

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
アールジェタン さん  2002.2.10(Vol.260) 初出___Cont.No.R004    
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 「こんな取材もどうでしょう?」

 先日は、私のバカバカしい投稿に、熱〜〜〜〜〜〜い レスを頂まして本当にありがとうございました。(註:思いの丈ぶっちゃけコーナー)
 尊敬するぽんさんに、あれほどまで喜んで頂けるとは、 まさに感激の極みであります。
 SNAKEHEARTさんの心暖まるご感想と共に、何 度も何度も読み返してしまいました。


 さて、こちらの方も、中村記者のレポートだけで終わる のかと思いきや、意外な展開となってきましたねー。
 また、新登場の豊田姉妹も、髪女のOGらしくサービ ス精神旺盛でいいですね。
 妹の香理奈さんは、お客様にとっても男性社員にとって も、実に有り難い存在ですね。
 私が営業担当で、商談をまとめた時などは、もうウキウ キでしょうね。
 営業所に戻る前に、新しいブラシとくしを買って、あの 長〜〜〜〜〜くて、美し〜〜〜〜〜い髪をどういう手順で ブラッシングするのか、あれこれ考えるだけで、もう幸せ な気分になれます。
 彼女の最も素晴らしいところは、お客様が自分の髪に興 味があるのかが分かって、それに応じた対処が出来ること だと思います。
 しゃがんだ時に、髪が拡がるようにするシーン等は、1 度見たら、もう病み付きになるでしょう。

 次に、髪長バスガイドの世理香さんですが、彼女のファ ンも多いことですから、この際「髪長バスツアー」なるも のを企画してみてはどうでしょう。
 最初に自己紹介とツアーの主旨説明をした後、 「皆さん、私の本当の髪の長さを知りたいですか?」 と言って、帽子の中に仕舞った三つ編みを取り出し、ゆっ くりと解いていく。
 そして、次のクイズのコーナーで正解すると、ブラッシ ングさせてくれる。
 お客様の協力で、解いた髪が全部真っ直ぐになったら、 今度は背を向けたまま、髪にまつわる話を延々としてもら い、髪長美女が沢山いそうな場所(そんな所あるのか?) を案内してもらう。
 ここで忘れていけないのは、「早口言葉のコーナー」で す。(彼女の隣の座席のお客様が、どんなことが出来るの かについては、「こんなのどうでしょうシリーズ第1弾」 をご参照下さい。)
 これは、盛り上がりそうですね。
 後は、世理香嬢のサービス精神にお任せしましょう。
 きっと、満足のできるツアーになることでしょう。
 なんか、話が逸れてしまいました。


それから、ファンの熱い要望にお答えして、美咲さんも 再登場となりましたねー。
 しかも、サービスシーン付きで。
 彼女の登場で、ぽんさんの名投稿「ロングヘアカフェ」 が、遂に小説化されるかと思いきや、なにやら3人の恋愛 模様が、描かれそうな感じですね。
 年齢的には、理愛さんとゴールインしそうですが、そう なった場合、理愛さんの「髪長結婚式」「髪長新婚旅行」 「髪長新婚生活」なんて新シリーズも出来そうですね。

 それはともかく、本当に先の展開が気になりますねー。
 私の希望としましては、今回の中村記者のレポートが大 変好評となり、「月刊髪女」なる雑誌が創刊されて、1年 中彼女達の美しい髪の様子を知ることができるようになれ ば、いうことないんですが・・・。
 3月に1度の測定会の他に、春になれば、「遠足」や「 修学旅行」があります。
 春風に長〜〜〜〜〜い髪をそよがせながら、名所巡りを する彼女達の姿は、観光客の注目の的となるでしょう。
 彼女達自身が、もう観光名所になってしまいますね。
 狭いバスの中では、彼女達の長〜〜〜〜〜〜〜い髪をブ ラッシングするのは、やりづらいでしょうから、こうして はどうでしょう。
 通路側の生徒は先にバスを降りて、窓側の生徒が窓から 外に垂らしてくる長〜〜〜〜〜〜い髪をブラッシングして あげる。
 これは、髪女ならではの光景ですね。
 ホテルの大浴場では、互いの長〜〜〜〜い髪を・・・し あったり、夜は髪が乾くまで、髪について熱く語り合った り、髪の長さを測り合ったりするんでしょうね。
 夏には、制服も薄くなり、より一層髪の美しさが引き立 つことでしょう。

