『ANNIE/アニー』:2014、アメリカ

小学校に通う孤児のアニーは金曜日の授業が終わると、イタリア料理店『ドマーニ』へ行って両親が来ないかどうか観察する。ウェイターは彼女の事情を知っており、それらしき人物の予約が入っていないことを教える。同じ頃、携帯電話会社CEOのウィル・スタックスは5千店の達成を記念し、無料で携帯電話を配るサービスを実施した。集まった人々に携帯を配布するのは、市長選に出馬しているウィルにとって選挙活動の意味もあった。秘書のグレースと選挙参謀のガイが、彼に同行していた。
アニーは閉店まで待つが、その日も両親は来なかった。ウェイターは彼女に「残念だったね」と声をかけ、お土産としてカンノーリを渡す。アニーは雑貨店に立ち寄り、店主のルーから里親であるハニガンに渡す花を預かる。帰宅したアニーは、酒浸りのハニガンから悪態をつかれる。アニーが軽く聞き流していると、ハニガンは有名な音楽グループにいたのにクビになってチャンスを失ったことを愚痴った。アニーが寝室へ行った後、ハニガンは「こんなはずじゃなかったのに」と嘆いた。
ハニガンの家にはアニーの他に、テッシー、ミア、イザベラ、ペッパーという少女たちが暮らしている。アニーは両親について問われ、今日も現れなかったことを話す。13歳のペッパーが「親なんて見つかるはずないでしょ」と冷めた態度で言うと、ミアは寂しそうな様子を見せた。アニーは「必ず養女になれる」と彼女を励まし、両親が4歳の自分を捨てる時に残していった手紙を取り出す。その手紙には、「必ず迎えに来ます。ハートのロケットの片割れは私たちが持っています」と記されていた。アニーもハートのロケットを持っており、それが両親と会う時の印になると信じていた。
翌朝、ハニガンは子供たちを起こし、役所の視察前に掃除をするよう命じた。審査官が到着すると、彼女は楽しく遊んでいる芝居をするようアニーたちに指示した。審査官が若い男性だったので、結婚願望の強いハニガンは色目を使った。審査官が気付かずに資料を落とし、そこには孤児たちの社会保障番号が書かれてあった。それを見たアニーは、両親を捜せると考えた。彼女は雑貨店へ走り、ルーに調査料金を貸してもらう。テレビのニュース番組では、支持率が20ポイントもダウンしたことについてリポーターに問われたウィルが市長としての仕事に自信を見せていた。
アニーは福祉局へ赴くが、職員のコヴァチェヴィッチから教えてもらった情報に両親のことは何も書かれていなかった。野犬に物を投げて追い掛ける少年たちを見つけたアニーは、怒って後を追った。路上に飛び出した彼女はウィルとぶつかり、向こうから来た車にひかれそうになる。ウィルは慌ててアニーを助け起こし、その様子を近くにいた人がスマホで撮影していた。その動画がネットにアップされ、ウィルの人気ポイントが上昇する。それを知ったガイは、ウィルに「これを利用しましょう。彼女をランチに呼んで写真を何枚か撮ればマスコミは大騒ぎです」と提案した。
ガイはアニーがハーレムの里子だと突き止めており、迎えに行くと張り切った。ウィルは彼が行くと怖がると考え、グレースにアニーの元へ行く仕事を頼んだ。グレースはハニガンの家へ行き、事情を説明した。ハニガンは金銭を要求し、アニーを送り出す。ウィルのオフィスへ向かう車の中で、アニーはグレースと楽しく話す。ウィルのオフィスに到着すると複数のカメラマンが待ち受けており、すぐに写真を撮影する。アニーは素直に撮られることを拒み、ウィルに「何を企んでるの」と問い掛けた。
ウィルが「君と君と一緒にいると票が増えるんだ」と話すと、アニーは「だったら一緒に住めば大統領ね」と言う。ウィルは「そこまでは考えてない」と戸惑うが、ガイは「悪くない考えです」と同居を勧める。ウィルは難色を示すが、ガイは「選挙が終われば帰せばいい」と告げる。アニーが「簡単だよ。寝る所と食べ物さえくれたら何もしなくてOK」と持ち掛け、ウィルは承諾した。ウィルたちは福祉課へ行き、臨時後見人の許可を申請した。コヴァチェヴィッチはウィルの豪華なスマートハウスを審査し、申請を承認した。
アニーはウィルとの同居生活を開始すると、積極的な態度で宣伝活動に協力した。現市長のグレイは「政治利用だ」と批判するが、ウィルの支持率は上昇する。アニーが捨て犬を飼いたがると、ウィルは却下しようとする。しかしガイは宣伝に役立つと考えて承諾し、アニーは貰い受けた犬にサンディーと名付けた。これも宣伝活動に使われ、ウィルの支持率はますます上昇した。ついにウィルは、次期市長の本命と目されるほどになった。
ガイは映画の試写会をセッティングし、ウィルにアニーを連れて行くよう促した。アニーは「友達も呼んでいい?写真も増えるよ」と言い、ウィルはOKした。アニーはウィルの運転手であるナッシュに、両親を捜していることを明かして協力を求めた。ウィルは快諾し、調査しておくことを約束した。アニーは試写会の会場に、里子の仲間たちを呼び寄せた。ウィルはガイが勝手にアニーのツイッターを始めたと知り、呆れ果てた。
試写会の後、ウィルやアニーたちはパーティー会場へ移動した。仕事へ戻ろうとしたウィルだが、アニーやグレースに誘われてパーティーに参加した。しかしガイが来て宣伝活動の予定を告げたため、ウィルはアニーをグレースに任せて去った。パーティーの後、車に乗ったアニーはグレースに「ちょっと寄りたい所がある」と告げる。アニーは『ドマーニ』へ車を向けてもらい、グレースに事情を話した。その日も両親は現れず、アニーはグレースに「ウィルには内緒にしてね。心配するから」と告げた。
ウィルはアニーに「仕事を手伝わないか」と持ち掛け、ヘリコプターに同乗させた。彼は基地局の見回りにアニーを連れて行き、見えないようにアンテナを設置していることを教えた。ウィルはアニーに、「探し物は案外、目の前にあるものだ」と述べた。ウィルの会社が主催する美術館のパーティーにアニーを連れて行くため、グレースは真っ赤なドレスを用意してメアメイクも担当した。アニーはグレースの態度を見て、ウィルに好意を抱いていると見抜いた。アニーから「ウィルと付き合わないの?好きじゃないの?」と問われたグレースは、「私は部下だから。とても素敵な人だけど」と口にした。
美術館のパーティーでスピーチに立ったウィルは、壇上へアニーを呼び寄せた。アニーもスピーチするが、ガイからモニターの文字を読むよう指示されると「ほっといて」と言って急に美術館を飛び出した。後を追ったウィルが「どうしたんだ?」と訊くと、彼女は「言わない。パパじゃないから」と口をつぐむ。しかしウィルが「君のパパじゃないが、知りたいんだ」と言うと、アニーは文字が読めないことを告白した。ガイはナッシュから、アニーが両親を捜していることを聞く。市長選に利用できると考えた彼は、ハニガンと会う。彼は偽者の両親を用意して感動の再会を演じさせようと目論み、協力を持ち掛けられたハニガンは快諾した…。

