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第1 〜  5話は、 第1章 クラス委員の役目 “PART1”
第6 〜10話は、 “PART2”
第11〜14話は、 第2章 少 女 覚 醒 “PART1”
第15〜17話は、 “PART2” をご参照のこと。



< 目   次 >
第18話 「初めての冒険」   .......2008.10.1(Vol.852)
第19話 「続・ゆきちゃんのりぼん」   .......2008.12.27投稿、
2009.1.1(Vol.869)掲載
第20話 「メーテル・前編」   .......2009.3.11(Vol.881)
第21話 「メーテル・後編」   .......2009.4.24(Vol.888)
 
あ と が き
ご  感  想


第22話以降は、 “PART4” をご参照のこと。





2008.10.1(Vol.852) 初出___Cont.No.RV0218    第19話へ 目次へトップへ


    第2章 少 女 覚 醒



「わぁー、あの人の髪、本当に長くて綺麗〜!」
「凄ーい!砂良ちゃんのママよりも長いねー。」
「砂良も、あんな風になりたいな〜」
「それが、砂良ちゃんの夢?」
「うん。ねぇ、パパ、どうすれば、夢は叶うの?」
「砂良、夢は、誰かにしてもらおうとして、叶うものではないんだ。砂良が、そうなりたいと心から願って、最後まで決して諦めなければ、必ず・・・」
「じゃー、砂良頑張る!絶対に諦めない!」
「彩も頑張る〜」


 運命の日の朝、美しい黒孔雀に、ラプンツェルのオーロラの隙間から、光が射す。これは、希望の光なのだろうか。
 今日も、彩乃の夢で目が覚めた。彩乃は、「はい、私も行きまーす」とはしゃいでいたが、付き添いで行くような感覚の彩乃とは違い、責任を取らなければいけない側の砂良は、この上もない不安に苛まれていた。
 ロングヘアで目覚める朝。本当に今日で最後になってしまうのかもしれない。起き上がる時、重いのが当たり前で、そんな不自由さが、女の子であることの、髪長美少女であることの証のように思っていた。今日も、本当に重い。それでもいい、自分が自分でいられるから。
 髪長美少女にとって、毎朝の髪のお手入れは、欠かせない。勿論、高学年の砂良は、もう一人で出来る。でも、今日だけは、あの人に、自分のロングヘアを愛してくれたあの人に・・・。
 目覚ましよりも、早く起きてしまった砂良だが、その人は、砂良よりも早く起きて、幼い頃、いつもしてくれていたその場所で、既に準備して待っていてくれた。何年かのブランクがあっても、この二人には関係ない。流石に親子だけに、何か通じるものがあるのだろう。
「ママ、お願い。」
 砂良が、小夜子のことを「ママ」と呼んだのは、何年振りだろうか。
「はい、ここに座って。」
 小夜子は、鏡台の円い椅子を少し引いて、上をぽんぽんと叩いた。すると、砂良は、ふくらはぎにも達する長〜〜い黒髪を膝の裏でゆらゆらさせながら、鏡台の前に来ると、長〜い髪をお尻で踏ん付けてしまわないように、座る直前にお尻を掃うようにした。この動作は、砂良が幼い頃にはなかった。こんなに低い椅子に座ると、床に横たわってしまう長〜〜〜〜〜〜〜〜い黒髪。小夜子は娘の成長を髪の伸びる速さでひしひしと感じるのであった。小夜子は、娘の成長が嬉しかった。誰にも邪魔されない二人だけの時間が静かに流れた。
 この黒い芸術は、私が大切に育てた作品。これが見られるのは、もう最後なのかもしれない。思えば、砂良を断髪の恐怖から守るために、自分もこれまで切らずにいた。その必要が無くなった時、自分も切ることになるのだろうか?それよりも、もしも、砂良がショートカットになって帰ってきたら、何と声を掛けよう。「よく似合ってるわよ。」なんて、笑って言ったりするのだろうか?何れにせよ、今までに経験してないことが、待ち受けているのは、間違いないだろう。
 小夜子は、砂良の長〜い黒髪の一束を手に取り、ブラシを通した。そして、もう一束・・・。なんという手触り!以前に増して、張りと腰がある。本当に、心地良い・・・。このまま、時間が止まって欲しいと小夜子は思った。
 ブラシを通す度に美しく輝く艶・・・。小夜子は、全ての後ろ髪に丁寧にブラシを通した後、砂良の肩よりも前、即ち、長〜い前髪にいよいよ着手することになった。小夜子は、肩に近い方の髪からブラシを通して、左右の前髪をサラッサラッにした。そして、遂に、この時が来た。
 今、真ん中で分けられている砂良の長〜〜〜〜い前髪は、砂良の両側の目尻を隠して、分け目の角度もかなり鋭角になっている。小夜子は、砂良の長〜〜〜〜い前髪のほんの小さな一束を摘んで、砂良の鼻の上を通るように垂らした。
 あーーーーーーーーー!何たる官能的なお姿だろうか!!!
 小夜子は、その一筋の前髪を辿るように、上から下にブラシを下ろした。
 出ましたーーーーーー!!!これぞ、本当に今日で最後になるかもしれない髪長美少女、詩鳥砂良ののっぺらぼーーーーーーーー!!!!!
 あーーーーーー、顔がない、胸がない、お腹も・・・。その長〜〜い前髪は、砂良の太股に横たわり、膝さえも隠してしまっている。
 小夜子は、さらに追い打ちをかけるように、砂良を立たせて、前と後ろの髪の隙間をブラッシングで繋げて、世にも美しい傘化けに仕上げた。

  あーーーーーー、つやつや!!

 小夜子は、自らも髪長歴が長いだけに、本当に手際が良く、見事としか言いようがない。
 そして、小夜子は、砂良の後ろ髪をブラッシングしながら二つに分け、さらに、前髪も二つに分けて、次なる儀式(?)の準備をした。
 すると、砂良は、それまでぎゅっと握りしめていた4つの赤いさくらんぼを小夜子に手渡した。詩鳥砂良、12才。本当に本当に、これで最後になるかもしれない三つ編み姿。小夜子は、半分だけでも普通のロングヘア女性よりも多いと思われるほど豊かな砂良のバージン・ヘアに指を通して、今、ゆっくりと一編み一編み漆黒の芸術を連ねていった。そして、最後の仕上げは、勿論、赤いさくらんぼの付いた黒いゴムで留める。

  完成−−−−−−−−−−−−−−−−−−!!!

 砂良の朝は、いつもこの作業から始まる。そうでないと、何をするにもとても不便なのである。それから、今朝からもう1つ、メガネの代わりにコンタクトレンズを目に入れることも加わったが。
 こうして、いつもの詩鳥家の日曜が始まった。ただし、今朝の砂良は、極度の不安と緊張から、心ここにあらずで、食事をしても、殆ど味を感じることはなかったし、家族と何を話したのかも覚えていない。


 駅までの道、どう歩いたのだろうか?気が付いたら、彩乃が側にいた。昨日、大変なことがあった美容室・・・。まだ、開店しておらず、中で従業員が準備をしているのが見えた。歩道橋を渡り、昨日と同じく、大きな噴水の所で、あの美しい少女を待つ。
  ・・・
「今日も三つ編みだね。」
 その少女は、後ろから砂良の三つ編みを掴んで、軽く手の平で滑らせると、さくらんぼを砂良のお尻に戻した。
ひかり「それじゃー、行こうか。」
 今日のひかりは、学校の時とは違い、頭に白いカチューシャをしていた。この美しい黒髪に白いカチューシャとは、この組み合わせは反則である。カチューシャの先端を隠しているひかりのサイドの髪が揺れる度、ひかりの耳が見え隠れする。
 あーーー、この究極のラインの何と美しいことか!!
 この芸術的な黒い曲線をひらりとなびかせ、少女は、駅の入口へと向かった。そして、三つ編みの二人も、後を追うように付いて行った。
 さあ、これから始まる髪長美少女達の冒険の旅。果たして、どんなことが、彼女達を待っているのだろうか?





 武蔵鉄道、西埼玉駅。この辺りでは主要駅の一つであるが、まだ小学生の砂良は、数回しか利用したことがない。不慣れな砂良と彩乃を引率するように、ひかりはどんどん進んでいき、本駅始発の快速電車に乗り込んだ。ひかりは、お尻を越える長〜い髪を大切そうに肩よりも前に持ってきて、椅子に座り、砂良も、長〜い三つ編みを膝の上に置いて、彩乃と共に、ひかりの向かいの席に座った。発車までの間、ひかりは、二人に目的地までの道のりを大まかに説明した。乗り換えが多くて、一度聞いただけでは覚えられない。三つ編みの二人は、話を聞きながら、ひかりの美しい黒髪に見とれていた。

  トゥルルルルーーーーーーーーーーーーー

 運命のベルが鳴った。この列車で、とりあえず、上袋(かみぶくろ)という駅まで行くらしい。快速なので、始めの数駅は、通過しただけだったが、砂良でも聞いたことのある駅名だった。そして、最初の停車駅に。
 「さいたま中央〜、さいたま中央〜」
彩乃「あっ、そういえば、ここのデパートの屋上で、砂良ちゃんと遊んだこと
   あったよね。」
砂良「うん。」
 砂良が知っている一番大きな駅である。というよりも、砂良は、南方面では、ここまでしか来たことがない。ここから先は、砂良にとって、未知の世界なのである。
ひかり「二人は、東京行くの初めて?」
 まだ、不安な表情を隠せない砂良に、ひかりは、東京の楽しいところを話して聞かせた。しかし、当の砂良にとっては、そんなことよりも、自分のバージン・ヘアがどうされるのかが気掛かりで、話の半分も頭に入らなかった。
  ・・・
彩乃「わぁー、大きな川。」
 この鉄橋を越えると埼玉県から東京都になる。砂良の初めての東京・・・。
 車窓から見える家の数も、ぐんと多くなり、大きな建物も沢山見えるようになってきた。
ひかり「もうすぐ、終点だよ。」
 目的地に近付くにつれ、砂良の不安がお腹の奥にずっしりと重くのしかかってきた。
 「かみぶくろー、かみぶくろー」
 遂に、砂良の一行は、西上線(さいじょうせん)の終着駅、上袋(かみぶくろ)駅に到着した。そこは、砂良が、今までに、見たこともないような光景の連続だった。沢山の人、ずらりと並ぶホームの数。毎日、通勤通学で利用している人には当たり前でも、砂良にとっては、初めての衝撃だった。神永町とは、時の流れが違う・・・
ひかり「次、こっちよ。」
 初めての都会に圧倒されている二人とは対照的に、ひかりは、さっさと乗り換えのホームに二人を連れて行こうとした。
砂良「待って、ひかりちゃん。こんな所で迷ったら、私一生家に帰れない。」
 まるで、迷路のようだった。階段を上ったり下りたり、やたらと長ーいエスカレーターに乗ったり、
ひかり「あっ、そっちの改札はダメ!」
砂良 「えっ、どうして?」
ひかり「いいから、こっち」
 乗り換えた電車は、信じられないほど混んでいて、三人目のひかりが乗るのがギリギリだった。三つ編みの二人は、髪を押さえて巻き込まれなかったが、ひかりの髪の一部がドアに挟まって、まるまる一区間、外の風になびいていた

  あーーー、私は、電車のドアになりたい!!!

 そんな激しい出入りを繰り返し、やっと、次の乗り換え駅に着いた。そして、ここでの出来事は、3人にとって生涯決して忘れることのないものとなる


砂良 「はあーっ、電車乗るのって、こんなに体力使うんだね。」
 「しぶじゅく〜、しぶじゅく〜」
彩乃 「何か、聞いたことある。この地名・・・」
砂良 「そうだ、この辺り、美容室が多いって、テレビでやってた。髪風船の
    本店もここにあるの?」
ひかり「ここじゃなくて、もう一つの・・・。それよりも、二人ともお腹空いた
    でしょ?この近くに美味しいラーメン屋さんがあるの。」
彩乃 「でも、そういうとこって、凄く混むんでしょ?並ぶ時間があるならいいけど。」
ひかり「大丈夫、私達は、並ばなくてもいいから。」
二人 「私達?」
 ひかりは、何故かとても自信有りげに言った。とにかく、二人は、お腹が空いていたので、ひかりに付いて行くことにした。
 そして、駅の出口を出たそこは、二人には、まるで別世界だった。
彩乃 「わぁー、・・・ここも、日本なんだ・・・。」
砂良 「今日は、お祭りの日なの?」
ひかり「えっ?ああ、休みの日は、いつもこんな感じよ。」
 渋宿(しぶじゅく)、ここは、この国の情報の発信地。ファッションもグルメもエンターテインメントも、そして、かつては・・・。神永町から殆ど出たことがない砂良は、見るもの全てが新鮮で刺激的だった。
ひかり「すいません、興味ありません。」
 また、大小の芸能プロダクションの事務所も沢山あり、スカウトも頻繁に行われる。ひかりのような美少女は、駅を出た瞬間から、もう何人かにマークされている。
砂良 「今の人、誰?」
ひかり「さあ、宗教の勧誘か何かでしょ。東京は、色んな誘惑があるから、
    気軽に話に乗っちゃ駄目よ。」
 お腹を空かせた砂良の一行が向かったのは、グルメロードと呼ばれる飲食街で、お目当てのラーメン屋もこの通りにある。その名もズバリ、
砂良 「髪長ラーメン?」
ひかり「そう、ここ。」
彩乃 「でも、いっぱい並んでるよ。」
ひかり「だから、私達は大丈夫だって。」
 ひかりは、もう1つの殆ど並んでない方の入口から入っていった。
店員 「いらっしゃっいませ、お客様は3名様でよろしいですか?」
ひかり「はい、この3人です。」
店員 「では、こちらに、お願いします。」
 ひかりは、頭に付けていた白いカチューシャを外して、店員が差し出すケースに入れた。それから、二人に、この店のシステムを説明した。この店のオーナーは、正しい感性の持ち主、即ち、我々と同人種であり、中でも、長〜い髪の女性が、髪を押さえながら、ラーメンを食べる姿を見るのが大好きで、
バージンロングの女性が、ラーメンを注文して、髪留め無しで食べ切ると、その分は半額になる
 というルールがあるらしい。しかも、一般客とは、入口が違うので、長い列に並ばなくても入店出来る。
ひかり「という訳だから。」
 ひかりは、二人の髪留めであるお揃いの赤いさくらんぼを、すーっと外して、ケースの中に入れた。そ・し・て、
ひかり「じゃーーーーん!」
 ひかりは、バッグの中からブ・ラ・シを取り出した。出ましたーーーーーー!!これぞ、お約束。
 さあ、あのメガネ屋さんの超官能視力検査(
第10話参照)の再現ですよ。
ひかり「三つ編みは、全部解くのがルール。」
 有り難いことに、受付の隣には、ご丁寧に大きな鏡まであって、ヘアケアには最適な環境が整っている。し・か・も、今は、ワンレン美少女が2名も。
ひかり「どっちからにしようか?」
二人 「ん?」
ひかり「良いこと思い付いた。今から二人同時に首を振って、
    どっちが先に解けるか競争しよ。」
砂良 「えっ?」
ひかり「はい、よーいスタート。」
   サラサラサラーーーーーーーー!!!
 素早く反応したのは、彩乃の方だった。まるで、魔法のようにスルスルーっと、長ーい三つ編みが解けてしまった。砂良も負けじと、慌てて首を振ったが、大蛇のようにうねるものの、半分も解けなかった。砂良の方も、かなり解け易い髪質(第10話第16話参照)であるが、長さにハンデがあり過ぎたようだ。
彩乃 「勝った、勝った!」
 流石に、形状記憶ミラクルバージン・ヘアである。えっ、本当にさっきまで、三つ編みしてたの?と疑いたくなるほど、真っすぐでサラサラになっている。
彩乃 「勝ったら、何かしてくれるの?」
ひかり「勝った方から先に、私がブラッシングしてあげまーす。」
 学校では、こんなに嬉しそうな表情のひかりを見たことがない。これも、二人のバージン・ヘアの計り知れない魅力によるものなのだろうか。ひかりは、躊躇なく、彩乃の漆黒のバージンヘアにブラシを入れた。背中、両サイド、そ・し・て、
出たーーーーーーーー!!!形状記憶ミラクルバージン・ヘア、
  片瀬彩乃ののっぺらぼーーーーー!!
 あっという間に、彩乃の視界は、分厚いカーテンに閉ざされてしまった。
ひかり「彩ちゃん、どっちから分ける?真ん中?」
彩乃 「どっちでもいいから、早く見えるようにして。」
 ひかりは、彩乃の長〜い前髪を、分け目を右側にして、七三に分けた
 次は、いよいよ、砂良の番である。まだ、半分しか解けてない長〜い三つ編みをひかりと彩乃の両側から、手ぐしでほぐした後、上下にブラッシングしていった。砂良ほどの長さになると、この作業が結構大変なのである(第10話第11話参照)。そして、本日二度目の、しかも、本当に最後になるかもしれない

   のっぺらぼーーーーーーーーーーー!!!

 店の大きな鏡に映ったそれは、後ろ姿にしか見えなかった。
「私は、真ん中分けでいいから。」
 砂良は、自らの手で黒髪のカーテンを開けて言った。それから、ひかりは、ラーメンを食べ易いように、二人のサイドの髪を肩の後ろの方に持っていって、髪が前に落ちて来ないように、丹念にブラッシングした。
ひかり「じゃー、あっちのテーブルにしようか。」
店員 「ちょっと、お待ち下さい。耳の後ろに止めてあるピンを外してからに
    して下さい。」
 ひかりは、始めに、カチューシャを外して、もう終わったかのように見せかけて、本当は、耳の後ろでサイドの髪をピンで留めて、ラーメンを食べやすくなるようにと企んでいたのだ。
砂良 「あーーー、ひかりちゃん、ずるい!」
 砂良は、ひかりの手からブラシを取り上げ、耳の後ろのピンを外して、なるべくサイドの髪が邪魔になるように何度もブラッシングした。
ひかり「あーもう、髪は、肩よりも後ろ側にでしょ。」
 ひかりは、肩よりも前にある髪を後ろに掃うあのポーズ、そう、シャンプーのCMのお決まりのあの動作をやって見せた。

  しっとり、サラサラーーーーーーーーッ!!!

 あーーー、本当にCMみたいだ。
 この時、砂良は、気付いた。そういえば、ひかりの髪に触れたのは、これが初めてだということに・・・。う〜ん、やっぱり他の子とは髪質が違う。
 最後に、三人は、鏡の前で、一度ずつ、サラサラのポーズ(これからは、こう呼ぶことにしましょう)をして、テーブルの席に着いた。
 因みに、如何にも、ブラッシングの際にお使い下さいと言わんばかりに設置してあるこの大きな鏡は、マジックミラーになっていて、鏡の向こう側にいるのは、小池文次(こいけ・もんじ)、他ならぬ「髪長ラーメン」のオーナーである。ここまでの数々の名シーンで、彼が、もうラーメンの作り方を忘れてしまうほど、興奮しているのは言うまでもない。





 さて、髪留めを外された三人は、ラーメンが運ばれて来るまでの間、いかにして大切な黒髪をスープで濡らさずに食べ切れるか、各自あれこれと思案していた。
   ・・・
店員 「お待たせしました。」
砂良 「わあ、美味しそう。」
ひかり「いい?ヘアモデルが、大切な髪を汚したら失格だからね。」
 ひかりは、気合いを入れるように、両サイドの髪を耳に掛けて食べることにした。因みに、作者は、女性のこの仕草に弱かったりする。
 一方、ひかりにプレッシャーをかけられた砂良は、慎重にならざるを得ない。砂良は、右耳に髪を掛けて、途方もなく長い髪全体を左肩の前に持ってきた。この体勢で、左胸の所で、髪を押さえながら食べ切る目論見のようだ。
 そして、彩乃は、三人の中では一番髪が短いが、決して楽ではない。彼女は、先程、ひかりに七三分けにされたので、何もしないでいると、引力によって、殆ど、彩乃の口は黒髪のカーテンに閉ざされた状態になる。ましてや、少しでも下を向いたりしたら、長〜い前髪は、スープの池ポチャになってしまう。よって、彩乃も、片手で長〜い前髪を押さえながら食べることを、余儀なくされた。
 さあて、これから始まる髪長美少女と引力との戦い、果たして、最後まで無事食べ切ることが出来るのであろうか?


 万有引力の「万有」とは、万物に有するという意味であり、ひかりの長〜い黒髪も例外ではない。予想通り、ピンを取られてしまったひかりは、少しうつむいただけで、パラパラと耳に掛けた髪が落ちて来た。
ひかり「あーーーっ。」
 その長さ故、素早く、テーブルに体をくっ付けることにより、ひかりのサイドの髪が押さえられ、スープの海に沈むのは何とか避けられた。
   セーーーーーーーーーーーーフ!!
 しかしながら、このままの体勢で、食べ続けるのは苦しい。となれば、耳の次は肩しかない。再び、サラサラのポーズで、長〜い髪を肩の後ろで落ち着かせると、髪が落ちて来ないように、ゆっくりと首を傾けた。

  サラサラサラーーーーーーーー!!

