「そんな・・・。
私が・・・魔族・・・!?」
メフィストが飛んでいるところを一目見ただけで、自分と似ているとは思っていた。
ここに着いたときにも、『やっぱり』と言ってしまったくらいだ。
だが、ヒャクメにまで断言されてしまうと・・・。
美神としては、心穏やかではないのであった。
『何者なの、この女は!?
どうして私に似てるの・・・!?』
メフィストも苛立つ。彼女の本能が、目の前の人間は危険だと告げていた。それに従い、美神に向かって突撃した。
美神も、メフィストの突進を見て動き出す。
「そんなはず・・・
そんなはずないわっ・・・!!」
心の動揺を口に出しつつも、鞭にした神通棍をメフィストに叩き付けた。
「一ッ!!」
しかし、メフィストの手で払いのけられてしまう。
続いて、
「二ッ!!」
精霊石を投げつけて光らせた。だが、これは単なる目くらましである。いつもは精霊石を切り札とする美神であるが、今回は、そうではなかった。
突然ヒャクメによって平安時代へ飛ばされてしまったわけだが、美神は、たまたま一枚だけ封魔のふだを身につけていたのだ。
相手の視界が回復しないうちに、
「三ッ!!」
美神は、そのおふだをメフィストの目前に突き出した。
メフィストが美神の前世だというなら、ある意味、今回の調査対象である。倒すのはいいが、殺してしまうわけにはいかない。破魔札に封じることが出来るのであれば、それが一番よかったのだ。
この二人の攻防に、美神の仲間たちは手を出せない。二人の因縁を理解しているが故なのだが、そんなことは高島には関係なかった。
「キュウ急如律令!
霊符の力を散らしめよっ!!」
高島の言葉と共に、美神の破魔札が無力化され、小さな爆発が生じた。
「しまった!!」
美神としては、そこから我が身を守るのに手一杯である。
その間に、
「逃げるぞ!
飛べるか!?」
『え・・・ええ!
なんとか・・・!』
メフィストのもとへ駆けつけた高島だったが・・・。
「な・・・なに!?
このものすごい波動は!?」
『怨念!?
すぐ近くだわ!?』
「バカな・・・!!
俺たちに気配をさとられず
こんなに接近を・・・!?」
美神やヒャクメや雪之丞が驚いたように、強烈なプレッシャーが一同を襲ったのだ。
その正体がわからぬうちは、下手に動くに動けない。それほど強力なものだった。
一瞬、敵味方とも全ての者が硬直していた中。
スパッ!!
雪之丞の近くで、鋭利な音が聞こえた。
ドバシューッ!!
続いて、雪之丞の首から、盛大に血が噴き出す。
「お・・・おい!?
動脈・・・!?
切れ・・・痛くない!?
ママーッ!!」
彼の後ろには、強大な怨霊が立っていた。右手の指の爪から血をしたたらせている。
『よくわからんが・・・
確かに二人いるな、メフィスト・・・。
おまえらもすぐに・・・始末してやる』
第二十三話 前世の私と共同作戦
「ママ・・・。
今そっちにいくよ・・・!!」
と、錯乱している雪之丞。
その周りに仲間が駆け寄り、
「押さえて!」
『動いちゃダメよ!!』
「シロ、ヒーリングだ!!」
「焼け石に水でござる!!
とにかく血をとめないと!!
しゃべってはいけないでござる!!」
なんとか介抱しようと務めている。
一方、メフィストと高島も逃げそびれていた。
『メフィスト・・・
おまえには原因不明の不良要素があるようだ。
気配が突然二つに増えたことを
アシュタロス様は訝しく思われておる。
神族やほかの魔族どもに
かぎつけられたのではないか、とな・・・。
アシュタロス様には今が大事な時期・・・。
おまえを抹消する』
と語る怨霊。
高島は、その外見に見覚えがあった。昨年死んだはずの菅原道真だ。
「道真公・・・!? そんな・・・!!」
『道真!! どうして・・・!?』
メフィストは、その正体をさらに詳しく知っていた。
目の前の道真は、メフィスト同様、アシュタロスという上級の悪魔によって創造されたものだ。いわばメフィストの同僚である。
菅原道真は太宰府で死んだが、単純に死んだのではなく、『学問と雷の神』に生まれ変わっていた。ただし、神になるにあたって、負の部分を切り捨てる必要があった。それは、自分を追放した者たちへの怨念である。うまく取り除いたのだが・・・。
アシュタロスに拾われて、悪鬼を作るための核として利用されているのだ。
そうした全てを知っていたわけではないが、それでもメフィストにとって、道真が仲間であることは確かなはずだった。
『どのみち、おまえは使い捨ての働きバチにすぎんのだ。
不良品は捨てる・・・。
それだけよ』
『不良品・・・!?
私の「気」が原因不明で二つに増えたから・・・?