監督はウィル・グラック、舞台版・戯曲はトーマス・ミーハン、舞台版・作曲はチャールズ・ストラウス、舞台版・作詞はマーティン・チャーニン、脚本はウィル・グラック&アライン・ブロッシュ・マッケンナ、製作はジェームズ・ラシター&ウィル・グラック&ジェイダ・ピンケット=スミス&ウィル・スミス&ケイレブ・ピンケット&ショーン・“ジェイ・Z”・カーター&ローレンス・“ジェイ”・ブラウン&ティラン・“ティ・ティ”・スミス、製作総指揮はセリア・コスタス&アリシア・エメリッヒ、共同製作はジェフリー・J・P・ウェッツェル、撮影はマイケル・グレイディー、美術はマーシャ・ハインズ、編集はティア・ノーラン、衣装はレネー・アーリック・カルファス、振付はザッカリー・ウッドリー、オリジナル歌曲はシーア&グレッグ・カースティン&ウィル・グラック、エグゼクティブ音楽スーパーバイザーはマット・サリヴァン、作曲はチャールズ・ストラウス、作詞はマーティン・チャーニン、エグゼクティブ音楽プロデューサーはグレッグ・カースティン、映画用伴奏音楽はグレッグ・カースティン。
出演はジェイミー・フォックス、クヮヴェンジャネ・ウォレス、ローズ・バーン、キャメロン・ディアス、ボビー・カナヴェイル、アドウェール・アキノエ=アグバエ、デヴィッド・ザヤス、ゾーイ・マーガレット・コレッティー、ニコレット・ピエリーニ、エデン・ダンカン=スミス、アマンダ・トロヤ、ドリアン・ミシック、トレイシー・トムズ、マイク・バービグリア、ステファニー・カーツバ、ピーター・ヴァン・ワグナー、レイ・イアニチェリ、マイケル・J・フォックス、ジル・ニコリーニ、ラウシャナ・シモンズ、ブラッド・ボング、アンドリュー・フレミング、タイ・ジョーンズ、ジェシカ・シェア他。


