ジャッキーチェンの登場
1980年ごろ、「ドランクモンキー酔拳」という映画のポスターに「昔ドラゴン今ドランク」という宣伝文句を見て、コメディ調のカンフー映画なんかもう流行らないと思ったが、友人に誘われて見てみると、今までとはまったく違う動きに驚いた。今から考えると、現実的でない動きだが、当時はあの体操の床運動のような動きが最強の武道かと思った。
すぐにこのコメディ路線にはまってしまい、次々とジャッキーの映画を見るようになった。
その後のジャッキーチェン
最初は中国時代劇に、床運動的クンフーで出ていて人気を得たジャッキーだったが、現在まで人気が衰えないのは、現実的(少しは)な現代劇に路線を変更したり、いろいろなギャグの入ったアクションを考え出し、命を張ったすごいことを次々とやっているからだろう。
どれがベストかと言うのは難しいが、例えば「香港国際警察」なんかはベスト10に入る作品だと思う。
その他の香港映画
ジャッキー映画以外でも例えばリー・リン・チェ(現在のジェット・リー)の「少林寺」の本物の動き(中国武術大会で5年連続総合チャンピオン)には感心した。
武道映画ではないが、キョンシー映画の「霊幻道士」も戦いにはカンフーが使われていて興味深かった。この映画のいいところは、ギャグ的要素が入っているが、スリルがあるというところだろう。ジャッキーの兄貴分のサモ・ハン・キンポーがスタッフにいるためかもしれない。
最近の香港映画
「グリーン・デスティニー」が世界的にヒットしたが、最近流行のワイヤーワークを多用し過ぎだと思った。非現実的シーンが多かったが、竹林の上での戦いはどうやって撮ったんだろうという興味がある。ヨー・ヨー・マの音楽も香港映画としては力を入れている方だろう。
チョー・ユンファ
2005年1月封切りの「カンフーハッスル」はこれからを期待させる久々のカンフー映画だった。主演のチャウシンチーは「少林サッカー」で一躍有名になったが、彼の出ている昔の映画でも何度かカンフーシーンを取り入れていて、元々彼自身カンフーができ、チャンスがあれば映画に使用したいのだろうなあという雰囲気があった。
この映画自体はカンフー映画だということは間違いないが、CGを少し大目に使い過ぎて、出演者の実際の技が生きていないというのが欠点だろう。たとえば後半最大の敵となった「帰って来たドラゴン」のブルースリャンは昔の役柄からは考えもつかない、見事な禿げ男となっていたが、彼の技は50歳を過ぎても見栄えのするものだと思う。 しかし、ほとんどがCGで表現されたため、彼の特徴であった迫力ある連続蹴りやジャンプ力がまったく生かされていなかった。「ありえない」という場面もコメディだから楽しいが、それぞれの達人の持つ本当の力も見せて欲しかった。
ただ、こういう映画を作ってくれたことはうれしいし、次回はそのあたりを生かして作ってくれれば、また喜んで見に行くのになと思った。来日した時に、2作目を日本で撮りたいとか言ってるようなので、次回作を期待したい。
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チャウシンチーも40を過ぎているが身体は鍛えたようだ
ジャッキーは初期は今の顔ではなく、一重まぶただった。
その時の映画はあまりたくさんないが、代表作は「少林寺木人拳」