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     あなたがいれば… -第6話-
作者:鏡裏さん

真琴「お兄ちゃん、起きてよ〜」
直樹「……」
真琴「お兄ちゃ〜ん!」
直樹「……」
真琴「本当にこうしないと起きない気なのね…」
  真琴の顔が直樹に近づけられ、そして唇が重なる。
真琴「……お兄ちゃん…起きた?」
直樹「もちろん♪」
真琴「…今日は何の日か覚えてるの?」
直樹「う〜ん…何の日だっけ?」
真琴「もう!知らない!」

  しばらくすると直樹は支度を整えて出ていく。
直樹「じゃあ、ちょっと出かけてくるから」
真琴「え…ちょっと、お兄ちゃん…」

真琴(お兄ちゃん…私の誕生日忘れちゃったの?
   もしそうなら…私…
   悲しいよ…
   私はいつもお兄ちゃん事考えてるのに…
   もう私に飽きちゃったの?)

−数時間後−

直樹「ただいま〜っと…あれ?」
  真琴は背を向けて黙り込んでいた。
直樹「機嫌悪い?」
真琴「……」
直樹「これで機嫌直してよ」
  直樹は真琴の前に箱を置く。
真琴「…これ何?」
直樹「開けてみればわかるよ」
  真琴はあまり大きくないその箱を開けた。
真琴「お兄ちゃん…覚えててくれたの?」
直樹「お前の誕生日を忘れるはずないだろ。
   でも、ごめんな…本当は他にも買ってこようと思ってたんだけど、
   お前が何を欲しいかわからなくて…」
真琴「ううん、私うれしいよ…」
直樹「な、なにも泣かなくっていいだろ。
   こ、これ食おうぜ」
真琴「…うん♪」

真琴「あ…これって…」
直樹「ああ…『アネモネ』のだよ。
   よくわかるな」
真琴「毎週食べてたからね。
   わざわざあそこまで買いに行ってくれたんだ…」
直樹「うまいケーキなんてあそこ以外知らないからなぁ」

真琴「ねえ、お兄ちゃん…」
直樹「ん?」
真琴「ひとつ…お願いがあるんだけど…」
直樹「何?」
真琴「…ギュ〜ってして」
直樹「ギュ〜?」
真琴「そう…私をギュ〜って抱きしめて」
直樹「ああ、いいよ」

  直樹は立ち上がった真琴の背中に手をまわすとそのまま真琴を抱きしめる。
真琴「もっと強く…」
  直樹は抱きしめる腕に力を込めた。
真琴「ぁ……」
  真琴も直樹に抱きつく。
直樹「どう?」
真琴「気持ちいい…
   お兄ちゃんに抱きしめられると、背中がゾクゾクするの…
   すごく気持ちいいの…」
直樹「真琴…」
  真琴は直樹のほうに顔をむけて目を閉じる。
  直樹は唇を重ねると、真琴の口内に舌を滑り込ませた。
真琴「ぁ…む…」
  互いに舌を絡めあう。
  直樹はそのまま真琴の服を脱がし始めた。
真琴「お兄ちゃん…私のこと貰ってくれる?」
直樹「今日はお前の誕生日だぞ」
真琴「まじめに聞いて!」
直樹「俺の悪い癖だな…
   いいか?本当の気持ちは一回しか言わないからちゃんと聞けよ。
   俺はお前が求める限り、一生お前を愛し続ける」
真琴「お兄ちゃん…」
直樹「まったく…恥ずかしいセリフだ…」
真琴「…優しくしてね」
直樹「ああ…」

  ブラジャーが外され、形の良い膨らみが露わになる。
  直樹は膨らみに添って手を動かし、下から少し持ち上げた。
  そして、やわやわと揉み始める。
真琴「ぁぁ…」
  そうしながらも、耳を軽く噛み、唇を首筋に這わせた。
  直樹の唇が膨らみの先端に触れる。
  硬さを持ち始めているその突起を唇の先でそっと挟み込んだ。
  そのまま乳房の先を啄みながら、残された一枚を脱がす。
真琴「恥ずかしい…
   お兄ちゃんも…」
直樹「わかった」
  直樹も服をすべて脱いだ。
  
  直樹の指が秘められた場所に触れた。
  そこは不思議な柔らかさを持ち、微かな湿り気を帯びている。
  縦筋に沿って指を動かしてみた。
真琴「あっ……」
  指が包皮に包まれた突起に触れるたび、真琴は張り詰めた声をあげる。
  直樹は縦筋が充分に潤うまでそうし続けた。
真琴「……お兄ちゃん…私もう…
   立ってられない…」
  直樹はそんな真琴に軽くキスするとそっと寝かせる。
  そして、薄い色の花弁に舌を這わせた。
真琴「やっ…そんな…」
  ときどき身体が脈打つように震えた。
  やがて、真琴が切なげな吐息を漏らし始める。
  直樹は上体を起こした。

真琴「お兄ちゃん…」
直樹「ン?」
  真琴の手が直樹のモノに触れる。
真琴「これが今から私の中に…」   
直樹「ああ」
真琴「すごく熱い…」
直樹「じゃあ、いくよ」
  真琴は目を閉じて頷いた。

  直樹は先端を秘裂に当てて少し力を込める。
  真琴の顔が少しゆがんだ。
直樹「大丈夫?」
真琴「私は大丈夫だから…」
  直樹はもう一度してみる。
  最初は強い抵抗感があったが、何かが弾けるような感覚と
  ともに一気に中まで入った。
直樹「真琴」
  真琴の目から一粒の涙がこぼれる。
直樹「ごめん…痛い思いさせちゃって…」
真琴「ううん、違うの。
   これはうれし涙…
   私やっとお兄ちゃんと一つに…」
直樹「じゃあ、痛くないの?」
真琴「え…それは…
直樹「痛いなら涙を流したっていい…
   俺を叩いたっていい…
   抱きついたっていい…
   俺の前で意地を張らないでくれ…」
真琴「うん…
   でも、うれしいっていうのは本当の気持ち。
   さっきの涙は痛さ半分、うれしさ半分…」
直樹「真琴…」
真琴「もうだけ少しこのままで…」
直樹「ああ…」

  しばらくすると真琴は少し潤んだ目で直樹を見上げてきた。
直樹「動くよ」
  真琴が頷く。
  直樹はゆっくりと動き始めた。
  やがて、耐えているような真琴の声に少しずつ
  それとは種類の違うの声が混じり始める。
真琴「…ぁ……う…あっ…」
直樹「俺もう…」
真琴「私も…なんか…ああっ」
  二人の距離が0になった瞬間、真琴の中に精が放たれた。
  それと同時に真琴も悦びに身体を震わす。
  二人はそのままいつまでも抱き合っていた…


*エピローグ*
  真琴が高校を卒業するのを待って、俺達は引っ越した。
  俺達のことを誰も知らないところへ…
  俺達がここにいることを知っているのは進也と美樹だけだ。

  真琴は叔母の家であまり良い扱いを受けていなかったようだ。
  真琴が話したがらないのでよくはわからないが…
  だから俺は一緒に暮らすことにした。
  このことは真琴に言ってない。

  真琴は今大学へ通っている。
  そして、ここでは俺達は夫婦ということになっている。
  真琴はたまに人前でも俺を「お兄ちゃん」と呼んでヒヤヒヤさせる。
  
  二人の生活は苦労も多い。
  このまま二人で暮らしていいのかと不安になることもある。
  それでもたった一人の妹だから、大切な妹だから
  ずっと一緒にいようと思う。
  それが俺の望みであり、真琴の望みだから… 

END




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