暗街道南の庄兵ヱ道

 庄兵ヱ道をほぼ全域にわたって紹介して参りました。残念ながら、一部は通行止めされていて、迂回路の紹介に終わっています。迂回路の紹介のうち、最長の区間が暗街道から最初の道標までの区間でした。この区間の庄兵ヱ道で、山道の部分は何の問題もありません。道標から北へ向かう谷を下ると、ちゃんとした道です。下りきると堰堤にたどり着きます。

 神田川堰堤、残念ながら渡れません。

この堰堤と暗街道間、つまり神田川の河原に道が無いのです。多くの方がこの間を通行できるように努力なさっておられます。私も遅ればせながら、この試みに参入してみました。ただ、他の方と少し違う方法になったようです。できるだけ正確に庄兵ヱ道をたどってみました。

 この区間の問題点は2つあります。
  1.暗街道から神田川へどこで下るか。
  2.神田川をどこで渡るか。
 私にとって問題点の2は解決済みでした。神田川堰堤のすぐ下流に立派なコンクリート製の橋があります。立派な橋ですができた当初から使われなかったようです。写真を見ると一目瞭然ですが道より50cmも高くて、私のようなジジイが登るには少ししんどい。使われた橋なら段差を減らしていたでしょう。おまけにこの橋を渡った北は道と思えない大変な藪です。しかしこの橋がおそらく庄兵ヱ道にかかっていた橋です。庄兵ヱ道の橋がコンクリート製のわけがないというご意見が多いと思いますが、堰堤を作った際それまであった橋を付け替えたのだと思います。元の橋は堰堤付近にあったのではないでしょうか。ただ、このコンクリート橋ができたときはすでにその橋の利用はほぼなくなっていたのでしょう。その橋に続く道も次第に廃道化していったのでしょう。

 こちら(南)の段差は50cmですが、北側は60cmもあります。おまけにすぐ急坂、踏み段が欲しいなあ。

 さてこの橋で神田川を渡るとして、問題点の1です。暗街道からどうやって神田川へ下るのか、あるいは登るのか。橋の上から、北を見ると、土砂処分場の坂が見えます。そこまでは大変な草藪ですが、元は道だったところです。地面付近には草の少ない空間が続いていました。土砂処分場の下までの草を刈り払い、道にしました。少し左右にぶれているかもしれませんが、おそらく庄兵ヱ道をたどっています。本来の庄兵ヱ道は、さらに下流に少し下り、坂を登ったはずですが、現状ではそこまで道の復元ができていません。可能かどうかの判断もまだできていません。取りあえず、土砂処分場の坂を利用することにします。この道は「生駒の古道」で、【谷に大量の産業廃棄物が堆積していて通行できません。】(P.128)と記述してあるため、通れないと決めつけられているようですが、何のことはない、ちゃんと通れます。

 ではコースの紹介をしましょう。庄兵ヱ道の迂回路である、ラッキーガーデン前を通る道が暗街道とぶつかる三差路で、少し西へ上ります。本来の道は少し東へ下って、ガードレールが切れた付近から坂を下っていたはずですが、まず通れたものではありません。今後の課題です。西へ進んで土砂処分場のゲートに出ます。このゲートは鍵などかかっていません。すぐ開けられます。重機が置いてありますが、故障しているようです。重機の左を進むと、河原に下る坂です。この坂は草がよく生えていますが、刈り込みはしていません。ヌスビトハギがよく付くと思いますが、気にせず(無理か)進みましょう。

 中央の横棒は置いてあるだけです。

 どちらの重機も壊れています。

 坂は上流方向に向け下っています。坂を下りきると神田川です。「坂のーしたにーは神田川」。2度曲がり、上流側に向きを戻して下りきると、河原に出ます。川岸に向かわずまっすぐ進むと、私が草を刈った庄兵ヱ道入口です。ここからはしっかり刈り込みしています。すぐ先に刈り込まれている直進路がありますが、いろいろ考えて、刈り込み中の道です。今のところ行き止まりです。川側に曲がり、ほんの少し下ると、本来の庄兵ヱ道の分岐ですが、まだ少しも藪払いをしていません。ここは、刈り込まずにパスして先ほどの坂道からつなぐことも考えています。しかしこれは今後の課題。その先に笹藪トンネルがあります。これは意図的にトンネルとして残しました。だって面白いでしょう。笹藪トンネルを過ぎて進むとあっという間に神田川の橋です。60cmの段差を上って下さい。南岸で50cmの段差を飛び降り、上流に向かって堰堤脇の斜面を上ります。ここは少し急坂です。
 堰堤まで上りきると、山側に道が続いています。谷筋をたどって稜線に出ると道標です。あとはゴロ寝地蔵道標Xとたどって、千光寺へ向かいましょう。

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