** 成人あとぴーの気持ち **
わたしのあとぴーがひどくなったのはいわゆる思春期。
その頃はそんなに気にしてなかった。小さい頃から顔にヘルペスが
たくさん出てたし、多少の吹き出物ってヤツをあまり気にしなかったのだ。
そして高校生の頃につきあった人もアトピーだった。
彼はわたしよりひどかったが、まだ顔には出ていなかった。
彼の母親によると妊娠中に黄疸症状が出て薬を飲んだせいじゃないかということで
本人よりも母親の方が気にしていた様子だった。 彼の家には母親がとりそろえた
数々のあとぴーに良いとされる薬が並んでいた。 馬油やAD軟膏やDHCのオイル
スクワラン・・・そして彼はいつも母親がつくる「卵黄油」の粒も飲んでいた。
彼の母親はいい人であったが過干渉であとぴーを持つわたしにもいろいろ飲めと
うるさかった。 わたしからいわせると「うるさくってストレスでかゆくなるよ」という感じ。
遊びに行っても彼の部屋には行かず居間で彼とわたしと彼の母親の3人という
不思議な空間で過ごすことも多かった。
そして大学生になり、彼のあとぴーは顔にまで出てきていた。よくカサカサする部分を
舐めたりしていたことを思い出す。どうせ乾いてカサカサになるのに・・・
彼は割とかっこいいと言われる部類の人だったので余計気にしていたようだった。
そして、わたしも下半身にあとぴーが出始めた。太ももや膝の裏なとが一番
ひどかった。肌はゴワゴワでザラザラでくすんだ茶色になってつまむことも
できなくなっていた。膝の裏は隠すために履くジーパンの繊維が浸出液と
からみあったまま固まり青くなっていた。お風呂に入れば溶けるのだが・・・
大学のおしゃれをしたい時期にわたしは化粧をすることもなく、ミニスカートを
はくこともなく過ごした。基礎化粧品すらつけないという状態は今も続いている。
わたしの大学というのは神戸のおしゃれな子が多く、キレイに化粧をしている
彼女たちがうらやましくもあった。化粧品に含まれる指定成分などによる害も
わかっていたが人並みに化粧はしてみたかった。未だにそう思っている。