たったそれだけの理由で!?』
何も知らずに死んでいくのも、かわいそうだろう。
理由を説明したのは、道真としては、せめてもの情けだった。
チラリともう一人の『メフィスト』に目をやると、そちらは、まだ死にかけの人間一人にかかりっきりのようだ。
(それならば・・・)
道真は、視線をもとに戻した。
(やはり、こちらのメフィストから始末してやろうぞ)
___________
『雪之丞さん!?
まずいわ・・・!
もう意識がない!
このままだと出血多量で死んじゃう・・・!』
美神たちの仲間内で、一番的確に状況を把握していたのは、ヒャクメであった。さすがに、『全身の100の感覚器官』はダテじゃない。
『こーなったら!!』
そもそも、雪之丞まで過去へ連れてきてしまったのはヒャクメのミスだった。神族として、何とかする義務を感じていた。
さらに、隠れ家を検非違使に踏み込まれたときの負債もある。『私をおいてかないでねー』を聞きとめて一緒に逃げてくれたのは、他でもない、この雪之丞なのだ。個人的にも、彼を救いたいと思っていた。
だから・・・。
「ヒャクメ!?」
「おい・・・!?」
「・・・ヒャクメどのが消えたでござる!!
自分の命を雪之丞どのに与えて・・・。
うっうっ・・・」
突然のヒャクメ消滅に泣き出したシロだったが、それは勘違いだった。
『一時的に彼に入りました!
出血はくいとめるからしばらくは・・・』
言いかけたヒャクメだったが、その言葉が止まる。そして、メフィストたちの方を振り向いた。
強力なエネルギー攻撃を感知したからだ。
___________
『消えろ!! ゴミめ!!』
状況まで説明してやったのだ。もう十分だろう。
そう思った道真は、
『貴様のパワーなどわしの10分の一にも
満たぬであろう!!』
と宣告しながら、メフィストを攻撃した。
ここで、
「避雷!!
存思の念、災いを禁ず!!
雷よしりぞけ!!」
高島がメフィストを守るために立ちふさがった。しかし、いかに有力な陰陽師といえども、彼一人で何とかなるはずがない。
「うわっ!!」
『高島どの・・・!
きゃっ!!』
メフィストともども、はじき飛ばされてしまう。それでも死なずにすんだのは、高島が呪を唱えたからこそだ。
『高島どの!!』
倒れた彼のもとへ、慌ててメフィストが駆け寄った。まだ高島は息をしているが、吹き飛ばされた衝撃のせいか、完全に気を失っていた。
『ふむ・・・。
人間にしてはやるな・・・。
だが、二度目はないぞ!!』
道真の両手に、今の攻撃よりもさらに大きなエネルギーが集まる・・・。
___________
『美神さん!
雪之丞さんの身体、
失血が多くて長くは保ちそうもないわ!
現代に戻って輸血しないと・・・』
「わかってる!!
でも・・・」
美神は、横島に目を向けた。
時間移動のエネルギーとして文珠をあてにしていたのだが、間に合わなかった。この場で急に出せるものでもないだろう。
「美神さん、あれを!!」
説明していたわけでもないのに、横島は、美神の意図を理解したらしい。
美神が、横島の示す方向に視線を動かすと、今まさに道真がメフィストに第二撃を加えるところであった。
(そうか!!
菅原道真は『学問と雷の神』!!
さっきも横島クンの前世が
『避雷』とか言って攻撃を抑えていたわ!!)
もともとメフィストは味方ではない。彼女が道真と戦っている間に逃げられるなら、それもアリだ。だが、道真が逃がしてくれるとは思えないし、もし仮に逃げられたとしても、この時代にいては雪之丞が助からない。
それに、美神の前世である以上、可能ならばメフィストも助けたかった。
(『昨日の敵は今日の友』ね・・・。
いや、昨日どころか、
ついさっきまで敵だったんだけど)
美神がフッとそんなことを考えてしまった瞬間、道真の攻撃がメフィストを襲った。
だが、かろうじて両手で雷撃を押さえつけて、踏みとどまっているようだ。
「メフィスト!
奴の雷を私に集めて!!」
美神は、必死になっているメフィストに声をかけた。
(メフィストが私を信用してくれるかしら・・・!?
しかも、タイミングが微妙な作業・・・)
なにしろ、道真が現れるまでは戦っていた間柄である。
これは、美神としても賭けだった。だが、美神はその賭けに勝ったようだ。
『行くわよ!
早くー!!』
「了解っ!!」
雷の軌道が曲げられ、美神に向かった。
___________
「みんなつかまってー!!」
美神の言葉に応じて、一同が彼女に飛びかかった。
シロが背中におぶさり、横島は美神の腰に抱きついた。平時ならばセクハラとして蹴落とされるところだが、美神としても、状況が状況なだけに許してしまう。
(・・・横島クンだって、
そんなつもりじゃないわよね、今回は!?)