 引力恐るべし!摩擦係数ゼロ、撫で肩、これでは到底抵抗出来ない。始めに小細工しようとした気持ちも、分からなくもない。ひかりのつるつるすべすべのバージン・ヘアは、あっという間に、彼女の両腕を黒いベールで包み込むように肘まで隠してしまった。何の制約もない時は、きっちりと後ろで結んだりするのだろうが、さて、これからどうする?
 ひかりは、もう一度、サラサラのポーズで、長〜い髪を背中に持っていくと、意を決したように、首の後ろで髪の束をぎゅっと掴むと、そのままの体勢で、ラーメンを食べ始めた。
 おや、確か、このパターンは、昨晩の川野愛子の時(第17話参照)と同じじゃないですか。やはり、髪長美少女というのは、似たような行動をとるものなのでしょう。ただ、この場合、大きく違うのは、そこでの緊張感である。勉強机に滑り落ちた長い髪が掛かっても、何の被害もないが、それが、ラーメンの上だと、大変なことになってしまう。故に、髪を掴んだ左手は、決して離してはいけないのである。これは、大変なプレッシャーだ。それに、もう1つ厄介なのは、スープを飲む時は、一度、箸を置いて、レンゲに持ち替えなければならない。箸からレンゲ、そしてまた、レンゲから箸へ。これは、かなり面倒だ。それでも、これらの困難を乗り切れば、この味のラーメンを、並ばずに半額で食べることが出来る。


 一方、砂良は、左手一本で多量の髪を押さえながら麺を口に運んでいる。真ん中分けだと、鼻の横を通過する長〜い前髪が、どうしても口を塞ぎそうになってしまうので、少し顔を傾けていないといけない。折角、美味しいラーメンなのに、慎重になり過ぎて、食事が全然進んでいない。
 今の状況では、三人共、両手をふさがれて、丼を持ちながら食べられないので、顔をテーブルに近付けて食べなければならない。そして、その体勢を続けるのは、かなり苦しい。中でも、一番キツイ体勢なのは、ひかりだろうか。いよいよ、左手の疲れも限界に達してきた。そして、もうもたないと判断して、一時的に掴んでいた髪を離して、肘を伸ばしたり、手首をくるくる回したりして、一息ついた。
「はぁーーーーーーーーーーーっ。」
 ひかりは、再び、髪を首の後ろのところで、握り締めた。

  ずるずるずるーーーーーーーーーー!

 う〜ん、何とも官能的ですね〜。長〜い髪が今にも落ちて来そうで、本当に、三人共、大変そうだ。親切な私は、出来ることなら、邪魔してあげたい(笑)。指一本出すだけで、大変なことになってしまいそうだ。
  ・・・
砂良 「あっ、ひかりちゃん、もうスープだけ?」
ひかり「うん、でも、この線まで飲まないといけないから。」
 流石に、オーナー、そういうところも抜かりはない。でも、このスープは、本当に美味い。こんなルールがなくても、全部飲み干してしまいたくなる。
「このスープが好きなの。」
 ひかりは、そう言いながら、スープにたっぷりと胡椒を降りかけた。
砂良 「わっ、そんなにかけて大丈夫?」
ひかり「うん、これをかけると、もっと美味しくなるの。」
 ひかりは、レンゲでちびちび飲むのかと思いきや、気合いを入れて、サラサラのポーズで、長〜い髪を背中に持っていくと、両手で丼を持ち上げて、一気にスープを飲み干した。
「あーーー、美味しかった!」
 ひかりが余りにも美味しそうに飲んだので、砂良も真似してみたくなった。
ひかり「私が、かけてあげようか?」
 砂良と彩乃が頷いたので、ひかりは、容赦なく特製ブラックペッパーをかけまくった。この粉が、後に起きる喜劇の元になろうとは・・・・。それから、ひかりは、二人が食べ易いように、後ろに廻って、それぞれの長〜い髪の束を持ってくれた。う〜ん、役得。
ひかり「私は、もう終わったから、二人は、ごゆっくりどうぞ。」
 
   ずるずるずるーーーーー!
   ずるずるずるーーーーー!

 砂良と彩乃は、髪を押さえながら食べることに不慣れなために、食が進まなかったが、ひかりのお陰で、ずるずる食べられる環境となり、あっという間に麺を食べ尽くした。
 そして、砂良もまた、ひかりのようにスープを飲み干そうと箸を置いたが、両手で鼻と口を押さえて、暫く動かないでいた。
 もしかして、ラーメンの中に何か良くない物が入っていたのだろうか?大丈夫です。皆さん、砂良が初めて、のっぺらぼーを披露した時のこと(第10話参照)を覚えておいででしょうか?あの時、砂良は、鼻の穴を髪でこちょこちょされて、くしゃみをしてしまいました。今の砂良も、多量の胡椒を含んだラーメンをおもいっきりすすって、極めてあの時に近い状況になっています。
 さあ、今一度、あの素晴らしい光景を・・・。
 砂良は、耐え切れずに、立ち上がって、テーブルから少し離れた所に移動した。それでも、砂良の髪の束は、ひかりの手から離れていない。何という長さだろうか!
砂良「・・・クシュン!!」
 突然のくしゃみに、ひかりは、思わず、砂良の髪を離してしまった。これが、あの時と同じ次なるお約束の瞬間を生んだ。
砂良「ハクション!!!」
 この時、砂良は、両手で鼻と口を押さえて、頭をおもいっきり上から下に弧を画くように振り下ろしたので、ひかりの手からフリーになった砂良の髪は、その動きの後を追うように、さながら流れ星の尾の如く振る舞ったかと思うと、フワーッと広がって、やがて、顔を覆い尽くすようになった。この姿こそ、正しく、

   のっぺらぼーーーーーーではありませんか!!!


 お見事ーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!本当に、顔が見えない。胡椒の威力、恐るべし。

 俗に、くしゃみは隣の人に移ると言われる。あーーー、彩乃も立ち上がった。でも、持ち直して、また座った。
彩乃「くしゅん!!!」
 この時、奇跡が起きた。

  バサーーーーーーーーーッ!!

 勢い余って、彩乃の長〜い黒髪は、あっという間に、テーブルの上の丼に黒い布を掛けたように被さってしまった。

   おーーー、髪よ!!!

 これはもう、のっぺらぼーとか言ってる場合ではない。あーーー、彩乃の美しいバージン・ヘアが、スープの海にべっちょりと・・・
。トホホ、何たることか。
ひかり「大丈夫!彩ちゃん、ゆっくり真っ直ぐに、頭を上げて。」
 彩乃が、言われるままに、顔を上げると、あら、不思議!本当に、髪は、全然、濡れていなかった。彩乃の髪が、十分に長く、くしゃみの勢いが大きかったために、毛先が丼を遥かに越えて、髪で包み隠すようになり、濡れなくて済んだのである。これは、彩乃の髪が、短い髪が一本もない完璧なワンレングスなために、このような奇跡が起きたと言えよう。願わくば、砂良にも、このような芸当を望みたいものだが、あの長さでは、いくら何でも無理だろう。髪自体の重さに耐え切れずに、池ポチャになってしまう毛先ちゃん達が続発して、凄まじい惨状となってしまう。
 そして、彩乃が立ち上がったそのお姿は、正に、
   のっぺらぼーーーーーーではありませんかーーーーー!!!!
 遂に、やりました!二大髪長美少女、夢の共演。詩鳥砂良片瀬彩乃ダブルのっぺらぼーーーーーー!!でございます。
 いや〜、本当に素晴らしいものを見せて頂きました。
ひかり「ゴメン、思わず、手離しちゃった。」
 そんな訳で、二人は、スープを一気飲みするのを諦めて、ひかりに髪を持ってもらいながら、レンゲでちびちび飲むことにした。それにしても、ひかりが羨ましい。右手に彩乃、左手に砂良の長〜い黒髪の束を同時に握り締めるなんて・・・。
砂良「あーーー、美味しかった!」
彩乃「また、皆で来ようね。」
 店を出る前に、砂良と彩乃は、大きなくしゃみで乱れてしまった長〜い髪をひかりにブラッシングしてもらい、店に預かっていた髪留めを受け取った。そして、店内の大きな鏡の前で、再び、三つ編みにしようとすると、
ひかり「ちょっと待って。どうせ、向こうに着いたら、解くことになるだろうし、
    癖とか付いてない方がいいから。」
 ひかりは、砂良と彩乃を、再び、のっぺらぼーーーにして、ダウンスタイルでも行動しやすいように、真ん中できっちり分けた
 それにしても、ひかりという子は、本当にのっぺらぼーが好きなようですねー。だったら、自分で前髪を伸ばせばいいのに。確かに、パッツン前髪も、よく似合っているけど、何か、オデコを見せたくない理由でもあるのだろうか?
砂良 「でも、これだけ長いと・・・。」
ひかり「じゃー、これ使って。」
 ひかりは、自分の白いカチューシャを砂良の頭に掛けた
ひかり「彩ちゃんは、これでいいでしょ。」
 続いて、彩乃の長〜い前髪を両耳に掛けて、自分がしていたピンで留めた
 いや〜、ひかりは、ここまで計算していたのだろうか?何れにせよ、これから暫く、解き髪に近い砂良と彩乃の姿が見られる。この方が断然可愛い!!鏡の向こう側にいる人も、そう思っているに違いない。

   ひかり、グッジョーーーーーーーーブ!!!

 こうして、超官能的かつリーズナブルな髪長美少女達のランチは終了した。そして、わざわざ、お見送りに出て来た小池オーナーは、後ろ髪をフリーにした髪長美少女の奇跡のスリーショットを見えなくなるまで、そして、見えなくなった後も、ずーーーーっとその余韻に浸っていた。小池文次、38才。今日だけで、一生分の幸せを得たのかもしれない。
 それにしても、渋宿の街をさっそうと歩く髪長美少女の後ろ姿というのは、実に、絵になりますなー。本当に、某CM(初期)のワンシーンのように、あの歌が聞こえてきそうだ。





 さて、グロメロードを出て、次の乗換駅に向かう途中、砂良の一行は、サロンロードと呼ばれる美容室が立ち並ぶ通りに差し掛かった。かつて、カリスマ美容師と言われた金の亡者達の多くも、この通りから輩出された。
彩乃「わあ、美容院ばっかり。あっ、あの店テレビで見たことあるー。
   砂良ちゃん、行ってみよ。」
 普通の女の子なら、こんなにオシャレな店がズラリと並ぶ通りに来たら、彩乃のようにうきうきはしゃいでしまうことだろう。しかしながら、ハサミ恐怖症の砂良にとっては、とても居心地の悪い場所なのである。まるで、気の進まない砂良だったが、彩乃がグイグイ手を引っ張るので、仕方なく付いて行った。
「あれ、何かなー。」
 彩乃が興味を抱いたのは、ガラス張りの大きな店で、少し奥の方に目を向けると、人が大勢集まっていて、店の取材か何かをしているようだった。
ひかり「何か撮影してるみたいだね。」
彩乃 「じゃー、有名人とか来てるのかな〜?」
 それまで、目を背けていた砂良も、彩乃の「有名人」という言葉を聞いて、ウインドウ越しに、中の様子を覗いてみた。
 そこで、砂良が目にしたものは、長〜いポニーテールを結んだ雪のように真っ白なりぼん。あの少女は、もしかして・・・。
 運命の扉が、今、静かに開こうとしている。

次回に続く・・・

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2008.12.27投稿、2009.1.1(Vol.869)掲載___Cont.No.RV0219    第20話へ 目次へトップへ


    第2章 少 女 覚 醒



 東京都、渋宿、サロンロード。かつて、ここでは、カリスマ美容師と呼ばれた金の亡者達が、隆盛を極めていた。彼等は、美容師になった頃の初心を忘れて、ハイエナのように金に群がる悪徳業者や金になることなら平気で事実を捩曲げて書き立てる愚かなマスコミらと結託し、自分で考える力のない日本の若い女性達にバージン・ヘアを汚すことに金を使わせるように仕向けた。その結果、世界一美しいと言われた日本女性の黒髪は、見るも無惨な錆びた針金のように美のカケラもない唯の体毛と化した。
 しかし、そのような状況に反対する動きも現れた。ドラマ「髪長美少女戦士サーラ」の放映もその1つである。日本女性本来の美しさを生かすことこそが、美容師の為すべき使命であると説いた有志達は、渋宿とは離れた場所に、新たな美容室スポットを築いていき、日本女性は、再び、本来の美しさを取り戻していった。こうした情勢により、サロンロードには、かつてのような勢いは無くなっていった。
 それでも、ここは、未だに、数多くの美容室が混在する大激戦地帯である。激しい競争を勝ち抜くために、芸能プロダクションの多いこの街では、「この有名人も、うちのお客様でございます。」ということを宣伝文句にしている店も多い。この店も、その1つだ。
 ハッピーシザース、大きなハサミの模型の看板がトレードマークだが、幸いにも、砂良は、目を伏せて歩いていたため、その看板は、視界に入らなかった。髪を解いていた砂良が、あの大きなハサミをまともに見ていたら、どうなっていただろう?
 今日も、多くの取材陣に囲まれたタレントさんが、ここに入店したようだ。その少女の名は、真白なゆき。言わずと知れた砂良のクラスメートである。遠目で見ただけで、砂良がなゆきだと分かったのは、メガネからコンタクトに替えたからではなく、その長〜〜いポニーテールを結んだ真っ白なりぼんが、見えたからに他ならない。
 でも、それほど有名ではない彼女に、こんなに大勢の取材があるのは、どういうことだろうか?
彩乃 「ゆきちゃんって、凄い人気なんだね。」
 なゆきは、店内のソファーに座って、長い間、スタッフと打ち合わせをしているようだったが、やがて休憩時間になると、彼女の方から、長〜いポニーテールを揺らしながら、店の外にいた砂良達に近付いて来た。
なゆき「あっ、やっぱり、立花さんだ。」
砂良 「こんにちは。」
 芸能人のオーラに圧倒されたのと、先日の一件(
衝撃の第5話参照)から、思わず砂良は、他人行儀な挨拶をしてしまった。
なゆき「この子、可愛い〜!もしかして、砂良ちゃん?」
ひかり「そうよ。」
なゆき「えーーーっ!メガネしてないから、分かんなかった。」
砂良 「あは・・・。」
彩乃 「あっ、あれって、もしかして、テレビ用のカメラ?」
なゆき「うん、よかったら、見学してく?」
ひかり「いいの?」
彩乃 「行こ行こ、少しくらい遅くなってもいいよね?」
 あんなことがあった上に、それほど親しくもないなゆきの方から話し掛けてくれたことが、砂良には、意外だった。しかも、テレビの撮影を見学していってもいいとまで言われるとは。
 休憩の後、少しの打ち合わせをしてから、なゆきは、白いりぼんをしたまま、美容室の席に座った。撮影のスタートだ。
 美容室?そうだ!ここは、髪を切る場所であることを忘れていた。
 ま、まさか・・・。
 美容師役の人が、白いりぼんに手をかける。まるで、あの時の砂良のように。

  スルーーーーーーーーッ、
  サラサラサラーーーーーーーーッ!!

 お見事!砂良の時とは違い、りぼんの下に黒いゴム等もなく、少し引っ張っただけで、りぼんが解けて、長〜いポニーテールが、フリーに解き放てるように設定されていた。
 その美しさに砂良のみならず、そこに居合わせた人、全てが息を呑んだ。
 あーーー、いつまでも見ていたい。全身の力が抜けるように、砂良は、その美しさに陶酔した。
 しかし、である。この素晴らしい光景は、本当に、いつまでも繰り返された
 どんなに美しくても、これだけ同じことばかり見ていたのでは、気が滅入ってしまう。一体、何の撮影をしているのだろうか?
 砂良は、スタッフの一人が置きっぱなしにしていた番組の台本を読んでみた。

  心機一転、崖っぷちアイドル、決意の断髪!!
  さっぱりショートにイメチェンして、再スタート。


 そのタイトルを見ただけで、砂良の体に衝撃が走った。砂良があんなことをしなくても、なゆきがショートカットになることは、もう決まっていたのだ。それよりも、砂良には、クラスメートであり自分の憧れのアイドルであるなゆきが、「崖っぷちアイドル」と評されたことに、この上ない衝撃を受けた。
 いつも笑顔が可愛くて、自分から話し掛けるのも、おこがましいとさえ思っているゆきちゃんを、崖っぷち・・・崖っぷち・・・崖っぷち・・・。
 確かに、真白なゆきは、超売れっ子のアイドルではない。しかし、「髪長美少女戦士サーラ」にも、出演を果たし、決して落ちぶれた存在ではない。テレビの人間が、勝手にそういうことを言うのに、砂良は、激しい憤りを感じた。
 やがて、ポニーテール解きのシーンから、次の段階に移行した。
美容師「本当に、いいのね?」
なゆき「はい、思い切って、バッサリして下さい。」

 本当に、一字一句台本通りだ。こんなに短いやり取りでも、一発でOKは出ない。
ディレクター「二人とも、もっと感情込めて。」
 ポニーテールを解かれたなゆきの長〜い髪に、ハサミが近付いては離れていく動作が、本当に、飽きるほど繰り返された。
 このような状況を繰り返し見ているうちに、砂良の心の中には、ハサミに対する恐怖心よりも、愚かなテレビ局の人間に対する怒りの念が、抑え切れないほどに込み上げてきた。
美容師「この辺にしときますか?」
なゆき「いいえ、このくらいから、バッサリして下さい。」
美容師「えーっ、それだと、本当にショートカットになりますよ。」
なゆき「はい、耳が出ても構いません。」

 芝居をするのが、女優の仕事である。しかし、この場合は、どちらかと言えば、もう、やらせの部類に入る。
 ここから先は、暫く台詞がない。ただ一言記されているのは、

  切られる瞬間・・・なゆき、涙。

 なゆきの長〜い後ろ髪が、ブラッシングされ、髪長美少女、真白なゆきの生涯で、最も髪が長かった後ろ姿を撮ろうと、この時、カメラのフラッシュの光が、一斉に、なゆきの鏡面ヘアに浴びせられた。クラスメートの山本君を廃人と化した(第5話参照)つるつるピカピカの後ろ髪は、その光を反射して、店内が真っ白な光に包まれた。
 それから、なゆきの頭頂部の髪がブロッキングされ、残った後ろ髪が霧吹きで濡らさた

  シュッ、シュッ、シュッ、・・・

 砂良の心の中は、怒りと断髪の恐怖心で、もう訳が分からなくなっていた。彩乃の時と違い、こんな至近距離で見るのは、砂良には耐え難い。それに、仕事で切ろうとしているなゆきを邪魔する訳にもいかない。
 今、顎の辺りに、銀色にクロスして光る物体が、死刑執行を行うべく、この世で最も美しい鏡を切断出来る距離まで近付いた。

 髪長美少女アイドル、真白なゆき死亡まで、後、3・2・1・・・

AD「監督、後ろ髪から、先にしますか?」
ディレクター「う〜ん、そうだな。前髪を先にするか。」
 ということで、ブロッキングが外され、今後は、前髪が濡らされた

  シュッ、シュッ、シュッ、・・・

 なゆきのもう1つのシンボルである大きくカールした長めの前髪が、徐々に水分を吸って、その重みで綺麗に揃ったカールが、崩されていった。美容師は、さらに、霧を吹きかけ、顔が少し濡れてしまうほど続けた。

   ポタ・・・、ポタ・・・

 こうして、すっかり、原形とは違う姿になってしまった前髪に美容師の櫛が下ろされた。そして、たっぷり水分を含んだ前髪は、その表面張力に引かれて、真っ直ぐ綺麗に揃えられ、なゆきの美しい瞳を隠してしまうほど、下に下ろされてしまった。まるで、芸能人水泳大会の騎馬戦で帽子を取り損なって落馬したアイドルのように、水に濡らされ、なゆきの額から鼻の頭にまで、べっちょりと前髪がくっついてしまった
 そう、このお姿こそ、現役髪長美少女アイドル真白なゆきののっぺらぼー(芸能人水泳大会バージョン)ではありませんかーーーーー!!!!
ディレクター「はい、カット!」
 ここで、暫く、撮影が止まった。前髪を切られる場合の台詞が、台本になかったのである。スタッフの間で、ここから先の展開をどうするのか話し合われた。

「よく、こんな長さで、我慢してたわね。」
「うっとうしいので、眉の上で揃えて下さい。」
「この辺でパッツンした方が、絶対、可愛くなるから。」
「じゃー、眉を出しちゃっても構わないですから。」


 なゆきの本心かどうか分からないことを、あれこれと言わそうとしているスタッフ達の様子が、砂良には、無防備のなゆきをいじめているように思えた。確かに、砂良自身も、なゆきに断髪を強要したことがあるが、如何にも、なゆきの意思でショートカットにしたかのような演出には、どうしても納得が出来なかった。正義感の強い砂良には、もう限界だった。砂良は、いつの間にか、頭から外していたカチューシャを握り締めながら、自分の力の無さを、悔やむしかなかった。
砂良「もう、駄目!」
 長〜い黒髪をなびかせて、砂良は、店の外に飛び出して行った。
彩乃「砂良ちゃん!」
 勢いよく走り出した砂良は、店の出入口を抜ける時、マットの縁に足を引っ掛けて、つまづき、前のめりに転んでしまった。
 出たーーーーー!!!!ここで、お約束ののっぺらぼーーーーーー!!!!
「砂良ちゃん、大丈夫?!」
 この時の衝撃で、砂良は、持っていたバッグの中身を道の真ん中に散らかしてしまった。砂良は、追いかけて来たひかりと彩乃に手伝ってもらいながら、のっぺらぼーをかき上げる間もなく、限られた視界と長〜い髪にまとわり付かれた両腕で必死に落ちてしまった私物を拾い集めた。
 この時、普段、見慣れてないものがあった。それは、昨夜、兄から渡された携帯電話だった。
砂良「そうだ。」
 砂良は、無我夢中で、自分の家に電話をかけた。電話に出たのは、兄の良介だった。
砂良「お兄ちゃん、どうしよう!ゆきちゃんが、ショートカットにされちゃう!!」
 良介は、砂良が興奮していて、何を言っているのか良く分からなかったが、自分は、ゆきちゃんはロングヘアの方がいいということは、ちゃんと伝えた。
 砂良は、この時、自分の中の何かが弾けて、新しい何かに変化していくのが分かった。
 少女が、覚醒する瞬間である。
 砂良は、ハッピーシザースの看板の大きなハサミに向かって叫んだ。
「私、絶対に負けない!!」
 砂良のこの言葉に何かを感じた彩乃とひかりは、砂良と三人で輪を作り、同時に頷きあった。
ひかり「今から、休憩になりそうな雰囲気だから、さりげなく連れ出せるかも。」
砂良 「うん、彩ちゃんは、入口で待ってて。二人で何とかするから。」
 髪風船の彩乃の時とは違い、砂良は、冷静にことの成り行きを見ることが出来るようになっていた。
 現場に戻ると、まだ、打ち合わせ中だった。
AD「監督、眉月(まゆづき)さんに連絡取ってみますか?」
ディレクター「ああ、その方がいいな。」
 その眉月という人物と電話が繋がったらしく、皆がそちらの方に集中しているのを見て、
ひかり「真白さん、ちょっといい?」
 なゆきは、何気に、立ち上がって、砂良達の方に近付いて行った。砂良は、なゆきの耳元で何かを囁きながら、なゆきにかけられたケープをさっと外して、気付かれないように、なゆきの手を引いて、店を一気に飛び出して行った。
 この行為に気が付いたマネージャーは、直ぐに追いかけて来たが、何処から持ってきたのか、彩乃が、三人が店を出た後に、入口の前に重いブロックのような物を置いて妨害したので、上手く逃げることが出来た。





