『ラブ・クライム/官能の罠』:1992、アメリカ

カメラマンのデヴィッド・ハノーヴァーは、コリーンをモデルにして部屋で写真を撮影していた。緊張した面持ちのコリーンは、持っていたシーツを剥がされてヌードになった。ハノーヴァーは怯えるコリーンを撮影し、満足そうな表情を浮かべた。撮影を終えた彼は、涙を流すコリーンを抱き締めた。コリーンは彼とキスし、肉体関係を持った。ハノーヴァーが眠ってからベッドを抜け出したコリーンは、彼の鞄を持ち出した。彼女が鞄に入っていた名刺や写真を見ている様子を、背後からハノーヴァーが密かに観察していた。
フルトン郡検事局のダナ・グリーンウェイは風俗街で張り込み、アトランタ市警のパトカーが売春宿に来るのを待つ。1人の警官が売春宿に現れ、売春婦から稼ぎを奪い取った。その売春婦は囮捜査中のマリアで、ダナは盗聴器を仕掛けていた。後から別のパトカーも来たので、ダナの同僚は予定が狂ったことに焦る。最初の警官はマリアを店の裏へ連れて行き、性的行為を要求した。同僚が逮捕に向かおうと促すが、ダナは証拠が不充分だと待機を命じた。フェラチオを要求する言葉を聞き、ようやくダナは逮捕を命じた。警官が手錠を掛けられた後、マリアは逮捕のために自分を犠牲にしたダナを激しく批判した。
次の日、ダナは上司のスタントンから、一緒にいた警官2名の共謀罪について「犯罪への関与を立証できないから撤回だ」と告げられた。ダナは「証拠がある」と主張するが、スタントンは「職権乱用で苦情が来てる。逮捕は警察に任せろ」と諌める。ダナは腹を立て、「我々が指揮すれば有罪も増える。貴方も検事でしょ」と反発した。彼女はコリーンから、ハノーヴァーのことで相談を受けた。ハノーヴァーは有名カメラマンで、コリーンは雑誌に載せると言われてモデルになった。しかしスタジオに電話を掛けた彼女は、偽者だと知ったのだ。ダナはコリーンに、「セックス目当ての虚言は違法とは言えない」と説明した。
偽ハノーヴァーは街に出て多くの女性を撮影し、アンという女性に目を付けた。アンはハノーヴァーが本物だと信じ、モデルになることを快諾して家に招き入れた。撮影を始めたハノーヴァーは、途中で服を強引に脱がせた。ダナはボクシングジムに行き、トレーニングをしているマリアに謝罪した。マリアは彼女にトレーニングウェアを貸し、リングに上がってトレーニングに参加するよう促した。ハノーヴァーはアンとセックスし、シャンパンを買いに行くと嘘をついて車を借りた。彼は家を出ると、すぐに車を売り払った。
後日、ダナはアンからハノーヴァーの件で相談を受ける。コリーンの時と同様、今回も警察は動いていなかった。今回はアンが車を貸すとハノーヴァーに言っていたため、ダナは「窃盗で起訴できる」と告げた。彼女はコンピュータでデータを調べ、大勢の女性が騙されていることを知った。ハノーヴァーの行動は次第に荒っぽくなっており、レイプされた被害者も出ていた。ダナが自宅で事件の資料を見ていると、スタントンがやって来た。スタントンは上司というだけでなく、ダナの不倫相手でもあった。
ダナはハノーヴァーについて、2年間で被害者が続出していること、最初は訴えるが撤回していることを話す。スタントンはセックスを始めようとして時間を気にしたので、ダナは腹を立てた。スタントンが帰った後、ダナは母が父と抱き合う姿を見た幼少時代を回想した。彼女はハノーヴァーの被害者と次々に面会し、事情聴取した。被害者は口を揃えて、ハノーヴァーとの肉体関係に満足や喜びを感じたことを語った。ダナが訴えるよう求めても、誰も承知しなかった。
ハノーヴァーはサバナにあるハンナのバーに行き、カウンターで飲んでいる女に目を付けた。彼はハンナに電話を掛け、その女に受話器を渡すよう頼んだ。後日、ダナはサバナで起きた事件について知らされた。ハノーヴァーと店を出た女は、意識不明の重体に陥っていた。今までの20名の被害者とは違い、今回は激しい暴行を受けたのだ。タナはサバナ警察へ赴くが、刑事のタリーたちは非協力的な態度を示した。ダナはバーへ出向いてハンナに話を聞くが、協力は得られなかった。