少し気を散らした美神だったが、
『私をおいてかないでねー』
ヒャクメの言葉を聞きつけて、意識を戻した。
ヒャクメは、他人の体の中に入っていることと、その雪之丞の体力が低下していることが重なって、うまく急には動けないようだ。
「大丈夫!」
美神が左手を伸ばして、雪之丞の服の端を握りしめる。
反対側の腕には、すでにメフィストが左腕でしがみついていた。彼女もまた、美神同様、意識のない高島の服をつかんでいる。
___________
これらは、全て、時間にして一瞬にも満たない間の出来事だった。
道真も黙って指をくわえて見ていたわけではない。
『この波動・・・!!
時空振かッ!!』
脱出の意図を瞬時に理解し、
『時間移動する気かッ!!
どこでそんな裏技を・・・』
持っていた扇を開いて、ブーメランのように投げつけた。
それは誰にも直撃こそしなかったものの・・・。
ブチッ!!
美神とメフィストが握っていた雪之丞と高島の服が断ち切られ、二人が地に落ちた。
『おいてかないでねって言ったのにー!』
ヒャクメが喚く中、美神たちの姿が時空の彼方へと消えていく。
しかし、
『殺さないで、道真・・・!!
そいつは・・・そいつだけは・・・!!』
去り際のメフィストの絶叫は、道真の心に残ったのだった。
『よかったな、おまえら・・・!
あの様子なら
あいつはすぐに戻ってきそうだ。
それまで命だけは残しておいてやろう!』
道真は、残された二人を見ながらニヤリと笑った。
___________
美神と横島とシロは、無事、現代の事務所へと帰ってきた。
メフィストもついてきたのだが、
『戻って!!
今すぐ戻って!!』
彼女は、美神の胸ぐらをつかみ、再び時間旅行することを強要している。
『しばらくは私をおびきだすエサにするでしょうけど
そう長くは生かしておかないわ!』
「落ちつきなさい!!
言われなくてもわかってるわ!!
横島クン!!」
美神は、横島に鍵を投げて渡し、
「場所はわかるわね!?
文珠を持ってきて!!」
「はい・・・!!」
文珠を取りに行かせた。
魔族のメフィストから目を離したくなかったし、かといって、精霊石や文珠を保管してあるところへ連れて行く気にもなれなかった。
だが、これが幸いした。横島には聞かせたくないことを、メフィストが話し始めたのだ。
『あいつ・・・
あのバカ・・・!!
私をかばったのよ・・・!』
メフィストは、手で目をこする。
『クリエイターに捨てられた以上、
私には存在価値がないのに・・・。
あいつバカだから・・・
それがわかんないのね・・・。
願いなんかかなえるわけないじゃん!
魂を持ってく意味ももうないのにさ・・・!!』
「メフィストあんた・・・」
美神は高島の願いを知らなかったが、皮肉なことに、それは既にかなえられていた。
『あいつが死ぬかもって思ったら、
胸が張り裂けそうだった!
一人で死ぬのもイヤだった・・・!!
あいつといたいの!!』
メフィストの目から、涙が溢れる、
『あいつといると楽しいの・・・。
生まれかわって人間になれるなら・・・
あいつと・・・』
「や・・・やめてよっ!!
それじゃ何!? 私が・・・」
「そういうことでござったか・・・。
それで美神どのと先生は・・・」
顔を真っ赤にする美神の横で、シロが訳知り顔で頷いている。
当然、美神にギロリと睨まれてしまうのだが、そこへ、
「美神さん、文珠持ってきたっス!!
・・・あれ!?
どうしたんです!?」
横島が戻ってきた。すでに文珠をケースから取り出し、その一つに『雷』の字も込めている。
「・・・いいから!!」
美神は、それをひったくるようにして、その場で『雷』を発動させた。
「いい!?
あんたたちは、留守番よ!?
これ以上話を複雑にしたくないの!!」
「・・・えっ!?」
横島は、自分も行くものだと思っていたようで驚いている。
一方、先ほど厳しく睨まれたせいか、シロは無言だった。
二人は、言われたとおり、美神に近づくのを遠慮したのだが、
『何言ってるの!?
あんたは美神と一緒じゃないと・・・!!』
「いっ!?」
メフィストが横島をつかんでしまう。
「ちょっと!!
勝手な事しないでよ!!」
美神が止めようと試みるが、もう遅い。美神たち三人の姿は、もはや時の中へと消えるところだった。
そんなタイミングで、
『ごめん!
それがし、菅原道真と申すが・・・。
邪魔してもよろしいか?』
と言いながら、事務所のドアを開ける者がいた。
「いっ!?」
その光景まで見届けて、三人は消えていった・・・。
___________
「早く戻りましょう、現代へ!!
シロが危ないっスよ!!」
横島が、美神に詰め寄るが、
「『早く戻る』・・・!?
あんたバカァ!?」
美神は、これをアッサリ受け流した。
「私たちは時間移動してるのよ!?