1977年の初演から今も世界中で上演が続いているブロードウェイの大人気ミュージカルを基にした作品。
監督は『小悪魔はなぜモテる?!』『ステイ・フレンズ』のウィル・グラック。
脚本はウィル・グラックと『プラダを着た悪魔』『幸せへのキセキ』のアライン・ブロッシュ・マッケンナによる共同。
スタックスをジェイミー・フォックス、アニーをクヮヴェンジャネ・ウォレス、グレースをローズ・バーン、ハニガンをキャメロン・ディアス、ガイをボビー・カナヴェイル、ナッシュをアドウェール・アキノエ=アグバエ、ルーをデヴィッド・ザヤスが演じている。
マイケル・J・フォックスが本人役で出演しているが、これはウィル・グラック監督がTV番組『マイケル・J・フォックス・ショウ』の企画や製作総指揮を務めていた関係だ。

まず冒頭シーンの演出に、悪趣味なセンスを感じてしまった。
小学生が1人の大統領を選んで教室で話すシーンなのだが、「アニー」という名前の赤毛の少女が最初に登場するのだ。で、その少女のクドい講釈に教師が辟易した様子を見せた後、次の順番として指名される生徒が本作品の主人公である黒人のアニーだ。
『アニー』のヒロインと言えば普通は「赤毛で白人の少女」なので、そのイメージを逆手に取った仕掛けとして、そういうことをやっているのは分かる。
だけどさ、そんな仕掛け、歓迎しないよ。ヒロインを赤毛の少女から黒人に変更するのには別にいいとして、なんで変な小細工をするかね。

ウィルはアニーを助けて別れた後、「子供はバイキンだ」と口にしている。
ってことはオバサンと握手した後に除菌したのも、潔癖症というだけであって、性格が悪いってことではないのよね。
そんなウィルはアニーを選挙活動に利用するガイの作戦を受け入れるものの、最初から彼女にペースを掴まれている。そして、すぐに「票のために」という目的を教えている。アニーの方も、取り引きを持ち掛けて協力を快諾する。
つまり、「純真なアニーをウィルが欺いて利用する」という形ではない。

ウィルは携帯電話を無料配布する時にオバサンからハグをされ、立ち去る途中で除菌したり、グレースたちに「五百人と握手する気持ちが分かるか。まるで動物園だ」と愚痴ったりする。
それはあくまでも、「選挙活動は大変だ」ってのを表現しているに過ぎない。ウィルの性格や言動に、それほど大きな問題があるようには思えない。
なので、なぜ支持率が低迷して市長選に苦戦しているのか、その理由が良く分からない。
それと、最初の内にウィルの性格に問題があるように描いておかないと、「そんなウィルがアニーと触れ合うことで少しずつ変化していく」というドラマも描けなくなる。

実際、ウィルはアニーと同居を始めた当初から、そんなに煙たがったり疎ましがったりする様子は見せない。面倒そうな態度を取るシーンもあるが、それですら申し訳程度だ。
それよりも、アニーのペースに振り回されたり、強引に巻き込まれたりしながらも、一緒にいることをそれなりに楽しんでいるという印象が強い。
アニーが荒っぽい料理を作る時も、笑顔で見守っている。いかにも不味そうな見た目でも、それを一緒に食べている。
映画の試写会も、嫌がる様子は見せない。仕事を手伝わないかと、自分から誘ったりもする。

アニーが文字を読めないと知ったウィルが、グレースの前で「このままじゃダメだ。家庭教師を雇おう」と言い、「マスコミ対策?」と問われて「アニーのためだ」と答えるシーンがある。
だが、それも「アニーと過ごす中で少しずつ変化が生じ、彼女のことを第一に考えるようになった」とは見えない。「最初から優しさや誠実さを持っているウィルが、アニーは文字が読めないと知ったので何とかしてやろうと思った」というシーンにしか感じない。
ファミリー映画であることを考えると、ウィルが初めからそれほど嫌な奴じゃなくても、絶対にダメだとは言い切れない。ユルくなってしまうという問題は生じるかもしれないが、それはそれでドラマを面白く作ればOKだ。
しかし残念ながら、とても薄味に仕上がっている。
ミュージカルシーンを何度も盛り込むことによって、ドラマパートが薄くなっているということではない。そういうことを抜きにしても、やっぱり薄いのだ。

ハニガンは憎まれ役のはずだが、そういう方向での演出は登場した時点からヌルい。
それよりも、哀れで滑稽な人という印象が圧倒的だ。
ウィルやハニガンの憎まれ役としてのアピールを薄めているのなら、いっそのこと「悪人なんて誰も登場しない」というぐらい徹底してしまえばいい。
でもガイは最後まで徹底して悪役なので、結局は「ジェイミー・フォックスとキャメロン・ディアスだからキャラの好感度が上がるように造形した」というだけになっている。