翌日、ダナは写真店を巡り、ハノーヴァーがネガを預けた場所に辿り着いた。彼女は店員に現像してもらい、ハノーヴァーが引き取りに来るのを待つ。ハノーヴァーが写真を受け取って店を出るとダナは後を追い、「貴方の写真が紛れていた」と嘘をついて話しかけた。彼女は偽名を使い、教師だと自己紹介した。ハノーヴァーは食事に誘い、教師には見えないと告げた。ハノーヴァーがカードで支払おうとすると使えないと言われ、ダナが現金で支払った。ハノーヴァーは彼女に、お礼として写真を撮ると持ち掛けた。
ダナはホテルの部屋にハノーヴァーを招き入れ、写真を撮ってもらった。ハノーヴァーから鞄の中を見たいと言われた彼女は、化粧直しに行くと告げてトイレへ向かった。ダナを怪しんでいたハノーヴァーは、彼女から渡されたマッチに法律家クラブと書いているのを見た。彼はゴミ箱に60分テープが捨ててあるのを発見し、クローゼットを調べた。上着のポケットにアトランタからの航空券があるのを見つけたハノーヴァーは、すぐに部屋から逃げ出した。
ダナは車で街を捜索し、ハノーヴァーがバスに乗るのを目撃して追跡した。バスを降りたハノーヴァーが人気の無い道を進み、ダナは自分の車を放置して後を追う。ハノーヴァーが森の奥にポツンと建つ家に入ると、ダナは様子を窺う。ハノーヴァーは彼女の動きに気付いており、捕まえて銃を奪い取った。監禁されたダナは、父に罰として閉じ込められた幼少時代を思い出した。ハノーヴァーに尋問された彼女は地方検事補だと告げ、「被害者と話した。有罪は確実よ」と声を荒らげた。ハノーヴァーは「セックスは犯罪じゃない。女たちを助けただけだ。寂しさや苦悩を取り除いてやった」と全く悪びれず、ダナにも「お前も寂しいんだろ」と述べた。
ダナは両親のセックスを見た幼少時代を思い出し、不安に見舞われた。ハノーヴァーはドア越しに、「いずれ俺とお前は打ち解ける」と告げた。翌朝、彼はダナを居間に連れ出してソファーに座らせ、手錠で拘束して服とスカートをハサミで切った。「どうして女を憎むの」とダナが言うと、ハノーヴァーは「憎んでない、愛してる」と口にする。ダナが批判すると、彼は「俺が悪人なら罰を与えろよと」煙草を握らせて自分の手に近付けた。ダナは泣いて抵抗し、小便を漏らした。
マリアは連絡の取れなくなったダナを捜索するため、タリーと合流した。ここでもタリーは不遜な態度を取り、マリアを見下すような言葉を吐いた。ダナはハノーヴァーが買い物に出掛けている最中に部屋から抜け出し、服を見つけた。彼女は隠れてハノーヴァーを待ち受け、ナイフで襲い掛かる。しかしハノーヴァーに察知されてナイフを奪われ、浴室に閉じ込められた。マリアはハンナと会い、ハノーヴァーの家の場所を教えてもらった。
マリアはタリーと共にハノーヴァーの家へ向かう途中、給油所の前に放置されているダナの車を発見した。給油所の従業員2名はマリアにハノーヴァーの似顔絵を見せられ、本当は知っているのに「知らない」と偽証した。ハノーヴァーはダナを入浴させ、ヌード写真を撮った。「何を求めて俺の所へ来たか分かったか?心の底では逃げたくないんだろ」とハノーヴァーが言うと、ダナは彼とのセックスを妄想した。しかし幼少時代を回想した彼女は拳銃を威嚇発砲し、「身柄を警察に引き渡す」とハノーヴァーに通告した。
ダナはハノーヴァーを車に乗せ、手錠で拘束する。マリアが家に着くと既に2人は去った後で、彼女はダナのヌード写真を発見した。ダナは街の保安官事務所へ行くが、夜も更けていたので誰もいなかった。ダナは公衆電話から警察署に連絡しようとするが、ハノーヴァーが手錠を外して車で逃走する。ダナが慌てて追い掛けようとすると、すぐに彼は戻って来た。ハノーヴァーが「乗れよ。嫌か?」とニヤニヤすると、ダナは黙り込んだ。彼女は拳銃を持っていたが、ハノーヴァーが逃走するのを何もせずに見送った。ホテルに戻ったダナはマリアからヌード写真を見せられて「これは何?」と責めるように問われ、「今度は捕まえるわ」と返した…。