ここで何年すごそうが、現代へ戻るときに、
あの『瞬間』へ行けばいいだけのことでしょう?」
理路整然と説明する美神だったが、横島は、まだ心配だった。
「そんなピンポイントで制御できるんスか!?
今だって・・・」
彼らは、平安時代には戻ったものの、少しずれていたのだ。
場所は清水寺の上空だったし、時間も既に朝になっていた。
戦っていた山寺へ急ぎ、その場の様子から、どうやら時間移動した夜が明けてすぐだと理解したところだった。
「そりゃあ私一人じゃ無理だろうけどね。
ほら、帰りはヒャクメがいるわけだし。
時空制御は彼女のコンピューターに任せるわ」
これで、ようやく納得したらしい。
「へえ、さすが神さま。
ただの役立たずじゃないんスね」
「・・・バチ当たるわよ?」
冗談を言い合う余裕も出てきた。
「神さまと言えば、あの道真も
神々しい波動を放っていたわね・・・。
この時代の怨霊の道真とは全く別人だったわ」
美神は、事務所に来た道真について考える。
一瞬見ただけではあったが、そんな印象を感じていた。
「・・・どういうことです!?」
「あの悪魔の道真が神に変わるのかしら?
それとも・・・」
黙って二人の様子を見ていたメフィストが、ここで口をはさむ。
『ねえ、和むのもいいけどさ・・・。
早く高島どのを助けに行かないと!!』
「・・・でも、どこへ?
心当りあるの?」
『うーん・・・。
アジトかしら・・・?』
そんな彼らのところに、
『おねえちゃん、おねえちゃん!』
突然、一人の子供がやってきた。
ここは東山の廃寺である。普通に人が訪れる場所ではないだけに、あからさまに怪しい。
『道真さまからの伝言だよ。
二人の命はとりあえずあずかっておく。
今夜丑の刻までに老ノ坂まで来い!』
そう伝言すると、子供は木の人形に変わってしまった。道真の式神だったのだ。
「・・・なんか都合よく場所が判明したっスね」
「丑の刻・・・。
えらいのんびりしてるじゃない」
『まっぴるまから動いたんじゃ目立ちすぎるからね』
美神の疑問に答えを返したメフィストは、フワッと空へ飛んだ。
『あなたは先に老ノ坂へ!』
「あんたはどうする気?」
『道真を倒すだけじゃ私たち助からない・・・!
問題はそのあと・・・
逃げきる方法を確保しないと・・・!』
___________
「メフィストの奴なにしてんのよ・・・!
もう時間切れよ・・・!?」
「ほんとにここでいいんスか!?」
「そのはずよ・・・?
『老ノ坂』って地名はここなんだから」
美神と横島は、夜の森の中を彷徨っていた。
「美神さん!!
あれ・・・!!」
「ほら見なさい、
やっぱりここであってるじゃないの」
横島が見つけたのは、木の上に置かれた球体だった。握りこぶしほどの大きさで、ボウッと光っている。
「雪之丞・・・!!」
「ヒャクメ・・・!?」
中には、二人の人影が見える。一人は高島、もう一人はヒャクメが取り憑いた雪之丞だ。
二人は、こちらに向かって何か喋りかけているようだが、美神たちには聞こえなかった。
「え? 何?」
その時、突然、
『まず一人・・・!』
美神の背後に、道真が現れた。
「美神さん!!」
「・・・!!」
横島の声に、美神が慌てて振り向くが間に合わない。
二人が何も出来ないうちに、
『死ね!!』
道真の爪が、美神の首に向かった。
しかし、その兇爪が届く前に、
『な・・・なんだと・・・!?』
一条の魔力波が飛来し、道真を真っ二つに切り裂いた。
『ワナってのは
相手の裏の裏まで読んで仕かけないとね・・・!
私たちの勝ちよ、道真!』
土の中に潜んでいたメフィストである。
『バ・・・カな・・・。
それにしても貴様ごときが
私を一太刀で・・・!?
そんなはずが・・・』
そう言い遺して、道真は倒れた。
___________
『う・・・奪われただと・・・!?』
異界空間のアジトに戻ったアシュタロスは、信じられない報告を受けていた。
そこでは、土偶の形をした部下が、エネルギー結晶を究極の魔体にくべているはずだった。
究極の魔体。
それこそが、アシュタロスが全てを賭けて造っているものだ。
将来アシュタロスは新たな魔王として君臨し、全ての世界を統一する。その時のためのボディであった。
魂を集めていたのも、これを育てるためだ。
特別な方法で精製されたエネルギー結晶は、指でつまめるほどの大きさの中に、二、三万人分の魂が込められている。それを養分にして、究極の魔体は、ようやく60%の完成度になっていた。まだ千年はかかりそうなのだが・・・。
『メフィストの奴・・・
あれが何か知っておるのか!?
