西畑の道標X

庄兵ヱ道のごろ寝地蔵」のページで庄兵ヱ道南部の解説をしました。その中で、ごろ寝地蔵南の道標については今後の課題としておりました。「庄兵ヱ道のごろ寝地蔵」のページでは道標が9本出てきます。この道標は10本目ということでローマ数字の10と謎の道標という意味をかけ、「道標X」と勝手に名付けて捜索しておりました。何度か藪こぎをしたのですが、なかなか発見できませんでした。一時は「本当にあるのかな。生駒の古道の間違いじゃないのかな。」などと考えておりました。しかし数字の間違いはしても、無いものを有ると書くわけもないと思い返して、捜索を続けました。例によって「生駒市誌」をめくっておりますと、庄兵ヱ道の地図がありました。この地図は現在古道研究会の皆さんが突き止められている道とは少し違います。古道研究会のほうがより正しい道ですが、地図上に道標が書き込んであったのです。生駒市誌は手がかりの宝庫ですね。他の項の探索でも何度ヒントを与えられたことか。

「3」の道標が私のページの道標1です。ごろ寝地蔵はやはり、無視されています。「4」が問題の未発見道標です。位置は沢の少し南あたりです。今までの捜索範囲が広すぎた、沢に沿って進めば道標にぶつかるだろう、と考えました。沢の近くを離れず、道らしい所の藪をこいでいくと・・・・・・、有りました。ハイキングコースを外れること、ほんの30mでした。

 うつぶせ地蔵とよびたくなります。

道標の位置は「庄兵ヱ道のごろ寝地蔵」の地図に書き加えました。ハイキングコースから道標までの道もたかが30m、発見の勢いで整備してしまいました。作業に1時間もかかっていません。皆さんからは探索と藪こぎの楽しみを奪ってしまいました。ただし道標の先は整備していません。道標を確認したら引き返すことになります。

ハイキングコースから道標への入口は、北から進んだ場合は、私がかけたロープを降り沢を渡った先です。沢を渡った後、一足で登るにはちょっと高いなという程度の段丘状の所を2度登ります。【沢沿いに進めそうな気がしてこのあたりがこのコースでは一番わかりにくい。赤テープと方角に十分注意してください。進むのは南です。】と記述してある所です。2度目の段丘を登ると、左に明瞭な道ができています。私が整備する前は、通れそうな気もするが藪だなあ、といった感じだった所です。南から進んできた方は段丘を降る直前なので見逃しやすい。注意してください。

追記:道標を発見できてご機嫌なのですが、発見時から問題がありました。「生駒の古道」では問題の道標の銘は【「左 宝山寺」、「右 元山上」】なのです。写真をご覧になるとわかりますが、私が見つけた道標は「右 宝山寺」です。「古道」の筆者の思い違いか、もう一つ道標があるのか。まだ謎は解決していません。ただし、もう一つ道標があるとしても、その場所は、「西畑ごろ寝地蔵」と「道標X」を直線で結んだ間です。その間140m、現在この間の藪を払いつつあります。探索が一度で終わらないので、帰り道と次回の進入路を確保しながらの作業です。たとえ道標が無くても本来の庄兵ヱ道が復活するので作業は無駄にならない。まあ、ボチボチやっていきます。この作業をしていると、このページをご覧になった方が道標見学にいらっしゃってお話ができました。うれしいエピソードです。ページアップから5日しか経っていなかったわけで、最初のお客さんだろうと思います。
 もしこのページをご覧になった方の中で、「それなら私が発見してやろう」と思われる方がいらっしゃったら大歓迎です。ただし、道標はないかもしれません。

追記:道標Xの先の道を整備しました。「庄兵ヱ道の橋」のページで紹介しています。

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