監督はリジー・ボーデン、原案はアラン・モイル、脚本はアラン・モイル&ローリー・フランク、製作はルディー・ラングレイス&リジー・ボーデン、製作総指揮はフォレスト・マーレイ、撮影はジャック・N・グリーン、美術はアーミン・ガンツ、編集はニコラス・C・スミス&マイク・ジャクソン、衣装はアイリーン・オルブライト&アイリス・ルイス、音楽はグレーム・レヴェール。
出演はショーン・ヤング、パトリック・バーギン、アルネティア・ウォーカー、ジェームズ・リード、ロン・オーバック、ファーン・ドーシー、ティナ・ハイタワー、ドナ・ビスコー、ダニエル・シューマン、レベッカ・ワックラー、ジル・ジェーン・クレメンツ、ロー・サボード、サラ・ボーク、ダイアン・バトラー、ケイト・ロジャー、リンダ・デューデン・トンプソン、ターシャ・アウアー、デイナ・ルイーズ・バックウェル、スコット・カー、ゲイリー・ブロック、ヨランダ・アッシャー、ピーター・スタニウナス、ジム・ハーレイ、ボブ・バンクス他。


『ワーキング・ガールズ』のリジー・ボーデンが監督を務めた作品。
脚本は『今夜はトーク・ハード』のアラン・モイルと『新生人 Mr.アンドロイド』のローリー・フランクによる共同。
ダナをショーン・ヤング、ハノーヴァーをパトリック・バーギン、マリアをアルネティア・ウォーカー、スタントンをジェームズ・リード、タリーをロン・オーバック、コリーンをファーン・ドーシー、アンをティナ・ハイタワー、ハンナをドナ・ビスコーが演じている。

コリーンは写真を撮られながら怯えた様子を見せ、シーツを剥ぎ取られると顔を隠している。だが撮影が終わってハノーヴァーに「とてもセクシーだ」と褒められると、自分から彼の背中に手を回している。自ら望んでキスしているし、セックスも同様。相手が有名カメラマンのハノーヴァーだと信じているので、まるで嫌がっていない。
なので、彼が寝ている間に鞄を持ち出し、中身を調べるのは、どういう意図かサッパリ分からない。
素性を疑っているなら、そこまでの行為に及ぶのは不可解じゃないかと。
背後で見ているハノーヴァーが何らかの行動に出ることも無いので、そのシーンで何を表現したかったのかも不明だ。

コリーンにしろアンにしろ、同意の上でハノーヴァーと肉体関係を持っている。脅されたわけでもないし、洗脳状態にあったわけでもない。
もちろんハノーヴァーは問答無用のクズ野郎ではあるのだが、クライム・サスペンスの犯人としては、どうにもヌルさを感じてしまう。
騙した相手を殺すわけでもなく、単なるヌード撮影とセックス目的の詐欺行為でしかないからね。
データではレイプ被害も起きているけど、それが実際に描かれることは無いし。