よりによって・・・おのれ・・・!!』
そんな貴重なエネルギー結晶を、自分が留守の間にメフィストに盗まれたというのだ。
アシュタロスにしてみれば、これは、とても許せる状況ではなかった。
___________
「・・・えらいあっさり片づけたわね・・・!
その結晶とかゆーやつ、
ちょっとわけて欲しいわ・・・!」
急激なパワーアップの理由を美神に説明したメフィストだったが、この言葉には、応じることは出来なかった。
すでに、結晶は飲み込んでしまっている。メフィストの体の中なのだ。
そんなメフィストは、
「メフィスト!!
きっと来てくれると思ってたぞー!!」
助け出した高島に、さっそく抱きつかれていた。
『あ・・・あた・・・あたし・・・』
顔は火照るし、言葉もしどろもどろである。
どうしていいか分からなくて、
『き・・・
気やすくさわるんじゃないわよっ!!』
と、高島を殴ってしまった。
「ふーん。
やっぱ前世だけあって美神さんにそっく・・・」
横島は、『高島がセクハラして鉄拳制裁をくらった』と認識してコメントしたのだが、
「どこがじゃー!!
チョームカツク!!」
美神を怒らせてしまい、自分が殴られてしまう。
美神にしてみれば、メフィストのやっていることは、小学生が好きなコに意地悪しているようなものなのだ。それを自分と同じだと言われては、しかも横島から言われては、たまったもんじゃない。
『・・・これでいいわけ!?
あんたそーしてんの!?
横島クンと普段!?』
メフィストはメフィストで、美神が自分と同じように、いや自分以上に暴力を振るうのを見て、これが正しい愛情表現なのだと思い始めていた。
「私の男じゃないって・・・」
言いかけた美神だったが、思い詰めたようなメフィストの表情を見て、気が変わった。
素直にアドバイスするとしたら、横島がノビている今しかないだろう。
「ま・・・その、なんだ・・・。
自分は自分なんだからさ。
自分なりにやるしかないよ。
不器用な女は不器用なりに・・・ね」
頬をかきながら語る美神を見て、
『誰の話です?』
雪之丞の中のヒャクメが笑う。
「う・・・うるさいわねっ・・・!!
帰るわよっ!!」
美神は、横島に持たせておいた文珠を取り出し、その一つに『雷』と入れた。
(ごめんね、横島クン・・・。
ちょっとやりすぎちゃったわね)
いまだに倒れている横島を見て、さすがに反省する美神である。
状況が状況だっただけに、つい、いつも以上の力でいつもよりも長く殴りつけてしまったのだが、それは自分の側の都合でしかなかった。
(お詫びと言っちゃなんだけど・・・)
美神は、右手で『雷』を握ったまま、両腕を横島にまわした。そして、
(ゆっくり寝てなさい。
これで、いい夢見れるでしょ?)
正面から抱きつくような姿勢で、さらに自慢のバストを横島の体に押し付ける。
『あらあら・・・』
「シーッ!!
黙って、ヒャクメ!!」
美神は、人差し指を口にあてた。
「・・・メフィストに教えるために、やってるのよ」
そんな言いわけまでしてしまう。それから、
「じゃ、またねー」
敢えて軽い口調で、メフィストに挨拶する美神。
とりあえず雪之丞に輸血するために現代へ戻らないといけないが、まだ問題は解決していないのだ。もう一度来る必要があるだろう。
そう思ったのだが・・・。
ズンッ!!
時空震をも押さえつけるような、そんな強力なプレッシャーがその場を襲った。
『時間移動か・・・。
面白い特技を持っているのだな。
だがもうそれもあきらめろ!
私が許さん!』
空から聞こえてきた声の主を知るのは、メフィストだけだった。
『ア・・・アシュタロス・・・!!』
月をバックにして、一人の男が浮かんでいた。フードのあるマントで全身を包んでいる。逆光でもあるため、ほとんど見えないが、カリスマのありそうな精悍な顔立ちをしていた。
(こいつが・・・)
メフィストが叫んだ『アシュタロス』という名前は、彼女の説明に、また、彼女と道真の会話の中に何度も出てきていた。
だから、美神も理解することができた。
(・・・私たちの敵!!
それも・・・最後の大ボス!!)
