ちろの用語解説のページ(別名うらばなとも言う)


血液疾患の治療方法は日々進歩しています。
ここに書かれた情報が全て最新の正しいものとは限りません。ご了承ください。
尚、マークのある文字色茶色は、ちろの個人的コメントです。ちろは患者で、もちろん医療には素人ですのでそれもご承知の上でお読みくださいね・・・。

 それでは知りたい!読みたい!項目をクリックしてください。↓

MDSとは? MDSの最近の治療 ドナーリンパ球輸注 DLIのデータ 治療の理由 血小板とは?
MDSの経過 MDS診断の問題点 医者にかかる10か条 WT1とは? 白血球とは? IVHとは?
GVHDとは? 無菌室とは? キメリズム解析とは? IL2とは? 前処置とは? ケモとは?
ファンギゾン ヘモグロビンとは? 寛解とは? GVHDのステージ



MDS(骨髄異形成症候群)とは・・・・?
(再生つばさの会会報’99.7.1より金沢大学血液内科 中尾真二教授の書かれたものを掲載しています。)  

 骨髄異形成症候群myelodysplastic syndrome,以下MDS)は、その名の示すとおり骨髄細胞の異形成(形態の異常)と、末梢血の細胞の減少を特徴とする一つの症候群です。血球の減少を指摘された患者さんの中に、骨髄を調べると、白血病ほどではないものの骨髄細胞に異形成を認める例のあることから、前白血病状態ととらえられていました。これを正確に定義するために、先進国の血液内科医が集まり、1982年にMDSという名称が与えられました。

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MDSの経過

 MDSは、「芽球」という幼弱な細胞の占める割合によって※表1に示す5つの病型に分けられます。このうちRAEB in transformationの症状は白血病(芽球が30%以上)とほとんど変わりはありません。その他の4つの病型は、白血病とは異なり、病気は慢性に移行します。RARS,RAEBでは、数年で白血病に移行する例がかなりありますが、RAでは逆に白血病に移行する例はごく少数です。
 RAや、RAEBの患者さんにおいて、生命予後を規定しているのは、主として出血や感染などの血球減少による合併症です。
 したがってMDSの患者さんのかなりの例は、再生不良性貧血と同じ経過をたどるということができます。
 最近では、骨髄中の芽球のパーセント、染色体異常、血球減少の有無の3つの因子によって、MDS全体を低リスク、中間ー1、中間ー2、高リスクの4グループに分かれることにより、それぞれのグループの予後を推測できるようになりました。
 この国際予後判定基準によれば、低リスクの患者さんの、生存期間の中央値は5.7年とされています。


※表1 骨髄異形成症候群のFAB分類

病型名 骨髄
refactory anemia(RA)
原発性後天性不応貧血
骨髄中の芽球<5%
RA with ringed sideroblants(RARS)
環状鉄芽球を伴う不応性貧血
ringed sideroblasts 15%以上
RA with excess of blasts(RAEB)
白血病と言ってもよい芽球が増えている不応性貧血
赤芽球<50%の時、有核細胞の5−20%
赤芽球 50%以上の時、赤芽球以外の細胞の5−20%
RAB in transformation (RAEB-T)
MDSから白血病への移行期と考えられている
赤芽球<50%の時、有核細胞の20−30%
赤芽球 50%以上の時、赤芽球以外の細胞の20−30%
Auer小体の存在
chronic myelomonocytic leukemia(CMMOL)
慢性骨髄単球性白血病
末梢血の単球>1000/μl
骨髄中の芽球 5−30%

(再生つばさの会会報99.7.1)より


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MDSの最近の治療

MDSは、造血幹細胞という「血球の種」の病気と考えられています。このため、根治的に治すためには骨髄移植を行うしか方法はありません。しかし一般には高齢の患者さんが多いため、低リスクの患者さんには、再生不良性貧血と同様に蛋白同化ホルモン、副腎皮質ステロイドや、分化誘導のためのビタミン療法などが試みられ、一方高リスクの患者さんに対しては、使用量の抗がん剤か、白血病に準じた強い化学療法が行われます。しかし、いずれも有効性が低く、確実な治療とは言えません。
 最近になって、RAやRAEBの患者さんでは、再生不良性貧血と同様に免疫抑制療法が約60%に奏効する(輸血が不要になる)ことが分かってきました。
 したがって、従来は「種の異常」と考えられていたMDSでもその一部では、再生不良性貧血と同様に免疫学的な造血抑制機序が血球減少を招いていると想像されています。
 この点からみても、低リスクのMDSの本質は再生不良性貧血とほとんど変わらないということができます。