 それから夏といえば、プール。
 「髪女だらけの水泳大会」が行われますねー。
 髪女生たる者、帽子なんか被って泳いではいけません。
 というよりは、長〜〜〜〜い髪が入りきらないでしょう けど。
 「平泳ぎ」に「バタフライ」そして、「髪長シンクロナ イトスイミング」もやってもらいましょう。
 夏休みには、アルバイト。
 美咲さんは、やっぱり「ロンカフェ」なんでしょうか。
 秋といえば、運動会に文化祭。
 長〜〜〜〜〜〜〜〜い髪を振り乱して、走ってもらいま しょう。
 冬には、クリスマスやお正月がありますね。
 のぺらぼうで福笑いをしたり、由香さんのように自毛で 書き初めなんかをするのでしょうか?
 そして、卒業式。
 体育館に集合した髪女生の髪の長さを合計したら、どれ くらいになるんでしょうかねー。
 や〜とにかく1年中、目が離せません。
 相変わらず、私はアホなことばかり言っていますが、ぽ んさんは、今まで通り、素晴らしい作品を書き続けて下さ い。


<編集・発行者からの御礼>
アールジェタンさん、またまた丁寧なご感想、本当にありがとうございました。 いや〜〜〜面白いですネ〜〜〜、相変わらず。
思いの丈ぶっちゃけコーナーの名物シリーズ「こんなのどうでしょう」シリーズと 同じノリで、(ご感想だけに留まらず)1つの世界を作り上げられてますネ。
> 次のクイズのコーナーで正解すると、ブラッシングさせてくれる .... いや〜〜〜出ました、得意技ですネ〜〜〜。当然....ね....前髪を ブラッシングしてのっぺらぼうにして....ネ(^_^ )
そうや、のっぺらぼうのままでバスガイドしてもらっても良いでしょうネ。 「皆様、右に見えますのが....」....のっぺらぼうやったら、 今、何処走ってんのか判りまへんがな。
> 「月刊髪女」 .... 良い!、これは良い〜〜〜〜、素晴らしい! 私、絶対に定期購読しますよ。 10年分の購読料を先払いして(途中で廃刊になっても後悔しない ^_^ )。
そ〜〜なれば、今度は「髪女のサイト」もできるでしょうし (さしずめURLは http://www.kamijo.com/ ?)、 「髪女ファンクラブ」もできそうですネ。
> 春になれば、「遠足」や「修学旅行」 .... 全国津々浦々の旅館・ホテルから「お泊りください」の招待状が殺到しそうですね。 一行が帰った後、お風呂の排水溝に長〜〜〜〜い髪の毛がいっぱい溜まってそうです。
> 「髪女だらけの水泳大会」 .... おおっ、懐かしい響き....ありましたね〜〜〜、こういう番組がかつて。 途中で今夏の新着水着ファッションショーというコーナーがあって、 その水着モデルの中に時々、ロングヘアーのねえちゃんが居ました。
> 秋といえば、運動会 .... ホッホッホッ、運動会ネタと言えば私、昔、 「由香さんの髪長騎馬戦」なんてのを描いて一人で悦にいってました。 勿論、馬は男子生徒で上に乗った由香さんの髪にすっぽりと包み込まれるんです。
けっこう、スポーツネタって色々と思いつくんですヨネ。
> 卒業式。体育館に集合した髪女生の髪の長さを合計したら、どれくらいになるんでしょうかねー .... そうですね〜〜、例えば高校の部だとすると、短い子で120cm、長い子で200cm以上 、平均して(140〜170)cmの間で155cmと仮定して、 仮に卒業生が100人だとすると....155cm X 100人 = 15500cm 即ち 155m....カナ?  で、それが10万本あると仮定したら....0.155km X 100,000本 = 15,500km 即ち、高校の部卒業生の髪の毛を全部あわせると “地球半周弱” くらい (日本からアメリカに到達する?)....計算合ってんのかなァ???(笑)
それと卒業証書を手渡す際に、一人一人、入学時から何センチ髪が伸びたかも 発表すると良いですネ〜〜。

