生駒の風景を探索するぶらり旅。今回は地元の古い信仰のかたちを覗いてみます。
たまには郷土の景色について触れてみるのも良い話題になるのではないか、と思ったので、昔から見てる風景を写真に収めてみました。
主要な道路から一筋ずれた道の脇にたたずむ小さなお堂。中にはたくさんの石仏が祀られていて、何やら厳かな雰囲気です。昔からこのあたりを通るたびに何かいわれのあるところなのかな、と少し気になっていたのですが、先日読んだ「生駒谷の七森信仰」という書籍にて偶然解決しました。
生駒には古くからモリ信仰なるものがあったらしく、小さな森や石造物などがある場所を信仰対象としていたのだそうです。山や巨石を祀るというのは大神神社や磐船神社にも見られるような古い自然崇拝の延長線にあるものでしょうし、いくつかのモリは村の境界線に近い場所にあることから、塞の神に近い性格があるのかもしれません。
ともあれ、このお堂もこうしたモリの一つで、前述書籍によれば「東垣内の森」という名称で紹介されていました。お花が供えられていたりと、昔から綺麗にお祀りされている記憶があります。土地に根付く信仰は開発や時代とともに忘れられつつありますが、こうした光景を見ていると、少しほっとしますね。(当方も開発が進んでから住みだしたクチですが……。)
ちなみにこのあたりを古くは石神と呼んだそうです。奈良女子大学古代学学術研究センター作成の小字データベースなどで見てみると、おお確かにそんな地名が。
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