花と書ー万葉集の植物ー

「万葉集」は長歌や短歌など4516首を収めた歌集です。野の草や花木を

詠んだ歌は1700首、詠われた植物は150種といわれます。

私の住む奈良の地には、この植物が多く見られます。

写真と万葉歌を組み合わせてみました。簡単な植物と万葉歌の

説明を添えました。

 奈良公園の鹿

―平成12年度 青史会展出品作品より。―  


   《1》ふぢ(藤)    

                 ふじはマメ科の落葉低木で幹は蔓性で10メートル以上になり
右巻きにからみつく。5,6月ごろに咲く。

                     −撮影場所・春日大社ー

      藤波の 花は盛りに なりにけり 平城(なら)の
京(みやこ)を思ほすや君 大伴四綱  ー万葉集330−

(ふし那三の者那八さ可り二 な利丹遺利 奈良能
       身やこ乎おも本すや 支美)

 〈藤の花が盛りになったことだ。奈良の都をなつかしく
             お思いになりますか。あなたは。
    四綱が 大宰府長官の大伴旅人を慰めて詠んだ
    もの。 万葉集に歌われた藤は25首もある。〉

              参考資料・「万葉集の植物」

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