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奈良町と藤岡家住宅の概要
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次に前塀には客用の通用門が取り付けられています。外から見ると何の変哲もない開きの板戸が取り付けられていますが、一旦それを開けると瓦敷きのアプローチと沓脱石、魅力的な坪庭、茶室のにじり口、座敷に繋がる8帖の間が広がり、そこは正しく「しょうしゃな玄関」と呼べる何とも心憎い演出が施された構成になっています。ここは商家ですから大事な客人は昼間商売をしている関係で、ミセの戸口からは入ってもらえないためここに入り口を持ってきたのでしょう。
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しょうしゃな玄関
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藤岡家のファサードを構成する柱間装置と内外の繋がりについて話してきましたが、建具ひとつにしても新鮮な発見と魅力のあることがおわかり頂けたと思います。
奈良の伝統的都市住宅に限らず、全国でも多くの文化財に指定された住宅や歴史的な建物が復原整備され公開されています。それぞれ時代や地域によって様々な建物に隠されたくらしや生活の工夫、そして職人の仕事などがあります。それらを観て当時のくらしに思いを馳せるのも楽しいことでしょう。
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