ハノーヴァーが卑怯な奴なのは間違いないけど、被害者が口を揃えて彼とのセックスへの満足や喜びを口にするんだよね。
だからダナが訴えるよう求めても、誰もOKしない。一流の結婚詐欺師と被害者の関係みたいなモンだね。
法律的に考えれば、もちろんハノーヴァーは紛れも無い犯罪者だ。でも被害者がハノーヴァーを恨んでおらず、むしろ満足感を抱いているのなら、別に良くないかと思ってしまうのよね。
彼を起訴しようと必死になるダナを見ていても、そんなに応援する気持ちは強くならないのよ。

さすがに「それではマズい」と思ったのか、途中で「ハノーヴァーの激しい暴行で被害者が意識不明に」という展開を用意する。
だけど、実際にハノーヴァーが女性を暴行するシーンは描いていないんだよね。それは完全に手落ちでしょ。そこを省略するって、完全にポイントを間違えているぞ。
あと、そこで「ハノーヴァーが暴力的になった」という変化を描くぐらいなら、最初から暴力を振るう奴にしておけば良かったんじゃないかと。
「被害者がハノーヴァーを嫌ってないから告訴してもらえない」ってことより、「ハノーヴァーが最初から残忍で非道な奴」ってことの方が、メリットはデカいんじゃないかと。

サバナ警察はダナに対して非協力的な態度を取るだけでなく、真剣に捜査しようとする意識が全く見えない。
コリーンたちが警察に相手にしてもらえないのは百歩譲って受け入れるにしても、サバナ警察に関しては「なんでだよ」と言いたくなるぞ。
今までの被害者と違って、今回は激しい暴行を受けて意識不明に陥っているわけで。
「男社会で生きるダナが孤立無援の戦いを強いられる」という図式を描こうという狙いがあったのかもしれないけど、そのための設定で無理しすぎだろ。

ダナが両親の肉体関係を見たり、父に閉じ込められたりした幼少期を回想するシーンが、何度か挿入される。
それがトラウマになっている設定だが、だったら1発目はもう少し早い段階で見せておいた方が望ましい。
っていうか、この回想シーン、要らないでしょ。そのせいでダナが精神的に弱くなり、ハノーヴァーに翻弄されるという展開に繋げているんだけど、強引さと不自然さしか感じないよ。
もっと言ってしまうと、ダナがハノーヴァーの策略に陥落する展開そのものがバカバカしいし。

たぶん、「ミイラとりがミイラになる」ってのを描きたかったんだろうとは思うよ。でも「セックス目当ての偽カメラマンとヌードモデルになる被害者」という関係を題材にしているせいで、すんげえ陳腐で安っぽくなっているんだよね。
あとさ、「ダナがトラウマのせいでハノーヴァーに落とされる」ってことじゃなくて、ホントは「ハノーヴァーはキレる男なので、捕まえようとしているダナでさえ心を巧みに操られてしまう」ってことにしておくべきじゃないの。
そうじゃなかったら、多くの被害者がハノーヴァーに陥落している話にしている意味が薄れるでしょ。
そもそも、そんな話が陳腐ってのは置いておくとしてさ。

ダナの行動は、あまりにも不用意で軽率だ。「そりゃあハノーヴァーに怪しまれたり気付かれたりするだろ」と、呆れてしまう。しかも、簡単にバレるような証拠品を、すぐに見つかるような場所に置いてあるんだから。
おまけに、1人でハノーヴァーを尾行し、人気の無い道を付いて行き、ポツンと建っている家を覗いて調べようとするんだから、どんだけ不用意なのかと。
そもそも、単独行動を取り続けなきゃいけない意味も無いんだし。なんで検事局の仲間に手伝ってもらわないのかと。
監禁されたダナは地方検事補だと明かし、ハノーヴァーに近付いた目的も詳しく説明すけど、それも軽率な行動だと感じるし。

