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【「スーパーカーカタログ探検隊」第3回
  フォードGT、カレラGT、SLRマクラーレンの3本立て】
        

滝本隊員 : 好評の「スーパーカーカタログ探検隊」も今回で3回目となります。
高橋隊員 : で、滝本隊員、今回の出し物は?
滝本隊員 : フォードGT、ポルシェ・カレラGT、メルセデスSLRマクラーレンと、超弩級スーパーカー3台のカタログを一気に紹介します。
高橋隊員 : ほほ〜、これはまた凄いラインナップですな。まるで極厚ステーキのステーキハウスと食べ放題の焼き肉屋をハシゴして、最後に松屋の大盛り牛めしで仕上げたような。
滝本隊員 : その例えは、聞いただけで、ゲップが出そうになるよ。それでは、まずフォードGTカタログの紹介の前に、なぜ今フォードというメーカーがこんなスーパーカーを出したのか、そこのところを説明しなければならない。
高橋隊員 : 知っていますよ。昨年のフォード100周年に合わせて、それを祝う記念モデルとして、開発されたんですな。 60年代、名門フェラーリに対して、純アメリカ製レーシングカーでル・マンに挑み、連続優勝の快挙を成し遂げたフォードGT40。アメリカ人の誇りであったGT40の復刻モデルほど100周年記念車にふさわしいものはないですからね。しかし、作るからには、現代でもフェラーリに負けてはならない。外観はあくまでGT40に近く、その中身はスーパーチャージャー付きのV8・5.4リッター、500馬力と、間違いなく360モデナを打ち負かすだけのスペックが与えられたんです。
滝本隊員 : さて、それでは実車同様にカタログでもフォードGTがフェラーリを打ち負かしたかどうか見てみよう。
高橋隊員 : これはまた、やたら横に長い変形のカタログですな。しかし、ずっしりとしたハードカバー。内容はページをめくるごとにゾクゾクしてくる。最初はお約束の60'sのレースシーン写 真で始まるが、上から見下ろしたフォードGTの写真にピタリと合わせて、前のページに昔のGT40のモノクロ写 真が配置されるとか、これからいかにも発進するっていうSTART ENGINEの大きなボタン写 真があるとか、とにかくスリリング。
滝本隊員 : 要所要所のページに糊で貼り付けた小さなブックがあったり、カードの差し込みがあったり、凝りに凝りまくったカタログ。カタログ・コレクターでなくても、こんなのもらったら、絶対に嬉しくなるよね。
高橋隊員 : とてもアメリカ人の仕事とは、思えないね。失礼、アメリカ人の方。
滝本隊員 : 手作業の工程が多く、1冊あたりのコストがべらぼうに掛かっている。これに比べたら、モデナのカタログなんて、全然普通 だ。圧倒的にこれは、フォードの勝ちだね。
高橋隊員 : 依存は御座いません。
滝本隊員 : それでは、次はポルシェ・カレラGTのカタログに行こう。
高橋隊員 : はは〜、これは箱モノですな。で、シルバーの箱を開けると真っ赤なリボンがあって、これを引っ張って、ハードカバー・カタログを持ち上げると。
滝本隊員 : で、カレラGTやエンツォに正面 勝負するのが、次に紹介する、メルセデスベンツSLRマクラーレンだ。
高橋隊員 : げげっ!!私も数々の豪華カタログを目にしてきたけど、ちょっとこれはすさまじいカタログですな。
滝本隊員 : 説明するのが難しいんだけど、外観は一見黒いハードなボックス(素材不明)状で、表に金属製のSLRエンブレムが付いている。サイドの磁石で止めてあるところから開けると、上下に分かれたリングファイル式のカタログが現れる。上のカタログ表紙はアルミ板、下のカタログ表紙はカーボンファイバー素材でできている。
 
高橋隊員 : アルミ板表紙サイドが、往年の300SLRの紹介と当時のレース写 真やレーシングドライバーの紹介。カーボンファイバーサイドが、SLRマクラーレンの紹介となっているけど、カタログにしては詳細写 真が少なく、イメージ写真が多い。これは、先代のSLKのデビュー時にアルミ板表紙のやたら豪華なプレビュー・カタログが作られたように、予約客やプレス用に作られたプレビュー・カタログではないだろうか?
滝本隊員 : メルセデスベンツSLRマクラーレンのカタログは、別にボックス入りハードカバーカタログが存在する。実質的な本カタログは、多分そちらの方だと推察される。
高橋隊員 : それでも私は、こっちのカタログの方がそそられますなぁ。
滝本隊員 : それでは高橋隊員、最後にSLRマクラーレンの実車のエピソードとスペックを紹介してくれたまえ。
高橋 隊員: SLRという名前は、1955年のミッレ・ミリアでスターリング・モスによってドライブされ、優勝したレーシング・カー300SLRからきている。その伝説的な名前を再登場させたのは、新SLRの驚異的なパフォーマンスにメルセデスも使わざるを得なかった。フロントエンジン、スーパーチャージャー付きのV8・5439ccから得られる最高出力は626馬力。最高速度は333.1km/h。価格は43万5000ユーロ(約6300万円)。
滝本隊員 : 今回のカタログは3冊とも、実に見応えのある、クルマの価格と性格に見合ったカタログだった。
高橋隊員 : いや〜、ほんとに極厚のステーキハウスと食べ放題の焼き肉屋をハシゴして、最後に松屋の大盛り牛めしで仕上げたようなボリュームがありました。
滝本隊員 : ・・・・・・・・。
 
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