 それは、まるで、映画のワンシーンのようだった。
 長ーーーーーーーーーーーーい黒髪の少女が4人も、自慢のバージン・ヘアをなびかせて、日本一オシャレな街と言われたサロンロードを駆け抜けているのである。しかも、そのうちの一人は、現役の髪長美少女アイドルで、後ろ髪の半分と前髪が濡れているという通常では有り得ないような官能的なシチュエーションなのである。
 なゆきは、この街の地理に詳しいらしく、4人が隠れるのに調度良い場所に素早く行き着いた。
 それから、4人は、大きくため息をついた後、一斉に笑い出した。
ひかり「やったね、私達。」
なゆき「うん。」
砂良 「何が崖っぷちよ。あの汚い看板を修理する金もないくせに、あの店の方が
    よっぽど危ないじゃないの。」
彩乃 「砂良ちゃん、そんなとこ見てたの?」
 本当に、看板を修理する金が無いかどうかは別として、砂良は、この時、周りの状況を冷静に見られるようになっていた。彩乃の断髪を阻止した時とは明らかに違う。
「あっ、まだ濡れたまんま。」
 流石に、ひかりは、こういうことを見逃さない。この時のなゆきの前髪は、まだ、濡れたままで、立ち加減も悪く、その長さ故に、なゆきの綺麗な瞳を半分以上隠していた。これを見兼ねたひかりは、なゆきの前髪を、ブラシでカールさせて、元のお人形さんのように戻そうとした。そして、半分濡れていた後ろ髪を、砂良がブラッシングしながら乾かそうとした。
 いや〜、何とも、これは、羨ましいというか素晴らしい光景ですな〜。現役髪長美少女アイドルの濡れ髪を前後から、そのアイドルよりも長〜い髪の美少女二人がブラッシングしております。前髪でのっぺらぼーをすることも出来るひかりと、お尻にも達する長〜い後ろ髪を堪能出来る砂良。皆さんは、どちらに成りたいですか?
 前回のホームルームの時とは違い、今の状況では、半ば本人の許可を得ているので、やろうと思えば、何でも出来てしまう。砂良が、現役髪長美少女アイドルの長〜いバージン・ヘアで、ポニーテールを作ろうとした時、あることに気が付いた。
「あっ、そう言えば、あのりぼん、店に置いたままじゃー・・・。」
なゆき「いいの、もう。みんなのお陰で、本当に、あれとさよならする決心が
    ついたから
。」
 砂良達は、なゆきの言葉に、何かとても重いものを感じた。故に、それ以上は、敢えて何も聞かなかった。
 砂良は、ポニーテールを作ろうと思って持ち上げていた後ろ髪を下ろして、お尻まで届く鏡面ヘアにさらに磨きをかけるようにブラッシングを繰り返した。適度な湿り気がより一層その反射率を高めていった。
砂良 「見て見て、ほら、鏡みたいに顔が映るでしょ?」
彩乃 「わあー、本当だー!」
ひかり「しーっ、みんな伏せて!」
 ひかりは、なゆきの鏡面ヘアをじっと見た後、振り向いて、目視で確認してから、  
ひかり「もういいよ。」
砂良 「どうしたの?」
ひかり「この鏡に、さっきの店の中で見た人が映ったの。
彩乃 「私達を捜してるんだ。」
なゆき「じゃー、早くここを離れた方がいいね。みんなは、これからどうするの?」
 ひかりは、手短に、昨日の髪風船での出来事をなゆきに話した。昨日と同じようなことが、また繰り返されたことが、なゆきには可笑しかった。
なゆき「でも、今日は、何も壊さなくて良かったね。」
砂良 「まあ、それだけ私も成長したのかな、なんてね(笑)。」
彩乃 「ねえ、ゆきちゃん、私達と一緒に行かない?」
なゆき「・・・うん。」
ひかり「じゃー、取り敢えず、地下鉄の駅までだね。」
なゆき「ここからなら、裏参道の駅まで歩いた方がいいかな。見つかり難いし、
    乗り換えが一回少なくて済むから。」

 こうして、新たに4人の旅が始まった。先程のCMのようなスリーショットも素晴らしかったが、もうここまでくると、CMでも有り得ない奇跡と言ってもいい。しかも、そのうちの一人は、本物のCMに出たこともある現役のアイドルである。
 その現役のアイドルは、ひかりが前髪を完全に直す前に動き出したので、長〜い前髪は十分カールすることなく、なゆきの鼻の先まで垂れ下がり、それを息で吹き上げながら、皆をの導いていった。
 あー本当に邪魔そうだ。でも、急がないといけないし、今のなゆきには、そんなの関係ねー(by小島君)のかもしれない。
 比較的人通りの少ない細い路地を通り抜けて、4人は、裏参道の駅の入口に辿り着いた。
なゆき「ここ、気をつけてね・・・」
ひかり「きゃー!」
 なゆきが、言い終わる前に、中から激しい風が吹き付けてきた。
 砂良と彩乃は、咄嗟に、スカートを押さえたので、パンチラは回避出来たものの、自慢の長〜い髪は、こいのぼりのように真横にたなびいていたこの時、砂良がしていたカチューシャと彩乃のヘアピンは、摩擦係数0のバージン・ヘアをつるんと滑り抜けて、下に落ちてしまった
 二人の長〜い黒髪は、無茶苦茶に掻き乱され、中からの風が止んだ時には、お約束の砂良と彩乃のダブルのっぺらぼーが、再び・・・
 毎度、ありがとうございます!!!
 なゆきは、一歩引いて、待っていたために、被害が少なかったが、ひかりは、先頭を歩いていたので、真正面から強烈な風圧を受け、定規をあててカッターで切ったように完璧に揃えられた前髪は、おでこ全開・・・と思いきや、両手でしっかり押さえていて、風が止むなり、なゆきの体をくるりと半回転させて、髪の鏡を見ながら前髪の乱れを直した。本当に、ひかりの自分を綺麗に見せるための執念には頭が下がる思いだ。
なゆき「だから、ここ気をつけてね。風が強いから。」
砂良 「東京って、本当に・・・きゃーーー!」
 もう逃げられない所まで進んだ後、第2波は来た。こうして、ホームまでの通路を4匹のこいのぼりが泳いで行った。
 風の流れに逆らって、ホームに辿り着いたこいのぼり達は、髪の乱れを直す間もなく、第3波を受けることとなった。
「きゃーーー!!」
 ここまでされると、もう笑うしかない。風の速さに付いていけない彩乃や、前髪を押さえることに必死になっているひかりやなゆきの姿が、砂良には、とても微笑ましく思えた。
 やがて、風が止み、その風の原因となっている地下鉄ブルーマリン号が、裏参道駅に到着した。
ひかり「さあ、もう一息よ。」
 4人がこの電車に乗った後は、当然の如く、ブラッシングタイムである。地下鉄だと窓に自分の姿が映るので、ヘアケアもしやすい。電車の揺れで上手く出来ないが、そんなことさえも、今の彼女達は楽しむことが出来た。僅かな時間で、本当にたくましくなった。
 「東京メトロポリス〜、東京メトロポリス〜」
 この駅で沢山の乗客が乗り込んで来た。
砂良 「あっ、知ってる。ここ、トーメトって言うんでしょ?」
彩乃 「わあー、ホームがいっぱいある。」
砂良 「ここで、乗り換えるの?」
ひかり「ううん、2つ先の終点までよ。」
 ブルーマリン号が、東京メトロポリス駅を出発して暫くすると、いきなり視界が明るくなった。
砂良 「もしかして、ここ、海?」
ひかり「そう、海底走る列車なの。」
 ひかりは、当たり前のようにさらっと言ったが、砂良と彩乃は、目をウルウルさせて「凄ーーい」「凄ーーい」を連発していた。いや〜、私もびっくりですよ。西暦2000年前後には、こんな物なかったですからねー。
 海底を抜けて辿り着く場所とは、一体どんな所なのだろうか。砂良は、これまでの不安も一気に吹っ飛んで、ただただワクワクしていた。
 「次は、小野小町(おののこまち)〜、小野小町〜」
 やがて、視界も、元の地下鉄に戻り、次の駅に着いた。
砂良 「これも、駅名なの?」
ひかり「新しい駅だから、勝手に付けたんでしょ?」
彩乃 「いよいよだね。」
 ブルーマリン号が、小野小町駅を出発すると、流石に、ワクワクしていた砂良にも、緊張が迫ってきた。次の駅で、8年間、一度もハサミを入れたことのない愛おしいバージン・ヘアの運命が決まる
 「次は、メーテル、メーテル、終着駅メーテル
砂良 「メーテル?」
ひかり「あれっ、知らなかったの?髪風船の本店の名前。」
なゆき「テレビとかで、見たことあるでしょ?」
砂良 「・・・」
 三杉ヶ丘(みすぎがおか)に、春風が吹き抜ける頃、遂に、砂良達を乗せたブルーマリン号は、運命の終着駅「メーテル」に辿り着いた。

次回に続く・・・

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2009.3.11(Vol.881) 初出___Cont.No.RV0220    第21話へ 目次へトップへ


    第2章 少 女 覚 醒

 運命の終着駅で、最初に砂良達を迎えたのは、一筋の光だった。駅の構内は、何故か真っ暗で、ブルーマリン号のドアが開くと、ひかりは待ち構えていたかのように、その光に向かって歩いて行き、その光の真下に立った時、暗闇の中で、真っ白な天使の輪が浮かび上がり、やがて、ひかりが両腕を広げて光の輪を中心に回転すると、ひかりのバージン・ヘアが、腕を包み込むようにふわりと拡がって、ゆっくりと元の位置に帰って行った
 素晴らしい!光の芸術と言うべきだろうか。砂良は、この美しい光景を目の当たりにして、言葉を失った。
 そして、次の瞬間、駅の構内がパッと明るくなり、気が付けば、黒い服の男が、何人ものボディーガードを引き連れて、ひかりがいる方に近付いて来た。
黒服の男「お帰りなさいませ、お嬢様。」
ひかり「前田、御祖父様に、変わりはありませんか?」
前田 「勿論でございます。お嬢様がお帰りになると聞いてからはもう。
    それにしても、よくぞ決心して下さいました。」
ひかり「・・・校則のこともあるし、仕方ないでしょ。」
前田 「いや〜、今は、空前のロングヘアブームですからな。このウイッグ
    に、幾らの値が付くことやら。お嬢様にも、かなりの額のお金が
    入りますぞ。」
ひかり「この長い黒髪は、お金には換えられません。いえ、でも・・・
    私も、立花家の娘ですから・・・。」
前田 「大丈夫です、お嬢様。ヘアカットの際には、私も立ち会わせて頂き
    ますから。いや〜、胸が高まりますなー。我社の最高傑作の素材が
    カットされる瞬間に立ち会えるとは。」
ひかり「前田、この髪にハサミを入れる決意をしたのですから、それに相応
    しい道連れを連れてきました。」
前田 「はあ、道連れですか。」
 ひかりは、振り返って、後ろでずっと二人の会話を聞いていた砂良に、不気味な笑みで言い放った。

「ねっ、カットモデルの砂良ちゃん。」

 砂良は、今まで見たことがないようなひかりの悪魔のような笑みが怖くて、咄嗟に電車の中に逃げ込もうとした。しかしながら、電車とホームの間の隙間に足を取られて、車内で思い切り前のめりに転んでしまった。電車の床に広がる長〜い黒髪、その先端は、反対側の入口のドアにまで達している。砂良は、痛いのを堪えて、必死に起き上がって逃げようとした。顔を上げたそのお姿は・・・。
 出たーーーーー!!!!お約束ののっぺらぼーーー!!!!
 転んで、前が見えない状況では、逃げることも出来ない。直ぐに、ボディーガード達に取り押さえられてしまった。
前田「おお、何と美しい!!しかも、お嬢様よりも長いワンレングスでは
   ないか。手触りも最高だ。」
砂良「お願い!助けて!お母さーーーーーーーーん!!!」

 ・・・
彩乃「砂良ちゃん、着いたよ。起きて。」
砂良「あ、彩ちゃん・・・。夢で良かった・・・。」
 メーテルという店名は、確かに、テレビで聞いたことがあった。その時は、広い店内で、ヒゲを生やした男の店員が、インタビューを受けていて、自分は長い髪の女性が好きだと言っていたのを、砂良は思い出していた。あの人が店長だとしたら大丈夫なのかなと、少し安心していたら、いつの間にか、うとうとしてしまっていた。
 起きる寸前に見た夢は、正夢になるとよく言われる。砂良は、夢の中で切ると言っていたひかりの長〜い黒髪をじっと見つめていた。
 先に、車内から出たひかりは、エスカレーターよりも速いからと、皆をエレベーターに案内した。この狭い空間に髪長美少女が4人も。先程の車内でのブラッシングタイムのお陰で、4人ともすっかり元のさらつやのバージン・ヘアに戻り、シャンプーの甘い香りが充満している
 あ〜、このまま、この場所に閉じ込められたい!!エレベーター、故障してくれーーーーーーーー!!!
砂良 「ねえ、ひかりちゃんの知り合いで、前田っていう男の人いる?」
ひかり「前田君なら、前の学校のクラスメートにいたけど。」
砂良 「小学生か、ならいいけど。」
 砂良は、さっき見た夢のことが気になっていた。ひかりって、確かに、お嬢様ぽくも見えるけど、本当はどんな子なんだろう?
  チーーーーーーーーン。
 作者の期待も虚しく、エレベーターは、何事もなく、改札階に着いてしまった。そして、砂良達が、改札を通って見た景色は、何もかもが新しかった。
 ここは、ドリームアイランドと呼ばれる東京湾を埋め立てて出来た人口島である。そして、砂良達が足を踏み入れたこのブロックは、新しい世代に日本人本来の美を継承したいと願う有志達が結集して築いた一大美容スポットであり、その中心的な存在が、駅名にもなっている美容室「メーテル」である。
 駅の入口を出て、真っ直ぐ進めば、もう店の看板が見えてくる。黒地に金色の文字で、メーテル。砂良には、駅からここまでの道のりが、とても短く感じられた。周りのオシャレな景色も、殆ど目に入らないほど緊張していた。
 髪風船の本店、メーテル。いや、メーテルの支店が髪風船という言い方の方が正しい。このように、メーテルの系列店は、メーテル○○支店という店名にすることを許されていない。メーテルとは、絶対無二の存在なのである。そこは、信じられないほど、大きな店だった。
彩乃「わあー、お城みたい!大きすぎて、入口が分からない。」
 一行は、ひかりに導かれて、店内の受付に行くと、綺麗な髪のお姉さんが対応してくれた。これだけでも、来て良かったと思える。
 それから、しばらくして、見たことのある女性が出て来た。
砂良 「あっ、風子さん。」
「あなたが、砂良ちゃんね。写真で見るより可愛い〜!」
砂良 「?!」
ひかり「ああ、この人は、風子さんの双子のお姉さんの空子(くうこ)さん。」
空子 「副店長の青井空子です、宜しくね。」
 青井空子(あおい・くうこ)、髪風船のカリスマ美容師、青井風子の双子の姉。その名の通り、青い空のように、爽やかな性格の女性である。
「ようこそ、メーテルへ。私、店長のジョージ松本です。」
 ジョージ松本、本名、松本丈二(まつもと・じょうじ)。以前、砂良が、テレビで見たヒゲ面の男である。例によって、男性キャラなので、詳細は省略。
空子 「わっ、もしかして、この子、ゆきちゃん?」
ひかり「ねっ、嘘じゃないでしょ。ゆきちゃんも、私のクラスメートなの。」
空子 「ポニーテールじゃないから、分からなかったけど、本物の方が全然
    可愛い〜〜!後でサイン下さーい。」
砂良 「なんか、風子さんとは、キャラが違いますね。」
ひかり「これでも、一応、一卵性双生児らしいんだけどね。」
彩乃 「いちらんせい?」
ジョージ「つまりだな、一つの卵子に二つの精子が、くっついてだなぁ・・・。」
彩乃 「セイシ?ランシ?」
ジョージ「精子というのは、男の人の中にあって・・・。」
空子 「店長、そんな話はいいですから。」
ジョージ「そうだな、じゃー、ひかりちゃんとゆきちゃんは、二人の撮影が
     終わるまで、無料体験コースの方に行ってもらおうか。空子君、
     二人を案内して。」
 砂良と彩乃は、店長の案内で、店と少し離れた所にある研究所に連れて行かれた。行く途中で、彩乃は、しつこく例の話をジョージに問い詰めた。
彩乃 「それで、精子と卵子を、どうやってくっつけるんですか?」
ジョージ「まあ、その・・・。」
 研究所の入口で、砂良を待っていたのは、白衣を着た科学者風の男だった。彼は、手に持っていた「プロジェクトV」と書かれたファイルを見ながら、砂良と彩乃の顔を確認した。
「はじめまして、主任研究員前田と申します。詩鳥砂良さんと片瀬彩乃さんですね。」 
彩乃「はい。」
 砂良は、前田という名前を聞いて、心臓が止まりそうになった。夢に出て来た男とは、明らかに違うが、それでも、何か心に引っ掛かるものを感じた。彼の後ろには、ボディガードの代わりに、助手として、エステティシャン風のピンク色の服を着た若い女性が二人立っていた。
詩鳥さんを担当します。山崎です。
片瀬さんを担当します。野村です。
 二人とも、髪をまとめているので、長さが分からないが、黒々とした美しい髪のようだ。それに、後ろのおだんごが、通常よりもかなり大きく見える。解くような場面を期待したい。
前田研究員「それでは、サンプルを数本頂きます。」
山崎助手「失礼します。」、野村助手「失礼します。」

 プチッ、プチッ。

 彼女達は、砂良と彩乃の髪をそれぞれ数本抜き取って、前田研究員に渡した。

 あーーーーーっ、お金出すから、俺にもくれ〜〜!!
 家に持って帰って、長さを測りた〜〜〜い!!!