横島をギュッと抱きしめたまま、美神は、空に浮かぶ存在を凝視していた。
(第二十四話「前世の私にさようなら」に続く)
つっこまれるかもしれない、でも、詳細を作品に書くのは野暮かもしれない。
そんな部分に関して、少し先に補足しておきます。
『GS美神』を知っている誰しもに突っ込まれる点なら、作品中で記すべきでしょうが、『GS美神』を細かい点まで完璧に覚えているレベルの方々のツッコミまで記載したら、キリがないと思うので・・・。
ひとつは、美神の破魔札です。
原作では西郷と合流したあとなので、そこから入手したかもしれませんが、私の作品では合流していない。国家が呪術を管理している平安時代で購入出来るとも思えないので、
>突然ヒャクメによって平安時代へ飛ばされてしまったわけだが、
>美神は、たまたま一枚だけ封魔のふだを身につけていたのだ。
としました。ここでは、持参していた詳細よりも、なぜ『封魔』なのかのほうが重要と思ったので、それ以上の説明は省きました。省略はしたものの、
「持っていたのは偶然だけれど100%の『たまたま』ではない。魔族の騒動に巻き込まれているために、護身のために身につけるものが、無意識のうちに増えていたのだ。本当なら文珠のほうが強力な魔族対策になるのだけれど、勝手に横島の武器を使っちゃ悪いという意識があるから、そういうわけにもいかない」
という想定をしています。
そして、道真の襲撃。
原作よりも早いのですが、これが、(前編の後書きで書いていた)美神たちが原作より早くこの時代に来た影響です。美神が早く来てしまえば、メフィストの気配が二つに増えるのも早くなるので、アシュタロスが道真に抹殺指令を出すのも早くなる。
作中では『原作とくらべて』とは書けないので明記出来ませんでしたが、そういうシークエンスでした。
また、美神の横島への態度も原作より激しいかもしれません。これも、原作とは違って横島が無事なせいで、原作以上の暴力を振るうことになっています。そして、いわゆるツンデレの『ツン』の部分だけでなく、『デレ』もいつもより加速していますが(ラストの部分の抱擁は『デレ』として書いています)、これはメフィストが近くにいる影響と受けとってもらいたいです。ただし、『デレ』ではあっても、『素直じゃないデレ』になるように表記しました。
さて、次回は平安編の後編です。ご期待ください。 (あらすじキミヒコ)
原作でも道真登場から結構ポンポン話が進んで悪巧みする隙が無いと言えばそれまでなんでしょうが、GSらしい悪巧みを加えられれば良かったのではと思います。
お札、原作の方が不自然では有った気もしますが、それでも民間の巫覡から買い取った事にしておいた方が無難だった気もします。
ユッキーとそれ以上に生活力の有る美神、その二人に加えてヒャクメがいれば民間の巫覡を探し出す事など造作もないでしょうから。
まあここでは一枚しかお札を使ってないですし、神通棍の中に臍繰りして有ったと言う感じで納得も出来ますが。
ユッキー死にかける。
まあ人数が多いので誰が犠牲になるかは確かに不確定なんでしょうが、ここは矢張り横島をピンチにしておいた方が無難だった気がします。
横島死にかけ、ユッキー達燃える、だが道真は強くて手も足も出ない。
原作ではいなかったユッキー達の見せ場を作る為にもそうした方が盛り上がった気がします。
道真、リアルだと怨霊を祭って神様にしたんですがGSではDB方式(ピッコ○大魔王)なんですよね。
椎名先生はリアルの設定を歪めて使うのがパターンだったしDBへのオマージュかパロディでも有ったんでしょうね。
ゲストキャラだからその後の音沙汰無しって言うのも椎名先生らしいんですが。
避雷、高島一人では矢張り無理が有る気がします。
怨霊道真は上級魔族級のパワーは有るでしょうし、ここは大怪我とかにしておいた方が無難だった気がします。
時間移動、ここは思い切って美神一人を現代に戻した方が面白かった気もします。
道真の狙いは女婢守徒と美神なんですし、雷撃が美神に当たって一人だけ現代に帰還、途方に暮れると言う方が原作と被らない気がしました。
後、現代に戻った後に装備とか揃えないんですよね美神達。
道真に背後にいるで有ろう大物魔族、それを考えれば重装備で戻っても良い筈なんですが。
まあ時間移動が出来るか不安でも有ったんでしょうが、美神らしくないと言えばそうなんですよね。
式神、普通の学者だった道真が何故か式神を使えているんですよね。
アシュが知識を追加した可能性は高いんですがその当時の陰陽術の管理態勢を考えれば結構不自然では有ります。
まあ出てこないと話が進まないと言う欠点が有ったのかもしれませんが。
結晶強奪、これは女婢守徒の経験では仕方ないんでしょうが悪手なんですよね。
確かに無いと女婢守徒のパワーアップが無くなってしまいどうにもならないんですが。
奪われたら取り返しに来るって考えないと駄目なんですけどね、美神とか指摘しないで欲しがるのはまあ美神らしいんですが。
学習、前世からツンデレだった事を証明した美神。
素直になった美神では話が盛り上がらないけど、ツンツンし過ぎる美神もつまらないんですよね実際。
