FINE KYOTO 3

道徳起源論から進化倫理学へ、内井惣七

(論文本体はここ

1999年12月18日講演の要旨

  1. 進化倫理学とは?
  2. ダ−ウィンの道徳起源論
  3. 道徳性とは?
  4. 生物学的基盤から規範倫理への道筋
  5. 最大化と満足化
  6. コミットメント関係と信頼
  7. 普遍化可能性と善の重みづけ

 

論文の本体はウェッブ公開されており、皆さん方はお読みのはずですが、コメンテイターたちの反応から察すると、十分な理解があるとは期待できそうにないので 、当初の予定より時間をかけて大筋を説明したいと思います。

1 進化倫理学とは?

まず、わたしが構想する進化倫理学の射程については次の図をご覧ください。進化倫理学とは、現代進化生物学の知見を取り入れ、それに基づいて人間の倫理を考え直そうという試みです。これは、場合によれば類人猿にも萌芽的な倫理を認め、「倫理」の範囲を拡張する可能性も認めます。わたしの進化倫理学は、倫理学の三つの分野すべてに進化的知見が関わりがあると見なします。


→ 2 ダーウィンの道徳起源論


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