What's Old


2013/12/31

 今年は世界的に異常気象だったらしく、国内外を問わず、酷暑や豪雨による洪水、また雪が降らないような地域で降雪を記録するなどの報道を目にしました。
 私の住んでいる地域でも、2年連続で豪雨により冠水した場所があったりして、今後『何十年に一度の豪雨』が毎年のように起こる可能性を感じています。
 日本の整備された都市の下水処理能力は、一般的に1時間あたり50ミリの降雨量に対応できると言われていますが、ゲリラ豪雨はその処理能力を超えてくるため、今後の対策が急がれるところでしょう。

 来年は、ソチオリンピックにサッカーのワールドカップとスポーツの大きな大会が控えていて、今から楽しみなところです。

 それでは皆様、よいお年を(例年通り遅過ぎ)。


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2013/11/30

 プロ野球は全日程が終了し、東北楽天ゴールデンイーグルスが日本一に輝きました。
 新規参入から9年目での日本一は、個人的にはあの参入初年度の時点では考えられなかったスピードで成し遂げられたものであり、非常に素晴らしいものでした。
 参入初年度といえば、そもそも不公平と言わざるを得ない分配ドラフトによって戦力に差をつけられ、実際にシーズンでは首位から51.5ゲーム差の最下位に沈むという結果に終わりました。当時の感覚では優勝など夢のまた夢のように思えたことが、ついこの間のことのように思い出されます。
 今更言うのもアレですが、当時の分配ドラフトがいわゆる『エクスパンションドラフト』のようなものだったら、その時の楽天がどのようなチームになっていたのか、それを見てみたかったと今でも思っています。楽天球団は、当時から独立採算制の球団経営を採ることが報道されていた記憶がありますが、仮にエクスパンションドラフトで選手を自由に指名できたとしても、年俸の高いスター選手をそう何人も獲得することはできなかったはずです。そうすれば、ある程度は戦力を整えられたはずですが、そういう精神が11球団の経営者サイドに全く無かったということが残念でした。
 昔のことはさておき、日本一になった楽天が臨んだアジアシリーズですが、近年は日本の球団がこれを重要視せず、メンバーを明らかに落として臨む年が増えています。日本はアジア球界の盟主として、他の国に夢を与える役回りが求められていると思うのですが、実際にはそれに逆行する行為が常態化しているようです。今回の楽天も例に漏れず、主力抜きの若手中心のメンバーで戦い、準決勝で敗退しました。メンバーを落としても絶対に勝てるほど、一発勝負の国際舞台は甘くないですし、そこまでの力量差は存在しません。同じ負けるとしても、本気で勝ちに行った結果であってほしいと願っています。


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2013/10/31

 プロ野球は日本シリーズが開催されており、第5戦を終了して楽天が巨人を3勝2敗でリードする展開になっています。
 両チームとも、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージで勝ち上がってきたレギュラーシーズン3位のチームを、CSファイナルステージで破って日本シリーズ出場を決めています。CSの問題点についてはいろいろと指摘されていますが、基本的には上位チームに有利になっていて、実際にほぼ優勝チームが勝ち上がっていることを考えると、問題はあってもうまく機能していると言えそうです。
 今年の日本シリーズは、総合力は巨人が上回っていて、リリーフ投手に難のある楽天がそこをどのようにカバーしていくのかが開幕前の見どころでしたが、いざ始まってみると、楽天先発陣の奮闘が光り、第5戦は第1戦に先発した新人王の則本昂大投手をリリーフで5イニング使う継投策を見せました。打線は楽天の方が活発で、巨人の主力選手に当たりのない選手が数人いますが、残り2戦で楽天が巨人の眠っている選手を起こさずに進められるかが日本一への鍵になると思います。

 CSで広島に2連敗で敗退した阪神ですが、正直私の生きている間に日本シリーズに出ている姿が想像できません。首脳陣の人選が典型的な生え抜きに戻っている時点で、もうダメなんでしょうね…。