いや〜〜〜、アールジェタンさんの今回のご感想に乗せられて、 私も色々とイマジネーション(とアソコ ^_^ )を膨らませてしまいまして、 「髪長私学」に色々と脚色してしましました。 それだけ、「髪長私学」は面白くて色んな可能性が秘められていると いうことですよね。
でも、ぽんさんはどうか、これまでどおりのご構想でお進めくださいネ。
アールジェタンさん、本当に丁寧なご感想ありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
Qちゃん さん  2002.3.17(Vol.268) 初出___Cont.No.Q001    
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 初めてお便りさせていただきます.中年ロングヘアは創刊以来のファ ンです.私は中学生の時、近くにアンクルレングスの女性が住んでいたことが原 因でロングヘアフェチになった者ですが、中年というよりは半分壮年に足をつっ こんでいますので、感想も的外れになるかもしれませんが、お許しください.

 「髪長私学」が第3部まで連載されてきたことに対し、作者の方に尊敬の念を 抱くものです.最新作でもまたまた波乱の展開がされていますが、主人公と思わ れる理愛さんの髪の長さから推定すると、作者は中国のD.Y.Q.さんを念頭 に書いていらっしゃるのではないかと思います.D.Y.Q.さんはTLHSで ネットの世界に紹介されて以来、私の頭から離れない髪長美女です.最新情報で は3.7mという話ですが、理愛さんのような人が日本では虚構の世界でしか存 在できない(多分)のは非常に寂しいことです.反面中国の人口ならばD.Y. Q.さん以上の長さの方(X.Q.Pさんを除く)がまだいらっしゃるのでは と、羨ましく思います.

文中で中村さんが理愛さんに万年筆を渡す件があります が、これで恋文を書いてきて欲しいということなのでしょうか.e−mail全 盛の現在ですが、手紙をやり取りするということになれば、物語の展開もゆっく りしたものとなり、我々読者は次号の投稿を心待ちにすることになるのでしょう ね.
 海外のロングヘア小説では主人公は善き理解者である夫を得て、ギネスブック 記録を更新する展開となることが多いのですが,理愛さんの髪もギネスブック記 録を遥かに更新する展開となるよう期待しています.


