今回は母さんの回想ですので小雪さんは登場しません。
おもらしを始めて私も小雪もそれぞれにつらい思いをいていた頃、お友達のまりちゃん(柴犬でこの時5歳)の具合が悪くなり、病院へ連れて行った事がありました。(その頃には私も運転免許を取っていたので私の車でまりちゃんを病院へ連れて行きました。)
その少し前の地方紙に近所に新しく開いた動物病院の事が載っていて、野良犬の親子が交通事故にあっていたのを近所の方が見つけてその動物病院に連れていったらとても親切に診てくれて、野良犬だからと診察料も要らないとおっしゃったという事が載っていました。
とてもいいお話だったし、家からも近いという事で、まりちゃんをこの先生に診てもらおうという事になったのです。
その時に小雪のオシッコの事を話したら「それはおかしいですからオシッコを持ってすぐ来て下さい」っていわれ、私はすぐに小雪のオシッコを持って病院に行きました。
オシッコの検査結果が良くなかったので詳しく調べるために血液検査もしてもらいました。
結果は……、慢性腎炎!!
この病気は治る可能性はなく、ただ悪くなるのを遅らせる事しか出来ないそうです。
たぶんあまり長生きは出来ないでしょうといわれました。
いきなり頭をガーンっと殴られたような衝撃でした。
小雪は今まで病気らしい病気もせず(皮膚炎はそれまでにもありましたが)とても育てやすい仔だったのです。
ただ、少し痩せているとは前の先生にも言われていたし、実際頭ばかり大きくなんとなく体は細いようにも思ってはいたのですが。
それでもまさかそんな不治の病になっているとは思ってもいませんでした。
慢性腎炎ということは当然急性の時期があったはずで、「おかしいと思った時なんでもっと早く検査してもらわなかったんだろう」と本当に後悔しました。
私達には子供がいません。ですから小雪は本当に子供のような存在でした。
よりによって、なぜ?なぜうちの小雪が?という思いでいっぱいでした。
一緒に行ったまりちゃんのお母さんもいたく同情して下さって2人で家の庭で泣いた事を昨日のように思い出します。
でも、いつまでも泣いていても仕方がありません。
大袈裟ですがその時決心したのです。
もし他の子の半分しか生きられないなら倍幸せにしてやろう!と。
もしかしたらこの時から私達は本当に家族になったのかもしれません。
小雪を幸せにしてやりたいという思いは、いつしか心から小雪のことをいとおしいという思いに変わっていきましたから……。
とりあえず、食事療法で様子を見て「半年に1度は必ず血液検査をして下さい。」と言われました。
そして今現在も食事療法は続いています。
きちっとした食事管理は驚くべき成果を上げて13歳(99年9月現在)の今も小雪は何とか元気に暮らしています。
最初にきちんと病気の説明をして下さり楽観は許されないと言って下さった獣医さんにとても感謝しています。
厳しい事を言われなかったらここまでは出来なかったかもしれませんから……。
おねしょに関しては長い間腎臓が悪いからだろうと勝手に思い込んでいたのですが、ある時ホームページで避妊手術の時の処置が悪いとこういう風になる事もあるということを知りました。
今となっては小雪の場合にこれが当てはまるかどうかもわかりませんし、当時の先生もとても良くして下さったのでそのことをどうこう言うつもりはありません。
ただ、もしそうであるなら獣医さんを選らんだのは私であり小雪に対してそのことでも私には責任があると思っています。
そしてもう一つ、おもらしをした事で小雪をきつくしかった事(小雪が自分の意志で粗相をしてしまったと思い込み2度程きつくたたいた事があります)を本当に後悔しています。
この事は後でとんでもない形で私に帰って来ました。(詳しくは「最後に!」の章を見てね!)
今も小雪は何もなかったように私を慕ってくれています。しかし今でも何かの拍子に急に私が手を挙げると一瞬目をつぶります。(たぶん恐怖心から……。)
それを見る度「取り返しのつかない事をしてしまった」という思いが心をよぎります。
この時期は小雪にとっては病気より、訳も分からず(小雪におもらしをしている自覚はなかったと思うので)私に怒られる事の方がつらかったのではないかと思います。
この一件は私と小雪の間に微妙な溝を作り、そして小雪の心に消えない傷を作ってしまったのではないかと思っています。そして、たぶん私の心にも……。
(ちょっと暗い話になってしまいました。ゴメンナサイ!)