 それから、砂良と彩乃は、二人の助手に案内されて、更衣室に連れて行かれた。
            
・・・着替え中・・・
 更衣室から出て来た二人は、まるで、人間ドックにでも行くような白い無地のワンピースを着ていた。おお、これだと、黒髪がよりくっきり見える。余計な飾りがない分、二人のバージン・ヘアの美しさが、あらためて実感出来る。正に、人類の宝だ!!
 靴下も脱いでサンダル履きになった二人は、長〜いバージン・ヘアをゆらゆらさせながら、空調の効いた長い廊下を歩いて、撮影スタジオ兼メイク室のような所に入った。
彩乃「わあー、本格的。スターになったみたい。」
野村助手「こちらにどうぞ。」
 二人は、案内された席に座り、そこで、簡単なアンケート用紙に記入した。質問の内容は、シャンプーは何を使っていますか?や、好きなテレビ番組は何ですか?等、髪に直接関係のないものまであった。記入した用紙が回収された後、少し時間が空いた。
 待っている間、いよいよ、砂良の体に、今まで経験したことのない緊張が走ってきた。砂良にとっては、美容室に入ること自体が、昨日の髪風船が初めてだった。それ以前は、近付くことすら出来なかったのである。元々は、彩乃をこういう状態から解放するつもりでしたことであるが、どういう訳か、今では、彩乃と共に、自分も、このような処刑台に座らされている。
 砂良は、昨日からの出来事をずっと考えていた。髪風船でのこと、両親に、自分のしたことの責任は自分で取ると、説得したこと。そして、ハッピーシザースのハサミに向かって、「私、絶対負けない」と叫んだこと。ある程度は、覚悟が出来ているつもりだった。でも、もしも、間近で銀色に輝くハサミを目にしたら、正気でいられるだろうか?この時、砂良の緊張はピークに達していた。
 今、鏡の自分の後ろに映っているのは、母親の小夜子ではなく、山崎という知らない女性である。
 砂良の長〜い後ろ髪は、山崎助手の手によって、首の後ろで、ぎゅっと握り締めて、持ち上げられ、その肩に、白いケープが被せられた。あー、本当に始まってしまう。
「それでは、ブラッシングしますね。」
 山崎助手が言い終わると同時に、砂良の座っていた椅子が、ギュイーンと上昇した。美容室が初めての砂良にとっては、この程度のことでも、大いなる不安をかきたてられるものだった。この椅子は、隣の席に座っている彩乃の頭頂部が見える程にまで上昇した。
 山崎助手は、椅子の高さを確認して、砂良の毛先の方から順に丁寧にブラッシングしていった。なるほど、砂良の長〜い髪を毛先からブラッシングするのなら、これくらい席を高くした方がし易い。
 いや〜、それにしても、いいもんですねー。
 砂良と彩乃、この二大髪長美少女のバージン・ヘアが、同時に同じ場所で、美のプロによって、ブラッシングされている。
 ああ、どちらを見ればいいのか。長さでは、砂良に断然分があるが、彩乃のエンジェルヘアーも捨て難い。
 やはり、髪の長〜い砂良の方が、やや時間がかかるようだ。砂良の椅子の位置が元の高さになった頃、彩乃の方は、もう後ろ髪を終えて、横髪にブラシが通されている。白いケープに広げられた真っ黒なバージン・ヘア・・・。もう、何も言うことはない。

 そして、彩乃のま・え・が・みにブラシが下ろされる時が来た。
 出たーーーーー!!!!これで、見納めになるかもしれない形状記憶ミラクルバージン・ヘアー片瀬彩乃ののっぺらぼーーーーーー!!!!
 美しい!!!天使の輪が、光り輝いている。この光は、一生消えずに輝いてほしい。

 そして・・・、さあ、主役の登場だ〜〜〜〜!!!山崎助手、渾身のー作、世界一の髪長美少女、詩鳥砂良ののっぺらぼーーーーーー!!!!
 いやーー、これは、もう、真っ白なケープが、殆ど黒に覆い尽くされてしまっている。どの角度から見ても、黒い山の頂上に雪が積もっているかのように、天使の輪が輝いている。この光景に、山崎助手も、思わず息を飲み込んでしまった。


野村助手「それでは、撮影しますので、そのまま立って、こちらに来て下さい。」
 盲目の人の手を引くように、野村助手は、のっぺらぼーで前の見えない彩乃をカメラの前まで導いた。
   パシャッ、パシャッ、パシャッ、
 先ずは、のっぺらぼーのまま、あらゆる角度から撮られた。
 あ〜、その写真欲しい!
 それから、センターパートに分けた状態で数枚。そして、のっぺらぼーから、右分け、左分けというように、色んな分け方の彩乃を楽しむことが出来た。

 彩乃に続いて、砂良の番になった。砂良の場合、のっぺらぼーのままで歩くと、足に前髪が絡み付きそうになるので、山崎助手が砂良の長〜い前髪を持ち上げて、カメラの前まで導いて行った。
 あー、私もあんな風に、掴んでみたい!
 砂良が、所定の位置まで来ると、山崎助手は、すっと、前髪を持った手を離した。すると、あっという間に、砂良の顔が、サラサラーーーーーーーッと長〜い前髪に覆われて、のっぺらぼーーーになってしまった!!!
 あー、何て素晴らしい光景なんだろうか。
 砂良も、彩乃の時と同様に、のっぺらぼーから撮影された。続いて、センターパート、右分け、左分けと分け目を変える度に、黒髪のカーテンを閉じては、また開けるという動作が繰り返し行われた。


「お疲れ様でした。これで、ヘアメイク前の撮影は終了です。」
 山崎助手の言葉が、砂良の胸にずしりと響いた。遂に、来るべき時が来てしまったのである
 山崎助手は、ヘアメイク前の撮影が終わるのを待っていた前田研究員に、撮ったばかりの写真を見せて、ヘアメクの打ち合わせをしているようだった。
 一方、野村助手は、撮影器具を片付けた後、退室して、しばらく戻って来なかった。
 この間、砂良と彩乃は、撮影で使用した小さな椅子に座って、メーテルの店内や研究所の様子等、たわいもない話をしていた。この時、砂良は、平静を装っていたが、本当は、とにかく何か話をしていないと、気が狂いそうになるほど追い込まれていた。
 それにしても、プロによるブラッシング後の髪長美少女のツーショットですか・・・。
 いや〜、いいですねーー。ヘアメイク前なのに、こんなに美しくてもいいんでしょうかねー。
 二人とも、撮影の順番で、一番最後だった左分けのワンレングスのままで、ずっと待たされていて、どちらかが、話している間に、必ず、その重みに耐え切れなくなった長〜い前髪が、サラサラーーーーーーーっと、流れ落ちてきて、顔の半分を隠してしまう。その度に、かき上げたり、頭を振ってみたり・・・その仕草、とても小学生とは思えない。
 ああ、不安に戦(おのの)きながらも、必死で平静を装い、超セクシーなかき上げを披露してくれる髪長美少女、詩鳥砂良。この光景は、本当に、これで見納めになってしまうのか。
 やがて、周りの景色に関するネタがなくなり、話の内容は、互いの髪の美しさを褒め合うようになった。親友同士、遠慮は要らない。もう、触りまくりである。サラサラとやってみたり、ぎゅっと掴んでみたり。まるで、最後の感触を確かめ合うかのように・・・。
「砂良ちゃん、本当に、髪伸びたねー。」 
 彩乃は、後ろに回り込んで、砂良の長〜いバージン・ヘアに指を通しながら言った。それから、髪の先端部を掴んで、上の方に放り投げた。

   ヒラヒラヒラーーーーー!!!

 上空に舞った砂良の長〜い髪は、美しい曲線を描きながら、ゆっくりと元の場所に帰っていった。
「ねえ、彩ちゃん。どうして、のっぺらぼーの写真も撮ったんだろうね?」
「のっぺらぼーって、何?」
 彩乃は、如何にも、やって下さいと言わんばかりに、砂良の方に顔を突き出してきた。これは、もう、やらない分けにはいかない。
 出たーーーーー!伝家の宝刀、前髪バザーーーーーー!!!
 そして、片瀬彩乃ののっぺらぼーーーーーー!!!

「今の彩ちゃんの状態が、のっぺらぼーなの。」
「もう、びっくりした。分け目を勝手に変えたら、怒られちゃうかもしれないよ。」
「ごめん、ごめん。」
 砂良は、分け目を直そうと、彩乃に近付いた。すると、
 出たーーーーー!!カウンターの前髪バザーーーーーー!!!!
 彩乃が見えてないと思って、油断していたところを見事にやられてしまった。
 これが、本当に最後の砂良彩乃ダブルのっぺらぼーーーーーー!!!!
 いやー、この乱れ方、最早、芸術の域を越えてますねー。最後の最後に、こんなにも素晴らしい物を見せてもらって、もう悔いは有りません。


野村助手「あちらの準備は、もう出来ました。」
 こうしている間に、やがて、野村助手が戻って来た。彼女も、部屋に入るなり、ヘアメイクの打ち合わせに加わり、前田研究員から、詳細な指示を受けているようだった。
山崎助手「それでは、詩鳥さんだけで、よろしいですね。」 
野村助手「分かりました。片瀬さんの方は、そのままということで・・・。」
 打ち合わせを終えた山崎助手が、砂良の方にゆっくりと近付いて来た。いよいよである・・・。

次回に続く・・・

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2009.4.24(Vol.888) 初出___Cont.No.RV0221     目次へトップへ


    第2章 少 女 覚 醒



 山崎助手は、砂良と彩乃に、水色のプラスチックの容器を手渡した。
「これから、バスルームで、二人にシャンプーしてもらいます。」
 なるほど、濡れ髪の方が、切り易いということか。今の長さでのシャンプーシーンは、もう見られないと思っていただけに、これは有り難い。最後に、悔いの残らない超官能的なシャンプーを見せてもらいましょう。でも、どうして、自分でシャンプーしなくてはいけないのだろうか?
彩乃「このシャンプー使うんですか?」
山崎助手「はい。それから、詩鳥さんは、シャンプー後に、こちらのトリート
     メント
を、よく髪に馴染ませて、濯いで下さい。」
 砂良には、もう一つ桃色の容器が渡された。そして、この容器には、赤いマジックで「トリートメント(V)」、水色の容器には青のマジックで「シャンプー(V)」とそれぞれ書かれていた。
 二人は、案内されたバスルームで、それまで着ていた白いワンピースを脱いで、カゴに入れた。
砂良「ああ、それで、水着だったんですね。」
 二人は、最初の着替えの段階で、下に白いワンピースの水着を着せられていた。いや〜、ナイスな計らいですねー。美しい黒髪に白いワンピの水着とは。こうして見ると、二人とも、なかなかですねー。特に、砂良の方は、見た目よりも、発育がよろしいようで・・・。
山崎助手「それじゃー、着替えをここに置いときますから。よく泡立てて、
     しっかり濯いで下さいね。」
二人「はーい。」
 バスルームは、二人の髪長少女がシャンプーするのに十分な広さがあり、シャワーも3つもある。ちょっとした旅館の浴場みたいだ。
砂良「わあ、広いねー。」
彩乃「うん。」
 先ずは、シャワーがお湯になるまで流し続ける。いや〜、緊張してきましたね〜。湯気が立ち込めてきました。さあ、どちらからいくんだ?
 どうやら、砂良の方が先になりそうだ。シャワーを高い位置に固定して、次に、七三に分けられた長〜い前髪に手をかけて・・・。何と!!いきなり、手ぐしでのっぺらぼーーーーーーーーではありませんか!!!!!!
 それから、そのまま、顔にシャワーのかかる位置に移動して、おっと、これは・・・、もしかして、そう、あれだ!今まで、ずっと隠してきた秘技、のっぺらぼー顔面シャワーーーーーーーー!!!
 ああ、何て官能的なお姿。懐かしの黒髪だらけの芸能人水泳大会でも、こんな素晴らしい光景は、一度も無かった。
 砂良の顔から、胸、おへそ、膝へと聖なる水が伝わっていく。この聖なる水の営みによって、砂良の体に張り付いた黒髪は、白い水着を殆ど隠してしまっていた。
彩乃「砂良ちゃん、豪快だね。でも、膝の後ろの髪は、濡れてないよ。」
砂良「ん?」
 砂良は、シャワーの水を一旦止めて、べっちょりと顔に張り付いた黒髪を必死に剥がして、真ん中で二つに分けた。それから、後ろ髪を首の後ろでぎゅっと掴んで、頭の上に持って行こうとした。もしかして、これは、詩鳥家でしか見られないはずのあれをしようとしているのでは・・・。

  ヒューーーーーーー、ストーーーーーン!!!

 出たーーーーー!!!詩鳥家名物、黒髪の滝壺落とし(濡れ髪バージョン)!!!!
第12話参照
 そして、このままシャワーを浴びる。こうして、髪を全部前に持ってくれば、シャワーの水は、全て髪の先にまで流れる。
 床にも達するこの長さ、絶妙なバランスのシルエット、何度見ても美しい。砂良の長〜いバージン・ヘアが、たっぷり水を含んでみずみずしく輝いている。ああ、本当に、心の底まで、清めてくれそうな輝きだ。

 彩乃は、砂良の長〜い髪の先まで、聖水が十分染み渡るのを確認した後、固定されたシャワーの水圧を最大にして、頭頂部からシャワーを浴びた。勢いよく降り注いだ水は、彩乃の長〜い前髪を捕らえて、重力に引かれた前髪は、みるみるうちに、彩乃の顔を分厚いカーテンで覆い尽くして、濡れ髪のっぺらぼー!!になってしまった!!!
 いやー、鮮やかですねー。まるで、髪自体が生き物のように躍動していた。
 こうして、たっぷりとバージン・ヘアに水分を含ませた二人は、互いに渡されたシャンプーを掛け合って、泡立てていった。地肌をマッサージするようにした後、出来た泡を長〜い髪の先まで馴染ませていく。お決まりの動作ではあるが、これがあってこその長い髪でしょ。いや〜、やっぱり、最高ですねー。
 短髪の女なんて、男と同じだーーーーー!!
 それにしても、なかなか、泡立ちの良いシャンプーですねー。ERENA(第12話参照)以上かもしれない。もう、床は殆ど泡だらけ。
 二人は、余りの泡の多さに、濯ぐ前に床の泡をさーっと流した。泡の切れも、なかなか良いようだ。
 さて、準備が整ったところで、作者の大好きな瞬間がやって来た。聖なる水による泡落としの儀式である。 
 ここで、砂良は、何とも大胆な行動に出た。泡まみれの髪を全部前に持ってきて、余分な泡を絞るように床に落とした後、少し頭を下げて、固定された2つのシャワーの真ん中に立った。それから、シャワーの方向を合わせ、左右同時に蛇口を捻って、二倍の水量で一気に洗い流そうとした。

  シャワーーーーーーーーーーーーーーー!!!
  シャワーーーーーーーーーーーーーーー!!!

 おーーーーー!多量の水が、世界一美しいバージン・ヘアに降り注ぎ、そして、この世の全ての邪気を洗い流そうとしているかのようだ。
 あーーーーー!爽快だーーーーーー!美しい!!いつまでも、見ていたい。
「砂良ちゃん、もういいよ。」
 
  きゅっ、きゅっ。

  ジュワーーーーーーーーーーーー!!!!

 流石に、ダブルだと早い。彩乃が水を止めると、砂良は、長〜い黒髪の根元から、た〜っぷりと含んだ聖水を絞り出していった。
 砂良に続いて、彩乃も濯ぎに入った。彩乃の髪も、かなり長い方であるが、今のシャンプーで、彩乃の黒髪が全て頭の上に乗ってしまうくらい多量の泡が立っている。
 その状態で、高い位置で固定されたシャワーから、聖水が降り注いだ。

 シャワーーーーーーーーーーーーーーーー!!!

 彩乃の頭にある泡の塊は、みるみるうちに崩れていき、つむじを中心に八方向に、流れて行った。
 もしかして、これは、オールフロントではなく、白い水着をすっかり覆い隠してしまう傘化け濡れ髪バージョンではありませんか!!!
 おお、何て官能的な!まるで、ホラー映画を見ているかのようだ。
 砂良くらいの長さがあったら、とても今の芸当は出来ない。本当に、髪長美少女というのは、我々に色んな形の美を見せてくれますねー。
「彩ちゃん、もういいよ。」
  きゅっ、
「ぷはーーーーっ。」 
 水分を多量に含んだ分厚いカーテンを引っぺ返すのも、大変である。特に、彩乃のような完全な長〜いワンレングスの傘化けの場合、傘の下の方から手を入れて、顔にべっちょりと張り付いた黒髪を剥がさなければならない。

  ジュワーーーーーーー!!!

 バージン・ヘアから、溢れる聖水を搾り出して、とりあえず、彩乃のシャンプーは終了した。だが、砂良には、まだ、するべきことがある。トリートメントである
 砂良は、まだ水分の残っているバージン・ヘアを右肩から前に出して、少し前屈みになって、手の平で薄いシートのようになるように延ばした。
「彩ちゃん、ありがとう。」
 砂良の長〜い髪を、先の方まで延ばすのは、一人では無理である。
 あ〜!私も、彩乃のように、お手伝いしたい。
 それにしても、この黒いベールの何と美しいことか!正に、濡れ髪の美しさを極めたような輝きだ。
「彩ちゃん、下の方は大丈夫?」
 砂良くらいの長さになると、少し屈んだだけで、髪の先が床に付いてしまう。かと言って、直立になると、髪が十分に広がらなくなってしまう。その狭間の絶妙な角度が、この奇跡の美しさを生み出すのである。でも、この姿勢をキープするのは、相当大変そうだ。
 砂良のバージン・ヘアからなるこの黒いベールに、山崎助手から渡されたトリートメントを染み込ませていく。乳白色の液体が延ばされて、黒い絹糸と同化していく。正に、白と黒のエクスタシーーーーーーー!!!
 あ〜、何て素晴らしい光景だろうか!
 これによって、ただでさえ美しい砂良の髪が、更に美しくなるかと思うと、もう・・・。ちなみに、砂良は、自分の家でも、このような方法でトリートメントしている訳ではない。砂良の真面目な性格から、山崎助手の「よく髪に馴染ませて下さいね」という言葉を忠実に遂行しているに過ぎない。
 長〜い髪の上の方は、砂良自身が、下の方は、彩乃が、それぞれ、トリートメントを十分に染み渡らせた。
 それにしても、トリートメントという言葉の響き。なんだか、とても好きです(笑)。そして、再び、至福の時が・・・。

 シャワーーーーーーーーーーーーーーー!!!

 今度は、普通の水量でゆっくりと時間をかけて。あ〜、聖なる水が、長〜いバージン・ヘアを伝って、床まで流れ落ちて行く・・・。この芸術的なお姿、他の何にも代えられない究極の美しさだ。本当に、いつまでも見ていたい。

 ジュワーーーーーーーーーーーー!!!

 今度は、美しいバージン・ヘアが、傷付かないように、優しく丁寧に、水分を落とした。
野村助手「お疲れ様でした。着替えたら、隣の部屋に来て下さい。」
 白い水着の二人は、真っ白なタオルで、長〜い黒髪の水分を拭き取った後、白いバスローブに着替えて、隣の乾燥室に入った。でも、本当に、作者は、白が好きですねー。いえ、黒い髪の方が、もっと好きです。
 乾燥室では、あらゆる方向から、温風が吹いてきた。急に、熱風に当てると髪に良くないということだろう。二人は、中央のデッキチェアーの背もたれの後ろに長〜い濡れ髪を垂らして、くつろいだ姿勢で、乾くのを待った。二人とも、とても気持ち良さそうだ。
 風に揺れる長〜い黒髪・・・。これからの自分の運命など、知る由も無い。
 しばらくして、彩乃の名前が呼ばれた。野村助手は、彩乃の髪の乾き具合を確認して、メイク室に連れて行った。その先にあるものは、今まで見たこともない少女の姿なのだろうか?その目は、とても悲しげに見えた。
 砂良は、自分の髪に手を当てて、濡れ具合を確かめた。まだ、大丈夫。もう少しだけ、自分は髪長美少女でいられる・・・。


 乾燥室に、一人残された砂良は、段々、温風に当たっているのが、暑くなってきた。バスローブの襟元をパタパタさせて、中に風を送ったり、立ち上がって、まだ、濡れている長〜い髪で、サラサラのポーズをしてみたり。これから起きることを考えると、じっとしていられないのだろうか?深くため息をついた後、また、ヨッコラショと水分を含んだ長〜い黒髪を背もたれの後ろに垂らして、動かないでいた。
 う〜ん、この仕草、この色気、とても小学生とは思えない。
「彩ちゃん!!」
 砂良は、突然、何かを感じたように、起き上がった。もしかして、彩乃の長〜いバージン・ヘアが、遂に・・・。
 こうしては居られない。今すぐ、メイク室にワーーープ!


    ギュイーーーン!


 鏡の前に座っているのは、ワ、ワンレングスではない!!!!
 あーーーーーー!!!遂に、前髪をパッツンされてしまったのかーーーーーーー?!?!?!

 いや、待て。あれは・・・、ひかりなゆきだ。そうか、間違えて、ヘアエステの方に来てしまった。
 おっ、こちらはもう、仕上げの段階にきているようですねー。ドライヤーを当てながら、髪を真っ直ぐにしていく。いわゆるブローという作業ですね。作者は、この長〜い黒髪が、ブラシでスーーーーーーーッと、延ばされていく光景が、堪らなく好きだったりする。
 ひかりの先細りの全くない長〜い髪をブローするには、かなり後ろに下がって、状態を保たなければならない。ひかりの髪の長さと量からして、相当な重さになるはずである。でも、大丈夫。ひかりのブローを担当しているは、副店長の青井空子なのである。
「ひかりちゃん、本当に髪伸びるの速いね。私も、生まれ変わったら、こんな髪になりたいわ。」
「空子さんに、そう言われると、本当に嬉しいな。」 
 砂良が、空子を風子と間違えてしまうくらい髪の長さも美しさも、本当によく似ている。キャラの違いこそあれ、どちらも、ひかりにとって憧れの女性である。仕事のスタイルで唯一違うのは、風子が下ろした髪に仕事で使用する髪留めを挟んでおくのに対して、空子は、まとめた髪に予め髪留めを挿しておいて、使う度に段々と髪が解けて、ダウンスタイルに近付いていく。今は、もう仕上げの段階なので、殆ど解けていて、長〜い髪をゆらゆらさせながら、ひかりのバージン・ヘアをブローしている。
 後ろ髪に続いて、今度は、ひかりの横髪にブラシが当てられた。長くて重そうなひかりの横髪が、ブラシで持ち上げられ、遂に、あの立花ひかりの耳があらわになってしまったーーーーー!!!!!
 ひかりのこんな姿は、初めて見た気がする。だからどうしたって訳でもないが、何か得した気分だ。

「わー、びっくり!顔が映ってる。」
 一方、なゆきを担当している岩井美容師は、なゆきの鏡面ヘアに、痛く感動していた。彼女は、元々、なゆきの熱狂的なファンで、その上、アニメやコスプレが大好ななゆきと趣味が合って、会話も非常に弾み、既に、ゆきちゃん、琴(こと)ちゃんと呼び合う仲になっていた。
 さて、お楽しみのブローの時間も、いよいよ佳境に入ってきました。そう、お待ちかねのに着手する時が。
「ひかりちゃん、前髪伸びてきたけど、どうする?」
 空子がひかりの前髪に櫛を当てて下に下ろすと、確かに、ひかりの瞳が隠れてしまっていた。これだと、日常生活に支障を来すのではないだろうか?
無料体験コースは、カットは含まないんでしょ。前髪は、自分でするから大丈夫です。」
 ひかりのように、パッツン系の女子は、毎日の前髪の手入れを欠かさないとよく聞く。鏡とにらめっこして、ミリ単位での格闘を繰り広げているわけだ。彼女達の美に対する執念には、本当に頭が下がる。
 なゆきの方も、前髪に着手していて、岩井美容師は、いつもの元の状態に戻そうとしていた。
「ゆきちゃん、普段は、ポニーテールじゃないの?」
「いえ、あれは、もう・・・しません。」

ひかり「ここに来るまでに、色々あったの。」
 この時、微妙な空気が周りを支配していた。
「それじゃー、前髪は、どうしますか?」
「えっと・・・、ひかりちゃんと同じにしようかな。」
ひかり「えっ?」
「なんてね。琴ちゃんに、お任せします。」
「ポニーテールにしないなら、今までのじゃー、おかしいよね。よし、琴に任せて。」
 岩井美容師は、まだ湿り気のあるなゆきの前髪に櫛を下ろした。すると、なゆきの綺麗な瞳が、一斉に隠れてしまった。
 これこそ、イメチェン直前の現役美少女アイドル真白なゆきののっぺらぼーーーーーーではありませんか!!!!!!
 それから、分け目を真ん中から、左側に移動させて、それに合わせて、前髪も自然に分けた。シンプルだが、なゆきのように綺麗な髪質の場合、最も顕著に美しさが表現される髪型と言ってもよい。
 岩井琴(いわい・こと)20才。彼女となゆきの出会いが、これからの人生に、どのような運命をもたらすのか・・・・まだ、決めていない(笑)。
 前髪も綺麗にきまり、完成した二人の髪は、ため息が出るほどに輝いて見えた。二人がどのようなことをしたのか見ていないが、明らかに、ひかりもなゆきも、来た時よりも、遥かに美しくなっている。艶の質が、違う
 無料体験コースで、これだけ美しくなるのなら、有料のヘアエステでは、どんなになってしまうのだろうか?
 砂良や彩乃が、これと同じことをしていたら・・・あっ、彩乃のことを忘れていた。メイク室にワーーープ!


