『リアル鬼ごっこ』:2008、日本

佐藤という苗字を持つ人々が、全国で次々に謎の死を遂げるという現象が発生していた。高校生の佐藤翼は佐藤洋が率いる不良グループに 追われ、仲間の鈴木や高橋と一緒に商店街を逃げ回った。帰宅すると、アル中の父・輝彦がテレビを付けたまま眠っていた。翌日、彼は 病院へ行き、入院している妹の愛と会った。愛は生まれつき感情を失っており、翼が話し掛けても何も喋らなかった。
病院を出た翼は、公園で洋の一味に捕まった。洋が殴り掛かると、翼の姿は消えた。翼が目を開くと、洋たちの姿が無かった。鈴木と高橋 が通ったので声を掛けると、「誰ですか」と言われる。名前を名乗ると、2人は「鬼ごっこの最中は佐藤さんと関わっちゃいけない」と 怯え、早く逃げるよう告げて立ち去った。困惑していると、洋が向こうから走ってきた。慌てて翼は逃げ出すが、洋は彼を追い越した。 翼が洋を捕まえると、「気を付けろ、まだ近くに鬼がいる」と彼は口にした。
訳の分からない翼が説明を求めると、洋は「王様の命令で、佐藤の苗字を持つ者は一日の内の数時間、鬼に追われる。1週間続いて、 捕まると殺される。この4日間で、ほとんどの佐藤が捕まった。」と説明した。その時、彼が「鬼だ」と口にした。視線の先に翼が目を やると、若い女が仮面を付けた黒装束の鬼に追われていた。女は捕まり、鬼のワイヤーで首を切られて死んだ。
翼は洋と共に鬼から逃亡した。2人が見下ろした場所では、捕まった人々が車に乗せられていた。洋は「普通は連行されてからガス室 送りになるけど、抵抗するとその場で殺される」と告げた。翼は鬼に見つかって殺されそうになるが、5日目が終了したので助かった。 洋は「鬼もルールに従わないと殺される。鬼は全国の囚人から選ばれ、減刑と引き換えにやっている」と告げた。
「なぜ鬼は俺が佐藤だと分かったのか」と翼が尋ねると、洋は「産まれた時にIDチップが埋め込まれている」と答えた。翼が家に行くと 父の姿は無く、病室へ行くと妹ではなく老人が入院していた。テレビでは、キャスターの渡辺かをりがリアル鬼ごっこについて伝えていた 。王様はルール違反で車を使って逃げようとした男を、カメラの前で見せしめとしてレーザー処刑した。
翼が「なぜ王様にみんな従っているのか」と訊くと、洋は「王様は超能力者で、逆らったら殺される。実際、反対勢力が全滅した」と説明 した。2人は公園で眠った。翌朝、翼が目を覚ますと目の前に愛がいたが、元気な様子で、しかも話し掛けてきた。愛は「初めて会うけど 、貴方は私の兄」と告げた。彼女は「貴方はパラレルワールドから来たのよ」と言い、「とにかく来て」と翼の手を引っ張った。洋も同行 することにした。
愛は翼に、「妹さんが、貴方をこっちの世界に飛ばしたのよ。彼女と私は会話をすることが出来るの。彼女は特別な力を持って生まれた」 と告げた。愛が案内した工場には、輝彦がいた。しかし翼の父ではなく、そちらの世界の輝彦だった。「父さんは足を怪我しているから、 助けが欲しいの」と愛は頼むが、輝彦は無愛想な態度で「助けなど要らん」と言い、翼と洋を拒絶した。
愛は翼に、「20年前、貴方の母親はこの世界にやって来た。パラレルスリップした。パラレルワールドは、どっちにも同じ人間、分身が いて連動している。生まれるのも死ぬのも同じタイミング。貴方の母はパラレルワールドを飛び越える能力を持っていた。こっちの世界で 貴方を産み、連動の世界から外れたのが貴方。産まれたばかりの貴方を連れて、母親は再びパラレルスリップした。そして、そっちの世界 で妹さんを産んだ」と説明した。
信じようとしない翼に、愛は「私たちが死んだら、貴方のお父さんと妹さんも死ぬ」と告げた。6日目が始まり、翼と洋は愛に協力した。 輝彦を守るため、鬼を引き付けてから逃げた。しかし4人は橋で鬼に追い詰められた。翼、愛、洋は川に飛び込んで逃げるが、輝彦は 手榴弾で自爆した。工場に戻った翼は激しい苛立ちを示し、「俺は勝手にする」と言い放って立ち去った。
最終日の朝、考え直した翼は愛を捜しに向かった。愛と洋は一緒に逃げていたが、鬼に見つかった。洋は愛を守るため、鬼に飛び掛かるが 、左脚を負傷した。翼は鬼に見つかるが、格闘して倒した。鬼の仮面を奪った翼は、愛と洋の居場所を知った。2人はビルの屋上に逃げた が、数名の鬼に追い詰められた。そこへ翼が現れ、鬼たちに飛び掛かった。洋は翼を助けようとして鬼に突進し、ビルから転落して命を 落とした。愛は鬼に捕まり、車で連行された。
翼はテレビ局へ行き、かをりを捕まえた。翼は彼女を脅し、「連行された人々はIDの確認中で、それが終わってから一度に処刑される」 という情報を聞いた。翼は王様と中継を繋がせ、「最後まで逃げ切ったから望みを叶えろ。妹を解放しろ」と要求した。すると王様は 「君を捜していた」と口にした。そこへ連行されてきた愛は、翼が王様の息子だと明かした。
王様が仮面を脱ぐと、病院の愛に性的悪戯をしていた医者と同じ顔だった。愛は翼に、「王様は貴方の母親の力を利用し、気に入らない者 がいると向こうの世界へ行って分身を始末した。そうやって超能力者だと人々に思わせた。力を利用されたと知った貴方の母親は、元の 世界に逃げた。そこで貴方の父親と知り合った。復讐されることを恐れた王様は、こっちの世界で彼女の分身である私の母を殺した」と 語る。王様は再び超能力を利用するため、血を受け継いでいる翼を捜しており、そのために鬼ごっこを始めたのだ…。