監禁されて幼少時代の出来事を思い出したダナは、すっかり弱気になってしまう。
なぜ両親のセックスを目撃したことが強いトラウマで今も恐怖を感じるのか、その辺りは良く分からないが、ひとまず置いておくとしよう。
で、なぜか弱気になったダナはソファーに座らされてハサミで服やスカートを切られ、ただ怯えるだけ。ハノーヴァーが自分の手にタバコを押し付けさせようとすると、ダナは泣いて怖がり、小便を漏らす。
どういう意図で持ち込んだ描写なのかは知らないけど、ただバカバカしくて苦笑を誘うだけだ。

ハノーヴァーはボンクラなので、ダナを拘束せず、ドアを施錠することもせずに買い物に出掛ける。
だからダナは簡単に脱出するのだが、なぜか家から逃げようとはせず、ナイフを構えてハノーヴァーを待ちうける。
服を見つけて着ているってことは、ハノーヴァーが戻るまでに脱出できる時間はあったはず。こっちもボンクラだ。
車で家を去った後も、ハノーヴァーに手錠を外されて逃げられるし。一度は戻って来たのに、拳銃を発砲することもなく見送るし。

ダナはハノーヴァーから「何を求めて俺の所へ来たか分かったか?心の底では逃げたくないんだろ」と言われた時、彼とのセックスを妄想する。どういう心理なのか、サッパリ分からない。
例え精神的に弱っているにしても、ハノーヴァーとセックスしたいと思うのは理解不能。それはハノーヴァーの心理誘導が巧妙なんじゃなくて、ただダナがトチ狂っているだけにしか思えないよ。
そのくせ幼少期の回想から威嚇発砲になるんだけど、これはこれで「なんで?」と首をかしげたくなるし。
あと、そこで威嚇発砲できるってことは、ハノーヴァーはダナが拳銃を簡単に持てるようにしてたってことでしょ。それもボンクラすぎるだろ。

ダナの元を去ったハノーヴァーは、また女性をナンパして家に上がり込む。そして上半身裸になった女性に馬の真似をさせて走らせるが、写真も撮らずに去ってしまう。
何がしたかったのかサッパリだ。馬の真似をさせただけで満足したのか、それとも「この女は違う」とでも思ったのか。
どういう設定かは知らないが、とにかく描写として間違っていることは断言できる。
「ハノーヴァーは暴力的に変貌し、強姦された被害者も出て来ている」という設定なのに、そこに来て「何もせずに去る」って、どういうことだよ。むしろ行動をエスカレートさせなきゃダメなのに、なんでヌルくしちゃってるんだよ。

その後、ダナは自らが誘拐を主張していると新聞で報じてもらい、ハノーヴァーが電話を掛けて来ると「引っ掛かったわ」とスタントンに連絡する。ダナは「狙い通り」ってことでハノーヴァーが待つバーへ会いに行くのだが、なぜかスタントンや警官隊は外で待機させるだけ。
いやいや、そこにハノーヴァーがいると分かったのなら、すぐに警官隊を差し向けて拘束させればいいでしょ。
なんでハノーヴァーの要求に応じて男性客に脚を見せたり、逆ナンして一緒に踊ったりするんだよ。
で、そんなことをしている間にハノーヴァーに逃げられるんだから、どんだけボンクラなのかと。

映画のラスト直前、ダナは家に忍び込んだハノーヴァーに襲われる。もう簡単に潜入されている時点でボンクラ極まりないのだが、それはひとまず置いておこう。
で、ハノーヴァーが馬乗りになると、ダナは「父が怒って包丁を持ち出した母と揉み合いになり、誤って殺す様子を目撃した」という幼少期の出来事を思い出す。それがトラウマってことになると、今までは回想の内容と大きく意味合いが違って来るぞ。
で、それを思い出したダナがハノーヴァーを始末しているんだけど、「だったら良かったじゃねえか。トラウマのおかげで犯人を撃退できているじゃねえか」と言いたくなるぞ。
どういう結末だよ、それは。

(観賞日:2022年3月18日)


第13回ゴールデン・ラズベリー賞(1992年)

ノミネート:最低主演女優賞[ショーン・ヤング]

 

*ポンコツ映画愛護協会