|
【大和郡山市で開催されたACC・カタログ展】
|
■会場中央の壁面に展示するのは、清水氏の超大作(?)、「日本の自動車メーカー変遷史」である。部分部分がのり付けで作られているこの変遷史には、清水氏の執念が籠もっている。さて、時間はすでにカタログ展オープンの10時を過ぎているが、展示の方はまだ半分も出来ていない。オープン時間を過ぎているので、会場にはぼちぼちと来場者の姿も見える。しかし、会場内では、まだ多くの人間がやっさもっさと作業の真っ最中なので、さぞあきれていたことだろう。全ての展示が終了し、受付や展示室前の案内なども出来上がった時は、午後12時を回っていた。 | ||
■昼からは、ホールのイベントなどを訪れた人達が、ついでにカタログ展も覗きにきたのだろう。けっこう年配の人達が来場する。中には、若かりし日々を思い起こしているのであろうか、非常に長時間熱心に見ている来場者の姿もあった。また、たまたまであろうか。大和郡山市市長もお目見えになり、カタログ展の趣旨や展示内容について、質問されていた。 | ||
■午後2時過ぎ、会場に奈良テレビのクルーがやってきた。清水氏が、各方面 にプレスリリースを流していたため、テレビ局から取材にやってきたのだ。今晩のニュースで放映するということで、テレビカメラが舐めるように、壁面 のカタログの1枚1枚を撮っていく。実に熱心に取材をされていて、感心したものだが、やはりこれも奈良というローカルならではのことだろう。大阪や東京では、カタログ展を開催するといっても、テレビ局など鼻も引っかけないに違いない。 | |||
■カタログ展の初日は、ばたばたしながらも、無事午後5時にクローズ。私は翌日の参加ができなかったのだが、前日のテレビニュースの効果 で、2日目はかなりの来場者があったらしい。森会長によると、2日間の合計来場者は、1千人だったそうだ。会場内のアンケート記入者だけでも200人あったそうなので、この手のマイナーなイベントとしては、かなりの集客と言えるだろう。 | ||
■今回のカタログ展に設営から参加させていただいて、感じたことが2つ。ひとつは、広く一般 の方対象に見てもらう展示会であっても、それなりに興味を持って多くの方が来ていただけるんだな、ということ。それはやはり、カタログの持つ歴史的、文化的な側面 が集大することにより、見る物に対してエモーショナルな力を生み出していたのだと思う。もうひとつは、今回のような手作りイベントを通 じて、ACCの会員同士の結束をより強める効果があったのではないか、ということ。久々に開催されたカタログ展を、是非これからも毎年どこかで開催してほしいと思う。来年はどなたか、カタログ展の主催をしませんか?TEXT: 滝本秀隆 |