あらかた葉っぱを落とした木々の間から倶留尊山を見ながら鞍部まで下る。
そして上り返し。
途中2、3箇所、東斜面の絶壁が見下ろせるところがある。
足元から地面がスパッと切れ落ちて、山麓の木立が真下に見下ろせる。
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真下に広がる木立 |
岩をつかんでぐんぐん上るところが3箇所ほどあり、高度を稼いでいく。
二本ボソが下に見えるようになると、程なく山頂である。
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二本ボソが下に見える |
お尻写さんといて〜!! どんどん高度を稼いでいく |
登山口を出発してから、何と2時間!
やっと山頂に到着。
山頂には先着の男性が二人だけ。それぞれ単独行のようである。
年配の男性が、記念撮影のシャッターを押してくださるというのでお願いする。
山頂は数年前までは木が茂ってほとんど視界が利かなかったが、今は伐採されてかなり景色が見えるようになった。
特に南側が開けている。今しがた越えてきた二本ボソの後ろに古光山、そのはるか彼方に高見山の秀麗な姿が見える。
東側も尼ガ岳から大洞山、伊勢の山々が延々と連なっている。
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南を望む 古光山の後ろに高見山 |
お昼はそれぞれが用意したお弁当。
厚あげちゃんは料理が得意。今日はカレーピラフ弁当。私は、豪華幕の内弁当である。(残り物を詰めただけ)それと、インスタント味噌汁。あったかい汁気は体を芯から暖めてくれる。
食後にはコーヒーを入れる。
それにしても何ということだろう。
既に11月だというのにこの暖かさ。長袖のTシャツ一枚だけで丁度いいなんて。
暖かな日差しが照り、眠気を誘うような陽気。
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記念撮影 |
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カレーピラフと幕の内弁当 |
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コーヒーで乾杯! |
山頂でも四方山話に花が咲き、気がつくと一時間が経過していた。
既に2時半になろうとしている。さあ、戻ろう。
亀山峠までは同じ道を戻る。
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颯爽と下る |
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高いところも、もう平気! |
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太陽が西に傾き、倶留尊山の東斜面が深い陰影を刻んでいる。
上りに見た山とはまた違う景色。
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二本ボソより倶留尊山を振り返る |
軽快に飛ばし、曽爾高原を見下ろす稜線に出る。
すり鉢状の高原が午後の光の中、銀色に輝いている。うっとりとするような眺めである。
何度も立ち止まりながら、この景色をまぶたに、焼き付ける。
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曽爾高原を見下ろす 中央:古光山 その右肩遠く:高見山 |
亀山峠からはススキの中の道を曽爾高原に下りていく。
振り返ると、峠の上の真っ青な空に白い月が浮かんでいた。
既に3時半になろうとしているが、この時間でも下からはひっきりなしに人が上ってくる。 |
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お亀池を見下ろして |
亀山峠からの下り |
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銀色に光る高原 |
高原の広場近くの台地にも、ベンチのある広場にも、カメラを抱えたたくさんの人が集まっている。駐車場の方からもまだ人が上ってくる。
お亀池南側の売店を過ぎ駐車場手前、真っ赤に色づいたモミジが目に飛び込んでくる。感動の一日を締めくくるにふさわしいフィナーレだ。ここでまたしても撮影タイム。
下からはまだ続々と車が上ってきている。
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ススキの海に浮かぶ住塚山・国見山 |
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駐車地の長尾峠に戻ってきた時には、既に4時を回っていた。大急ぎで帰らないと夕食の支度が間に合わない。
楽しみにしていた「お亀の湯」に入る時間はなくなってしまったけれど、素晴らしい一日だった。
翌日、彼女からメールが届いた。
「昨日はありがとう!楽しかったですね〜
感動の連続でした。(中略)
何だか病みつきになりそう・・・」
ぜーぜー息を切らしながら彼女の後をついていく日も、そう遠くはなさそうである。
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