「私たちはわかりあえるはずよ。京介!」
「……不二子さん無駄だよ」
絶対に私達はわかりあえるはずだ。同じ能力者として。
戦った日々、ただあるのは皆が幸せに暮らせる世界を夢見ることだけ。
でも私達は幸せだった。
ゆめをみられたから。
でも京介は裏切られ、そして彼は私達の敵となってしまった。
「……戻ってきて!」
何度も何度も懇願しても、京介は私と敵対するばかり。
不毛な平行線だ。
どうしてもどうしてもわかってくれない。
でも私の思いは押し付けかもしれないとも思う。
……私は今思うのは、少しだけ彼と京介は似てるかもしれないと思うこと。
チルドレンたちのほうが近しいようにも思うけど。
でも裏切られる前の京介と彼は似てると思う。
希望とゆめに向かって歩き続けていた。
何があってもひたすら前を向いて、一生懸命。
でも……今は違う。
そしてあの予知。
京介と同じように彼も……あの子達を裏切るのだろうか?
私は考える。
とても悲しいことばかりの世界だけど。
でも悲しいだけじゃないということを。
多分きっと、愛が……救うだろう、彼のことを。
だから私はチルドレンたちの恋を応援する。
救えなかった京介の代わりといえばそれまでだ。
でも自己満足といわれようとも……私は悲しい未来はみたくないのだ。