まあこの話レベルのツンデレ振りが相応な気がします。
アシュ登場なんですが問題解決してないんですよね実際。
それなのに現代に帰還しようとしていた美神達。
原作ではノリで行動してるから仕方ないと言えばそうなんでしょうが。
その後の事とか相談無しに現代に戻るのは結構不自然な気がしますがどうでしょう。 (白川正)
私の読解力が足りないせいか、作品に対するコメントではなく、(作品とは関連性の薄い)原作に対するコメントも書かれているように思われました。
それについてはレスを省きましたが、もし私の判断ミスであるならば、深く謝罪します。
>原作でいなかったシロとユッキーの活躍有ればもっと面白かった気がします。
原作にいないキャラは、確かに原作と違う展開を作る上で便利な手ごまです。
単発エピソードとしては、シロとユッキーがバリバリ活躍した方が面白かったかもしれません。
しかし、これが短編集や連作短編ではなく長編である以上、脇役を活躍させ過ぎたら主役がかすむという心配をしています。
この平安編はヒャクメ登場編でもある以上、紹介の意味を込めて、ヒャクメには少し焦点をあてて書いていますが(特に後編。ご期待下さい)、そのわりを食った形で、他の脇役の活躍具合は減っています。それでも、それなりに活躍させたつもりなのですが・・・。
ご希望にそぐわない展開で、すいません。
>お札、原作の方が不自然では有った気もしますが、それでも民間の巫覡から買い取った事にしておいた方が無難だった気もします。
>ユッキーとそれ以上に生活力の有る美神、その二人に加えてヒャクメがいれば民間の巫覡を探し出す事など造作もないでしょうから。
>まあここでは一枚しかお札を使ってないですし、神通棍の中に臍繰りして有ったと言う感じで納得も出来ますが。
おふだの説明は難しかったです。説明そのものではなく、「何も書かないと突っ込まれるのか、あるいは、何か書いてしまったほうが突っ込まれるのか」という判断が、です。
『民間の巫覡から買い取った事にしておいた方が無難だった』と『神通棍の中に臍繰りして有ったと言う感じで納得も出来ます』と両方向の意見が書かれていますが、これは、「ベストではないが、一応、納得の範囲内」ということでしょうか。
納得の範囲内と思われるのであれば、少し安心しています。
>まあ人数が多いので誰が犠牲になるかは確かに不確定なんでしょうが、ここは矢張り横島をピンチにしておいた方が無難だった気がします。
ここに関しては原作どおりの方が良いということなのですね。
>原作ではいなかったユッキー達の見せ場を作る為にもそうした方が盛り上がった気がします。
これに関しては、上述の通りです。
>避雷、高島一人では矢張り無理が有る気がします。
>怨霊道真は上級魔族級のパワーは有るでしょうし、ここは大怪我とかにしておいた方が無難だった気がします。
無傷とはいかないと思い、原作とは違って気絶としたのですが、まだ足りなかったようですね。大ケガにし過ぎても後で困るのですが、意識不明の重体、という程度にすれば良かったかもしれません。御意見、ありがとうございます。
>時間移動、ここは思い切って美神一人を現代に戻した方が面白かった気もします。
>道真の狙いは女婢守徒と美神なんですし、雷撃が美神に当たって一人だけ現代に帰還、途方に暮れると言う方が原作と被らない気がしました。
そのような展開は思いつきませんでした。また、その場合、このエピソードをどう収集させたらいいのか、私には見当もつきません。
考えが及ばず、申しわけありません。
>後、現代に戻った後に装備とか揃えないんですよね美神達。
実は、これに関しては、後編で僅かですがフォローしています。
近々アップしますので、もう少しお待ち下さい。
>素直になった美神では話が盛り上がらないけど、ツンツンし過ぎる美神もつまらないんですよね実際。
>まあこの話レベルのツンデレ振りが相応な気がします。
美神のツンデレぶりに関しては、以前にもこだわっておられたようなので、この御言葉は嬉しいです。私が思う『美神のツンデレ』を納得していただけたようで。
まあツンデレに関しても、まだ後編に続きますので、それを読んで御意見が変わらないことを願っています。
では、今後もよろしくお願いします。 (あらすじキミヒコ)
うん、美神さん可愛いなぁ。なんだかんだ言いながらも少しずつ心の距離を縮めている所に、記憶だけが逆行した影響が出ていると感じられます。原作じゃ、こんな事無かったですし(笑)
雪之丞が横島の代わりに道真の攻撃を受けたのは、現時点の彼が攻撃力と防御力が突出しすぎて使い辛いからかな? と、思いました。少なくとも彼は、不意打ちを食らわない限り道真の攻撃はダメージを受けつつも、戦闘続行は出来る装甲を持ってるでしょうから。じゃないと、原作のデミアンが浮かばれない(笑)まぁ、この物語では、雪之丞はどこまで耐えられるのかを知っていないようですけど。
ただこの場合、美神さんが横島クンを心配する描写が入れられない事が、残念かなと思いました。後の展開にしても中世編を経験してるから、彼女の必死さが段違いになる思いますし。
以下はちょっと気になった点です。
>心の動揺を口に出しつつも