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2013/ 9/30

 プロ野球は各チームとも残り10試合を切り、いよいよ大詰めを迎えました。
 今月、セ・リーグでは巨人が2年連続、パ・リーグでは楽天が球団創設9年目で初めての優勝を決めました。
 巨人の優勝は戦力的には驚くに値しませんが、ひとつ間違えば緩んでしまいそうなところを、原監督がチームに緊張感を与え続けて上手くシーズンを戦っていた印象があります。チーム内の競争が激しく、若手選手にもチャンスが与えられるので、まさに「育てながら勝つ」を実践していたように感じます。
 楽天については、それほど試合を見ていないので詳しくは語れませんが、エースの田中将大投手とアンドリュー・ジョーンズ、マギーの両外国人選手という投打の軸が安定していたことで、他の選手が引っ張られるように活躍できる環境が整っていたのではないかと推測します。今年に入って活躍し始めた選手が多く話題に上っていたことが印象的です。
 両チームとも、途中からは独走状態に入りましたが、それほど苦しむことなく優勝を決める強さを持ち合わせていました。ここ数年、秋になるとエンストを起こす阪神の絶望的な状況を考えると羨ましい限りです。

 さて、その阪神ですが、9月を6勝16敗2分けと大きく負け越し、今年も秋の大失速を克服することができませんでした。今月はカードの勝ち越しがなく、8月末から10カード連続勝ち越しなし、うち9カード負け越しという惨状で、気づけば最大で20くらいあった貯金が4にまで減ってしまいました。3位を決めている広島とは3ゲーム差ですが、広島が残り3試合で全勝すれば、今の12球団最弱と言っても過言ではない阪神のチーム状態から、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージをマツダスタジアムで迎える可能性がないとも言い切れません。
 CSまであと2週間弱という中で、調子のいい選手がほとんどいない打線の状態をどう立て直していくかが今後の焦点になると思います。とにかくタイムリーで点が入らないので、打線に勢いがつくわけがありません。短期決戦は勢いで押し切れる部分もあるので、勢いが重要なんですけどね…。


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2013/ 8/31

 今年の高校野球は春のセンバツ、夏の選手権ともに世間の注目を集める出来事がありました。

 春にはセンバツで準優勝した済美高校の2年生、安樂智大投手が大会中に772球を投げ、以前から問題視されてきた投手酷使の問題が再び取り上げられました。また、このことがアメリカでもほぼ同時に取り上げられました。メジャーリーグ(MLB)でプレーする日本人投手が増え、次世代のメジャーリーガーの発掘という観点で日本の高校野球が注目されてきたことの現れではないかと思うのですが、高校生のみならず26歳くらいまで厳しく球数制限を行うアメリカ野球の常識から、この件に関しては基本的には否定的に報道されていることが多いようです。
 昔のように肩や肘に問題のある投手が甲子園のマウンドに上がることはなくなりましたが、甲子園での連投が後の野球人生に大きく影響する事態は、過去の例から見ても想像に難くありません。先の安樂投手もセンバツ後は体調不良に陥り、夏には間に合わせてきたものの、万全な体調ではなかったようです。
 これからは「高校で潰れてもいい」と思っている絶対的な投手を指導者がどうするか、ということが今以上に問われていく時代になると推測します。

 そして夏、今度は『カット打法』と『スパイ行為』が取り上げられました。
 カット打法については、花巻東高校の千葉翔太選手が2ストライク後にバスターの構えからファウルを打つ時の打法が「スイングしていないのではないか」と解釈され、後に審判から注意を受けるという事態に発展した問題です。ここで、高校野球では特別ルールで「バントとはバットをスイングしないで内野をゆるく転がるように意識的にミートした打球である」と定義されていて、打者が意識的にファウルするカット打法については、「そのときの打者の動作(バットをスイングしたか否か)により、審判員がバントと判断する場合もある」とされています。千葉選手のカット打法は、審判が「スイングしていない」と判断すればスリーバント失敗で三振となります。問題はここから先の話で、この特別ルールを花巻東高校の監督や部長が知らなかったこと、審判が何故本大会の準々決勝というタイミングで注意をしたのかということです。前者は他にも件のルールを知らなかった高校野球の指導者がかなりいたらしいので、単純に花巻東高校の指導者が云々という話にはならず、むしろこの条項を周知徹底してこなかった高野連の責任によるところが大きいと思います。今回、このような形で周知されることとなりましたが、千葉選手の2年と数ヶ月の努力と最後の夏という、代償として払うにはあまりにも重いものが犠牲になってしまいました。後者については、甲子園の審判員は地方大会の審判員と違っていろいろあるらしいので、そういったものの圧力があった可能性もありますが、それにしても疑問には感じるところです。
 スパイ行為については、前出の千葉選手が準々決勝で二塁ランナーとして出ていた時に、相手バッテリーのサインを盗んで打者に教える行為をしたとされるものです。サイン盗み自体は他の高校でもやっているところはやっているとされていて、問題となったのがたまたま花巻東だったということのようです。サイン盗みは規則で禁止されていますが、破った時の罰則がなく、審判もサイン盗みの動作まではチェックできないのが現実のようで、現状では「やったもん勝ち」になっているらしいです。このあたりは各々の高校の選手、あるいは指導者のモラルの問題にもなってきますが、明徳義塾高校の『松井秀喜5打席連続敬遠』や愛工大名電高校の『全員バント』のように「そこまでして勝ちたいのか」「高校野球としてそれでいいのか」という問題に集約していきそうな気がします。
 なお、私は千葉選手については「身体の小さな自分がチームに貢献するにはどうすればいいか」を突き詰め、カット打法で四球を選ぶという「自分の生きる道」を確立したという点で、尊敬に値する選手だと思います。意図的にファウルを打つといっても、そう簡単に打てるものではなく、それをやり切る技術を身につけるには相当な努力が必要だったであろうからです。彼がどこまで上のレベルでプレーするかわかりませんが、これからもそのスタイルを継続していってもらいたいです。


