『裸の銃<ガン>を持つ男 PART33 1/3/最後の侮辱』:1994、アメリカ

ロス市警の刑事だったフランク・ドレビンは、今や弁護士となった恋人ジェーン・スペンサーと結婚し、彼女の頼みで専業主夫となった。しかしフランクが不能になってしまったことから、彼はジェーンと共にセラピストのアイゼンドラス博士の元を訪れる。
ジェーンの留守中、フランクの家を元上司のエドと同僚だったノードバーグが訪れる。2人は連続爆破テロ事件の犯人を追っており、共犯者と見られるターニャ・ピータースが看護婦としてカールソン・クリニックに務めていることを突き止めていた。フランクはずっと以前、事件の容疑者としてターニャと出会ったことがあった。
エド達に協力を依頼されたフランクは、患者に変装してクリニックに潜入する。ターニャのファイルを探し当てたフランクは、彼女の住所をハンカチに書き写す。自宅に戻ったフランクは、ジェーンから仕事をしたことを非難される。フランクはジェーンをなだめて仲直りしようとするが、彼女は友人のルイーズと共に旅に出てしまう。
警察署を訪れたフランクは、テロ事件の犯人がステイツヴィル刑務所に収監されているロッコ・ディロンであり、彼が新たなテロ計画を企てているという情報を聞かされる。フランクは捜査のため、囚人に成り済まして刑務所に潜入する。
フランクはロッコに取り入って仲間となり、ロッコと共に脱獄する。フランクとロッコは、ロッコの母ミュリエルの運転する車で隠れ家へと向かった。隠れ家に到着すると、ロッコの恋人ターニャが出迎えた。一方、フランクのハンカチを見たジェーンは、彼が女と浮気していると勘違いし、書かれていた住所、つまりロッコ達の隠れ家に向かう。
フランクがターニャに迫られていた時、ちょうどジェーンが隠れ家にやって来る。フランクはジェーンとの関係を必死で誤魔化すが、ロッコ達が彼女を殺そうとしたため、人質にするということで命を救う。フランクはロッコ達が封筒爆弾を使ってアカデミー賞授賞式の会場を爆破しようと企てていることを知り、計画を阻止しようと動き出す…。

監督はピーター・シーガル、脚本はパット・プロフト&デヴィッド・ザッカー&ロバート・ロキャッシュ、製作はロバート・K・ワイズ&デヴィッド・ザッカー、共同製作はロバート・ロキャッシュ&ウィリアム・C・ジェリッティ、製作協力はマイケル・ユーイング&ジェフ・ライト、製作総指揮はジェリー・ザッカー&ジム・エイブラハムズ&ジル・ネッター、撮影はロバート・スティーヴンス、編集はジェームズ・サイモンズ、美術はローレンス・G・ポール、衣装はメアリー・E・ヴォクト、音楽はアイラ・ニューボーン。
主演はレスリー・ニールセン、共演はプリシラ・プレスリー、ジョージ・ケネディー、O・J・シンプソン、フレッド・ウォード、キャスリーン・フリーマン、アンナ・ニコール・スミス、エレン・グリーン、ピア・ザドラ、ジョー・グリファシ、エド・ウィリアムズ、レイ・バーク、マット・ロー、ウィリー・スモール、シャロン・コーネル、アール・ボーエン、ジェフ・ライト、ロラリ・ハート、マロリー・サンドラー他。


ZAZトリオの生み出したコメディー・シリーズの第3弾にして最終作。
レスリー・ニールセン、プリシラ・プレスリー、ジョージ・ケネディー、O・J・シンプソンはシリーズのレギュラー。
ロッコをフレッド・ウォード、ミュリエルをキャスリーン・フリーマン、ターニャをアンナ・ニコール・スミス、ルイーズをエレン・グリーンが演じている。

細かいギャグの連続で引っ張っていく今シリーズだが、2作目からは映画のパロディーも投入されるようになった。
今回は映画パロディーとしては、冒頭の駅の階段での、乳母車&銃撃戦のシークエンスが『アンタッチャブル』。
ジェーンがルイーズと旅に出る展開が『テルマ&ルイーズ』。
フランクたちの脱獄計画が『大脱走』。

冒頭のシーンでは、エド&ノードバーグと共に駅で張り込んでいたフランクが、乳母車を引く母親を見つけて階段を上がるのを手伝う。
ところが、他にも乳母車の母親が3人現れて、エドとノードバーグもそれぞれの母親を手伝うことに。
そこへギャングが現れて撃ち合いとなり、フランクたちが手を離して乳母車は階段を落ちて行き、赤ん坊が投げ出される。
フランクがストを起こした郵便局員と撃ち合っている後ろで、ノードバーグは赤ん坊をキャッチ。
アメフトのタッタダウンを決めたかのようにダンスを披露し、赤ん坊をボールのように地面に叩き付けようとする。

今回は監督が1作目&2作目のデヴィッド・ザッカーから、初監督となるピーター・シーガルにバトンタッチしている。
監督の交替が影響しているのか、そろそろネタが尽きたのか、全体的に笑いのパワーがダウンしているという印象は否めない。
そんな中で、後半のアカデミー賞授賞式のシーンには力が入っているようだ。ここでは大勢の本物有名人が登場する。
まずシリーズには全て出演しているアル・ヤンコヴィック、他にヴァナ・スミス、メアリー・ルー・レットン、ピア・ザドラ、フロレンス・ヘンダーソン。
また、アンクレジットだが、シャナン・ドハーティー、オリンピア・デュカキス、モーガン・フェアチャイルド、エリオット・グールド、マリエル・ヘミングウェイ、ジェームズ・アール・ジョーンズ、ラクエル・ウェルチが、それぞれ本人役で顔を見せている。

しかし、そういった豪華カメオ出演で見せるというのは、このシリーズ(というかZAZトリオ作品)が持っている本来の面白さではない。
一応、ノミネート作品として『ジュラシック・パーク』のパロディーなども描かれるのだが、パンチ力は弱い気がする。
ただ、リチャード・アッテンボロー監督のミュージカル映画『マザー・テレサ』には、思わず爆笑した。
山奥の貧しい村にいるマザー・テレサが、食べ物に困っている子供たちの前で、食事賛美の歌を歌いながら陽気に踊るんだから。あれは秀逸。

(観賞日:2003年1月7日)


第15回ゴールデン・ラズベリー賞(1994年)

受賞:最低助演男優賞[O・J・シンプソン]

 

*ポンコツ映画愛護協会