脈動の ミラの妖光 化け鯨
	
	
	
	
	
		くじら座は12月午後8時南の中天にぽっんと光っている
		2等星のβ星を尾に東に向かって3〜4等の星が、3等星のα星がある頭まで連なっています。
		
		ギリシャ神話では生け贄とされたアンドロメダ姫を食べようとしたところを勇士ペルセウスに退治された化け鯨として描かれています。
		
		胸のあたりのΟ星ミラは(不思議なもの)330日周期で2等から10等まで変化する脈動変光星で減光すると夜空から消えてしまいます。(肉眼で見えなくなる期間が3ヵ月にも及びます)。大きさは太陽の440倍もある赤色巨星です。
		ミラは1596年にドイツのデビット・ファブリチウスによって発見された最初の変光星です。
	
	
		メカニズムは、恒星は収縮しようとする重力と膨張しようとする圧力が釣り合ってその大きさが保たれてい
		
		ます。しかし種々の原因によってわずかに膨張すると、重力が勝って収縮を始めるが、勢いがついて釣り
		
		合いの状態を超えて収縮する。すると今度は、圧力が勝って膨張を始めるというようにして、バネが振動す
		
		るように収縮・膨張を繰り返し収縮した時は光度が暗くなり膨張した時は明るくなります。現在銀河系内だ
		
		けで2万個近い脈動変光星が発見されていますが変光の様子や、変光周期、変光範囲などいろいろの種
		
		類があり分類されています。
	
	
	
		α星
	
	
		オミクロン星(ミラ)
	
	
		β星