(再生つばさの会会報99.7.1)より


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MDS診断の問題点

 MDSの診断は、RAEBや、RAEBinTなどの進行した病型では容易ですが、芽球の少ないRAでは再生不良性貧血との異同がしばしば問題になります。
 一般的には、再生不良性貧血は、骨髄細胞がほとんど消失する病気というようにとらえられがちですが、再生不良性貧血でも重症度の低い例では、場所によって骨髄細胞がたくさん残っているうえ、赤血球系の若い細胞に異型成をしばしば認めます。
 このため、一般医家には、再生不良性貧血をMDSと誤って診断してしまう傾向がかなりみられます。
 また、染色体異常がMDSの特徴のひとつでもあるため、再生不良性貧血様病態で形態異常がない場合でも、染色体異常の存在からMDSと診断されることもあるようです。
 しかし、染色体異常が存在しても一部の予後不良のものを除けば、病態は普通の再生不良性貧血と同じであり、免疫抑制療法に対する反応性も変わり無いことが最近明らかになりました。

(再生つばさの会会報99.7.1)より

国立がんセンターのMDSの解説

白血病電子教科書のMDSのページへ

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ドナーリンパ球輸注(Donor Leukocyte Transfusion )

 DLI またはDLTとよく略されて呼ばれる。
同種骨髄移植後の再発例に対し、ドナーのリンパ球を輸注し再発を治療しようとする同種免疫療法。
「白血病と言われたら」より

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移植後再発AML・ALL・MDSに対するDLTのGVL効果
(日本のデータの詳細)医学のあゆみvol.180,no.13,1997.3.29より抜粋


病名 例数 寛解数(寛解導入率) 再再発(再発率) 無病生存
CML慢 4(100%)
CML加・急 10 2(20%)
AML 17 5(29%)
ALL 21 6(29%)
MDS 4(80%)




このデータを主治医M先生に見せたときの彼のおことば・・・。
M 「おっ80%やんか!ええやん!」(あ・かるく)
C 「先生よくみてください。全員再再発されてるんです」
M 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」(1分ぐらい無言でデータを見つめたまま静止)

ほんとの話ですよー。みなさん・・。
医者があなたよりも治療方法や医学情報について、良く知っているとは限らないんです。
そしてあなたのことを他の誰よりも考えてはくれていません。
大勢いる患者の中のひとり・・・・でしかないのですから。
まるで自分の娘や息子、あるいは親のように思って治療にあたってくださる先生は
まれにはおられますが、ほんっとにまれ!!
先生もいそがしいんです。
お家に帰れば夫であり妻でありパパであり、その他いろいろあるんでしょう。
だから・・・・・自分の体は自分で守りましょう。
先生ばかりを頼りにして任せっぱなしにするのはまちがいです。
しっかり勉強して情報を集め、セカンドオピニオンを受けましょう。
そしてあなたにとって最善の治療を自分で選びましょう。
あなたの主治医がそれに協力してくれないのであれば、そんな方とはとっとと縁を切りましょう。
でも先生との人間関係はとても大切です。
こちらもご覧くださいね。
 


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末梢血幹細胞移植を選んだ方が良いと思った理由

ルークトークで、金沢大学の中尾先生から3つの理由をあげていただき、この移植がいい、との紹介を受けました。レスをまとめたものを記載しています。
(leuk−talk182より一部抜粋)

