ルネのきままなアトリエ
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奈良県・標高1249m
 2005年4月24日(日) 曇り
 夫と


半年振りの山である。

もう山を歩くことはないかもしれないと、諦めかけていた。山友達のホームページの登山記録を読んでは、ため息をついていた。
山なんか歩かなくても、もっと楽しいことがある、と、思おうとした。
でも・・・。

娘が会社から「高見の郷」なる招待状を貰って帰ってきた。
今春開園したらしい。高見トンネルの近く。「麓から山頂近くまで5000本の枝垂桜」とパンフレットにある。

・・・夫を山に誘うチャンスかもしれない・・・。
夫に声を掛けてみた。
「枝垂桜見に行くついでに、ちょっと高見山に登ってみいひん?」
返事がない。
「上まで無理やったら、上のベンチまででもええし・・・。」
「・・・膝が、な・・・。」と夫。
夫も若い頃にスポーツで膝を痛め、最近筋肉の衰えと共に調子が良くない。

数年前までは、家族で結構山を歩いた。毎年、夏の信州詣では欠かしたことがなかった。しかし、子供の成長と共に家族で出かけることは次第になくなっていた。
もともと山に関心があるわけでもなく、家族サービスのつもりで多少無理していた夫はそれ以来山から遠ざかっていた。

昨年、私の中で眠っていた山への想いがふつふつと湧き上がり、かなり勝手気ままに山を歩いたが、夫にとっては面白くなかっただろうと思う。
それに気がついてからは、もう少し夫婦の時間を大切にしようと思った。

山はしばらくお預け、次にもし歩くときがくれば夫も一緒にと決めた。(なかなか健気な決心だ。夫が聞いたら感激のあまり、涙を流すかもしれない。やはり私は出来た妻だ。ただ、反省が長続きしないことが難点だけど・・・)

懸命な誘い出しが功を奏し、重い腰を上げてくれることになった。
いざ、高見へ!


コース
 8:40 大峠
 9:07〜 9:10 ベンチ
 9:45〜10:45 高見山頂
12:02 小峠
旧伊勢街道経由
12:30 大峠



大宇陀から菟田野町を抜け、東吉野めざす。
大宇陀までは2週間前にも通った道。今春は桜の名木三昧で、大宇陀の又兵衛桜にも二度足を運んだ。

新木津トンネルを抜けしばらく走ると前方に高見山が秀麗な姿を見せてくれる。天気もいいし、緑もきれいだ。

杉谷の高見山登山口を過ぎ、高見大峠への道に入る。
木々がちょうど芽吹き始めている。

大峠には2台車が止まっていた。
準備をして出発。
鳥居をくぐり階段を上るとすぐに、小峠へと続く旧伊勢街道の分岐。

斜面をジグザグに登っていく。
生まれたばかりの葉っぱがぼーっと霞んでいる。木々がレースのベールでもまとっているように見える。

大峠への道

大峠の登山口(帰り撮影)

芽吹きだした木々

30分足らずで展望台のベンチに到着。休憩。
高見山頂がすぐそこに見える。
振り返れば台高山脈がずっと向こうに連なっている。

雲ヶ瀬山西斜面の芽吹きの色が美しい。



雲ガ瀬山斜面の芽吹き

山頂はすぐそこに

再び山道を辿る。
この辺りから上は、木々の蕾はまだ固い。
ジグザグにどんどん登っていく。30分ほどで山頂の高角神社の祠の裏に出た。
人影はない。
素晴らしい眺め。曽爾から三峰山方面の写真を撮っているとご夫婦が一組、避難小屋の方からやってこられた。




山頂より北西から西を見る 

西から南西を見る 中央:三峰山


祠の横から避難小屋に行って見る。先ほどのご夫婦も戻って来られる。
避難小屋屋上の望遠鏡で大峰方面を見る。
谷筋や日陰に白い雪が残っているのがはっきり見える。大峰はまだ冬なのだ。
そのうち大峰まで足を延ばすことが出来るだろうか?


高角神社祠

薊岳と大峰をバックに

小腹が空いたので途中のコンビニで買ってきたアンパンを食べる。
さすがに小一時間もいると、肌寒くなってくる。
コンロを出すのも面倒なので、昼食は大峠まで戻ってからということにして、下山することに。



台高の山々 右端:大峰山脈 鋸歯状の大普賢岳が見える


大峠からピストン、の約束で登ってきたが、膝の調子も悪くない。夫の機嫌も悪くない。
で、ものは試しと小峠を回って下りることを提案。難なくOKしてくれ、いざ、下山。

自然林の稜線を下りていく。霧氷の頃は素晴らしい眺めの道。昨年一月に「はいきんぐ・おきらく」のfloraさんと登ったことを思い出す。木々の幹は凍てつき、細い枝の一本一本に真っ白な霧氷が張り付いていた。息を呑むような眺めだった。






稜線を下りていく

北斜面を振り返る
15分ほどで笛吹き岩に着いた。
左に5メートルほどそれた所にある。

高見山の開祖聖人が岩頭で笛を吹くと、谷から雌雄の大蛇が駆け上がってきて聞き入ったという伝説があるらしい。

そんな伝説が残るのも、なるほどと頷ける。南への展望が素晴らしい。
雲ヶ瀬山から国見山への稜線がすぐ下に見える。


笛吹き岩から眺める

さて、どんどん下る。続いて揺ぎ岩。藤原鎌足公と三度唱えると揺れだしたという言い伝え。そして神武天皇が大和を眺めたと言う国見岩など、次から次に伝説が残る岩が出てくる。

この辺りの登山道、踏み固められて地面がカチコチになっているように思うのだけど・・・。
冬の間、何千という登山者が霧氷を求めて登ってきたせい?

地面が、地面の下の生き物が悲鳴を上げているように思えるのは、気のせいか。
もう少し経てば、この固い土を持ち上げ、草の芽が顔を覗かせるのだろうか。

踏み固められた地面 

平野への分岐を過ぎ、植林帯の中を小峠へ下る。かなり急な下りだ。ちょっと膝も疲れ気味。夫は「こんな所、絶対に登りたくない!」とぼやいている。

どういうわけか、小峠まで誰にも出会わなかった。
小峠から旧伊勢街道を大峠までだらだら歩く。
なまくらな膝には、この30分が意外に辛かった。

夫、次回も一緒に山歩きをしてくれるかな?



やっと大峠 車が増えていた

大峠より山頂を仰ぐ

お昼ご飯の準備中


「高見の郷」より仰ぎ見る高見山

さて、「高見の郷」ですが、20年後にはさぞかし見ごたえのある景色が広がるだろうと思います。
(20年、管理が大変だとは思いますが・・・)

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