しかもハニガンに関しては、しばらくは「酒浸りで口や態度は悪いけど、やさぐれているだけで悪人ではない」というイメージで動かしていたのに、後半になって悪玉の道へ引き込んでしまう。ガイから「アニーに偽者の両親を用意する」という策略を聞かされると、喜んで協力しているのだ。
後になって「アニーをどうする気?」とガイに尋ね、「選挙が終わったらアニーを里子に出す」と聞いて「そんなの酷いわ」と抗議するけど、直前までノリノリで協力していたわけでね。どの口が言うのかって話だよ。
ハニガンがウィルから「アニーは貴方の歌を聴くと良い気分になると言っていた」と告げられるシーンがあり、それが改心のきっかけという形にしてある。
でも、それだけでは弱すぎるし、前述したシーンも「急に寝返った」という印象を受ける。

あと細かいことだけど、なんでハニガンを孤児院の院長から里親に変更したんだろう。アニーが「孤児じゃなくて里子」ってことに固執しているんだけど、孤児のままじゃマズいことが何かあるのかな。アニーと一緒に暮らす子供の数を減らしたいという考えだったのか。
そりゃあ、あまり大勢の人数がいたとしても、全員を詳しく紹介して個人としての存在感を出すことなんて無理だろう。
ただ、そこは別に良くねえか。
もしも「アニーだけが幸せになって他の孤児が取り残される形だとマズい」という考えだったのだとしたら、例えば「ウィルが孤児院を買い取って何かしらの対策を取る」みたいな着地を用意すればいいんじゃないかと。

アニーはミアが「親は見つからないの?」と不安げな様子を見せた時、「必ず養女になれる」と元気付ける。ペッパーが「もう13歳だよ。貰われるわけがない」と言うと、「そんなことない。どこかに家族がいる」と告げる。
そこでの「家族」「親」ってのは、孤児を貰ってくれる養父母のことだ。
しかしアニーだけは、実の父母と会うことを求めている。だから、他の面々と彼女では「家族」や「親」の意味が全く異なるのだ。
ここって実は、かなり大きなポイントだと思うのよね。
そこを一括りに扱うのは、ちょっと雑じゃないかと。

アニーは両親が残した手紙を大事に取ってあるし、ハートのロケットの片割れが再会した時の印になると信じている。
そういうアイテムがあるのだから、「何か仕方の無い事情で娘を捨てた両親が戻り、アニーが再会できる」という風にアニーの願いが叶うようにも思える。
しかし実際のところ、両親は最後まで現れないし、どういう状況なのかも分からない。
そして、「アニーはウィルの養女になりました」ってのがハッピーエンドとして用意されるのだ。

それは原作通りではあるんだけど、そうなると、「イタリア料理店の前でカンノーリを予約する人を待ち続ける」とか「ハートのロケットを大事にしている」といった要素も放り出されてしまい、それは何だったのかと言いたくなる。
アニーにとっては、「ウィルの養女になること」が本当のハッピーエンドとは言えないんじゃないかと思ってしまうんだよね。
彼女が本当に探しているのは、両親であって。
両親が生きている可能性はゼロじゃないんだから、そこが解決しないと問題が残ったままになるんじゃないかと。

ミュージカル映画なので、もちろんミュージカルシーンが何よりも大切だ。ドラマパートが凡庸でも、ミュージカルシーンに力があれば充分にリカバリーできる。
しかし残念ながら、むしろドラマパートよりも魅力が無い。ミュージカル形式を捨てて、全てドラマとして構成した方がいいんじゃないかという本末転倒なことを思ってしまうぐらいだ。
まずカットを細かく割っているのが、マイナスにしか思えない。せっかく振り付けしている箇所にしても、それを活かし切れていない。
また、一応は歌に合わせてカットを切り替えているのだが、そのタイミングが悪いので音楽と映像の連動性がイマイチ。

それと、カメラで捉える範囲が狭すぎる。寄りのショットも含んだ構成ってことじゃなくて、大半が登場人物に寄ったショットなのだ。
そのため、何だか窮屈な印象になってしまい、明るく楽しく歌っていても解放感が弱くなる。
ハニガンの家でアニーたちが歌う『Maybe』や『It's the Hard Knock Life』だけじゃなくて、屋外で撮影している『Tommorow』のシーンでさえ引きの絵が少なく、ロングショットが見当たらない。そんなに狭い絵作りをする狙いは何なのかと。
あと、そこはアニーが主題歌を歌うシーンなんだから、ただ街を歩く様子を見せるだけじゃなくて、ちゃんと振り付けしたり、バックダンサーを付けたりして飾った方がいいんじゃないのか。主題歌のシーンなのに、軽く扱い過ぎている。
他の箇所も含め、ミュージカルシーンの力が弱いってのが本作品の最も大きな弱点だ。

(観賞日:2018年4月12日)


第35回ゴールデン・ラズベリー賞(2014年)

受賞:最低リメイク&盗作&続編賞

ノミネート:最低助演女優賞[キャメロン・ディアス]

 

*ポンコツ映画愛護協会