<編集・発行者からの御礼>
Qちゃんさん、はじめまして。「髪長私学」へのご感想、本当にありがとうございました。
また、「中年ロングヘアー」もご愛顧くださいましてまことにありがとうございます。
> 中学生の時、近くにアンクルレングスの女性が住んでいた .... そうですかぁ....そんな素晴らしい女性を身近で定期的に見る事が出来たなんて.... 想像しただけでゾクゾクしますね〜〜〜。
> D.Y.Q.さんはTLHSでネットの世界に紹介されて以来、私の頭から離れない髪長美女です .... 私SNAKEHEARTがDYQさんを始めて見たのは、忘れもしない1998年の6月、 インターネットを始めた直後でした。あのTLHSに載っていたテラスに髪を垂らした写真です。 画面中に髪の全体が入りきらず、横のスクロールバーを下げても下げてもまだ髪が写ってるので 『ギョエー!!!』と度肝を抜かれましたヨ。
そう言えば最近、DYQさんについてヘンな噂が一時期流れた事がありましたね〜〜〜、 坊主頭にしたとか....あれはいったい何だったんでしょうかね〜〜〜(笑)
> 中村さんが理愛さんに万年筆を渡す件があります が、これで恋文を書いてきて欲しいということなのでしょうか .... ああ〜〜〜、なるほどぉぉぉ....。私実は、その上の“髪を引きずっている” とか “床を長々と引きずる姿に” の方に目が行ってしまって、このシーンには 注意が行ってませんでした(編集者として恥ずかしい)。 いや〜〜、貴重なご指摘ありがとうございました。 そうかも知れませんよね〜〜。
> e−mail全盛の現在ですが、手紙をやり取りするということになれば・・・ .... そうなんですよね〜〜〜、 手作り・手書きってのは効率的でないかもしれませんけど、なにか心がこもっていて温かみがありますよね。 私も出来る限り手作りのアナログ的感性を大切にしたいと思ってるんですよ。 ハッキリ言ってやや殺伐としたこんな世の中だけに尚。
> 理愛さんの髪もギネスブック記録を遥かに更新する展開となるよう期待しています .... 今回、ちょっと気になるセリフがありましたよね〜〜、「あの件」とか「明日からね」とか。 理愛さんも中村記者とか澤田学長とかに励まされて、そう言う展開になりそうな 予感が私にはしますし、そうなってほしいですネ。
>感想も的外れになるかもしれませんが とおっしゃってましたけど、イエイエ、 (作者でない私がこう言って良いのかどうか判りませんが) とても核心を掴まれたご感想だったと思いますよ。 私が見逃しておりました所もちゃんと見ておられましたし。

「髪長私学」を更新しましたのが、昨夜の8時過ぎでしたのに(しかもこの超大作)、 早速のご感想をお送りくださいまして重ねて感謝いたします。
これからも「髪長私学」(及び「中年ロングヘアー」も ^_^ )をよろしくお願い申し上げます。
ご投稿、まことにありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
SNAKEHEART  2002.3.19(Vol.269) 初出___Cont.No.snake014    
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「編集・発行者からの御礼−−第14編」
ぽんさん、「髪長私学」の新作・「第14編」まことにありがとうございました。
いや〜〜〜、今回はまたいつもにも増しての超大作でバラエティーに富んだ内容ですね。 本当にご苦労様でした。
それと実はこの「髪長私学」も連載から1年になるんですね。ずーーっと継続して 執筆されるのはたいへんなご努力だと思いますし、ご情熱にも敬服いたします。 しかも1年以上・第14編まで連載されながら、尚も次々に新しいアイディアが湧き出てこられるのも スゴイですし、それを活字にして表現なさる文章力も...。
どうかこれからも素晴らしい作品を お書きになって私たちファンを楽しませてくださいませ。

ところで今回、ラストで中村記者が東京に帰ってしまいましたが、なにか1つの章が終った ようにも感じましたし、 理愛嬢の髪ひきずりシーンはそれを彩るに相応しいようにも思えましたが.... 勿論これは私の勝手な想像に過ぎませんが。
それにしても、京都駅に居合わせた人々の驚愕ぶりが目に浮かぶようです。 一気に平安時代にタイムスリップしたかのようでしょうネ。
かつて私が1982年の12月14日に大阪駅でかかとまでの髪の女性を見かけた時の驚きを 思い出したと言うか、おそらくそれ以上でしょうネ〜〜。 でも気づかずにずるずるひきずっている理愛嬢がなんともカワイイですネ。

何か意味ありげな気になる言葉がいくつか見受けられましたね〜〜、 「あの件だけど・・・」、学長「先生か...」理愛「明日からねっ」
.....う〜〜〜んっ、なにかこれからの波乱を予感させますが、 取り越し苦労でしょうか?
なんと言っても長い黒髪に反対する勢力 が気になりますね〜〜、まあ確かにそういうイチャモンつけは何処にでも居そうですが、 現実世界では急激に髪長女性が減っているご時世ですからついに「髪女」もその波に飲まれるか?  と心配になってきます。この世に残された唯一の楽園だけに何とか守ってほしいですが ....。
それと、初登場の伊藤次長....う〜〜〜んっ、なんだかクセモノのように思えますが ....私には(^_^ )。
兎に角、これからの「髪長私学」の新(?)展開が非常に気になりますし、 今後も一文字たりとも目が離せませんね〜〜〜。