理由1.今回の再発が、再発に加えてドナー細胞の拒絶の可能性がある。移植前にあった悪い細胞が再出現する状態が再発である。急性白血病の場合、再発した時点では、ほとんどの場合「免疫系(Tリンパ球)」や「正常な造血系」はドナーのものが維持されているが、化学療法によって寛解が得られれば、もとのドナーの血液状態に戻る。
  一方、骨髄異形成症候群の再発で移植から時間がかなり経過した私の場合では、悪い細胞の増加に加えて、「免疫系」までもがホスト(私自身)のものに変わっていることがある。これは単純な再発ではなく、拒絶も加わっているということになる。このような場合には、初回の移植以上に強力な移植前処置を行わないと、骨髄移植をしてもドナーの方の造血幹細胞が生着しない。しかし、末梢血幹細胞移植の場合には、大量の幹細胞に加えてドナーのTリンパ球が大量に輸注されるので、化学療法だけの比較的弱い移植前処置であっても移植を成功させることができる。
 ちなみに、Tリンパ球が患者自身のものに変わっている(拒絶を起こしている)場合、DLIの効果は期待できない。

理由2.治療に関連した臓器毒性が少ない。
私の場合、移植から1年以上経過しているので、骨髄移植であっても、移植直後に強い臓器障害が起こる心配はあまりないが、一般的に初回の移植より造血の回復が遅く、また粘膜障害や肺障害などの臓器障害も強く出る。同種末梢血幹細胞を移植に用いれば、このような治療にともなう毒性を大幅に軽減することができる。

理由3.治療後の再発を予防できる可能性がある。
同種末梢血幹細胞移植の問題点は、慢性の移植片対宿主病の発症頻度が骨髄移植に比べて高いことだが、これが原病の再発に役立つ可能性がある。

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IVH(中心静脈カテーテル)

高カロリー輸液や薬剤投与のために、顎静脈や鎖骨下静脈から細長い管を挿入して、先端部分を上静脈等の大きな静脈内に留置する医療的手技。



 阪大では、IVH検と呼ばれる小児外科の先生たちのチームがこのIVHを管理しています。
外科専門の先生たちなので、失敗して肺を突かれたりという心配はないと思いますが、入れてもらうときはかなり痛いです。上手く入った時で30分ぐらいで終わりますが、繰り返し言いますがかーなーりー痛い・・。私はこれだけは我慢できずに泣いた・・・。

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医者にかかる10か条  
 (ささえあい医療人権センターCOMLより)

1.伝えたいことはメモして準備
2.対話の始まりはあいさつから
3.よりよい関係づくりはあなたにも責任が
4.自覚症状と病歴はあなたの伝える大切な情報
5.これからの見通しを聞きましょう
6.その後の変化も伝える努力を
7.大事なことはメモをとって確認
8.納得できないときは何度でも質問を
9.医療にも不確実なことや限界がある
10.治療方法を決めるのはあなたです

〜実践編〜

検査

★なぜ検査の必要があるのですか?
★どこを調べる検査ですか?
★検査はどのようなスケジュールでおこなわれるのですか。
★検査でどのようなことがわかりますか?
★どのような方法でおこなわれるのですか?
★その検査はどのような苦痛を伴いますか?
★どのような危険がありますか?
★この検査にかかる時間はどのくらいですか?
★検査でわかった私の病気はどんな具合ですか?

治療

★治療期間中はどのようなスケジュールですか?
★どのような治療ですか?
★治療中に何か制約されることはありますか?
★どのような変化が期待できますか?
★どのような危険がありますか?
★その治療を受けないとどうなりますか?
★治療後、日常生活に変化が起きる可能性がありますか?
★治療後の回復にはどのくらいかかりますか?
★ほかにどんな治療法がありますか?

くすり

★何というくすりですか?
★何に効くくすりですか?
★この薬を飲んでいて気をつける症状(副作用)は何ですか?
★変わった症状が出たときはどうすればいいですか?
★ほかの薬や食べ物と一緒に飲んでも大丈夫ですか?
★いつまで飲む予定ですか?
★この薬より安くて良い物はありませんか?
★安いくすりと比べてどのように効果が異なるのですか?

入院

★入院が必要な理由と目的を教えてください。
★入院中に行われるのは、どのような検査や治療ですか?
★入院中に外出や外泊はどのくらいできますか?
★予想される入院期間はどのくらいですか?
★退院後の生活はどのようになるんですか?
★かかりつけ医を紹介してください。

その他


★私の病気の原因は何ですか?
★今回の病気はもともと持っている病気と関係ありますか?
★日常生活で気をつけることは何でしょう?
★(それぞれの場面で)費用はどのぐらいですか?

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WT1とは・・・・・・・?

