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●モニュメント詳細
「my sky hole 地上への瞑想、室生村」について
 室生の森のなかで生まれた動物も鳥も昆虫たちも、生命あるものすべてが一緒に、森を母親代わりに育まれている。生きものたちは、母なる森のふところの地上の楽園で同じ空気を吸い、エキスを得て共存している。そして羽根を広げて上空を舞う鳥や、緑濃い大樹も同じ太陽の陽を浴びている‥‥。そんなことをイメージしながら瞑想が始まる。
 自分の生命をもう一度考えてみる。生命回帰のことを考えてみる。母親の胎内の記憶を探ってみる。つまり「my sky hole 地上への瞑想」とは、自己と出会い、宇宙の営みの中心に自分をおくことができる空間だ。そして地上への瞑想は、同時に何千年も地下に重なる祖先の大いなるものへの思いを喚起させ、生と死について考えさせてくれる空間であり、人間存在の深みを悟らせてくれる。


地下の瞑想空間
 この瞑想の空間へは、薄暗い円形の地下回廊を、天空から差し込む光を求めて静かに降りて行くと、地下の中心に入る。そこには供物をのせる祭式のテーブルがあり、天空からの光を反射している。その静寂な空間には、地球の鼓動が遠くから聞える。


井上 武吉(彫刻家)


村出身の世界的に有名な彫刻家。「My sky hole」をテーマに空間を彫刻し、スケールの大きいモニュメントを製作。東京新都庁やユーロトンネル開通 記念モニュメント等、世界的に活躍する。この道の駅建設中に急遽。この作品が遺作となる。
 地上のエントランスにあたる半円形広場の中心に、表素を限りなく磨いた球体彫刻がある。たえず周囲360°すべてを映し取り、球体自らの存在を消すことで風景に穴をあけてしまう。地球をまるごと映し、世界をのみこんでしまう穴だ。球体の前に立つと、見ている自分の姿が必ず中心に映り、その中に入ったら、そこは鏡に映したように心の中がいきいきと見えるような、無限大にして無限小の世界である。それが天をのぞく穴 my sky hole だ。ここでは、室生村を中心に世界を見る鏡となる。
「これ、何だろう?」
 円形広場から、地下への入り口の両サイドにある階段をのぼって行くと、光あふれる方形の石の座の広場があって、広場の中心には、座の陽を集光させて地下に光を注ぐテーブルがある。その周囲には5つの椅子が用意されている。また東側には2本の木の柱があって、太陽の道を明示してたっている。

方形の石の座の広場
 このモニュメントは以上のように「鏡面の球体彫刻がある円形広場」、「地下の瞑想空間」、「天柱と天空のテーブルのある方形の石の座の広場」に合わせて、「大樹のある階段広場」、「芝生の斜面 広場」、「常緑樹の並木」により構成している。
 大地をイメージした「my sky hole 地上への瞑想」は、天に最も近い山のモニュメントと一対となって、天と地を結ぶ構想が完結する。この構想は、山の上への導線を自然の恵み豊かな室生の森をくぐりぬ けていくことを目的にしていることから、「森の回廊計画」という。
 その森の回廊の出発点となる三本松・道の駅のモニュメントは、歴史街道上に位 置し、室生村の玄関口として、人を迎え入れるところとなる。瞑想空間の天空からの光は、森、山の磁気、川の流れ、天空の泉を保持する山の穴、生きものたち、そして人…と室生の自然を抽象的に象徴するものである。

大樹のある階段広場
芝生の斜面公園 モニュメント背面 常緑樹の並木
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