花と書Vー近代詩と花ー bP

  まもなく、21世紀になろうとしています。書道の世界でも色々 新しい事が試みられて
   います。展覧会でも、漢字部門、仮名部門、篆刻部門の他に「調和体」「近代詩文」
  「漢字仮名交じり文」「新書芸」「新和様」などと呼ばれ、読める書が奨励されています。

            
           花は自分の美しさを 知らないから 美しいのだろうか
            知っているから 美しく咲けるのだろうか
                星野 富弘 詩 「花に寄せて」より 


    《1》すみれ    

                   スミレ属は北半球の温帯を中心に
約400種あり 日本には54種ある
と、いわれる。
写真は野のスミレではなく園芸店に
売られているものです。

   撮影場所・自宅

   いざ 子ども 山べに行かむ
     すみれ見に 明日さへ 
   散らば 如何にとかせむ
         良寛さんのうた

 童話屋の詩文庫「良寛さんのうた」より
     

  《2》さくら  

                日本の国花であり 古くは花といえば
               桜を指した

    撮影場所・大阪造幣局

   さくらふぶきの 下を ふららと歩けば
 一瞬 名僧のごとくにわかるのです
死こそ常態 生はいとしき蜃気楼と
    茨木のり子詩「さくら」より

  童話屋「おんなのことば」
     “さくら”より一部分

   《3》をみなえし

                   シベリア東部、日本、朝鮮、中国に分布
し、茎は0.6〜1mくらいになる。8〜10月
頃 茎頂に黄色の小さい花を蜜につける。
    

           撮影場所・自宅

   をみなへし 紫苑 撫子 咲きにけり
       けさの朝けの露にきほひて

          「良寛さんのうた」より

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