    ギュイーーーン!


 誰もいない。彩乃は、どうしたのだろう?あっ、野村助手だ。彼女は、ホウキとチリトリを持って床に落ちたゴミを掃除している。黒い・・・恐らく、これは・・・彩乃の・・・でも、よく見えない
 山崎助手が、入ってきた。それに続いて、白のワンピースに、長〜いワンレングスの・・・砂良だ。やはり、恐怖に怯えている。足取りも、重い。
 処刑台まで、あと数歩。3・2・1・・・・長い旅を経て、砂良が辿り着いた席の側のワゴンの上にあるものは、あの8年前と同じ・・・銀色に光る・・・消えかけていた記憶が、現在(いま)・・・。
 山崎助手は、砂良の長〜い髪を手繰り寄せて、首の後ろで、ぎゅっと掴んだ。それを、もう一つの手で丁寧に持ち上げると、野村助手が、砂良に白いケープを被せて、今度はしっかりと紐を結んだ。
野村助手「はい。」
 その声に合わせて、山崎助手は、髪を掴んだ手を離した。まだ、少し濡れている。切るには、丁度いい
 砂良は、静かにゆっくりと目を閉じた。何も見えなければ、少なくとも、悲鳴を上げることはないだろう。
 しばらくして、ドライヤーの音が聞こえた。それから、砂良の瞼の上が、急に暗くなった。前髪がブローされたようだ。
 ということは、これまで何度も書いてきたが、今度こそ、本当に、本当に、本当に、最後の〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!のっぺらぼーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!でございます。
 しかも、世界一のバージン・ヘアのシャンプー直後に、一流の美容師によってブローされたのっぺらぼーの最高傑作が、今、この世の美しさを全て集めたかのように、光り輝いている。
 余りの美しさに、山崎助手も、ドライヤーを落としてしまった。のっぺらぼーで、目を閉じている砂良には、何が起きたのかは分からないが、本人の意思とは全く関係なく、まるで発光体のように、砂良のバージン・ヘアは、輝き続けていた。
 やがて、ドライヤーの音が止まり、次に、聞こえてきたのは、椅子が上昇する音。
  ギュイーーーン。
 この椅子が向かう方向は、天国ではない。この世で最も美しい黒い宝石が切り落とされる死刑執行の場。準備は整った。そして・・・、

  ジョキッ、

 遂に、あの音が・・・。
 
  ジョキッ、ジョキッ、

 あー、落ちて行く。真っ白なケープを伝って・・・

  ジョキッ、ジョキッ、

 落ちて行く。砂良の夢が・・・、そして、我々、ロングヘアーラバーの夢。

  ジョキッ、ジョキッ、ジョキッ、

 世界一美しい人類の宝、詩鳥砂良のバージン・ヘア。あの事件以来、一度もハサミを入れたことのない黒髪。

  ジョキッ、ジョキッ、ジョキッ、

 この音が繰り返される度に、確実に近付いていく。今まで見たこともない砂良の姿に・・・。

  ジョキッ、ジョキッ、ジョキッ、ジョキッ、
 
 桜の花びらは、散るからこそ美しいと言われる。永遠の美しさとは、人の記憶の中にだけ残るものなのだろうか?だとしたら、もっとしっかりこの目に焼き付けておけば良かった。
 さよなら、私の永遠の少女、砂良・・・。

  ジョキッ、ジョキッ、ジョキッ、ジョキッ。

 再び、瞼の上の視界が明るくなり、最後のドライヤーの音が聞こえて止まった。

「詩鳥さん、終わりましたよ。」
 砂良は、静かに、目を開けた。そこに見えたものは、

   ぎょえ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!

 片目がない!!!!世界一の髪長美少女、詩鳥砂良は、一つ目小僧にされてしまったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!
 いや、そうか。半のっぺらぼーになっているだけだ。つまり、前髪は、パッツンされていないようだ。
毛先を揃えただけですから。長さは、変わってないですよ。」
 砂良は、立ち上がって、鏡で髪の長さを確かめた。

  良かったーーーーーーーーーーーーーー!!!

 髪の長さは、殆ど変わってない。砂良は、左側に分け目のある七三分けのワンレングスのままだった。

   ワ・ン・レ・ン・グ・ス

 いやー、いい響きですねー。本当に、無事で良かった。
 撮影は、軽くメイクした後、左分けの姿のまま行われた。人には、利き顔というものがあり、砂良の場合、左分けにした方が、最も美しく見える。最初の撮影が、色んなシチュエーションで行われたのは、モデルの利き顔を確かめるためだった。
 う〜ん、確かに、この分け方で見る砂良は、本当に美しい。何か、近寄り難いオーラを感じる。毛先も綺麗に揃って、良い感じだ。ただでさえ美しいバージン・ヘアが、たった一度のシャンプーによって、今まで見たこともないほどに、輝いている。あの(V)と書かれたシャンプー、そして、トリートメントには、何かあるに違いない。
 もう、バッサリやパッツンの心配もなくなって、砂良の表情も生き生きしている。あの三つ編みでメガネのクラス委員が、こんなにも美しい少女に変身してしまうなんて、本当に女性とは不思議な生き物だ。

「きゃーーーーーーーーーーーーっ!!!!」

 撮影も終わり、砂良が、メイク室の床を見ると、黒髪の塊があった。実際に切ったのは、ほんの数ミリだったとしても、ワンレングスで量も太さもある砂良の髪を集めると結構な量になる。
 砂良は、ショックで気を失って、長〜い髪ごと山崎助手に、もたれ掛かった。

  いいな、いいなーーーーーーー。

 この緊急事態に、他の研究員の助けが呼ばれた。男子の前田主任あたりが来ると思いきや、おいしいところは、全部自分で持っていこうとする松本店長が来てしまった。
 彼は、こともあろうに、ヘアメイク直後の世界一の髪長美少女、詩鳥砂良をお姫様抱っこして、事務室まで連れて行こうとした。ところが、そうは問屋が下ろさない。砂良の長〜い髪を垂らしたままお姫様抱っこをすると、髪の先が床に付いてしまう
 残念でした!!結局、一番美味しいところは、女子の山崎助手の役目となった。彼女は、砂良の長〜い髪が床に付かないように、両手で砂良の髪を抱えて、事務室まで付いて行った。
 砂良が事務室で目覚めると、そこには、副店長の青井空子、前田研究員、ヘアエステで益々美しくなったひかりなゆき。そして、もう一人のモデル候補の彩乃がいた。彩乃は、右側に分け目のあるワンレングスを揺らして、砂良の顔を心配そうに、覗き込んだ。
「彩ちゃんも、毛先を揃えただけ?」
彩は、殆ど切らなかったよ。でも、本当に、サラサラのつやつやになったでしょ?」
 砂良は、思わず、手を伸ばして、彩乃の長〜い前髪に指を通した。
「気持ちいい〜!」
 しかし、この後、空子から、驚愕の事実が伝えられた。二人の髪のサンプルから得られた検査の結果、彩乃の方が砂良よりも、10項目中8項目勝っていたのである。どうやら、砂良の三つ編みの編み癖が災いしたようだ。長さでは、圧倒的に砂良の方が勝っているが、髪質等総合的に判断して、今のところ、モデルの第一候補は、砂良ではなく彩乃の方なのだと言う。
 砂良が、髪のことで、他人よりも劣ると言われたのは、生まれて初めての経験である。
次回に続く・・・

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「バージン・ヘア」(あとがき)パート
アールジェタン さん  2008.11.2(Vol.865) 初出___Cont.No.RV0218a    
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   第18話「初めての冒険」の後書き

髪伊良さんへ

 またまた、御感想を頂きまして、誠にありがとうございます。
 確かに、私も、埼玉県のある街では、魅力的なロングヘアの女性が多いと思いました。それも、東武沿線で。それが、この作品の舞台を埼玉県にしようとした理由でもあります、実は。
 けなががわ・・・とは言いづらいですが、そんなそそる名前の川があるなら、一度見に行ってみたいですね。名前の由来とか伝説とかあれば、なお一層そそられます。


長友三さんへ

 今回も、御感想を頂きまして、本当にありがとうございます。
 断髪の恐怖と不安に怯える砂良ですが、髪長ラーメンに立ち寄ったことで、幾らか気が紛れたことでしょう。しかし、それで、問題が解決した訳ではありません。
 サロンロードには、砂良達の目的の美容室があるわけではないので、取り敢えずは安心ですが、その店の中で見かけた白いりぼんの少女が、大変気になるところです。その少女とどのような関わりを持つのか、或は、持たないのか?
 今後の展開にどうぞ注目していて下さい。


スネークハートさんへ

 今回もまた、相当長〜くなってしまいましたが、本当に、編集お疲れ様です。
 ざっと見て、今回も、のっぺらぼーが多くなってしまった(?)ようですが、官能シーンだけでなく、理解を確実にするために、この文では主語をちゃんとおさえておいた方が良いようなところでは、主語が太字になっていたり、複数のキャラが登場する場面では、キャラによって色分けしてあったりと、かなり工夫して編集されているのがよく分かります。
 ネタバレになるので言えませんが、御感想の中でも、かなり鋭い考察がされていて、おーーーっと唸ってしまいました。本当に、国語の先生に成れると思いますよ(笑)。


全国の髪長ラーメン党の皆さんへ

 ということで、ようやく、砂良が住み慣れた神永町を出て、東京の地に足を踏み入れました。が、その前に、娘の最後の三つ編みをする超髪長母娘のヘアケアシーンがありました。二人のそれぞれの心情は、如何なるものなのか、男の私では分かりませんが、このシーンは、この物語を象徴するような大切な場面になりますので、映像化の際は、なるべくはしょることなく、じっくりと厳かに描いてもらいたいところです。
 さて、そんな儀式を済ませた後でも、砂良の心に安堵感はありません。大きな不安を抱いたまま、旅立つことになりました。その途中で色んな地名が出て来ましたが、殆どが実在しないものばかりです。関東近郊にお住まいの方は、どの辺りのことを指しているのか、およそ想像がつくと思いますが、分からない人は、特に、気にする必要はありません(笑)。
 因みに、武蔵鉄道は東武がモデルでは?というのは、非常に鋭いです。関東私鉄の中でも東武は、走行距離が長く、ボックスシートが唯一ありそうな路線ですから。
 さて、そんな道中で、砂良達が渋宿で立ち寄った「髪長ラーメン」ですが、オーナーの名前は、我々と同人種かもしれない(髪長私学の感想参照)森末慎次氏(元体操選手)から頂きました。彼の名前の「も」と「し」を入れ替えて、「しりすえ・もんじ」。でも、これだとそのまんま過ぎるので、苗字を藤子不二雄漫画(多分、オバQ)のラーメン好きキャラ「小池さん」にしました。ということで、これは裏設定になりますが、小池オーナーは、生れつき、小池さんのようなくるくるのラーメンパーマで、それ故に、真っ直ぐな髪の女性に対する憧れが、異常なまでに強くなってしまったのです。
 元々、髪長ラーメンのアイデア自体は、かなり前からありましたが(こんな深夜番組はどうでしょう参照)、これを物語に取り入れるまでに、相当な時間がかかってしまいました。やっと、願いが叶った達成感のようなものがありますが、今度は是非とも、映像化されることを期待したいですね。最近では、インスタントラーメンのCMに、長い髪の女性タレントも起用されるようになりましたが、そういう意味では、チキンラーメンの仲間由紀恵さんに期待大です。それにしても、どうして、我々は、こうのようなシチュエーションが好きなんでしょうね?美髪とは、直接には関係ないような気がしますが。本当に、不思議です。
 まあ、髪長ラーメン自体は、次のエピソードまでの繋ぎに過ぎませんが、ストーリー的に重要なのは、砂良と彩乃が三つ編みを解いたまま、店を出たことです。それによって生まれた奇跡のスリーショット。本文中にあるCMとは、勿論、初期の「TSUBAKI」のことです。あのCMが流れた当時、夕刊紙で「TSUBAKIのCMの影響で、黒髪の女性が増えてきた」という記事を見て嬉しくなって、今でもその紙面を持っていますが、最新版では、とても残念な状況になってしまいましたね。仲間さん、黒木さん、杏さんらは外され、茶髪の素人ばかり。あーーー、悲しや!!こうなれば、パンテーンの成海璃子さんやアジエンスのチョン・ジヒョンさん辺りに期待するしかありませんね。
 そして、グルメロードの次に、奇跡のスリーショットが通り掛かったのが、次なる舞台であるサロンロード。何故、ここではなく、もう1つのところに髪風船の本店があるのか、そのあたりの話は、第19話と第20話で語られると思います。

 それでは、次回の予告です。
 果たして、あの白いりぼんの少女の正体は、誰なのか。もしも、あの子だとして、安易に推測出来るのは、同行したマネージャーに、砂良やひかりが目を付けられて、そのまま芸能界デビューとか。残念ながら、そんなにうまくはいきません。ただし、次話のエピソードで、話が大きく動き出すことは、間違いないでしょう。そして、本文中で色分けしてある「もう1つ」のところに、無事に辿り着けるのか?第2章の後半も、目が離せなくなってきました。
 様々な人間の思惑が渦巻く第19話に、どうぞご期待下さい。
「バージン・ヘア」(あとがき)パート
アールジェタン さん  2010.8.22(Vol.911) 初出___Cont.No.RV0219a    
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   第19話「続・ゆきちゃんのりぼん」の後書き

 全国の髪長美少女ファンの皆さん、お久しぶりです。
 第2章も、漸く終了しましたので、それまで後回しにして書かなかった後書きを再開しようと思います。
まず、後書きを後回しにした理由についてですが、これは、本サイトでも、リンクを貼って頂いているブログ「正義の味方クロストロン・ワン」を始めるにあたって、その前に、第2章を終わらせてからにしようと思ったからです。
 でも、実際は、思うように執筆出来なくて、終わる前に始めてしまいました。辛抱の出来ない性格なんですね。

 では、本題です。
 この第19話は、2章の中でも、特に、重要な回であり、私自身も書くのを楽しみにしていました。
 以前にも、書きましたが、この作品を始めるきっかけは、ゆきちゃんのりぼんが解かれる場面(第5話)を描いてみたいということだったので、その続編が書けるわけですから。
 そして、第2章のタイトルでもある少女が覚醒する瞬間も、本話の中であります。
 それから、個人的に、もう一つ楽しみだったのは、本話のラストシーンです。
 私が、一番好きな映画である「銀河鉄道999」のある場面をリスペクトして書きました。店の名前が、「メーテル」ですからね。
 そういえば、メーテルの名前の由来は、髪が1メートル以上あるからと勝手に思ってましたが、実際は、どうなんでしょうね?

 さて、前話で、超官能的なランチタイムを披露した3人組ですが、ゆきちゃんを強制断髪から救い出すことによって、4人組になりました。
 そうです。この「バージン・ヘア」という作品は、詩鳥砂良(しとり・さら)片瀬彩乃(かたせ・あやの)立花ひかり(たちばな・ひかり)真白なゆき(ましろ・なゆき)4人の女の子の物語なのです。素晴らしい4人組ですよね。この4人の輪の中に入って、ずーーーーっと髪長談義を聞いていたいです。
 最初の構想では、第1章で眼鏡が壊れて、コンタクトになりという具合に、ヒロインの砂良が、真面目なクラス委員から、段々、目の覚めるような美少女に変わっていくような話にしようと思っていました。そして、第16話「処刑台」で、本当に彩乃がショートカットになってしまう予定でした。
 その時、御祖父様の声が聞こえた訳ではありませんが、彩乃には、もう少しロングな女の子をやってもらった方が良い作品になるような気がしたんですよ。そこで思い付いたのが、彩乃を救い出した代わりに、砂良が東京の本店で責任をとることになる。そして、週末の東京なら、芸能人のゆきちゃんもいるんじゃないかと。
 そんな感じで、ストーリーが出来た訳ですが、砂良がハッピーシザースの看板に叫んで、なゆきを連れ出すシーンは、我ながら感動的だったと思います。
 そして、こうして出来た4人組が、夢の海底列車・ブルーマリン号に乗り込む訳ですが、その名のように、メーテルでの出来事は、砂良達にとっても、読者の皆さんにとっても、夢のような時間にしようと思いました。
 まあ、それについての詳しいことは、次回の後書きで述べる予定です。

 それでは、皆さん、次回の後書きで、またお会いしましょう。 
「バージン・ヘア」(あとがき)パート
アールジェタン さん  2010.10.17(Vol.914) 初出___Cont.No.RV0220a    
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   第20話「メーテル・前編」の後書き

 前回の後書きで、メーテルでの出来事を夢のことのようにしてみたいと書きましたが、どうせなら、本当の夢にして、夢のような美しさを表現してみました。それが、冒頭のひかりのシーンです。
 映像関連業者の皆さん、栗山千明さんが出てきそうなカッコイイCMみたいなのをお願いしますね(^^ゞ
 この夢の中では、ひかりは、かつらメーカーの社長令嬢で、会社のために自分の長〜い黒髪を差し出そうとしています。さらに、砂良を道連れにしようとしてますね。
 これまでの話の中(第15話)では、ひかりは、お金持ちらしいということは、予想出来ますが、実際はどうなんでしょうか?まだまだ謎の多い髪長美少女ですね。

 さて、いよいよ、砂良の一行がメーテル入りするわけですが、ここで、物語を大きく左右しそうな新キャラが2人登場しました。
 店長のジョージ松本の名前は、某・ヒゲ面の大漫画家先生から、一部拝借しました。店の名前が、メーテルですから、もう分かりますよね(^^)
 続いて、副店長の青井空子に関しては、絵的に髪長美女をメーテルに何人か登場させたかったんですが、腕の良い美人美容師だと、どうしても、青井風子のイメージと被ってしまうと思ったので、それならいっそ双子の姉にしてしまえということで生まれた分けです。最初から、狙っていた分けではありませんが、「風」を「空」にしたら、よりいっそう爽やかな名前になりましたね。
 この姉妹は、クロストロンなバージンヘアを愛するということでは同じでも、ミーハーで、中央に留まった姉と地元に帰った真面目な妹、この二人の性格の違いが、物語にどんな影響を及ぼすのか、その辺りにもどうぞ注目していて下さい
 そんな店長と副店長のいる日本一の美容室であるメーテル、この中でも、美髪シーンを沢山入れようと思いました。ですから、砂良の長〜い黒髪がどうなってしまうのかは、お預けになりましたが、そのかわりに、これでもかというくらいに、意味不明のヘアケアシーンが描かれています。ひかりとなゆきの無料体験コースというのも、その一つですね。
 そして、砂良達が研究所に着く前に、初めて「プロジェクトV」という言葉が出てきます。この「V」とは、皆さんが想像しているように、バージンの頭文字なのか、それについては、物語の後半にならないと分かりません。でも、重要なプロジェクトであることは間違いないないでしょう。

 さて、前田はともかく、何故か苗字を聞いただけでときめいてしまう山崎氏と野村氏、両氏に二人のバージンヘアの運命が委ねられた分けですが、実際は、超官能的なヘアケアシーンでした。 
 まず、基本は、ブラッシングですよね。 
 それから、お約束ののっぺらぼー!!のままで歩いて、その姿を撮影してしまう。さらに、分け目を変えての撮影。ここまでの間に、展開された美髪シーンが、全て映像化されたら・・・う〜ん、堪りませんねー。
 最後は、前髪バサの応酬と、かなりお腹一杯な内容が続きますが、本番は、この後なんですよね。

