航海の 無事を祈りて 錨星
いかり
カシオペア座は、春の大ぐま座の北斗七星に対比される
秋の最も有名で馴染み深い星座です。

位置関係は11月午後8時ごろ天頂やや北に下るところに
大きなW字形の五個の星の並びが直ぐに目に入ってきます。
昔から北極星を探す手がかりであり時刻を知るすべともなったので航海の大切な星として重宝がられていました。

日本では二つの角を船の錨に見立てて「錨星」や「山形星」
と呼ばれていたようです。

 ギリシャ神話では、エチオピアのケフェウス王の王妃カシオペア椅子に座った姿として描かれています。
カシオペア座には実にたくさんの散開星団がありますが、

どれもひどく小さかったり、まばらだったりであまりパッと

しませんがそんな中で特に目を引くのがケフェウス座との境

界近くにあるM52で口径3センチ7倍の双眼鏡では小さな星

雲状に見えてきます。5センチ7倍の双眼鏡ではちょうど半

円形をした星雲のような光芒の中に数個の星が輝いて見えます。

M52は実直径14光年、年齢2000万歳という若い散開星団

の一つです。
M52