今回、とても哀愁・シンパシーを感じましたのが 12歳の少女たちが長〜〜〜〜〜い黒髪を賭けての闘いである。 もしもこの「髪女」の入試に落ちたら、ここまで大切に伸ばしてきた長〜〜〜い髪を切ら なければならない(かもしれない)なんて!....想像しただけでも身を切られる様な 痛みを感じます。少女達にとって人生最初の挫折どころか、一生の性格さえ変えかねない 大事件でもありますよね。
「これに落ちると、世間体というくだらない圧力に負けて、長〜〜〜〜〜い黒髪に ハサミをいれる子もいるようです」 ....“世間体” という物を作っている大人達が変わらなければいけないですよね。

何となくリラックスさせられたのが、頭皮マッサージのシーンでした。 でもホント、色々と思いつかれますね〜〜〜(^_^ )
頭を手で軽く、しかもリズミカルにたたき始めた。ポクポクポクと奇妙な音を響かせながら ・・・栗原さんは気持ち良さそうである。目を閉じてうっとりしている。 .... いや〜〜リアルな描写ですネ〜〜。そしてその後理愛嬢にまでしてしまうというのも。 そして....
理愛「あーっ、気持ちいい!」 ....超真面目で才女で美人でしかも超髪長の理愛嬢の口からそんな言葉が聞かれると、 なんだかとってもエロティックな感じがしますね、AVなんかよりもずっと。
そうそう、 「それで学長室を外からでも見えるようにガラス張りになさっているんですね」 ....そう言えば、だいぶ前に(第何編だったのか忘れましたが)このガラス張りの件に 触れておられましたよね?。ナルホドこういう事だったんですネ〜〜〜。 と言う事はずいぶん前からこの頭皮マッサージシーンを頭に描いておられたんですネ?。

さて繰り返させて頂きますけど、「髪長私学」もなにかこれから新展開になりそうな予感ですし、 更に一波乱二波乱起こりそうですね。いや〜〜〜でもなんとかハッピーな方向に向かってほしいですネ。 次回以降も楽しみにしております。
第14編のご発表、本当にありがとうございました。

長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
ぽん さん  2002.4.4(Vol.270) 初出___Cont.No.pon004    
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 Qちゃんさん、初めまして。 ご感想をお寄せ下さいまして、誠にありがとう ございます。 レスが遅くなってしまいまして申し訳ございません。『髪長私学』 をご愛読頂く方々に励まされながら、一年が過ぎました。書き始めた当初は ここまで続くとは思ってもいなかったのですが、理想の学園を追い求めてい るうちに、連載を重ねることになってしまいましたね。

 Qちゃんさんは桜葉理愛に戴月琴嬢のイメージを重ね合わせていらっしゃ いますが、さすが長年の髪長ラバーですね。いいところを突いておられます。 中村記者が理愛に愛用の万年筆を渡した場面の洞察も、なかなか鋭いで すね。ストーリーの中に様々な女性を登場させました。桜葉理愛と神埼美咲 が特に登場回数が多くなっていまますが、まだ数名の新キャラも予定してい ますので、どうぞお楽しみに。

 これからも理想の学園を描いていく上で、波乱万丈の展開になると思います。 今後とも『髪長私学』にご期待下さいませ。また、ご意見やご感想をお寄せ 下さいますよう、宜しくお願い致します。


