檻中独呟

執筆
任那伽耶
分類
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空白の時の中に。

私は閉じ込められている。

血の気はとっくになくなっている。

多分、私はもうとっくの昔に死んでいる。

でも。私の意識はここに繋ぎとめられている。

ここは異界だから。

この檻が砕けない限り、私は外には出られない。

でも私はもっともっと大きな檻を作った。

あの女を逃がさないために。

檻を――この外に。

と。

死骸は呟いた。

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化石が見る夢

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