雨の日が続きます。今年の梅雨は、例年に比べて雨が多いように思います。自転車に乗れない日が続き、少しいらだちさえ感じます。
とある日曜日、しとしと降る雨の中、いつもなら自転車で走る道を、傘をさして久しぶりに歩いてみました。
すると、いつもと違う静かな風景がそこにありました。見るものすべてが、じっと身をひそめている感じです。
遠くの山々は、雨に煙ってかすんでいます。青々とした田んぼの稲は、雨を受けて、大きくなるチャンスをじっと待っているかのようです。
山に入ると、道の脇では、まだ小さなひまわりが、静かに雨に打たれています。いつもなら目を止めることなく走り過ごしてしまう栗の木には、小さくてかわいらしい実がなっていました。
でも、紫陽花だけは、この雨を喜んでいるようでした。
しかし、たまには雨の日のしっとりとした味わいもいいけど、やっぱり自転車で走りたい。
太陽よ、青空とともに早く顔をのぞかせておくれ。
(2000/2/25より)