烏帽子岩と七森姫

前回に引き続き、磐座探訪の旅。大きいことは良いことだ。

作成
2011-08-25
更新
2011-08-25
執筆
任那伽耶
分類
,

この記事の話題の対象

石、石、石。様々な神を祀る石碑に囲まれた、巨大な烏帽子岩。

名称
稲蔵神社
場所
34.70800;135.71018
地図

信仰の対象というのは色々ありますが、定番といえば岩。それも大きくて形に特徴があるもの。日本各地にこうした神社は存在しますが、生駒市内なら[1]何といってもここ、稲蔵神社の烏帽子岩でしょう。

国道から続く長くゆるやかな坂道をずんずん上っていくと、いくつもの鳥居[2]。くぐると木陰に入ったこともあり、ひんやりとした空気が。小明の鎮守として知られるこの神社の中心に鎮座するのは、高さ6mの大岩。割と住宅地の一角のはずなのですが、そんな雰囲気は微塵もなく。神社自体がやや高台にあることもあって、荘厳な構図です[3]

由緒を見ると、物部氏の祖ともいわれる饒速日(ニギハヤヒ)命[4]ゆかりの神社で、「(饒速日)命とともに天降りになった生魂、大宮能御膳神の二柱の神がこの烏帽子石に宿られた」とのこと。たしかにこの大きさと形は何か宿ってそうなオーラ的なものを感じます。周囲もうっそうとした森になっており、さらに各地から勧請されたらしき多くの神仏の名が刻まれた石がずらりと並んでいます。良い意味で異空間状態。まとめて拝んでおくとお得感がありますね。

なお、この神社の敷地内には「七森姫小明龍王」と書かれた石碑があります。これは小明の七森の一つなのだそうで、本来は別の場所にあったのですが、諸事情によりここに遷座されたとのこと。七森の多くが開発などによって消滅してしまっている中、こうして残されているのを見るとほっと一安心です。

  1. 生駒市内に限定しないのであれば生駒市と交野市の境にある磐船神社がおそらく屈指でしょうか。 ^

  2. ちなみに、鳥居のうち一つは元々谷田の旧ジャスコ生駒店前のあたりにあったのだとか。現地には今もそれっぽい名残りがあります。 ^

  3. 余談ですが、この神社の紹介をしている人の写真の構図が割と同じようなのばかりだよなと思っていたら、全体像を綺麗に収めようと思うとこうならざるを得ないことに気づきました。実地は大事。 ^

  4. 生駒近辺の神社では多く見かける神様。磐船神社の祭神であり、南田原の「お松の宮」の由緒にも出てきます。稲蔵神社の北の山の中にはニギハヤヒの墓、と言われている塚もあったり。 ^

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