 さて、プロ野球はいよいよ残り30試合そこそことなり、セ・リーグは巨人が、パ・リーグは楽天がそれぞれマジックナンバーを点灯させています。

 楽天は初優勝に向けてここからが正念場だと思います。星野監督がファンに対して物足りなさを感じている原因として、楽天ファンに優勝争いの経験、とりわけ「この1試合を落としたから優勝できなかった」という経験がないことを挙げているコラムを以前見かけましたが、そうした経験の真っ只中にいる選手とファンがどのように歩を進めていくか、遠巻きながら見ていきたいところです。

 阪神は恒例の長期ロードを14勝10敗と勝ち越しましたが、首位巨人との差を5ゲームとして迎えた27日からの対巨人3連戦で3連敗し、先月も書いた巨人との経験の差を思い知ることとなりました。この前週に3連敗があった巨人がオーダーを入れ替え、阪神との3連戦を前に息を吹き返したところを見て、この3連戦は3連敗もあり得ると思っていましたが、それが現実のものとなりました。巨人の選手は初戦から気迫が違いましたが、阪神の選手は相変わらずの入り方をしていたと感じました。連敗した3試合目にやっと気迫が見えましたが、時すでに遅しでした。初戦から3試合目のような入り方をしないと到底勝負になりません。3連勝してやっと優勝への挑戦権が獲得できるという程度のゲーム差でしたから、初戦からやらないとダメだったんですよ。逆に、巨人はここで叩いておけば安泰とばかりに、チーム状態を立て直して入ってきました。この差は選手の質や経験の差もあるでしょうが、何よりも監督の差が出た3連戦でした。
 これからは短期決戦用の戦い方を確立してもらいたいところです。クライマックスシリーズ(CS)はシーズン同様の戦い方では勝ち抜けません。短期決戦用の戦い方をしなかった岡田監督時代の阪神が05年の日本シリーズと08年のCSで惨敗したことがそれを示しています。東京ドームから帰ってきて、選手に意味の伝わらないオーダーの弄り方をした和田監督の手腕に期待するのは酷かもしれませんが、何とかしてほしいところです。

 優勝は無理です。


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2013/ 7/31

 先日、不祥事が相次いでいた全日本柔道連盟(全柔連)に対して内閣府が勧告を行い、これを受けて全柔連の上村春樹会長が来月末での辞任を表明しました。
 全柔連といえば、女子の強化選手による暴力告発問題や助成金の流用問題などの不祥事が度々発覚し、上村会長の去就問題にまで発展していましたが、会長自身が続投の意思を示し、理事会でもそれを支持するという構図で、現体制が延命されてきました。短期間のうちに続けて不祥事が発覚した場合、世間一般では組織体制の転換を求められることが普通でしょう。再発防止のためにトップを含めた役員を入れ替えて対応することが期待されるわけですが、上村会長および全柔連理事会は人事の入れ替えを拒否した形になりました。一度だけでも重大な不祥事が何度も起こりましたが、それでも状況が変わらなかったため、全柔連の組織としての自浄能力に期待できないと判断され、公益財団法人である全柔連を統括する国が動いた形になりましたが、ここまで事態が動くことは尋常ではなく、逆にそこまで動かない全柔連という組織もまた、世間一般の感覚からは遠くかけ離れた存在であったということでしょう。
 何よりも柔道に真剣に打ち込んでいる選手や指導者が最大の被害者なので、保身に走った現体制から一新され、選手が競技に集中できる環境が整うことを祈ります。


