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COLUMN
   
『映画館とビデオと』  
  僕は個人的に映画館派です。映画はやはり映画館で観るのがベストであります。

やっぱりね、あのシネスコサイズの大画面と、5chの音響システム、加えてあのカタイ椅子(笑)あの雰囲気の中で、巻き戻しの効かない環境で映画を楽しむ。コレこそが正しい姿勢だと思うのですよ。

とは云え、やはり劇場向きな映画とそうでない映画とがあるのも、こりゃまた現実なんですよね。まぁ、アクション系とか、映像美系の映画ってのは、基本的に劇場向きではありますね。これが日本のアニメ映画なんかだったりすると、もう『別に映画館で観なくてもイイじゃんよ』とかなってしまったり。

しかしですね、ごくまれに『これはTVで観た方がオモロイやろ!?』ってな映画もあったりします。その極端な例は『トゥルーマン・ショー』。コレは視聴者的立場で観ようと思ったら、やはり家のTVで、しかもワイド版なんかじゃなくって普通の家庭用TV比率で(笑)

あと『TAXi』なんかは、劇場で観るのも面白いですが、家庭でヘッドマウントディスプレイ(HMD)で観たりすると、冒頭のバイクシーンでかなり酔えるんでないかと(笑)

劇場で観る時のポジショニングですが、皆さん結構マチマチで、理由を聞いているとそれぞれ主張があって『ナルホド』とか思ってしまったりします。ちなみにボクは最後列センターが好み。理由は前の席のヒトの頭が邪魔で、ちょっと腰を浮かせても後ろがいないから迷惑にならないし、5chサラウンドの恩恵は得られなくても、とりあえず左右の音量バランスがイイってのと。字幕を追うのも楽だしね。画面全体を把握できるし。

家でビデオで何度も繰り返し観るのもイイんですけどね。どうしても『ながら観』とか『ちょっと巻き戻し』とかやっちゃうんで、いまひとつ集中できなかったり。

それに部屋の狭さに不釣合いな25インチとは云え、やっぱ大画面で観たいしなぁ...HMD欲しい。

   
『バカ映画の功罪』  
  ボクは基本的に『バカ映画』は好きなんです。でもですね、世間一般では『バカ映画』に分類されている作品の中で、どうしても許せないモノってのもあります。

それはただ単に『バカを描いた映画』や『下品』、『意味のないオチャラケ』といった内容のモノたちです。

その代表格は『オースティンパワーズ』と『マーズアタック』。

この2本は正直『許せない』タイプの映画です。

まず後者『マーズ〜』ですが、ギャグコメディなんでしょうけれど、笑いの要素に何も計算された部分がなく、ただ単に脈絡なく突拍子もないことを見せて、笑いを取ろうとしているだけで、何が面白いのやらさっぱり解りませんでした。有名俳優が多数出演していて、思いもよらない役柄を演じているから面白い? それはちょっと違うだろう、と。

そいでもって『オースティン〜』。これはただ下品なだけ。『バカ』と『下品』は違う。間の悪いギャグや、脈絡のない展開、唐突なストーリー展開。あきまへん。理性が受けつけてくれまへん。

対して『モンティパイソン』なんかは、結構脈絡なくギャグを飛ばしているように見えて、しかしその実かなり計算ずくで笑いを取っているので、感心しながら笑えるので、好きなタイプの『バカ映画』

TAXi』や『ビッグヒット』なんかは、登場人物たちが真剣にやっている行動が、きまりきらない様を描くことによって『バカ映画』たらしめているのでコレもOK。

しかし『スターシップトゥルーパーズ』は断じて許せませぬ。コレは『バカ映画』としての方向性は『TAXi』タイプなんですが、仮にもSFのスタイルを取っている以上、それなりのリアリティを要求されるはず。それなのに、戦争映画なのに戦術・戦略まるでダメ。SF考証まるでダメ。肩を射抜かれたヒロインが、次のシーンでは反動の大きいライフルを、怪我した方の肩で撃っていたり。もう何を言わんとしているのかがまったく掴めない『バカ』を通り越した『ダメ』映画。

   
『ホラー映画の洋の東西』  
  実はホラー映画って苦手です。いや、正確には苦手でした。って云うのも最近、どうもホラー映画を観に行く率が上がっているんですよ。ビデオで『リング』を観てからかな?

