ルネのきままなアトリエ
⇒ぼちぼち歩きリストに戻る
⇒山域別リスト

●台高山系
●2008年12月 7日(日) 晴れ
●夫婦で


▲檜塚奥峰からのヒキウス平
台高山脈明神岳から東に派生した尾根上の檜塚奥峰(1420m)。その山頂から南に、熊笹に覆われた緩やかな台地状の尾根が見下ろせる。ヒキウス平だ。

前日の土曜は真冬並みの寒波が押し寄せ、平地でもチラホラ雪が舞った。
加えて、翌日の天気予報は晴れ。

青空に純白の霧氷を期待して、明神平からヒキウス平へ尾根を辿った。


コース  広域地図     コースマップ   
 9:10 大又林道駐車地
 9:55〜10:10 明神滝下
10:50〜11:10 明神平
12:30〜13:30 ヒキウス平(昼食)
14:00〜14:05 檜塚奥峰
15:00 明神岩
16:25 大又林道駐車地



東吉野に入っても山の斜面には一片の雪もなかったけれど、大又の集落に入ると、正面に白銀に光る国見山が姿を現した。
ふふふ・・
今日は期待以上の霧氷に巡り会えそうです(^O^)v

林道駐車地には既に10数台の車。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「土鍋が・・・」

隣で出発の準備をしているグループの会話が耳に飛び込んできた。

え?土鍋?
思わず顔を上げると、
あれ!Yさん!!

昨年春、北部台高縦走をご一緒したとてもオバサンには見えない不思議なオバサンのYさんだった。

で、そのお隣には・・・Kさん・・・ですよね・・・!
今春観音峰にて遭遇。
その豪華ランチのおこぼれに預かったのでした。
どうやら、今日も土鍋を担ぎ上げ大宴会の様子。
どさくさに紛れて(なんの?)付いていきたい衝動を抑え、まずは出発!



●林道駐車地出発(9:10)●



林道終点

林道終点ぐらいからやっと路面に薄っすら雪。

かなりの寒さを覚悟して防寒対策をしてきた割には、今日は余り冷え込んでいないようで、谷の渡渉地点にも氷は張っていない。

が、薄っすら雪が踏み固められて結構ツルツル滑る!
明神滝の下でアイゼンを着けることに。
なんせ、へたれのオジオバなもんで、スリップは命取りですから・・(^〜^;)

●明神滝下 (9:55〜10:10)●



相次いで登ってこられたグループのお一人・・あれ?この方・・・

Pさんですよね!」
思わず声をかけてしまった。

怪訝な顔をされるPさん。

あ〜、この時ほど自分のHNを呪ったことはない(>_<;)
ルネです!・・なんて抜け抜けとまともな顔して言えません!・・
なんちゅう気恥ずかしいHNを付けてしまったんや〜・・!
・・とほほ・・

「え〜、おやじさんおかんさんと一緒に去年釈迦ヶ岳でお遭いした・・・(しどろもどろ)・・」

・・・・・・・

その間にも続々と次のグループが登ってくる。
今日の明神平、何だかすごい賑わいになりそうです(;´_`)







滝の上辺りから木々に白いものが見え始めた。
キケンの谷を越え九十九折れの道になると、幹から枝先までびっしりと霧氷に覆われた木々。



梢の間から垣間見える国見山の斜面も眩しい!




真っ青な空だ・・



明神平手前の西斜面は、
下から吹き上げる強風のせいか、いつもながら見事なエビの尻尾が出来ていた。

西に目をやると・・彼方に金剛・葛城。



白く凍てついた氷の花咲く斜面を見下ろす




霧氷のトンネルを抜け、明神平到着


●明神平 東屋 (10:50〜11:10)●

駐車地から1時間半。辿り着いた明神平は意外にも静まり返っていた。
三脚にカメラを構えた男性が一人。
聞くと、朝一番に高見山に登ってから、こちらに回ってこられたとか。