 ということで、次回は、もっと官能的なシーンが目白押しなんですが、山崎助手を待っている砂良の心境は、生きた心地がしなかったことでしょう。
 そして、いよいよ、砂良に衝撃的な結果が告げられることになります
 それでは、皆さん、第2章の後半のクライマックスとも言える第21話「メーテル・後編」の後書きで、また、お会いしましょう。
<最新投稿>
「バージン・ヘア」(あとがき)パート
アールジェタン さん  2011.1.1(Vol.917) 初出___Cont.No.RV0221a    
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   第21話「メーテル・後編」の後書き

 遂に、来てしまいました、この時が。砂良の長〜い黒髪に・・・と、その前に、熱いアンコール?にお答えしまして、髪長美少女のゴールデンコンビ(砂良&彩乃)による超官能シャンプーのお時間になりました。
 前回のシャンプーシーン(第12話)は、我ながら、自分で書きながら興奮してしまいました。今回のは、ある意味自分に対するアンコールでもあります。
 そして、前話での気になる一言「詩鳥さんだけでよろしいですね」は、結局、トリートメントの有無でした。大体、我々男子は、通常リンスinシャンプー1本しか使わない場合が殆どですから、トリートメントなんて未知の世界ですよね。生で見たことがないので、CM等の映像を参考に想像だけで書きましたが、実際はどうなんでしょうね。興味津々です。
 その次に入る乾燥室のような場所は、ドライヤーシーンも大好きな作者が勝手に作ってしまいました。ドライヤーって、近くいにると音がうるさいですが、これをもっと快適な空間で出来たら、見ているだけでも気持ちの良いシーンになるんじゃないかと思いました。白いバスローブを着た濡れ髪の少女をじっくり見られる状況なんて滅多にないでしょうから。それから、段々乾いてきて、室内の風になびくようになるまでの様子をじっくり観察してみたいです。本文中にも書きましたが、どんなセクシーポーズが展開されることでしょうか。
 そして、これも、個人的に楽しみだったヘアエステ無料体験コースですが、作者は、ヘアエステなんて何をするのか全く知らないので、仕上げの段階だけのシーンにしました。
 それだけでも、というよりも、この仕上げの段階こそが、我々にとって、最も官能的に映るのだと思います。しかも、モデルさんが、本物のアイドルを含む超絶髪長美少女二人ですから。そして、この官能的なシーンを演出するのが、カリスマ美容師の双子姉妹の姉、副店長の青井空子氏とアニメ好きの若手美容師、岩井琴(いわい・こと)ちゃんです。アニメ好きで気付いた方もいらっしゃるかもしれませんが、岩井琴ちゃんの名前は、本サイトでも紹介されたことのある小岩井ことりさんの一番前と後の「こ」と「り」を除いた名前になっています。
 ことりちゃんの髪の長さは、彼女のブログでも分かるように、もうすぐ膝の裏まで到達する勢いです。さながら、リアル砂良ちゃんという感じですね。ご自身でも、「褒められると伸びる髪」と言っておられますので、ブログのコメント欄等で、沢山褒めてあげてください。

 さあ、そしていよいよ、世界一の髪長美少女・詩鳥砂良の長〜い黒髪に、ハサミを入れる瞬間がやって参りました。
 恐らく、このシーンが、第2章で最も衝撃的かつドキドキするんでしょうね。ここは、映像のプロの腕の見せ所ですね。やはり、映像化の際は、画面を真っ暗にして、音だけにするのが良いかもしれないですね。
 実際に、ジョキッという音が聞こえるのと、文字だけで表記してあるのとでは、かなり感じ方も違ってくるのだと思います。果たして、視聴者の皆さんは、この恐怖に耐えられるのでしょうか?
 そして、自分の切られた髪を見て気絶した砂良に、驚愕の事実が告げられました。
 検査の結果では、髪質だけなら彩乃の方が勝っていた。この事実は、本物語のストーリーに少なからず影響を及ぼすことは、間違いないでしょう。果たして、砂良と彩乃の友情は、ヘアモデル争いで、どうなってしまうのでしょうか?今後も、目が離せないですね。

 それでは、皆さん、次回は、内容盛り沢山の第22話の後書きでお会いしましょう。

アールジェタン さん、あけましておめでとうございます。
本年も年始恒例の「バージン・ヘア」のご投稿ありがとうございました。
貴ブログも含めアールジェタンさんの今年の一層のご活躍をお祈りいたします。

by SNAKEHEART(HP編集・発行者)






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「バージン・ヘア」(ご感想)パート
SNAKEHEART  2008.10.16(Vol.855) 初出___Cont.No.snake18    
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編集・発行者からの御礼−−第2章 第18話「初めての冒険」
アールジェタンさん、「バージン・ヘア」の新作、第18話「初めての冒険」のご執筆・ご投稿ありがとうございました。
今回もまたまた大きなボリュームの作品でしたねぇ。 前回が砂良ちゃんが眠りに付いたところで終わりましたので、今回は遂に東京の美容室で....とはいきなり飛ばずに、 その間の道中の出来事−−−それも髪長美少女トリオゆえの面白カワイイ珍道中−−−がとても丁寧に、細かいところまで本当によく考えられ作られていて、 とても楽しく読み応え十分な内容でした。
“髪長ラーメン” という発想はこの上もなく素晴らしくて、そんなシチュエーションに置かれた髪長美少女トリオの奮闘ぶりが、こだわりと愛情たっぷりに描かれていて、まさに感動モノの一遍でした。

で、先ずは冒頭部、もしかしたらもう帰ってこれないかも知れない(??)、砂良ちゃんの最後(??? ^_^ )の詩鳥家での朝模様....
> 美しい黒孔雀にラプンツェルのオーロラの隙間から光が射す。これは希望の光なのだろうか .... これは詩としても素晴らしいものですよね。比喩として動物や童話や自然の神秘現象そして人間の心理の4つの異なった要素が合体してるところも斬新だと思いますし、 なにか幻想的なとても美しい映像を我々の脳裏に描いてくださるかのようです。
> 起き上がる時、重いのが当たり前で、そんな不自由さが・・・であることの証 .... これもまた髪長少女独自(一般的には不条理に思えようが)の喜びや誇りを実に巧みに表現してられるなと思いました。
> 小夜子は娘の成長を髪の伸びる速さでひしひしと感じるのであった .... ここでは更に、母親の気持ちまでよく理解してらっしゃって....この今回の冒頭部を読ませていただくと、まるで、 アールジェタンさんのご家庭に本当に、超ロングヘアー少女がいらっしゃるかのようですね(^_^ )
> 砂良を立たせて、前と後ろの髪の隙間をブラッシングで繋げて、世にも美しい傘化けに仕上げた .... 前髪だけののっぺらぼーも勿論官能的ですが、でも360度ブラッシングして髪で全身を覆いつくして、 前後のみならず左右の区別すら付きにくい姿にしてしまうなんて....これはもう例えようの無い超・超・超官能姿でしょう。 実際現実にはそんな姿になれる女性なんて殆ど存在しないんでしょうけど。
でももう、本当にこれが最後の母娘のくつろぎとなってしまうのでしょうか....?


さて、そしていよいよ今回のタイトル「初めての冒険」の始まり始まり〜〜〜ですね。
> 砂良も長〜い三つ編みを膝の上に置いて、彩乃と共にひかりの向かいの席に座った .... 武蔵鉄道って私鉄ですよね?(お話を読んでいる感じでは、東武がモデルでしょうか? 関西人の私にはよく分からないんですけど ^_^ )  だからこれは(こちらで言えば例えば、山陽電鉄の姫路ライナーのような)背もたれが前後に倒れて座る方向を変えられるクロスシートかと思うんですけど.... まあつまりは、電車内の一角にこのように、3人の髪長少女(内、2人は超ロング)が向かい合って座って歓談している姿なんて、 もしその場に居合わせたならば、本当に思わず目を奪われてしまう光景でしょうね。 更に細かいことを言うと、有料特急電車ではありませんので、車内の立ちスペースも広くて沢山の人にもよく見えますよね(^_^ )。
こういう “電車内” という日常風景の中に我々が期待している情景を作り出してくださるところが、 アールジェタンさんは本当にツボを押さえてらっしゃるんですよね。
> トゥルルルルー・・・「さいたま中央〜」「ここのデパートの屋上で、砂良ちゃんと遊んだことあったよね」・・・ 「わぁー、大きな川」この鉄橋を越えると埼玉県から東京都になる・・・車窓から見える家の数もぐんと多くなり .... まあロングへアーと直接は関係の無いことですが、車窓風景の変化や思い出話を挿入することによって、 我々も髪長美少女トリオと一緒に電車の旅をしているかのような気分になれますし、同時に砂良ちゃんの不安もよりリアルに感じることができます。 周囲の細かい描写と言うのはそういう効果もあるわけですね。
> ひかりの髪の一部がドアに挟まってまるまる一区間外の風になびいていた .... 埼玉の始発駅からだとのんびり座ってられますが、東京に入れば満員電車内で立たないといけない。そうなると、普段は利用していない 髪長少女だとこういう事態が起こりえる....埼玉と東京の違いも考慮に入れた、こういう官能シーンを作り出してくださるところも嬉しいですね。 それにしても、次の駅のホームで待ってた人はさぞビックリしたでしょうねぇ。

> 「髪風船の本店もここにあるの?」「ここじゃなくて、もう一つの・・・」 .... この「もう一つの」の意味とそしてちゃんと答えずに話題を変えたところが何か 気になりましたね〜〜〜(疑り深いSNAKEちゃんなので)。だから今回ちょっとここを色変えをしたのですが....。 まさか、ひかりちゃん(風子さんとも結託して?)、何か企んでいるわけじゃあないでしょうねぇ???(ホント、疑り深いSNAKEちゃん ^_^ )
そして更に、> 渋宿・・・情報の発信地・・・そして、かつては・・・ .... ここもまた、“かつては” で文章が途切れていたのが何かみょ〜〜に気になりましたものですから、色変えをしたのです。 まあ両方とも私の単なる思い過ごしかもしれませんが。

> ひかりのような美少女は駅を出た瞬間からもう何人かにマークされている .... う〜〜む、東京でスカウトされると言うことは、やはりひかりちゃんは全国レベルでも通用する美少女なのですね。
> 「髪長ラーメン?」 .... まあ繰り返しますが、秀逸と言うほかありませんねぇ、このアイディアは。 > バージンロングの女性が・・・その分は半額になる .... 昔、さらさらロングの女性がラーメンを食べる姿を「うっとおしい」などと心無い非難を浴びせる輩が 居ましたが、それを逆手に取ったかのような痛快さがありましたよね。小池文次クン、えらい!!(←ちなみに、この名前の由来は?)。 そして読んでいくと実は “時間制限” というのが無いんですよね。つまり金銭的な損得を度外視しても官能シーンを堪能していたいんでしょうね?、この文次君は(^_^ )
でもまあ勿論文次君の趣味もありましょうけど、グルメロードということで、ラーメン屋も何件かあって、 その中で生き残るためのアイディアでもあるのカナ?
> 「今から二人同時に首を振って、どっちが先に解けるか競争しよ」 .... いきなりラーメンを食すに到達せず、その前段階、三つ編み娘がワンレン娘に変化する過程をきちんと描いてくれる律儀さ・丁寧さが いつもながら嬉しいところです。まずは当然 “解く” ことから始まりますよね。こういう競争ができると言うことはすなわち、 2人ともいかにつるつるでさらさら(所謂、摩擦係数0ですか ^_^ )のバージンヘアであるかの証明でしょうか。
> ひかりは彩乃の長〜い前髪を七三に分けた .... 次は当然ブラッシングになりましょうが、でもこの “七三分け” はやはり、ひかりちゃんの確信犯でしょうかねぇ?
そして、> 砂良はひかりの手からブラシを取り上げ、なるべくサイドの髪が邪魔になるように何度もブラッシングした .... これは砂良ちゃんの確信犯でしょうか?(^_^ ) も〜〜〜2人ともまだ小学生なのにホンマ、読者へのサービス精神が旺盛なんだからぁ〜〜〜(^o^)
> 彼がもうラーメンの作り方を忘れてしまうほど興奮している .... それどころか、火傷しまっせ、これは(笑)


そして遂に今回のクライマックスの髪長美少女トリオの修羅場(?)へと場面はうつりますが....
> 長〜い前髪はスープの池ポチャになってしまう .... この表現がまたユーモアたっぷりで良いですよね。まあゴルフ用語だと思うんですけど、巧みな引用ですね。
> 万有引力の「万有」とは・・・引力恐るべし!摩擦係数ゼロ .... 先ずは第一の少女ひかりちゃんの奮闘ぶりですが、所々物理学による解説が入るところがなんとも笑えますよね。 まあワンレンではないひかりちゃんですので、他の2人に比べると食べやすいかと思いますので、 先ずは彼女をモデルにしてサイドの髪に着目してさらさらロングヘアー女性がラーメンを食べる難しさと その悲願を成就する処世術を、マニュアル本にしてもいいくらいにとても詳しく解説してくださいました。
> 素早くテーブルに体をくっ付けることにより髪が押さえられ とか > 耳の次は肩しかない・・・落ちて来ないようにゆっくりと首を傾けた とか > 意を決したように首の後ろで髪の束をぎゅっと掴むと とか、 “こうすれば次はこうなるだろう” のシミュレーションがとてもリアルで説得力がありました。そして更に > 箸からレンゲ、そしてまた、レンゲから箸へ・・・これらの困難を乗り切れば .... このレンゲの件のコダワリには笑えました。ここまでまるでひかりちゃんと一緒に我々も戦っているかのような気になれました。

さて問題の2人のワンレン少女ですが....彼女たちは率直に言って、“食べられない” わけですね(^_^ )、 このあまりにも究極までさらさらの長〜〜〜い前髪のせいで....。
それが判明したら、それ以上は不毛の努力を延々とは描かず、目先を変えて本作品「バージン・ヘア」の最大の セールスポイント(It is のっぺらぼー)に方向転換するいさぎよさが見事でした。
> ひかりはスープにたっぷりと胡椒を降りかけた .... これは後の展開を考えると、なんだか2人に対して蒔き餌を投げていたかのように見えますねぇぇぇぇぇ。
> それぞれの長〜い髪の束を持ってくれた・・・ひかりのお陰で麺を食べ尽くした .... なんとなく2人もこれで一件落着、と一旦そう思わせておいて....でも、どんでん返し、そうはさせないところがさすが 美少女ののっぺらぼーを追求し続けるアールジェタンさん!
> 砂良の髪はさながら流れ星の尾の如く .... いや〜〜〜すばらしい例えですねぇ〜〜〜これは。私ではとても流れ星の尾などは思いつきません。 それにしても、> ひかりは思わず砂良の髪を離してしまった .... う〜〜〜んっ、先程ブラックペッパーを思いっきりかけまくったことからしても.... 何となくひかりちゃんの一連の企みだったような気もぉぉぉぉぉ(^_^ )

> 俗に、くしゃみは隣の人に移ると言われる .... と言うか、今回のバヤイは、髪長少女同士で相通ずる波長のテレパシーが有ったような....(^o^ )
> 毛先が丼を遥かに越えて髪で包み隠すようになり濡れなくて済んだ・・・完璧なワンレングスなために .... このややゴーインとも言える(^_^ )奇跡の現象は、髪様じゃなくて神様のご加護も少しは有ったのでしょうかしら? 実は いじわるな私はドボッと濡れてしまうところもちょっと見たかったですが....でもそうなるとこれからのストーリーに 影響があるのかもしれませんかねぇ??
> 詩鳥砂良と片瀬彩乃のダブルのっぺらぼーー .... 砂良ちゃんを始めバージンヘア少女がなにか新しいシチュエーションに置かれると、その都度工夫を凝らしてそのシチュエーションにマッチした 官能のっぺらぼーシーンを必ず作り出してくださるアールジェタンさんのご努力にはまことに敬服いたしますデス。
しかし文次君はミラーの向こうからずーーーっとこれらのシーンを真正面から見続けて来た訳ですよね? ....こりゃあラーメン作るのもすっかり忘れて、お客から怒られてるんじゃあないかなぁ?(^_^ )
> ひかり「ゴメン、思わず手離しちゃった」 .... いや〜〜〜なんとなく、わざとのような気もするんだけどなぁぁぁぁぁ....って、さっきからちょっとひかりちゃんを疑い過ぎでしょうか。 でも何か謎を秘めた娘だけになぁ(^o^)

> 何かオデコを見せたくない理由でもあるのだろうか? .... う〜〜んっ、ここでまた何かちょっと気になることを書かれましたねぇ(だから、ここもちょっと色変えしたのですが)
> 白いカチューシャを砂良の頭に・・・彩乃の前髪を両耳に掛けてにピンで・・・ひかりはここまで計算していたのだろうか? .... ナルホド! 今日のひかりちゃんが小道具類で髪を飾っていたのはこの伏線だったわけですね。 だからもう1度最初から読み直すと、新たな再発見も有りますし、『よく練られて作られてるなぁ』と感心させられます。
> 後ろ髪をフリーにした髪長美少女の奇跡のスリーショット .... それが同じ学校の同じクラスの3少女だという点が奇跡ですよね(まあ、この時代はロングヘアーブームの真っ只中ということですが、 やはり、そう頻繁に見れることはないでしょう)。とにかくツーショットでも凄いのに、これがスリーショットとなると、もう....。
ちなみに第10話のあとがきによると3人の髪の長さは異なっていますので。 後姿のスリーショットでも長さは階段状(なにかデジタル信号みたい)になっている訳ですよね。 まあ私の推測ですが、砂良ちゃんが125cm(ふくらはぎ)、ひかりちゃんが100cm(太もも)、彩乃ちゃんが80cm(腰)ってところでしょうか? 並びとしてはやはり、 最長の砂良ちゃんが真ん中に居るのが1番絵になるでしょうか....。


さてさて、そうして日本の文化の中心地の1つである渋宿をも征服(?)してしまった髪長美少女トリオでしたが....
> グロメロードを出て・・・サロンロードと呼ばれる通りに差し掛かった .... 先程のグルメロードに続いてサロンロードと、ここが都会の大ターミナルスポットであることを、我々読者に本当に実感させてくださいます 名称郡ですよね。そういう細かい気配りもすばらしいです。
ところがところが....> 長〜いポニーテールを結んだ雪のように真っ白なりぼん .... おお〜〜〜これはまさしく、まさしく、まさしくあの、“あの回の主役だった美少女” じゃあないですかーーーー!?!?!!! これはまた スゴイ展開になってきましたね〜〜〜。ここでこの少女を出してくる発想がすばらしい!!!! (まあ、もっとも、あの少女であるとはまだ100% 決まってはおりませんが ^_^ )。 とにかく次回の展開がものすご〜〜〜く楽しみでございます。

では今回もまたまた大作でした第18話「初めての冒険」のご執筆・ご投稿まことにありがとうございました。
「バージン・ヘア」(ご感想)パート
髪伊良 さん  2008.10.17(Vol.856) 初出___Cont.No.kami006    
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「バージン・ヘア」第18章の感想

こんばんは、髪伊良です。
今回はこちらにお邪魔させていただきます。

私のロンゲルゲはもち妖怪たちの集まりですが、こちらに出てらっしゃるのっぺらぼーも負けず劣らずのお化けたちですね(笑)。もちろんそれは魅力が大きいということです。
そういえば、私の知っている女の人たちで埼玉県には比較的長い髪の女性の方、多いです。いつかもこのほうに電車で出かけて長い髪の女性を見かけるといいなあと思ったりしていました。
東京都に入ると渡る川というのは、荒川のことでしょうね。でも、実際に荒川が境になっているのはJRだけですが、東武鉄道の境には実は毛長川という小さい川ですが思わずその名聞いただけで(文字を見ただけで)びくっとなっちゃう人も多いかも。
そして、ラーメン店のサービス、いつかだったかお化け屋敷で長い髪の女性はタダというのもあったけれど(「ロンゲルゲ」第33話)、こんなサービスをもっと実際にやるようになったらみんな髪を伸ばすようになるかもしれませんね。
長い髪の女の子の世界、本当にうらやましいです。

髪伊良 さん、「バージンヘア」にご感想をくださいまして、
まことにありがとうございました。

by SNAKEHEART(HP編集・発行者)

「バージン・ヘア」(ご感想)パート
長 友三 さん  2008.10.27(Vol.862) 初出___Cont.No.yuzo017    
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「断髪への恐怖を紛らす砂良たち」第18話「初めての冒険」

美容室紙風船に行くべく東京へと向かった砂良たち。大切に伸ばし続けてきた長い黒髪にハサミの刃が入れられ、バッサリと短く黒髪が切断されてしまうかも知れない!との恐怖と不安を紛らわせるべく、「髪長ラーメン?」 を食べつつ長い黒髪への惜別の思いで食べた砂良達。長い黒髪での得することをも楽しみました。しかし、運命は冷酷にも砂良達に近づいてきます。
ついにサロンロードと呼ばれる美容室が立ち並ぶ通りに差し掛かりました。鋭い鋏が美女たちの黒髪をジョキジョキと切る美容室。怯える砂良、でも彩乃がグイグイ手を引っ張るので、仕方なく付いて行きました。長い黒髪を誇る彼女たちに待ち受ける運命とは?少女たちの長い黒髪が無残にも、ザクザクと鋏で短く切り刻まれるのでしょうか?少女たちにとってあまりに耐え難い断髪。胸が締め付けられます。

長 友三 さん、「バージンヘア」にご感想をくださいまして、
まことにありがとうございました。

by SNAKEHEART(HP編集・発行者)

「バージン・ヘア」(ご感想)パート
長 友三 さん  2009.1.1(Vol.870) 初出___Cont.No.yuzo018    
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「髪長美少女アイドル、真白なゆきを守った砂良達」第19話「続・ゆきちゃんのりぼん」

