《4》 かきつはた(カキツバタ)

                 カキツバタは池や沼など湿地帯に群生する
 アヤメ科の多年草で、高さ50〜70センチくらい
 初夏に白や紫の大きな花を開く。

     −撮影場所・春日大社神苑ー

   

          かきつはた 佐紀澤(さきさは)に生(お)ふる
  菅(すが)の根の 絶ゆとや君が 見えぬ
    このころ 作者未詳 −万葉集3052−

 (駕支都者多 左き斜八耳 於ふるす可能
  祢の 多遊とや君可 三えぬ古農こ路)

 〈あの佐紀の沢に生えている菅の根のように
  私との仲を 絶とうというのであろうか、
  あなたがお見えにならないこのごろよ。
  
  佐紀は奈良の平城宮跡の北、カキツバタの
  美しい磐媛(いわのひめ)の陵(みささぎ)が
                    ある。〉

    《戻る》  《トップページへ戻る》  《目次へ戻る》  《次へ》