 プロ野球は後半戦に突入していますが、セ・リーグは巨人が、パ・リーグは楽天が少し抜け出してきています。
 阪神は一時は首位に立つなど、巨人の独走を食い止める戦いを繰り広げてきましたが、ここにきて連敗が目立つようになり、首位と6.5ゲーム差となってしまいました。特に、8月に高校野球に甲子園球場を明け渡すため、7月は甲子園での試合が多いのですが、その甲子園での試合で思うように勝てなかったのが痛かったです。全体的に打線の調子が落ちてきているように見えるので、投打のバランスを立て直せるかが今後の鍵になると思います。
 ただ、正直に言えば今年の優勝は厳しいのではないかと思います。巨人は戦力を試し、整えながら勝っていて、毎年ポストシーズンの試合を数多く戦っている経験もあるチームですが、阪神は毎年ポストシーズンを戦っているわけではありませんし、主力に故障者も出てきていて、それを埋める戦力が未知数であることなど、不安なポイントがいくつかあり、最終的にその差が出るのではないかという気がするからです。訓練された阪神ファンは基本的にネガティブですから(ダメ)。
 あと、楽天が2位に5ゲーム差をつけていて、優勝が現実味を帯びてきていますが、もし楽天が日本シリーズに進出したとしても、Kスタ宮城で日本シリーズを開催することはできないはずです。日本シリーズ開催に求められる3万人の収容能力に届かないためですが、この辺の部分がどうなるのか、少し気になるところです。


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2013/ 6/30

 現在、サッカーの国際大会であるFIFAコンフェデレーションズカップが開催されています。各大陸のチャンピオンが出場するこの大会に、2011年アジアカップチャンピオンの日本代表も出場し、1次リーグを3戦全敗と勝ち点を挙げることができずに敗退しました。
 世界の強豪が集うこの大会は、U-20ワールドカップ(W杯)を経験していない世代が中心の日本にとっては、世界との距離を測れる貴重な真剣勝負の場でした。今回の結果は、日本が世界の強豪とはまだまだ差があること、そして日本がこのような世界大会では1次リーグ敗退するようなレベルのチームであることを認識させるものでした。
 来年のW杯に向けて課題がいくつも見つかったと思うので、少しでも改善してW杯本番での活躍に期待したいところです。が、世界のトップレベルにはここ何年で追いつけるようなものではないことも事実なので、とりあえずこの1年の動向を見たいと思います。


 さて、プロ野球は交流戦を終え、リーグ戦が再開していますが、そんなことより今月は日本野球機構(NPB)による統一球問題が発覚し、物議を醸しています。
 この問題は、統一球導入後2年間で、野球協約に定められていた反発係数の下限値を下回る球が多く使われていたため、反発係数を規定の範囲内に収めるために今年から黙って上げていた、というものです。この「黙って」というところが肝で、予め今季から変更する旨を通知していれば問題なかったはずなのに。それを隠して事を進めようとしたNPBの隠蔽体質が問題視されています。
 日本相撲協会や全日本柔道連盟(全柔連)など、隠蔽体質を持った競技の統括団体がことごとく槍玉に挙げられてきた昨今、NPBもまた、その隠蔽体質を露呈することになりました。もともと野球界は閉鎖的で、球団の新規参入時の高すぎるハードルなどはその好例でしょうが、こういった風通しの悪い組織は今の時代には合いません。NPBは相撲協会や全柔連のように自浄能力にも乏しいでしょうから、これを機会にコミッショナーの人選から叩き直してもらいたいところです(ドクロ)。


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2013/ 5/30

 当サイトは本日で開設14周年を迎えました。

 ブログやツイッター、あるいはフェイスブックなどのSNSが普及している時代にあって、当サイトのような形態の個人サイトはもはや時代遅れと思われますが、今後ともよろしくお願い申し上げます。