WT1(正常血液細胞は発現せず、白血病細胞のみが発原する)を用いた残存白血病(細胞)量の測定法。


 
 阪大の第3内科の先生たちが開発した新しい検査方法です。
私のときにも言われましたが、全ての白血病に対してこのWT1が指標になるかどうかはまだ分かりません。
→阪大第3内科のホームページへ

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GVHDとは・・・・・・・・?

(graft versus host disease:移植片対宿主病)
GVHR(下記)によって、移植後引き起こされる疾患群をいう。
GVHR(graft versus host reaction:移植片対宿主反応)
 移植片である骨髄中に含まれるTリンパ球が生着した後に、患者の皮膚・肝臓・腸などを攻撃して起こる反応。一般的拒絶反応とは逆の現象。同種骨髄移植後や、大量新鮮輸血後などにみられる。
重症になると多臓器不全に陥る。「白血病と言われたら」より

 

 分かりやすく言えば、ドナーからもらった血液がレシピエント(患者)の体を攻撃する反応がGVHDです。主に粘膜や肝臓などに出やすいようですが、何がでてくるかはっきり言って分かりません。私の場合は、具体的に並べてみると以下のようなものがありました。でも、はっきりそうと分かったものばかりではありません。
 例えば熱などは、CRPという熱が高いときには必ず上がる血液の中の数値が全く上がっていないのにも拘わらず高熱が出たことなど、理由がわからない症状は全て「GVHDではないか・・・?」との診断がつけられていました。
 
わたしのGVHD

・高熱(38℃ぐらいが2週間ぐらい毎日)
・全身の皮膚のかゆみ
・顔と手の皮膚が赤くなり、その後硬くなる。→手は生検(GVHDと判断)
・全身の皮膚に発疹(顔と手以外。主に腕、足、背中、お腹)
→腕の皮膚生検→(GVHDではないらしい)注:内科の先生は臨床的にはGVHDである、とのこと・・うーん。
・肝臓の数値(GOT,GPT)が上がる。→阪大ではGOT=ALT、GPT=ASTという数値で見ていた。
この数値が上がるのがGVHDの特徴的なものらしいです。GPTとはお酒飲みの人が高くなってしまう肝臓の数値ですね。
・口中の荒れ・唾の出が悪くなる→ドライマウス→口は生検(GVHDと判断)
・涙が出なくなる→ドライアイ
・全身の倦怠感

 私の場合、よく言われる下痢はありませんでした。腸にはこなかったということなんでしょうね。
 同じ粘膜なんですけど、こんなふうに粘膜にすべて出るというわけでもなさそうです。
 なんとなく、私の場合は上半身にひどく集中して出てきた・・・・・という感じがします。

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血小板(platelets)とは・・・・・・?

骨髄の中でつくられ、血液の凝集と血餅の収縮に関係する。1mm3当たり2万以下に減少すると止血しにくくなる。

「白血病と言われたら」より



 これ、お医者さんの書いた説明。血液の凝集はまだしも、血餅の収縮に関係する・・・とはどういう意味なんでしょうねぇ??
 誰か教えてください。
 これ(血小板)が少なくなると血が止まりにくくなるんですね。
 正常値は人によって差がありますが、15万〜40万です。2万を切ったら輸血してもらわなければ体の内部で出血が起こり、その血が止まらないため危険です。

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キメリズム解析とは・・・・・・?

 現在の血液(白血球)がドナー型かホスト型か調べる検査のことです。
 移植を一度していて、再発したということは、体の中に2種類のタイプ(ドナーのものと患者の元のと)の血液が混在するというややこしいことになっています。
 そのため、血液だけでは分からないので他の遺伝子(爪など)を調べることによって再発の度合いを調べるのです。
 この結果によって治療方法(例えば抗がん剤の量など)が変わってきます。




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ヘモグロビンとは(hemoglobin)・・・・・・?

 酸素を体内の各組織に運搬し救急するヘム蛋白で、赤血球中に飽和状態に近い濃度で存在する。正常値は男性で13〜18g/dl、女性は12〜16.5g/dlです。「白血病と言われたら」より


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ケモ(chemotherapy:化学療法)とは・・・・・?

抗がん剤を使った薬物療法。通常、数種類の薬の組み合わせによって治療を行う。
「白血病と言われたら」より

より詳しい説明へ↓

化学療法・あなた自身ができること
化学療法を理解しよう

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白血球(WBC)とは・・・・・・・・・?