あしび山荘


東屋にて小休止。
その間に先ほどのPさんたちも到着され、一気に賑やかに。





賑わう東屋を後に、三ツ塚への斜面を登る。
白銀に輝く水無山の斜面が、登るほどにせりあがってくる。

いつも明神岳のピークを避けて北斜面の林の中をトラバースするのだけれど、今日はPさんのアドバイスもあって、かなり手前から左斜面に。

余り北に寄り過ぎると谷の源頭部まで下ってしまうので、要注意だ。

北斜面はひっそりと静まり返っていた。




雪面に小動物の足跡が点々と続いている。




このまま氷の世界に入り込んでしまいそうな・・・


左手林の中に露岩が見えてきた。
回り込んでちょっと偵察。
露岩の左は傾斜もきつくなっているようだった。


林に入って15分ほどで明神岳からの縦走路に出た。
ここからだだっ広い稜線を緩やかにアップダウンを繰り返しながら進むことになる。




どこまでも続く霧氷のトンネル


ヒキウス平へは檜塚奥峰の手前、P1394から右の枝尾根に。

10分も緩やかに下ると、右に展望が開ける。



大峰の展望地・・・山上ヶ岳から釈迦ヶ岳付近まですっきりと見渡せる

中央手前は白鬚岳


大峰の右には明神岳から南に連なる台高の稜線。


クリックで大



しばし大展望に見とれていると、ヒキウス平から戻ってくる二人の登山者。
顔を見て、
えーー!!
思わず叫んでしまった。

関西登山界の超有名人、EさんNさんだった。
今年1月に明神平でばったりお遭いし、6月にも観音峰でお目にかかっている。
言葉もなく立ち尽くすルネオバだったが・・・しばし立ち話をさせていただく。

今日はいったい、なんちゅう日やねん・・・(><)

大きな山の会にでも入っているのならば、こんな遭遇はそう珍しいことではないのだろう。
が、5年前に一人で山歩きを再開した時に、こんな日がやってくるとは誰が想像しただろう・・。

は〜、山の世界は狭い。悪いことはできません・・・って、せえへん!!っちゅうの(^〜^;)









そして、まもなくヒキウス平。

●ヒキウス平 (12:30〜13:30)●




総支配人が真っ白なタキシードで出迎えて下さった

ルネ様、ヒキウス平へようこそ!
VIP席をご用意致しております。




このヒキウス平、一部の登山者の間で(?)檜塚劇場などと呼ばれているらしい。
この広大な笹原の台地が劇場の観客席で、正面の檜塚奥峰がその舞台ということなのだ。

そして、山友の落王さんがこの木を劇場の総支配人と呼んでいる。
ヒキウス平の入口で、「ウェルカム!」と登山者を迎えてくれる・・ように見えるらしい。
うまいこと言うなぁ・・見れば見るほどそう見えてくるから不思議・・・(⌒〜⌒;)






正面に檜塚奥峰

斜面の木々がまるで満開の桜!



クリックで大


VIP席で熱々のキムチ鍋うどんの昼食。
目の前に繰り広げられる大パノラマ。

奥峰とココとの間の枝尾根の突端にある岩頭付近で数人の人影。
Pさんのグループのようだ。
奥峰の斜面にも人影が見える。
呼び交わす声がすぐ側に聞こえる。
本日はオールキャスト?( ̄〜 ̄;)


・・・・・・・・・・・・・



いつまでも眺めていたいのは山々ですが
・・そろそろ終演の時間です。







P1394まで戻り、一足先に戻るという相方と別れ一人奥峰へと先を急ぐ。

ちなみに、か弱い(?)奥さんをこんな人気の無い冬山に独り残し先に下山するなんて、なんちゅう冷たいダンナや・・・と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、我が家ではごくフツーのことですので、何ら問題はありません( ̄〜 ̄;)



高見山の霧氷はもう融けています

奥峰への斜面を駆け上がる・・


もう誰もいないと思ったピーク手前で二人の男性にすれ違う。
分岐から何と、10分で檜塚奥峰山頂。




●檜塚奥峰  1420m  (14:00〜14:05)●

山頂をスルーして、右の肩に。




眼下に広がる眺めに・・・言葉を失う・・


あそこはやっぱり、桃源郷・・です


ヒキウス平の向こうには
長々と連なる台高の稜線の彼方に大台・・・そして右に大峰




檜塚から伊勢方面


右:迷岳



明神岩手前で相方が待ってくれていた。
今日は明神平をショートカットで下山します。

●明神岩 (15:00)●


夕暮れの気配が漂い始めた前山斜面


下山途中のーで大休止。膝を休ませる。






中央:伊勢辻山 右:赤ゾレ山



薊岳


ツルツル滑る林道に神経を使いながら車に戻ってきたのは既に4時半。
谷には夕闇が忍び寄っていた。

●大又林道駐車地 (16:25)●




今季初めての霧氷。
素晴らしい一日だった・・・。



おまけ・・photo story




⇒ぼちぼち歩きリストに戻る

⇒山域別リスト