日常に住まう私たちの時間の中に、
さり気無く紛れているものを知っている？
彼らは簡単に気を許すことはなく、滅多に誰かに姿を見せることもない。
こちらからは見えないのに、あちらからは見られている。
そんな不思議な感覚を齎す彼らは、稀に特定の誰かに姿を見せることが、ある。
それは原初に近い動物たちであったり、彼らを見れる目を持つ者達であったりする。
現世にいないはずなのに、確かに存在する彼らは、
時折助けを求め、遊戯を求め、時を求め、追憶を求め、
誰かいないかと探し出す。彼らの声を聞く者が何処かにいないかと、探し出す。
