天の川 ベガに寄り添う アルタイル
7月7日の七夕、織女と牽牛が年に一度天の川を渡ってデートを楽しむという物語はあまりにも有名です。
織女はこと座のベガでサファイアのように白色に輝いており中天やや高いところに見上げると目に入ってきます。
ギリシャ神話では、琴の名手オルフェウスがアポロンからさげられた竪琴に見立てられています。
牽牛は、天の川をはさんでその対岸にありベガの南下方に白色に輝く1等星わし座のα星アルタイル(飛ぶワシ)です。
ギリシャ神話では大神ゼウスがトロイの美少年ガニメデをさらってくる時に変身したワシとして描かれています。
地球の自転軸は現在、こぐま座のα星ポラリス近くに向いています。ところが地球は、太陽と月の引力の影響で、止まりかけたコマのような首振り運動を繰り返しています。その為地球の自転軸の向きは毎年ほんの僅かづつ変わっていき、ほぼ26000年の周期で元に戻ってきます。したがって北極星と呼ばれる星も次第に交代していきます。
たとえば今から5000年前の北極星はりゅう座のツバーンがその役目を果たしていました。またこれから8000年ほどすると、はくちょう座のデネブが北極星の役目をするようになり12000年後にはこと座のベガが祖お役目につくようになります。こぐま座のポラリスが北極星の役目をするようになったのは2000年ほど前からで2013年に点の北極に最も近づき以後は段々と離れていきケフェウス座のγ星にその座を譲ります。地球の首振り運動の事を際差運動といいます。