あけましておめでとうございます!今年も長い髪を鋏の刃の魔の手から守るべく、主人公たちを応援見守り続けます。
髪長美少女アイドル、真白なゆきの長い黒髪がまさに切られようとしていました。なゆきの長〜い髪に、ハサミが近付いては離れていく動作が、本当に、飽きるほど繰り返され、愚かなマスコミ対策に、なゆきの美しき長い髪が犠牲になろうとしていました。「決意の断髪!! さっぱりショートにイメチェンして、再スタート」まさに美を破壊するばかりの愚策です。その暴挙を阻止すべく、砂良達は勇気を出して、なゆきを美容室から救出しました。追いかける事務所関係者の追跡も阻止できました。
しかし彼女たちには髪風船本店が待っています。彼女たちには髪が切られることへの覚悟ができているとは言え、逃れることができるならば髪を切られたくないのです。少女たちの長い黒髪が守られる事を願ってやまない新年のはじまりです。

長 友三 さん、「バージンヘア」にご感想をくださいまして、
まことにありがとうございました。

by SNAKEHEART(HP編集・発行者)

「バージン・ヘア」(ご感想)パート
SNAKEHEART  2009.1.18(Vol.872) 初出___Cont.No.snake19    
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編集・発行者からの御礼−−第2章 第19話「続・ゆきちゃんのりぼん」
アールジェタンさん、今年も新年にあわせて、「バージン・ヘア」の新作、第19話「続・ゆきちゃんのりぼん」の ご執筆・ご投稿ありがとうございました。
今回もまたボリューム豊かでしたが、内容もハラハラドキドキの後に痛快さ、というまさに新年にふさわしいもので、 砂良ちゃんがサーラさながらの活躍でしたねぇ、まさに “ヒロイン” って感じで。 ホントに(世界的にも)暗い出来事が多かった昨年2008年から、今年2009年は一転して明るい年に砂良ちゃんが導いてくれそうな予感がしますヨ。
また、美容業界やマスコミなどの業界に巣食う大人たちのいやらしさがまさに的確に描かれていて、彼らに対する怒りが強烈に こめられていたかのように感じました。 そして今回の中程の所で> 少女が、覚醒する瞬間である と、本章タイトルである「少女覚醒」を指し示すかのような一節が 遂に本文中に登場しましたねぇ。これでもって本当に物語が大きく動き出したかのような予感がしましたデス。


で、先ずは冒頭部、 > 東京都、渋宿、サロンロード・・・美のカケラもない唯の体毛と化した .... この2百字あまりの中には、この「バージン・ヘア」の物語世界のフィクションのみならず、まさに1990年代半ば〜現在に至る 約15年間の日本国の愚かしい姿そのものが何よりも雄弁に語られてますよね。
> 「この有名人もうちのお客様でございます」ということを宣伝文句にしている店も多い .... まさに美容業界がやりそうな手口! それを上手く思い付かれてストーリーに盛り込まれましたねぇ。 そしてなゆきちゃんのようなメジャーにはなりきれていない微妙な立場のアイドルがその生贄になりやすい悲哀もとても真実味がありました。 今回こういうアイディア群が思い付かれたのは、アールジェタンさんが鋭い洞察をもって芸能界・アイドル界を永年見つめてこられた証かと思いました。
> この素晴らしい光景は本当にいつまでも繰り返された .... ここの表現が実に上手かったと思いました。最初に原稿を読んだときには一瞬何のことか分からなかったのですが、すぐに、 撮影のリハーサルもしくはテイクを何度も何度も重ねていることを現象として表していたと分かった時には感心しました。 おそらくリジョイなどのCMでも、 髪が美しく広がったりしなやかにたなびく映像を撮るためには何度もテイクを重ねていることでしょうネ。 ですが> これだけ同じことばかり見ていたのでは気が滅入ってしまう .... 今回の撮影がリジョイCMなどと決定的に違うのは、“悪意がこもっていること” でしょうか。 つまりこの撮影スタッフが “この髪がこれから切られるんだ” という残酷性を強調しようとしているから、次第に美しさを感じなくなってしまう のかもしれませんね。もしも『本当に美しい髪の映像を撮ろう』という誠意があるならば、何度テイクを重ねても 美しい光景かもしれませんね。
> 崖っぷちアイドル、決意の断髪!! .... この身もふたも無い、極端な言い切り方が “いかにもマスコミ業界!” って感じですよね。
> なゆきがショートカットになることは、もう決まっていたのだ .... ナルホド、それで、 第5話及び 第6話で、なゆきちゃんは砂良ちゃんから何をされても何を言われても殆ど 無反応だった訳ですか。
> 「崖っぷちアイドル」と評されたことにこの上ない衝撃を受けた .... クラスの中では1番のアイドルでも、芸能界に於いては目立った存在ではないというところが、 なゆきちゃんや砂良ちゃんら5組の少女たちを我々に身近に感じさせてくれるリアルさですね。


> カメラのフラッシュの光がなゆきの鏡面ヘアに浴びせられた・・・その光を反射して店内が真っ白な光に包まれた .... おお〜〜なんて素晴らしい!! “なゆきちゃんの髪があまりにもつやつやのために、鏡にもなる” という特徴を きちんと忘れずに復活させてくださいましたねぇ。そしてそこに強いフラッシュ光が当たるとどうなるかまで考え付かれるなんて、 ホント素晴らしい発想力です。更には....
> 芸能人水泳大会の騎馬戦で帽子を取り損なって落馬したアイドルのように .... この例えがまた素晴らしい!! “水泳大会”....実に懐かしいですし、この名を聞くだけでも古き良き時代を 思い出して楽しくなれます。
> 前髪を切られる場合の台詞が台本になかったのである .... 結局は、ことさらにショッキングなシーンを余計に撮ろうとして、墓穴を掘ってしまったわけですね、 砂良ちゃんたちに行動を起こせる時間を与えてしまって。悪意を持った人間の愚かさが露呈して実に面白かったですし、 上手い展開でした。
> お約束ののっぺらぼーーー .... きっとこれはもし映像化されると、なゆきちゃんの濡れ髪のっぺらぼーから1分も経っていない、 立て続けののっぺらぼーシーンになるんでしょうねぇ(^_^ )。その2者ののっぺらぼーの違いを堪能するのも 妙味でしょう。でも単にのっぺらぼーにするだけでなく、携帯を飛び出させて砂良ちゃんに行動を起こすきっかけを与える という流れも素晴らしかったです。
> 少女が、覚醒する瞬間である。 砂良はハッピーシザースの看板の大きなハサミに向かって叫んだ。 「私、絶対に負けない!!」 .... 良いですね〜〜〜実にドラマティックです。普通の小柄な12歳の女の子が、大人たちの横暴に遂に耐えかねて、 自分たちの大切な長い髪を守るために、戦う決意をする....道は自分で切り開くしかないって言わんばかりの 本当に感動的なシーンです。
巨大なハサミを見ても失神しなかったということは砂良ちゃんの闘志が恐怖に打ち勝ったということでしょうか?  もしかしたら本話のみならず作品全体のターニングポイントになりそうな気がしますデス。


> 長ーーい黒髪の少女が4人も、自慢のバージン・ヘアをなびかせて、日本一オシャレな街と言われたサロンロードを駆け抜けている .... 映像的には今回のクライマックスシーンかと思います。まさに「TSUBAKI」CMの少女バージョン、 もしくは、ほぼ全員が超ロングのバージン・ヘアなので「TSUBAKI」CMのパワーアップバージョンとも言えましょうか。 醜悪な大人たちを打ち負かした後だけにさぞや誇らしく光り輝いていることでしょう。
それにしても、前回が3ショットで今回が4ショット....なんとなく、段々増えていきそうな予感もするんですけどぉぉぉぉ(^_^ )
> 後ろ髪の半分と前髪が濡れているという通常では有り得ないような .... たしかに雨が降っている訳でもないのにこの髪の状態とは尋常ではないですし、 もし髪フェチ兄ちゃんが後ろに居たならば、思わず後をつけてしまいそうですね。
> 濡れ髪を前後から、そのアイドルよりも長〜い髪の美少女二人がブラッシングしております .... おお〜〜〜、このようにサンドイッチ状態で前髪と後ろ髪をブラッシングされている光景なんて、 私いままで見たことありませんし、実際にもし見たならば想像を絶する官能を覚えることでしょうねぇ。
話の流れの中からとは言え、このような官能シーンを作り出すアールジェタンさんの発想力が素晴らしいです (あるいは、このシーンから逆算した、ここまでのお話の流れだったりして? ^_^ )。
> 「あのりぼん、・・・あれとさよならする決心がついたから」 .... ふ〜〜む、これは私の予感ですがなんとなく、第10話のタイトルそれから砂良ちゃんが眼鏡からコンタクトに 変えたことと同様、5組の少女たちが各々新たなしかもポジティブな卒業の決心をしているかのようですねぇ....。
> 「この鏡に、さっきの店の中で見た人が映ったの」 .... いや〜〜これまた粋な台詞ですね〜〜〜。このなゆきちゃんのつやつやの黒髪は、敵の接近まで映し出せるんですね〜〜〜。 なんとなく今後も役に立ちそうな予感がします(^_^ )


> なゆきの鼻の先まで垂れ下がりそれを息で吹き上げながら皆をの導いていった .... なんとなく以前よっちゃんさんが描かれた「由美ちゃん」の絵をちょっと思い出しました。 刺激的な中にもユーモラスなシーンですよね。
> 自慢の長〜い髪はこいのぼりのように真横にたなびいていた・・・砂良と彩乃のダブルのっぺらぼーが再び .... たしかに、地下鉄の階段とかホームってのは風が強いですもんね。少女たちが埼玉から東京に辿り着き更に 都心部に行こうとする過程には地下鉄は当然利用しましょうから、その地下鉄ではどういうことが起こり得るか、 をちゃんと忘れずに描く、この少しも手を抜こうとせずに作品をきちんと仕上げられる誠意には感心します。
> おでこ全開と思いきや、両手でしっかり押さえていて .... まったく、このオデコにはどんな秘密が隠されてるんでしょうかねぇ??
> 小野小町〜終着駅メーテル .... 思わずニタッとしてしまう駅名ですが、これって今回冒頭で語られた “新たな美容室スポットを築いていった有志達” の 意向を反映した駅名なんでしょうかねぇ??(^_^ )。ところで....
> 三杉ヶ丘(みすぎがおか)に春風が吹き抜ける頃 .... うっ、なんか気になりますね〜〜〜この地名。たしか、ちょっと似た固有名詞が以前出てきたような気がしますので....(^_^ )。


さて繰り返しにはなりますが、“ハラハラのちスッキリ” のお正月らしい作品でありました、と同時に、 これまで受身だった砂良ちゃんの反逆が見られて、なにか “新しい動き” のようなものも感じました本作品でした。 そして髪風船の本店に辿り着くであろう次回および次々回あたりが、 本当に今後の運命を左右しそうな予感がします
では今回もまたまた力作でした第19話「続・ゆきちゃんのりぼん」のご執筆・ご投稿まことにありがとうございました。
「バージン・ヘア」(ご感想)パート
アールジェタン さん  2009.2.2(Vol.876) 初出___Cont.No.RV0219b    
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長友三さん

 遅くなりましたが、今年も、バージン・ヘアをごひいき下さいまして、ありがとうございます。
 さて、いよいよ、砂良の美しいバージン・ヘアの運命も、待ったなしの状況になってしまいました。砂良達がこれから向かう「メーテル」は、店の名前がそのまま駅名になってしまうほどの超有名店です。
 この地での出来事が、今後の物語に大きく関わってくることは間違いないでしょう。髪長少女達の旅の結末を、どうぞ見守っていて下さい。

スネークハートさん

 今回も、鋭い分析をしてくださって、ありがとうございます。なゆきが、ホームルームで無抵抗だった理由、本来の美を求めた有志達が築いた美容スポットが、メーテルや小野小町駅周辺にあること。いずれも、その通りでございます。本文中に長々と解説を書かなてく済むので助かります。それから、三杉ヶ丘という地名も、そのうち出てきますよ。勿論、あの子と関係がある場所です。

 因みに、メーテルとは、我々以外にもよく知られた銀河一の髪長美女ですが、彼女も出演した「銀河鉄道999」の映画版は、今でも、日本アニメの最高傑作だと思っています。松本先生には、何の許可も取っていませんが、勝手に使わせて頂きました。ごめんなさい。

読者の皆さん
 
 2009年も、御愛読下さいまして、ありがとうございます。ここで、お知らせがあります。
 今までは、1話づつ後書きを書いてきましたが、諸事情によりまして、19話からは、第2章が終わってから(恐らく、第21か22話が最終)まとめて書くことにします。ご理解のほど、よろしくお願いいたします。
 では、最後に、某名作アニメの予告風に・・・次は、第20話「メーテル」に停まります。
「バージン・ヘア」(ご感想)パート
SNAKEHEART  2009.3.22(Vol.882) 初出___Cont.No.snake20    
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編集・発行者からの御礼−−第2章 第20話「メーテル・前編」
アールジェタンさん、「バージン・ヘア」の新作、第20話「メーテル・前編」の ご執筆・ご投稿ありがとうございました。
今回もまたまた豊富なボリュームもさることながら、数々の美しく官能的な名シーンとリアルな少女の心理描画が 丁寧に細やかに作られていて、すばらしい力作でした。 そしていよいよ1つの大きな結論−−東京にて、砂良ちゃんたち4人の少女の髪を待ち構える運命−−に近づいてきたかのように感じました。

で、先ずは今回の冒頭部、砂良ちゃんの悪夢の中で踊るひかりちゃんの幻想的な美舞シーンですが、 その前に....
> ブルーマリン号 .... 前回も登場した海底列車ですが、そーー言えば私去年広島に旅行をしたんですけど、三原〜呉 間(JR呉線)は “瀬戸内マリンビュー” という名の真っ青な、それこそブルーマリン号と名付けて良さそうな列車に乗りましたっけ(^_^ )。 ま、つまりはこのあたりからも、アールジェタンさんの的を射たネーミングセンスの良さが窺えますね。
さて、それでは肝心のひかりちゃんのシーンですが、> その光の真下に立った時・・・ひかりのバージン・ヘアがふわりと拡がって・・・光の芸術と言うべきだろうか .... 本当に素晴らしく美しい幻想的な名シーンです!! 殆ど暗闇の中で一箇所だけスポットライトが当たっていて、そのスポットを浴びて浮かび上がり、 しなやかに舞い踊る美しく長い黒髪。まるで天女か妖精の舞のようでしょうか? そして天使の輪はまるで宇宙空間の中で浮かび上がる土星の輪のようでしょうかねぇ?(←私の想像 ^_^ ) ....すばらしく幻想的で美しい映像がホント目に浮かぶようです。 よくぞこのようなシーンを思い付かれれたものですし、文章で巧みに表現されたものです。感心致します。 そしてこの幻想性は、なんか謎に包まれた少女・立花ひかりちゃんの不思議さを更に際立たせました。ですが....
> 「道連れを連れてきました」「カットモデルの砂良ちゃん」・・・ひかりの悪魔のような笑みが .... そう、このように、『もしかしたら悪魔?』と思わせる要素も有るんですよねーーー。 このあたりの癒しのなかに刃を同居させるところも「バージン・ヘア」の特徴かとも感じますデス。
> 「お願い!助けて!お母さーーん」 .... それにしても、よく夢を見てうなされる女の子ですねーー砂良ちゃんは。やっぱ8年前の髪切り事件が相当トラウマとなっているんでしょうねぇ?


さて、すばらしく美しい悪夢から覚めた砂良ちゃんを中心とした4人娘は運命の場所に向かい、そして遂に辿り着きました。
> 狭い空間に髪長美少女が4人も・・・シャンプーの甘い香りが充満している .... 私も永年生きていますが、こんな密室に閉じ込められたことはありません。もし閉じ込められたなら1分で失神してしまうでしょうねぇ(^_^ )。 エスカレータでなくエレベータにしてくださって、こんな夢の空間を我々に想像させてくださいました、 アールジェタンさんの心配りの行き届いたサービス精神にはまことに感謝したいです。
> 駅からここまでの道のりがとても短く感じられた。周りのオシャレな景色も殆ど目に入らないほど .... 本当に砂良ちゃんになりきって、細かな心理描写をリアルにされてますね。
> 砂良はさっき見た夢のことが気になっていた .... 私は、髪を大切に長〜〜〜〜く伸ばす女性(少女も含む)は人1倍純粋な感性を持っていてゆえに第6感も人1倍鋭そうな 気がするんですよ(でも、逆におもいっきり天然でおおらかにも思える ^_^ )。 だからこの砂良ちゃんの予感はなにかありそうな気がするんですねーーー、(この後本当に出現した)前田という人物が 砂良ちゃんの髪の運命を握っていそうな....。
> 「あっ、風子さん」・・・青井空子・・・青井風子の双子の姉 .... おお〜〜、あの風子さんが双子だったとは、これは意表を突かれました、なんて面白い人物設定なんでしょう。 この風子さんと空子さんのキャラの違いがまた物語を面白くしてくれそうな気がします。
> 「ひかりちゃんとゆきちゃんは無料体験コースの方に行ってもらおうか」 .... う〜〜んっ、この無料体験って何の体験なのでしょう??? 気になりますねぇーーー、なんか不気味ですね。 そして、ここにきて2人を切り離して砂良ちゃんと彩乃ちゃんの2人っきりにしたことで、尚更不安をそそり立てます。
> 「それで、精子と卵子を、どうやってくっつけるんですか?」 .... この彩乃ちゃんの無邪気さというかオトボケぶりは、緊張をやわらげてくれてますよね。 そういうのも長編作品には大切なことですね。
> 「プロジェクトV」 .... うっ、この「V」とは、この作品中であまりにも御馴染みのあの英単語の頭文字でしょうかねぇ!?!? 具体的に どういう内容のプロジェクトなのでしょう?....それにしても、いつの間にやら砂良ちゃんと彩乃ちゃんは、 この日本で最高の美容室「メーテル」の重要(?)プロジェクトの中に組み込まれてしまっていたんですねーーー。

> 白い無地のワンピースを着ていた・・・黒髪がよりくっきり見える .... おおーーーおそらくこれはとてつもなく可愛く美しく官能的な姿になったことでしょうねぇ。 並の女性ならばきわめて地味な姿になるでしょうが、超ロングバージンヘアーの美少女が2人おそろいならばさぞや....。
> 好きなテレビ番組は何ですか? .... まあおそらく、ここは「サーラ」と答えたんでしょうねぇ?(^_^ )
> 砂良の座っていた椅子がギュイーンと・・・彩乃の頭頂部が見える程にまで上昇した .... 私は美容院に行ったことがないので分からないのですが、美容院ってのはこのように椅子が上昇できるものなのですか? ....もしこれがアールジェタンさんのアイディアだとしたら、「メーテル」は超ロングヘアー女性客が日常ごとと 言えましょうし、実に合理的だし、視覚的にもとても刺激的ですよね。 高い所は苦手と言う人は沢山いますから(砂良ちゃんと一緒に)不安な気分も少し味わえましょうし.... そして更にその上での > 砂良の毛先の方から順に丁寧にブラッシングしていった .... このシーンはもーーータマリマセン!
> 後ろ髪を終えて、横髪にブラシが通されている・・・そしてま・え・が・みに .... ここで後ろとか横とか前とか髪のパートまでこだわるところがいいですし、 のっぺらぼーがウリである “「バージン・ヘア」ならでは” って感じですよね。
> のっぺらぼーのままあらゆる角度から撮られた・・・センターパートに分けた状態で数枚・・・右分け、左分け .... それにしても一体全体どういうプロジェクトなんでしょうかねぇ、この「V」というのは?? なんか 今回の第20話を読んだだけでは意図・目的がよく分からない謎の行動でしたねぇ。 まあそうやって小出しして全体像を謎のまま1話を終わらせてしまい、次回に興味をすごーーく繋いでしまう技巧の巧みさに感心いたします。
> 黒い山の頂上に雪が積もっているかのように天使の輪が輝いている .... おおーーこれは新しいすばらしい表現でした。冒頭の夢のシーンでのひかりちゃん、 そしてこのシーンにおける彩乃ちゃんと砂良ちゃんと、3人の少女の天使の輪が今回共演した感じでしたね。 実は意外なことにこれまで “天使の輪” という言葉はあまり登場していなかったんですねぇ。
> 山崎助手が砂良の長〜い前髪を持ち上げて導いて行った .... 前髪を他人が抱えて先導しているシーンなんて、常識では考えられない、超刺激的官能的な光景なのでしょうねぇ。 そういうシーンが次々に登場する「バージン・ヘア」は是非とも実写化されてほしいものです。 勿論このサイト内の他の作品群も同様です。
> 砂良の顔がのっぺらぼーーーになってしまった!!! .... ヘアケアのプロによって創り上げられたのっぺらぼーー....これまでと一味違うものかもしれませんねぇ。 そしてこの日本最高の美容院のプロをも唸らせるのっぺらぼーだとしたらまさしく砂良ちゃんの髪は これまで隠れていた世界遺産と言えるでしょうねぇ。
ですが、> 「ヘアメイク前の撮影は終了です」・・・遂に、来るべき時が来てしまったのである .... う〜〜んっ、だからこの “ヘアメーク” ってのはどんなメークなんでしょう? 第16話「処刑台」の中で風子さんが発した > 「うちの店のヘアーモデルになってくれたら」 以来ずーーーっとその内容が気になって、『つまりカットかパーマのことでは?』と心配し続けている訳なんですよ。 結局今回も明らかにはなりませんでしたが、でも....次回あたり、もしかして....? そしてその メークの内容がこの「バージン・ヘア」の今後を占う鍵になりそうな気が....。


さて、今回のおそらくクライマックスと言って差し支えないでありましょう “プロの手による彩乃・砂良ちゃんのダブルのっぺらぼー” の後、少し間が空く間でも、 アールジェタンさんは読者を退屈させないサービスをしてくださいました。それが今回のアンコールと言っても良いであろう “彩乃・砂良ちゃんの前髪バサ応酬” シーンでした。
> 重みに耐え切れなくなった長〜い前髪が顔の半分を隠してしまう .... ああーーなんて素晴らしくイライラしてしまう刺激的なシーンなんでしょう! でももし 実写化されたならば、1話見終わると視聴者もさぞや首と腕が疲れることでしょうネ(^_^ )
> 「のっぺらぼーって、何?」 .... 先のジョージさんへの質問と言い、彩乃ちゃんはなんとなくこれまで別の世界に住んでいたかのような オトボケぶりが可愛いですよね。ですが....
> 最後の砂良と彩乃のダブルのっぺらぼーーーーーー!!!! .... 本当にこれで最後になってしまうんですか!?!?!?
そして遂に下された1つの結論ですが.... > 「詩鳥さんだけで」「片瀬さんの方は、そのままということで」 .... な、な、なんで砂良ちゃんだけ!?!?!? そして “そのままで” とはどういう意味!?!? そしてなにより (繰り返しますが)一体全体どういうヘアメイクなのでしょう!?!?!?!?!?!?