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2013/ 4/30

 プロ野球は開幕から1ヶ月が過ぎました。
 ここまでの流れとしては、巨人と西武が頭一つ抜け出し、残りは勝率5割前後で落ち着いたという印象です。特筆すべきことといえば、昨年セ・リーグ2位の中日とパ・リーグ優勝の日本ハムが、開幕から調子が上がらず苦戦しているということでしょうか。

 さて、阪神は4月までを貯金3で終え、ここまでは悪くはない感じで来ています。
 開幕直後は全体的に打線が低調で、それを投手陣の出来でカバーするという状態が続いていましたが、徐々に打線の得点能力も上がってきて、勝ち試合を作れるようになってきました。ただ、最近は守備でミスが目立ち、それが失点に繋がって負けることもあったり、打てる試合と打てない試合との差が大きく、大量リードされた展開では追い上げムードを作れないなど、今後の課題となる面も出てきています。4連勝などもありましたが、最近は勝ち負けが交互に続くなど今ひとつ乗り切れない状態なので、シーズンの中で早くいい流れをつかめるように持っていってもらいたいと思います。
 ところで、ここ最近、和田監督はミスをした若手をすぐに二軍送りにする傾向がありますが、積極的なミスと消極的なミスや判断ミスは分けて判断してもらいたいところです。

 和田采配に明日はあるのか!?


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2013/ 3/26

 ワールド・ベールボール・クラシック(WBC)は20日に決勝戦が行われ、ドミニカ共和国が前評判通りの力を発揮して優勝、準決勝で日本に勝ったプエルトリコが準優勝という結果になりました。
 日本代表については、大会序盤こそ苦しい展開になりましたが、第2ラウンド初戦の台湾戦の死闘を制してからはチームの雰囲気が出来上がったように思われました。ただ、第2ラウンドの残りの試合はいずれもオランダ戦で、2試合とも大量点を奪って勝つ展開で、今振り返ればそれが少し緩んだ空気を作り、その空気のまま決勝ラウンドに行ってしまったのかもしれないと思います。準決勝のプエルトリコ戦では、相手の方が日本のやりたかったことをやってきて、日本は空回りし続けていた印象で、あの試合展開では負けて当たり前という内容でした。
 スモールベースボールを掲げていた日本代表ですが、今大会に関しては正直細かいことはあまりできていなかったように思いました。準決勝敗退で問題にされているダブルスチールに代表されるように、山本浩二監督をはじめとした首脳陣の采配は、「行けたら行け」という、選手に仕掛けるタイミングまで委ねてしまう、決断というベンチの役割を放棄するものであったと私は思います。単独スチールなどはランナー1人だけの判断で済むので、スタートを途中でやめても大した影響は出ませんが、ダブルスチールの場合は一塁ランナーと二塁ランナーの連携が必要です。代表チームが即席のチームであることや、問題の場面ではビハインドの展開で、選手が冷静さを欠いていても仕方のない状況であったことを考えれば、ベンチが腹をくくって選手に指示をする必要があったのではないかと思います。問題のダブルスチールの場面だけではなく、あらゆる場面で判断や決断を選手に委ねる作戦を採っていたとされていますが、このようなベンチの曖昧な姿勢が選手を惑わせた面はなかったかと思うと、今回の日本代表の首脳陣は「優勝を狙うチーム」のそれとしては失格だったのではないかとさえ思います。攻撃面にせよ継投にせよ、選手が迷わずに思い切りプレーできる状況を作ることが必要だったのではないでしょうか。
 もっとも、今回の準決勝敗退の原因はひとつに限定されるものではなく、前回大会からの4年間でWBCを戦える状況を作れなかった野球界全体の問題もあるはずです。結果は結果として受け止めて、この4年間にできなかった必要なことをやることが第一歩かと思われます。

 最後に、なんだかんだ言いながらも、白熱した試合を楽しませてもらいました。
 WBC日本代表の選手・首脳陣・スタッフの皆さん、お疲れ様でした。


 さて、いよいよプロ野球の開幕が近づいてきました。
 今年もここ数年と同様、オープン戦の結果等は積極的には追いかけていませんが、シーズンに入ったらまた阪神にぼやきつつ楽しみたいと思います。