なぜ動揺したのかその原因を書かないと、読者は彼女の心の動きが判らないと思います。原作を読んでいない方もいるので、というより世代的に二次小説を読んでから原作を読む方が増えていると思うので、その辺の描写は大切と考えます。原作ではこの辺、ちゃんと描写されてますよ。
>「一ッ!!」などの美神さんの掛け声。
これって()の方が良かったと思います。なぜなら、「」では声に出していると読者には解釈されるので、敵に美神さんが何かを仕掛けているのが既にバレてるんじゃないか? と読者に印象を与えてしまうからです。
拙作を読んで頂きありがとうございます。あちらでは、過去ログに流れていなければシステム上、レスが出来ます。まぁ、「読みましたよ」というのを最新話にレスをして頂ければ私が喜びます(^^ゞ
読んでみて、面白いや面白くない。気に入らないや、ここおかしいんじゃ? という一言があれば凄く助かります。
やはり設定の表現がまずかったようで、読むのを断念してしまう方が居られたんですね。その点が私の最大の課題と思ってます。 (月夜)
>うん、美神さん可愛いなぁ。
そう言って頂けると嬉しいです。
雪之丞の件ですが、
>じゃないと、原作のデミアンが浮かばれない(笑)
これを考えると、確かに新しい魔装術は相当強固なんですよね。きちんと留意しておきます。
> なぜ動揺したのかその原因を書かないと、読者は彼女の心の動きが判らないと思います。原作を読んでいない方もいるので、というより世代的に二次小説を読んでから原作を読む方が増えていると思うので、その辺の描写は大切と考えます。原作ではこの辺、ちゃんと描写されてますよ。
二次創作とはいえ一つの小説である以上、これまで、該当する原作のエピソードを読み落としていても理解出来るよう、気をつけてはいました。
しかし、この部分に関しては・・・。
確かに、カットしてはいけないところをカットしてしまったかもしれません。
御指摘の部分、原作の描写というのは、『私と母さんが戦ってきた魔族』という辺りですよね?
全てを話に盛り込むことは出来ず、省いてしまったのですが、御指摘のとおり、重要なポイントです。一言でもいいから書いておくべきでした。
難しいことに、この部分、美神の心情の程度が原作とは若干違っています。原作ではここで『メフィストが前世』と気づくのですが、この作品では、飛んでいるメフィストを見た際に
「横島がメフィストと美神をくらべる」
というイベントを入れて、早くも美神が類似に気づくようにしてしまいました(原作では、その時点では「まさか」とすら言っていません。そこの「まさか」はヒャクメのセリフです)。
ただし、それは第二十二話で書いていたので、第二十三話の冒頭でも、第二十二話ラストのセリフ(原作とは違うセリフ)を強調させていました。
しかし、せっかく第二十三話の冒頭で地の文の説明を加えたのであれば、そここそ、月夜さんに指摘された美神の心情を書き込むには良い機会のはずでした。
今になって、後悔しています。
>「一ッ!!」などの美神さんの掛け声。
>これって()の方が良かったと思います。
このかけ声は、書いていて悩みました。なんでワザワザこんなこと言い出したのだろう?
原作ではその場に西郷がいるので、
「平安時代の人の前では、いつもと戦い方が変わる」
という可能性も考えました。その場合、私の作品では西郷がいないので、かけ声はカットしないといけません。
でも、考え込んでも答えが出なかったので、深く考えずに、原作どおりにしました。そうすると、ふきだしが口に出している形だったので、どうしても「」になってしまうのです。
一応、「」と『』の違いも、原作準拠(普通のふきだしと二重ふきだしの違い)になるように努力しています。それでも、間違ってるところも結構あって、昨日は、資格試験編にたくさんミスがある(『』とすべきなのに「」となっている)のを見つけてしまいました。
>拙作を読んで頂きありがとうございます。あちらでは、過去ログに流れていなければシステム上、レスが出来ます。
すいません、まだ過去ログ部分を読んでいます。
あまり急がず、ゆっくり味わいながら読んでいきます。せっかく設定が深い作品を慌てて読んでしまうと、あとで後悔しそうなので。
では、今後もよろしくお願いします。 (あらすじキミヒコ)
ア○カかと思ったw
話が急展開過ぎでメフィストが高島に好意を持つには弱いかと思うけど
まあ、流れ的にしょうがないのかな
原作の流れを追ってたら長くなり過ぎるかもだし (ゼルエル)
『あんたバカァ!?』発言、最初は何も意識せず、普通に美神のセリフとして『あんたバカ!?』としていました。でも、書いてみると、私も『ア○カ』が頭に浮かびました。まあ、どちらも『ツンデレ』な点でキャラが重なってるのでしょうし。
そこで、いっそ意識して、よりそれっぽくしようと微妙に変更したわけです。
こういう小ネタ(それも微小なネタ)に気づいてもらえるのは、作者としては嬉しい限りです。
メフィストの高島への好意に関しては、御指摘のとおりです。書き込み不十分だったと反省します。
では、第二十五話コメントのレスに続きます。 (あらすじキミヒコ)