<編集・発行者からの御礼>
ぽんさん、Qちゃんさんのご感想へのレス、まことにありがとうございました。 簡単ではございますが、少しレスさせて頂きますネ。
> 桜葉理愛と神埼美咲 が特に登場回数が多くなっていまますが、まだ数名の新キャラも予定してい ます .... そう言えば、固有名詞を付けた女性キャラだけでも、もう相当な人数に なってますよね....今度1度最初から読み返して、 「登場人物」としてまとめて見ましょうかね〜〜〜。勿論髪のレングス付きで。
> 中村記者が理愛に愛用の万年筆を渡した場面の洞察も、なかなか鋭いで すね .... あああ〜〜〜、やっぱりそうだったんですかぁ....?(^_^ )。 いや〜〜〜、それに気付かないとは私もいけませんねぇ。 どうしても官能的なシーンとかギャグな方向にばっかり目を向けてしまうもので(恥)。
> 桜葉理愛に戴月琴嬢のイメージを重ね合わせていらっしゃ いますが、さすが長年の髪長ラバーですね .... いや〜〜、この点に関しましては私も重ねておりましたが、やっぱあの 戴月琴嬢の数々の写真を見せられると、自分の意のままのシチュエーションで あの髪をもてあそんでみたくなりますよね、当然。

連載から1年が経過して益々好調な「髪長私学」 ....これからも期待しております。
本日はまことにありがとうございました。
長編連載小説「髪長私学」(ご感想)パート
Qちゃん さん  2002.4.5(Vol.271) 初出___Cont.No.Q002    
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この度作者から直接のお返事をいただき、恐縮しております。
そこで調子に乗って物語の将来を私なりに推測してみました。
中村記者の帰京命令は実はリストラ通告なのです。 そこで中村さんは京都へ移り、最終的には理愛さんと結婚して、 校長を助けて京都女学院の経営に尽力する。
事務局次長の伊藤は二人の結婚をすんなり成就させないための脇役と 見ていますが、いかがなものでしょうか。
いずれにしても今後の物語の進展に期待しています。

私はTLHSのInterviewにD.Y.Q.さんが投稿するという話なので、 早くUpdateされないものかと気をもんでいる昨今です。


<編集・発行者からの御礼>
Qちゃんさん、昨日のぽんさんのレスに対しての 早速のレス、まことにありがとうございました。 本HPをご熱心にチェック下さっているみたいで本当に感謝いたします。
Qちゃんさん独自の今後の展開も面白いですネ。 まあ、ぽんさんは今後どのような展開を考えてらっしゃるのかは私も当然 判りませんし、Qちゃんさんのお考えとは異なる事にもなるかも知れませんが、
今やこうして読者の方々独自の「髪長私学」ワールドがいくつも作られて いるんですネ。
> 中村さんは京都へ移り、最終的には理愛さんと結婚して、 .... そうですかぁ。Qちゃんさんもやっぱりこの2人にはハッピーエンドを ご期待されてるんですネ。私も勿論そうです。ま、私の場合は 中村記者に自分を投影して理愛さんの髪を毎日もてあそべる生活を 想像していると言うか。
> 事務局次長の伊藤は二人の結婚をすんなり成就させないための脇役 .... ナルホド。やっぱり若くして地位があって切れ者風という事で、やっぱ Qちゃんさんも “クセモノ” とにらんでおられるんですネ。 いや、判ります判ります(^o^ )。
> TLHSのInterviewにD.Y.Q.さんが投稿する .... そう言えば、DYQさんのサイトでは彼女の肉声は....聞かれませんよね?  そうですね、最近の髪の伸び具合とか今後のビジョン(どこまで伸ばすつもりか等) とか生の声を聞いてみたいですよね。でも彼女、英語は達者なのカナ?  それとも彼女くらいのVIPなら中国語の通訳が用意されてるのカナ?
ご投稿まことにありがとうございました。 今後も「髪長私学」へのご感想など頂ければ幸いでございます。






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1日も早く、ウイルス・迷惑(SPAM)メールが絶滅しますように!(怒)



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    ただし実はこの前と後の2つのbの文字はニセ文字ですので、
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  4. そして、送信してください。

1日も早く、ウイルス・迷惑(SPAM)メールが絶滅しますように!(激怒)