 骨髄から生じる細胞で、各成熟段階を経て顆粒球(好中球・好酸球・好塩基球)、単球、リンパ球に成熟する。体内に侵入した異物に対して感染防御作用を持つ。「白血病と言われたら」より



正常値でだいたい3000〜8000台です。

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無菌室とは・・・・・・・・・・?

 室内の病原菌を極めて少なくした状態を保つように作られた病室。移植直前から骨髄が生着し白血球の回復が確認されるまでの間は極度に感染しやすいために使用する。「白血病と言われたら」より

 この部屋のことは実際に見てみなければちょっと分からないと思います。私も「どんな部屋なの?」という問いを散々されてるのでそのたびに説明するのですが、そのときはみんな「ふーん」と分かったような返事していても、いざ来て実際に見てみると「えー!こんな部屋だったの?!」とおっしゃる方がほとんどでした。どんな想像してたんだろう・・・^^;?。
 私の印象としては、ガラス張りのおりの中に入れられた見世物の動物みたい・・・というものだったので非常に苦痛でしたねぇ。
 よくみんなが言う閉じ込められてる・・という感じはあまりなかったです。
 それよりもガラス張り、ビニールカーテン、テレビカメラ、というむしろ開け放された空間で過ごさなければならない状態の方にストレスを感じました。
 無菌室を出て、普通の個室に戻ってこられたときはいいようのない安堵感でぐっすり眠れましたもの。で、結論。

3度は入りたくない。


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ファンギゾンとは・・・・・・・?





 こんなのです。わかんないだろうなぁ・・・。たとえペコちゃんと一緒に撮ってみてもその憎々しさは変わらず。
 こんなきれいなオレンジ色してますが、多くの移植患者を悩ます存在の奴なのです。
 白血球が減少してくると、体内の感染(特にかびなど)を防ぐ目的として服用しなければなりません。
 どろーっとした水薬で、その不味さはかなりのものです。
 普通の状態でさえまずいんだから抗がん剤で1日中吐き気でむかむかしているときに、これを飲まなければならないのはかなりつらいのです。
 特にこどもに飲ませなければならない親御さんは「鬼」になって飲ませているみたい。
そりゃあ医者から「飲まさなければ死にます」と言われれば必死になるでしょう。当たり前です。
私も言われました。「飲まないと・・・・死ぬよ」って。
 飲みましたよーだから!!吐いては飲み、吐いては飲みしたこともありました・・・。
でもね・・・2度目のときはあっさりと「錠剤」に変えてくれたんです、先生が。
 どうゆうことー?私のあの苦労はなんだったんだー!!って感じでした。
 でもこれ、お医者さんの間でも賛否両論分かれるところらしいです。
 のどにべたーっとはりつかせなければならないから錠剤ではだめ!派と、飲めなくて結局ジュースなどで流しこむのだったら意味がない、それだったら錠剤できちんと飲んでもらってあとはうがい強化派。
 そして例えきちんと飲んでいても熱が出る人もいるし、この薬でどれだけ無菌の効果があるか正直なところは分からないらしいです。
 だから飲めなかったら無理に飲まなくてもいいんだよ・・・と言われてそれはもうびっくりでした。
 1度目に飲まなければ死ぬと言われていただけに、信じられなくてしつこくしつこく確認しました。
答えは、「それは飲めたらいいにこしたことはないけど、でも効果がはっきり分からないことなんだったら僕はやっぱり患者さんが少しでも楽な方を選ぶ」とのこと。
 そういうわけで安心して(?)錠剤に変えてもらって飲んでました。
 結局私の場合はラッキーなことに無菌室では1度目も2度目も熱はほとんど出ませんでした。

それが薬をきちんと飲んでいたおかげか、たまたまだったのか、それはよく分かりません。


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前処置とは・・・・・・・?



