むすび

 瓦について考えてみると、歴史は深くまだまだ解明されていないことも多いことがわかる。屋根を覆う単なる瓦ではあるが、現存する古い瓦には百済から技法を教わった瓦、細心の注意を払って飛鳥から奈良へ運ばれた瓦、当時補充用に新たに焼かれた瓦等々1枚1枚にそれぞれ物語を持っている。「木」と同様「瓦」も1000年、2000年とその役割を果たすことができるのである。瓦といえば単なる材料の一部と見られがちであるがこうして考えてみるととても興味深いものである。


泉佐野ふるさと記念館・俯瞰写真