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2013/ 2/28

 いよいよワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の開幕が近づいてきました。
 3月2日の開幕に向けて日本代表『侍ジャパン』が編成され、壮行試合も行われていましたが、あまり芳しくない結果の試合が多くありました。壮行試合というものは、本戦を前にした選手の調整の意味合いもありますが、何より山本浩二監督をはじめとした首脳陣の采配の実戦練習という意味でも貴重な場であると私は思います。それを考えると、これまでの壮行試合では選手の調整に重きが置かれ、本番を見据えた「終盤の負けている時にどう点を取りにいくか」などの作戦や選手交代などの面があまり見えてこなかった気がします。ただでさえ山本監督に関して不安を煽り立てる報道がされていたりするので、その不安を解消するようなベンチワークを見せてもらいたかったところなのですが、それは本戦に持ち越しという感じです。
 WBCのような短期決戦では、一度勢いに乗ってしまえばそのまま勝ち進むこともできますが、問題はどのようにして勢いをつけるかということです。選手たちは最初は代表の重圧から本来の力が発揮できない可能性もあります。その状態から選手たち自身が「負ける気がしない」という感覚を持って試合ができるようになることが、WBC大会3連覇への鍵になるのは言うまでもありません。首脳陣にはそのためのベンチワークを期待します。
 最後に、正直なところ、私は絶対優勝とまでは期待できないと思っています。過去2大会は上手く回り過ぎたところがあり、そう簡単に流れを引き寄せることができるとは思えないからです。野球ファンとして優勝してほしい気持ちはありますが、「勝って当然」とはどうしても思えません。

 ともかく、侍ジャパンを応援したいと思います。


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2013/ 1/31

 桜宮高校バスケットボール部キャプテンの自殺に端を発する体罰問題が、教育界にとどまらずスポーツ界にも広がっています。
 これまでは体罰や暴力による成功例が時に美談として語られることもありましたが、今は時代が変わってこういった前時代的な指導法は認められなくなってきていることの現れでしょうが、この機会に体罰や暴力に頼った指導法が改められるように願うばかりです。
 指導者が殴って選手の競技能力が上がるならいいですが、実際には殴っても競技能力は上がりません。指導者は選手を殴る暇があるなら、どうすれば競技能力が上がるのかを選手と一緒に考えるべきだと思います。


 さて、今年もいよいよプロ野球キャンプインの季節がやってきました。
 このオフはFA以外の形で主力選手が移籍するケースが大きく取り上げられました。
 オリックスの寺原隼人投手がソフトバンクにFA移籍する際の人的補償として、オリックスがソフトバンクの馬原孝浩投手を獲得した際には、抑えの切り札として活躍してきた馬原選手をプロテクト枠から外したソフトバンク球団の戦略が裏目に出た形となりました。故障で昨季一軍登板がなく、国内FA権取得まであと1年となっている馬原選手の獲得にはリスク(故障上がりで結果が出せない可能性と、今季国内FA権を取得した場合に即国内FA権行使で移籍される可能性)があるので、恐らく獲得しないだろうという読みだったようですが、元ソフトバンクヘッドコーチでもあるオリックスの森脇浩司新監督が迷わず獲得を決めたという報道がありました。ソフトバンクといえばフロントに小林至という東大出身の元プロ野球選手の人がいて、彼が度々物議を醸すことがあるのですが、今回もその例に漏れなかったのではないかと推測します。彼自身はきっと頭が良くて合理的な人なのでしょうが、周囲の人間(特に現場の首脳陣や選手)は彼ほど頭が良いわけでも合理的なわけでもなく、自分がそういう人間を相手に仕事をしていることを彼自身がどれだけ理解しているかが疑問ではあります。
 また、日本ハムの糸井嘉男外野手を中心とするオリックスと日本ハムとの3対2のトレードが衝撃的に報じられました。球界を代表する外野手である糸井選手が今季終了後のポスティングシステムによるメジャー移籍を日本ハム側に要求し、それが呑めないなら国内移籍を要求したという報道もありますが、それも今回のトレードに発展した要因なのでしょう。今回のトレードは糸井選手のネームバリューからオリックスの成功のように見えますが、実際にはエース格の先発投手とショートのレギュラーを持っていかれたオリックスがその穴を埋められるかにかかっていると見る向きもあり、面白いところです。

 で、メジャー帰りの選手を有難がって2人ほど獲ったどこかの球団については、今回は言及を避けておきます。


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2013/ 1/ 3

 新年あけましておめでとうございます。
 本年もよろしくお願い申し上げます。


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