いやーーー今回もまたまた謎とハラハラを残したままお話を閉じられましたねぇ。 砂良ちゃんと彩乃ちゃんの運命は勿論ですが、 ひかりちゃんとなゆきちゃんが連れて行かれた “無料体験コース” というのも実に気になりますし ....もーーー、謎や気がかりや心配事(そしてまあ希望も)がいっぱい持ち越された次回第21話がとてつもなく楽しみでございます。
では今回もまたまた力作でした第20話「メーテル・前編」のご執筆・ご投稿まことにありがとうございました。
「バージン・ヘア」(ご感想)パート
長 友三 さん  2009.3.24(Vol.883) 初出___Cont.No.yuzo019    
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「どうなるのか?砂良達の長い髪」第20話「メーテル・前編」

>>山崎助手「それでは、詩鳥さんだけで、よろしいですね。」野村助手「分かりました。片瀬さんの方は、そのままということで・・・。」
これは何を意味するのでしょうか?砂良の長い髪はどのようにされてしまうのでしょうか?気が気でならない展開です。

長 友三 さん、「バージンヘア」にご感想をくださいまして、
まことにありがとうございました。

by SNAKEHEART(HP編集・発行者)

「バージン・ヘア」(ご感想)パート
アールジェタン さん  2009.3.30(Vol.884) 初出___Cont.No.RV0220b    
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スネークハートさん

 今回も、深くて鋭い分析の御感想ありがとうございます。特に、キャラに関する考察は素晴らしく、こちらもドキッとしてしまいました。
 謎の美少女、ひかり。幼馴染みの彩乃。どちらも、重要人物ですが、もしかしたら、あのことまで見透かされているのでは?と思ってしまうくらい鋭い分析がなされています。
 それから、今回もかなり気になる終わり方になりましたが、実は、第20話のタイトルが、前編となっているように、一話でまとめようとした話が、半分に割られています。そのため、いつもより、謎のままになった事項が、かなり多かったと思います。
 ・ヘアメイクって、何すんのよ?
 ・砂良だけ、どうなっちゃうの?
 ・プロジェクトV、無料体験コースとは?
 これらの疑問のいくつかは、次回の後編で明らかになるでしょう。
 恐らく、ただでは済まない第21話にどうぞ御期待下さい。

長友三さん

 いつも、御感想を頂きまして、本当にありがとうございます。20話の最後に前田氏と二人の助手との間で交わされた会話の意味は?砂良と彩乃のバージン・ヘアは、どうなってしまうのか?
 運命の決断が下される21話にどうぞ御期待下さい。
「バージン・ヘア」(ご感想)パート
SNAKEHEART  2009.5.25(Vol.889) 初出___Cont.No.snake21    
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編集・発行者からの御礼−−第2章 第21話「メーテル・後編」
アールジェタンさん、「バージン・ヘア」の新作、第21話「メーテル・後編」の ご執筆・ご投稿ありがとうございました。
ところで「メーテル」と言えば、関西人の私はよく知らないのですが、 西武鉄道がこの5月初めより、メーテルのイラストが車体に描かれたラッピング電車を走らせているって本当ですか? なんでも 松本先生が西武沿線に住んでいる縁もあって実現したとか。本当だとしたらドンピシャのタイミングって感じですね(笑)。 西武も埼玉と東京を結んでいるはずですから、なんだかこの西武のメーテル列車も美容室「メーテル」に直結しているみたいです(^_^ )ネ。 ちなみに、松本先生のイラストが描かれたラッピングトレインと言えば、こちらの方でも、 伊賀鉄道(一昨年までは近鉄伊賀線)の忍者列車とくの一列車が10年以上前から走ってます。

さて今回もまたまた豊富なボリュームでした。前回と今回で「メーテル」は2話に分かれまして、アールジェタンさんは内容が盛り沢山なので2つに分けたと言われてましたが、でも 前回で謎が提議され今回で解き明かすという形になりましたので、2回に分けられて作品的には正解だったと思います。
内容的には、砂良ちゃんと彩乃ちゃんのシャンプーシーンと(遂に訪れた)砂良ちゃんの断髪シーンという 大きな2つのクライマックスが在りまして、その間になゆきちゃんとひかりちゃんのヘアエステシーンと 前回の数々の謎の解明が散りばめられているという感じでした。いつもながら巧みな構成でした。


で、先ずは今回の最初のクライマックス、砂良ちゃんと彩乃ちゃんのダブル(ツイン)シャンプーシーンでしたが....
> どうして、自分でシャンプーしなくてはいけないのだろうか? .... そうですねぇ。今回読ませていただいた範囲では、自分でシャンプーすることの必然は(視聴者へのサービスを除けば ^_^ ) 私には見出せなかったですねぇ。なんかここにも次回以降の伏線が有ったような気がします、 例えば....あっいや、もしも当たっていたらネタバラシになりますので、止めておきます(^_^ )。 でもここに「プロジェクトV」の謎の1つが隠されていそうな予感がします。
> 詩鳥さんはシャンプー後に、こちらのトリートメントを .... 前話ラスト> 詩鳥さんだけ・・・片瀬さんの方はそのまま は、このトリートメントのことだけだったのでしょうか??
> 美しい黒髪に白いワンピの水着とは .... 私はついでに、『体育の水泳の時間はどんなんだったろう?』の想像までしてしまいました(^_^ )

そうしていよいよ2人の幼馴染髪長少女のツインシャンプーに入りましたが.... シャンプーシーンと言えばかつて第12話「処女髪に水滴りて」で 砂良ちゃんと通夜ちゃんの超髪長実姉妹のツインシャンプーシーンがありましたよね。 今回それとも読み比べてみたのですが、改めてシャンプーシーンの描き方の丁寧さに感心いたしましたし、 そして3人4通り−− 砂良@詩鳥家、通夜@詩鳥家、砂良@メーテル、彩乃@メーテル −−のシャンプーシーンのバリエーション・描き分けに工夫をされていることにも感心いたしました。
例えば髪のぬらし方を例に取りますと、通夜ちゃん(@詩鳥家)は湯船の中で髪を解いて濡らしました。 砂良ちゃん(@詩鳥家)は黒髪の滝つぼ落としして後頭部から水を掛けて濡らしましたが、 砂良ちゃん(@メーテル)は手ぐしでのっぺらぼーになり前面から水を掛けて濡らしました。 これは詩鳥家とメーテルの浴場の広さやシャワーの充実度の違いゆえかもしれませんネ。 そして彩乃ちゃん@メーテルはノーマル状態で頭上からシャワーを掛けて濡れ髪のっぺらぼーになっていきました。
読者の皆さんもこの機会に第12話を読み返されて、今回の第21話と比較されてみてはいかがでしょうか。
そして同じツインシャンプーでも、詩鳥家では砂良ちゃんが通夜ちゃんの世話をしているという感じでしたが、 メーテルでは砂良ちゃんと彩乃ちゃんが手伝い合っているという感じで、夫々2人の間柄も上手く表せておられましたよね。 しかも濡れた超長い髪のえもいわれぬゾクゾクする艶っぽさとその濡れ髪によるのっぺらぼーの超絶官能さの 生々しい実況も入れておられまして、シャンプーのシュミレーションの(いつもながらの)丁寧さ・的確さも加えて、 まさに今回の2人の幼馴染髪長少女のツインシャンプーシーンは “力作” と呼ぶに相応しいすばらしいものでした。

> シャワーーー!!・・・ジュワーーー!! .... この “聖なる水による泡落としの儀式” では、シャワーという水を掛ける音とジュワーという髪の水を絞る音が、 砂良ちゃんと彩乃ちゃん夫々で交互に規則正しく挿入されてました。 おそらくこの聖水に混じって、2人のバージンヘアの超長い抜け毛も(そう大量ではなかったとしても)流れていってたのでしょうねぇ。
そうして、ツインシャンプーが終わりまして、> 隣の乾燥室に入った・・・メイク室に連れて行った .... 前話の撮影がメイク室(のような所)、先程のシャンプーがバスルーム、そして次に乾燥室・(再び?)メイク室と、 昨日決まった話(←砂良ちゃんと彩乃ちゃんがモデルになる)なのに、すごく手回しが早く部屋が移り変わって進行していくのは、 これまでにもこういった前例が有ったということなのでしょうかねぇ? ま、とにかくこの手際の良さからも、 ロングヘアー専門美容室「メーテル」の実力を感じさせますよね。

> 「彩ちゃん!!」・・・メイク室にワープ! ・・・ギュイーーーン!・・・ワンレングスではない・・・あれは・・・ひかりとなゆきだ .... このスピード感、緊迫感、ショッキング感、そして最後のはずし方、全てすばらしくパワフルでGOODでした。 映像化されたならばすごいカット割りということになるんでしょうし、 おそらくその映像を思い浮かべられて執筆されたんでしょうねぇ?
> ヘアエステの方に来てしまった .... ナルホド、前話の感想の中で私、 > 無料体験って何の体験なのでしょう?気になりますねー不気味ですね と申しましたが、ヘアエステだったんですね(私、よく知らないんですけど、あの超低温窒素とかで固めたりとか、 ああいうのではないのですか??)
> 長〜い黒髪がブラシでスーーッと延ばされていく光景が堪らなく好き .... 私も勿論大好きでございます。P&Gのh&sシャンプーのCM (参照:耳寄り情報)が、ブラシではないですが そのイメージに近い感じがします(ヘアエステと言い ^_^ )。で、超ロングヘアー少女でそれをして下さる サービス精神が嬉しいですねぇ。更には....
> 空子はまとめた髪・・・段々と髪が解けてダウンスタイルに近付いていく .... 同じ顔・姿をしながら微妙に異なる、 今更ながら、“髪長双子”の効果の大きさを感じますねぇ(「髪長私学」の香理奈・世理香姉妹もでした)。 まとめ髪の女性(わーきんぐ・うーまん)の髪が徐々に解けて行くという、 (少女の世界である「バージン・ヘア」には)これまでなかったタイプのゾクゾク感もたまりませんねぇ。 これまた我々が普段から望んでいるものです。
> ひかりのようにパッツン系の女子は・・・鏡とにらめっこしてミリ単位での格闘を繰り広げている .... “鏡とにらめっこしてミリ単位での格闘” って表現が本当にお上手ですねぇ。 で、速水栄子さんがその格闘をしている光景を思い浮かべましたヨ。
> あの立花ひかりの耳があらわになってしまった .... うっ、次はオデコもぜひ....(^_^ )。


さて、予想外に割って入った(^_^ )ひかりちゃんとなゆきちゃんの超魅惑シーンでしばし和ませていただきました後は、 『彩乃ちゃんの運命が明らかに・・・』と思いきや、なんといきなり砂良ちゃんの運命の方にワープしてしまう、 読者を翻弄ぶり(^_^ )がスゴイ展開でしたねぇ....そう、遂に遂に遂に.... 「バージン・ヘア」のヒロイン・詩鳥砂良ちゃんの死刑執行シーンの始まりです。
> 砂良の瞼の上が急に暗くなった。前髪がブローされたようだ・・・最後の〜のっぺらぼーー .... おお〜〜これはまた新たな視点によるのっぺらぼー表現でしたねぇ。被のっぺらぼー者の閉じた眼に入る光の量から 感知するとは....!!
でもその最後の(?)のっぺらぼーが花火の最後の一燃えだったかのように、遂に死刑執行の 時が来ました。
この死刑執行シーンは、“ジョキッ” の音と砂良ちゃんの髪への惜別(?)の短文が交互に並べられて、 とても綺麗なポエムのようになってましたねぇ。アールジェタンさんもこの砂良ちゃんの髪がついに切られる、 「バージン・ヘア」のクライマックスシーンに相応しいすてきな演出をされました。
そういえば先程の聖なる水による泡落としの儀式でも、シャワーとジュワーが交互に挿入されてましたし、 この砂良ちゃんの髪への惜別の詩と言い、今回この文章構成の交互性・規則性が私には印象的でした。
そして、> 再び瞼の上の視界が明るくなり .... 先程と同じく、被のっぺらぼー者の閉じた眼に入る光の量から、今度は死刑の終了を告げさせたところが上手いです。 で、その死刑の内容ですが.... > 「毛先を揃えただけですから。長さは、変わってないですよ」 .... 正直「よかったーーー」。でもまだまだ予断は許さないですよね、だって “勝負は下駄を履くまで分からない” という例えがあるように、 砂良ちゃんも他の3人の少女たちもまだ「メーテル」の中にいる訳ですからねぇ。 それに神永中学の校則の件もありますし....でも取りあえずは、一安心。

> 「きゃーーっ!!」・・・床を見ると黒髪の塊があった .... そうか、砂良ちゃんの断髪恐怖症は、カット音(聴覚)では反応しないでも、ハサミや切られた髪の束(視覚)には強く反応するんですね。
> 髪長美少女、詩鳥砂良をお姫様抱っこして .... おおーーーこれは今回またまた新たなすばらしい官能シチュエーション・光景が誕生しましたねぇ。 超髪長女性をお姫様抱っこだなんて、なんて、なんて....!!
それで思い出したのですが、第10話の冒頭でも砂良ちゃんは 気絶しましたが、あのときも多分お姫様抱っこされて保健室に運ばれてたんでしょうねぇ?  2本の長い三つ編みを地面に向けて垂らした姿で....。 でもあの時は気絶の後悪夢シーンに切り替わりましたが、今回はお姫様抱っこされる現実世界の光景、と手法を変えられた 所が素晴らしかったです。
> 髪の先が床に付いてしまう・・・両手で砂良の髪を抱えて .... そうです、ここで床に届いてしまうところが、単なる髪長でなく超髪長たるところですヨネ。で、 そのまま床をずるずる引きずって運ばれても勿論官能的なのですが、髪を大切にする「メーテル」らしく 別の人が抱えてあげるんですね。その光景もまた別の意味でゾクゾクさせられるものです。


さて、恐れていた “バッサリ” の心配も取りあえずは消え去って一安心したのもつかの間か?、 > 彩乃の方が砂良よりも10項目中8項目勝っていた・・・モデルの第一候補は、砂良ではなく彩乃の方 .... なんだか気になる結論が1つ出ていたんですねぇ。私のような素直な人間だと(^_^ )ここはやはり、 砂良ちゃんが彩乃ちゃんに、嫉妬の炎!?と想像してしまいます。 また前話ラスト> 詩鳥さんだけ・・・片瀬さんの方はそのまま の理由もこれで明確化されたのかどうか.... いつもながら次回への気がかりの持ち越し方が巧みです。
では今回もまたまた力作でした第21話「メーテル・後編」のご執筆・ご投稿まことにありがとうございました。
「バージン・ヘア」(ご感想)パート
長 友三 さん  2009.6.6(Vol.890) 初出___Cont.No.yuzo020    
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「ハラハラドキドキの美容院」第21話「メーテル・後編」

今回は砂良が美容院内で髪をシャンプーカットされる場面でしたね。ハラハラドキドキしながら読みました。

>> 山崎助手は、砂良の長〜い髪を手繰り寄せて、首の後ろで、ぎゅっと掴んだ。それを、もう一つの手で丁寧に持ち上げると、野村助手が、砂良に白いケープを被せて、今度はしっかりと紐を結んだ。
ついに砂良に、髪を切る為のケープが被せられました。

>> その声に合わせて、山崎助手は、髪を掴んだ手を離した。まだ、少し濡れている。切るには、丁度いい。
 砂良は、静かにゆっくりと目を閉じた。何も見えなければ、少なくとも、悲鳴を上げることはないだろう。

ついに大切にしてきた長い黒髪が切り落とされる! 砂良は悲しみと髪を切られる恐ろしさに怯えています。

>> この世で最も美しい黒い宝石が切り落とされる死刑執行の場。準備は整った。そして・・・、
  ジョキッ、
 遂に、あの音が・・・。
    ジョキッ、ジョキッ、
 あー、落ちて行く。真っ白なケープを伝って・・・
  ジョキッ、ジョキッ、
 落ちて行く。砂良の夢が・・・、そして、我々、ロングヘアーラバーの夢。
  ジョキッ、ジョキッ、ジョキッ、
 世界一美しい人類の宝、詩鳥砂良のバージン・ヘア。あの事件以来、一度もハサミを入れたことのない黒髪。

ついに砂良の長い黒髪に鋏が入れられました。髪切り通り魔に、砂良が長かった黒髪を無残に切り落とされて以来、鋏の刃が入れられたことがない砂良の長い髪。ついに音を立てながら砂良の髪が切られていきます。

>>  砂良は、立ち上がって、鏡で髪の長さを確かめた。
  良かったーーーーーーーーーーーーーー!!!
 髪の長さは、殆ど変わってない。

砂良の長い黒髪は、心ある美容師によって、長い黒髪が数ミリ切られるに留めてくれたのです。長い黒髪がバッサリと切り落とされなくて、わずかに髪が短くなるに留めるよう、長い髪を切った美容師。ホッとした砂良ですが。

>> 砂良が、メイク室の床を見ると、黒髪の塊があった。実際に切ったのは、ほんの数ミリだったとしても、ワンレングスで量も太さもある砂良の髪を集めると結構な量になる。
 砂良は、ショックで気を失って、長〜い髪ごと山崎助手に、もたれ掛かった。

切られた砂良の髪先。砂良の長い黒髪髪先カットで切り落とされた、床を黒く覆って散乱していた、砂良の髪を掃き集めると、相当な量の髪になったのですね。切られて床に落ちていた自分の髪を見て、髪を切られたことを強く実感して、ショックを受けた砂良です。


今回は髪長少女たちの長い黒髪を、わずかに切るにとどまった美容院での髪カット。でも恐怖の中学進学に伴う、ショートカット強制中学への進学を控えている砂良たち。長い黒髪が切られる恐怖におびえ続ける髪長少女達です。

長 友三 さん、「バージンヘア」にご感想をくださいまして、
まことにありがとうございました。

by SNAKEHEART(HP編集・発行者)

「バージン・ヘア」(ご感想)パート
アールジェタン さん  2009.7.1(Vol.892) 初出___Cont.No.RV0221b    
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スネークハートさん

 お忙しい中、感想を頂きまして、有難うございます。
 以前にも、お話したかもしれませんが、本作に登場する武蔵鉄道は、西武と東武を参考に描いていますが、作者は、勿論、どちらにも乗ったことがあります。
 特に、西武線は、仕事の関係でよく利用していましたが、池袋線の大泉学園駅には、銀河鉄道999の車掌さんの像(?)が、飾られています。これは、この駅の近くに松本先生が、住んでいらっしゃる縁で実現したとのことです。
 今は、西武沿線から離れた所に住んでいて、残念ながら、メーテルのラッピング列車を見ることは出来ないので、ネットで調べてみました。そしたら、何と!車輌の片側全部がメーテルの髪だけという、実に、ナイスなデザインでした(因みに、元々、西武鉄道の車輌の色は黄色です)。う〜ん、ある意味、猫バスよりも凄い。
 因みに、メーテルの店長、ジョージ松本の名前の由来は、もう分かりましたよね?
 さて、今回も、解説の要らないくらいの詳しい分析をして下さいまして、ありがとうございます。
 今回のシャンプーシーンは、ファンサービスというよりも、自分が見たいからという方が強いのかもしれません。前回は、素っ裸なので、もし映像化されても、モザイクが入るでしょうし、大概家庭のお風呂というのは、狭いですから、良い画を撮ろうとすると、どうしてもこういう強引なシチュエーションになってしまう分けです。・・・あると思います(笑)。
 ということで、第2章も、終わりが近付いてきましたが、プロジェクトVの全貌やヘアモデルがどうなるのか等、まだまだ、気掛かりなことが残っています。どのように、決着を付けていくのか、どうぞお楽しみに。

長友三さん

 お返しが、遅くなってしまって、申し訳ありませんでした。
 今回は、読者の皆さんに、いつもより多めにドキドキ感を味わってもらおうという狙いで書きましたが、いかがでしたでしょうか?
 本当に、バッサリしてしまったと思った人の割合がどのくらいなのか、かなり興味があります。
 バッサリに関しては、一先ず安心ですが、砂良達には、まだ、神中の校則という大問題が残っています。それに、まだ、メーテルからも、ドリームアイランドからも、脱出出来ていません。
 もう一波乱ありそうな第2章の最後(ラスト2話)を、どうぞお楽しみに。






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