だもんで、ホラー映画ってのをちょっと考えてみたんですが、やっぱ苦手なんですよ、怖いの。夜中にゃ独りで観たかねぇってのは相変わらず。ならば何故、最近ホラーやサスペンスを観るようになったのか?

結論。実は『ホラーが苦手』だったのではなく『スプラッタ』が苦手だったんだな、と。

よくよく考えてみれば、西洋のホラー映画って、どうにも『血がどばー!』とか『いきなりどばーん!』ってなモノが多い。つまりこれは『ホラー映画』ではなく『スプラッタ映画』、『サプライズド映画』ってな類の代物なワケですよ。ただの『驚かし映画』なワケ。

対して日本のホラー映画は、なんて云いますか...腰の後ろから這い上がってくる恐怖感って云うんですか? こう...じわり...じわりと本能に訴えてくる恐怖感。夜中に後ろを振り返れなくなるような怖さがあると思うんですよ。湿っぽい怖さって云うか...だからマジで怖い。

洋モノでもね、ホラーでなくサスペンス物は、結構本能的な恐怖感を喚起してくれます。『セブン』とか。

やっぱ癖になってるみたいだなぁ、ホラー映画(苦笑)

   
『予告編の在り方』  
  予告編を見るのは好きです。劇場に映画を見にいく際は、必ず予告編開始前に席につきます。実際、僕はあまり映画雑誌などはあまり読まないタチなので、予告編の効果は大きいです。少々へっぽこな映画でも、予告編が面白そうなら、ついつい本編まで見てしまうこともしばしば。逆に予告編がヘボいと、いくら前評判が良くても、あまり見にいく気が起きません。

予告編というのは、本編を見る気にさせる重要な役割を持っています。じらす程度に内容を露出し、尚且つ作品の雰囲気を観客に伝えなければなりません。そう...本編を観る前に内容が知れてしまう予告編など、自らの首をしめるロープのようなモノなのです。

ブルース・ウィリス主演の『マーキュリー・ライジング』はその典型的な例だと思います。映画そのものの出来は平均点だと思いました。むしろB・ウィリスが今までと雰囲気の違う役柄で好演していたので、良い感じで観ることができた...はずでした。しかしながら、この映画の予告編は、本編の内容の殆どを暴露してしまっていたのです。初めてこの予告編を観たときは『良さ気かな?』と思ったものでしたが、2度、3度と目にするに至り、本編のスジがあらかた判ってしまったのです。一気に観る気が減少していきました。そして実際、映画の中身も予想通りのもの...結果、他人に感想を述べる際には『予告編観たならそれでOK』などと、ため息混じりに云うこととなるのです。

まぁ、そんな大事な『予告編』ですが、こんな笑い話もあります。

マット・ディモンの『レインメーカー』を観に行ったときのことです。この日はたまたま早起きできたので、朝一番の上映に間に合うよう家を出たのですが、電車の遅れで予告編をすっぱり見逃してしまい、結局2回目の上映前のまで居残って、新作の予告編をチェックしていました。

...やっていたのは『リーサルウェポン4』の予告編でした。

ダニー・グローバーが、ハート柄のパンツ姿で、バタバタと鳥の真似をしていました。

ちなみに、さっきまでのダニー・グローバーは、不正を嫌う、カッコイイ判事の役でした。

...ちょっと待てやーーーーーーー(泣)!!

そりゃ別の映画だって云えばそれまでなんですが(涙)、あまりにも...うぐぐぐぐ! 納得いかないモノがありますよ〜〜〜!!

でも予告編自体は面白そうだったので、結局観に行ってますけどね(苦笑)

   
『海外作品に見るNippon』  
   
   

 

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