 移植前に必ず通らなければならない関門です。自分の白血球を殺す目的で行われます。
 まず、前胸部か頚部の大きな静脈に点滴ルート(IVH)を確保します。
 そしてそこから体に大量の抗がん剤を流しこむという化学療法を受けます。それに加えて放射線照射をする場合もあります。 放射線を当てることによって白血球が死んでしまって血液を作り出せなくなってしまう、というマイナス面を利用した処置なのです。
 ひどい被曝をするわけですから、その副作用(だから本来副作用と言うべきなのか私は疑問)も相当なものがあります。最近事故のあった東海村の作業員の方たちの状態を思い出してもらえれば分かりやすいかもしれませんね。彼らはドナーもいないまま、いきなり前処置したようなものです。
 抗がん剤も言ってみれば毒薬ですから、放射線と両方を併せて行うとその効果と副作用で体はいったんぼろぼろになってしまうということが想像してもらえるでしょうか?
 その状況はドナーの骨髄が生着し、また正常な血液を造り出してくれるようになるまでの間約10日〜2週間の間続きます。
  
★抗がん剤の一般的な副作用
吐き気、下痢、脱毛、薬によっては心臓、肝臓への障害が起こる場合も。

★放射線治療の副作用
吐き気、下痢、皮膚の発赤、咽頭炎、唾液線炎、

 上記を見れば分かるように吐き気と下痢からは逃れられない運命なのがよく分かりますね?(笑)
まぁ例外な人もおられるようですけど・・・・。

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寛解とは・・・・・・・・?

通常の検査(骨髄穿刺、画像診断)で病気の兆候がなくなる状態をいう。完全寛解とは検査上悪性腫瘍の残存がみられないことをいい、部分寛解とは治療により病気は改善されたものの、形跡が残っている状態。「白血病と言われたら」より

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インターロイキン(interleukin)とは・・・・・・・?

免疫反応が起こるときに、白血球同士間での情報伝達がなされるが、その時に各細胞から出される免疫調整物質。「白血病と言われたら」より


 主治医マルコに聞いてみました。↓

 インターロイキンっていうのは、炎症が起きた時とかに、体の細胞が分泌する物質で、たくさん種類があるけど、基本的に熱を出したり、リンパ球をそこに集めてきたりしてるみたいです(まだはっきりわかってない)。レセプターは、 日本語では、「受容体」です。インターロイキン(略してIL)は、受容体にくっついて初めて、いろんな作用(発熱とか)を起こせるのです。
移植でよく出てくるのは、「可溶性IL2-レセプター」(可溶性は英語でソルブルだから、「ソルブルIL2レセプター」とか、「SIL2レセプター」とか言ってる人もいる)です
 これは、GVHDの時に高くなるといわれてる。
 IL2が増えると、それに反応して受容体も増えるので、GVHDが起きてたら、この値も上がるという事みたいです。特に、急性のGVHDで上がるんだって。

 だそうですよ。

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GVHDのステージとは・・・・・・?

1)STAGEの定義 

STAGE 皮膚
(皮疹)
(%)a

総ビリルビン
(mg/dl)
消化管
下痢
(ml/day)b
1  
<25

2〜3
500〜1000
または持続する嘔気
2
25〜50
3〜6 1000〜1500
3
>50
6〜15 >1500
4 全身性紅皮症
(水泡形成)
>15 高度の腹痛・腸閉塞

a) 火傷における”rule of nines”(成人)、”rule of fives”(乳幼児・小児)を適応
b) 小児の場合はml/m2とする。連続する3日間の平均値で判定する。
c) 胃・十二指腸の組織学的証明が必要
d) ビリルビン上昇、下痢、皮疹を引き起こす他の疾患が合併する場合はstageを一つ落とし、
疾患名を明記する。

2)GRADEの定義

GRADE 皮膚
stage

stage
消化管
stage
T 1〜2 0 0
U 3 or 1 or 1
V - 2〜3 or 2〜4
W 4 or 4 -


注1) PSが極端に悪い場合(Karnofsky score<30%)、臓器障害がstage4に達しなくともgradeWとする。
注2) "or"は、各臓器障害のstageのうち、一つでも満たしていればそのgradeとするという意味である。
注3) "-"は、skinの場合、stageが0,1,2,3,4の範囲で何であっても構わないという意味で、たとえば、肝障害の程度はgradeVを規定しない、同様に腸管の場合は、障害の程度が何であれgradeWには関与せず、たとえstage4でも皮膚または肝に、stage4でも皮膚または肝に、stage4病変がない限り、stageWとは判定されない。

入院中主治医からコピーしてもらった資料です。


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