改善要求あれどいろいろ楽しい意欲作

最近流行の小型PC系面白ガジェット組の中でもとりわけ斬新な一品。なんといっても国内メーカ初のUbuntu採用機とあっては買わざるを得ない、ということで入手しましたNetWalker。まだあんまり飛び抜けたことはやっていませんが、ひとまず簡単なレビューを書いてみます。（もちろん実機で。）

まず長所としては、

• とにかく軽量。片手で持って長時間操作するには辛いものの、ゲーム機持ちや膝置きなら楽々。かさばらないので出先に持ってくのにも良し。
• OSがUbuntuなだけあって触りやすいわりにカスタマイズも効く。（Ubuntuの基本的なノウハウがそのまま使える。）
• サスペンドなど、ハードウェアの機能をUbuntuできちんと引き出すことができる。
• 液晶が綺麗。Eee PCもかなりのものでしたが、解像度など総合的に見ればこちらが上っぽい。
• オプティカルポインタのマウスモード，ホイールモード切り替えが案外便利。

モバイル端末らしく、結構押さえるところはしっかり押さえている印象。非力なスペックではありますが動画も画質次第では結構見れます。

一方で弱点をあげれば、

• キーボードの配列が変則的なわりに使用頻度の高いキーが微妙な位置にある。とくにCtrlやFnキーなどは別のキーとセットで使うのでゲーム機持ちで使うのが前提なら左下隅ではなくもっと上のほうが使いやすいのでは。（とはいえ、キー配置をカスタマイズすれば改善できる範囲かな。）
• キーボードの感触がいまいち。クリック感自体は悪くないのですが、キートップの真ん中を押さないと傾いてしまい入力ミスしやすい。
• ARM系なのが原因なのかアプリの追加インストールでつまづくことがある。
• ACアダプタのコネクタやヘッドホン出力が本体左右にあるため、持ち方次第では操作しにくくなる。

と、モバイル端末として見た場合、煮詰め足りないところがあるのもまた事実。

とまあ、全体的には少し厳しめのレビューになりますがそこさえ改善すれば圧倒的な使いごこちになるでしょうし、現在の製品でも工夫とアイディア次第で様々な使い道が出てきそうです。（この価格帯でこのマシンスペックですので全てを望むのではなく、用途を絞って工夫するのが本筋でしょうし。）

というわけで、万人におすすめできる製品ではありませんが、モバイル端末の未来を垣間見れるおもしろいガジェットですので、工夫とか楽しめる人なら手を出してみても良いのではないでしょうか。結構いろいろできますよ、これ。