ルネのきままなアトリエ
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MIUNEYAMA
    
奈良県・三重県:標高1235m
 2005年10月9日(日) 曇り  夫と

八丁平を行く
▲八丁平を行く

ついつい寝坊してしまい、山に行こうか家でのんびりするか迷っているうちに昼近くになってしまった。
初秋の日差しがふりそそいでいる。
やはり山に行きたい。
紅葉にはちょっと早いけれど、三峰山を新道峠から歩いてみよう。
林道の終点まで上れば、峠まではそんなに時間はかからないだろう。今からでも十分歩けるコースだ。

というわけで新道峠への林道終点に着いたのは12時半を回っていた。
新道峠からの道は、想像通りの気持ちの良い道だった。

コース
12:17 新道林道終点(駐車地)
13:00 新道峠
13:54 三畝峠
14:07〜14:13 三峰山山頂
14:17〜14:58 八丁平(昼食)
15:38 新道峠
16:14 林道終点



榛原辺りから出てきた雲は、御杖村に入った頃には空いっぱいに広がっていた。
御杖の青少年旅行村からの林道では一台の車にも出会わなかった。
新道峠への林道終点には4、5台駐車できるスペースがある。先行の車が一台止まっている。三峰へ3400メートルの標識が立っている。

そそくさと用意をし出発。
人工林の中を階段が続く。先週の観音峰で結構距離を歩いているので、それほどしんどくない。快調に登っていく。
道は自然林に変わり、どんぐりがたくさん落ちている。どんぐりというのはブナ科コナラ属の実の総称で、狭義にはクヌギの実を指す、ということを公園に勤めて初めて知った。落ちているのは主にクヌギの実。
どういうわけか沢ガニが何匹も足元を横切る。

林道終点 どんぐり、沢ガニを見つけながら登る

道は支尾根の北斜面を巻きながら登っていく。途中木の途切れたところから、北に展望が開け、古光山から倶留尊山、尼ガ岳、大洞山が見渡せる。

中央:倶留尊山 すぐ左:二本ボソ 左:後古光山 その左:古光山

歩き始めて30分ほどで鹿よけのネットをくぐる。
そこから、水のちょろちょろ流れる小さな沢沿いに登る。3、4分で沢の源流に着く。斜面に塩ビのパイプが突き刺してありそこから水が流れ出している。



右に直角に折れ、沢を離れる。5分も歩かないうちに雑木林に囲まれ広々とした新道峠に出た。
右手20メートルほどのところに石仏があり、そのまま稜線を西に辿ると高見山。南に下りれば飯高町月出の里である。
三峰山にはいつも北側からしか登ったことがないが、一度南側の福本や月出の里から登ってみたいと思っている。
新道峠

峠からは雑木林の中ゆるやかな稜線を歩く。
ヒメシャラの大木や、ツツジ類、カエデ類が目に付く。株立ちの馬酔木の大木もたくさんある。芽吹きの頃や紅葉の時期は素晴らしいプロムナードとなることだろう。

三畝峠まで三つほどのコブを越えていく。三つ目のコブが登り尾峰。

なだらかな稜線を歩く

登り尾峰の登りはまるで神社の参道のような感じ。走り根の階段状になったゆるやかな道が一直線に続く。
ちなみに、この「走り根」という言葉、最近知った言葉である。俳句をしている人から教わった。何とも響きがいい。
手前にトリカブトが数株咲いていた。
登り尾峰への道

いったん下ってまたゆるやかに登り返すと三畝峠に出た。新道峠とは対照的。狭く、休憩する場所もない。ここで登り尾からの道と一緒になる。


馬酔木の大木 トリカブト 登り尾峰

そのまま真っ直ぐすすみ、八丁平への道を見送り左の稜線の道をとると、三峰山はすぐ。山頂手前の木々が途切れたところは北への展望が開けている。
霧氷のときここからの眺めは素晴らしかった。

三峰山山頂まではもうすぐ。
山頂はシロヤシオの林に囲まれたなだらかな広場になっている。ご夫婦が一組休憩していた。
山頂からは北側の一部だけ展望が開け、倶留尊山や古光山など室生の山々が望める。
記念撮影をし、八丁平へと進む。


山頂手前:木の間隠れに室生の山並み

南方面の眺め 三峰山山頂  八丁平へ


5分も歩かないうちに広々とした八丁平へ出る。ススキとササの広い台地である。ススキの穂が風になびき、南に迷岳をはじめ三重の山々が連なっているのが見渡せる。

八丁平:中央は迷岳?

山々を眺めながらお昼ごはんにする。
慌てて出かけてきたので途中で買ったカップ豚汁とおにぎり。食後にはコーヒーも入れる。体が温まる。

正面に見える一番高い山が迷岳だと思うのだが。ずっと登ってみたいと思っている山。
二年前に山歩きを再開して最初に高見山に登ったとき知り合った方から初めてその名を聞いた。以来、憧れの山となった。
名前からして神秘的である。
山頂付近のブナ林が素晴らしい、と聞いた。

スメールからの登りは、この膝ではちょっと手に負えないだろう。登りはともかく、下りが。
山と渓谷社刊の「マイカー登山―名阪道」では南側のヤチ山林道からの道が紹介されているが未舗装の道のようで、二の足を踏んでいる。それに、登山口までのアクセスが長すぎる。

遠く迷岳を望みながら、夫にいつか登ろう、と持ちかけてみる。
あっさりと「(一人で)行ってきて」と言われてしまった。けれど望みは捨てない。

40分あまりいたが、誰もやってこなかった。
風が冷たくなってくる。そろそろ下山することにするか。

迷岳をバックに 八丁平から三峰山 いつまでも食べている

八丁平を行く
振り返る三畝峠に向かって八丁平を行く
八丁平よりの高見山
八丁平よりの高見山


八丁平のはずれに高見山が見えるところがある。
恥ずかしながらここから高見山を見たのは初めてである。いつも下ばかり見て歩いているから見落としてしまうのだろうか。
思った以上にすくっと端麗な姿だった。

三畝峠手前からは登りと同じ道を引き返す。
車のところに戻ってきた時には4時を過ぎ、林の中は薄暗くなりかけていた。



新道峠の石仏

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