監督は柴田一成、原作は山田悠介、脚本は柴田一成、製作は気賀純夫、企画は松山正明&林朋夫&内布麻紀&辻畑秀生、企画統括は 遠谷信幸、プロデューサーは吉田浩二&川崎隆、共同プロデューサーは佐藤敏宏、エグゼクティブ・プロデューサーは中沢敏明&柳舘毅、 アクション監督は谷垣健治、撮影は早坂伸、編集は金子尚樹、録音は松本昇和、照明は鈴木秀幸、美術は大庭勇人、 VFXスーパーバイザーは小田一生、特殊造形・特殊メイクはマイケル・T・ヤマグチ、音楽は岩代太郎。
主題歌『リアル鬼ごっこ』歌:KOTOKO、作詞:KOTOKO、作曲:高瀬一矢、編曲:高瀬一矢。
出演は石田卓也、谷村美月、大東俊介、松本莉緒、柄本明、吹越満、品川徹、三浦涼介、田中鈴之助(現・鈴之助)、菅原卓磨、 渡辺奈緒子、山田能龍、金澤ゆかり、 栃谷善太郎、司容熱子、波瑠、山地健仁、浅井明、血野滉修、服部茂雄、木村清志、酒井健太郎、工藤和馬、荒井泉、高尾祥子、 八木修、松来俊、伊藤慶徳、一瀬尚久、山口龍人、石田勇大、真鍋優太、片山俊利、 大西武志、大橋美紀、柴祐太朗、大西寿昭、ホリケン。、松澤香菜、増田修一、高橋靖、伊藤武雄、平林鯛一、田端英二、清原久仁子ら。


山田悠介の同名ベストセラー小説を基にした作品。
監督の柴田一成は『渋谷怪談』シリーズのプロデューサーで、これが長編映画の初メガホン。
翼を石田卓也、愛を谷村美月、洋を大東俊介、かをりを松本莉緒、王様を柄本明、輝彦を吹越満、王様の側近を品川徹が演じている。

私は未読だが、原作小説は文章がハンパないぐらいメチャクチャらしく、別の意味で話題になった。
原作から大幅に設定を変更したのは、そのままだとヒドすぎてどうしようもないという判断だったのかもしれない。
だったら、そんなモンを映画化すんなって話だけどね。
だけど、どんなにヒドかろうと、ベストセラーだから客は入るだろうということだったのかもね。
で、じゃあ原作から設定を大幅に変更してどうなったかというと、それでもヒドいのだ。
とにかくディテールがテキトーすぎる。高田純次よりテキトーなんじゃないか。

もう冒頭のシーンからして、引っ掛かるんだよな。
佐藤が3人連続で死ぬ様子が描かれるのだが、1人目は超常現象的な落雷に打たれて黒焦げになる。2人目はクレーンから落下した鉄骨の 下敷きになる。3人目は自ら線路に入り、友人たちに「さよなら」と言って電車にひかれる。
その時点で、死に方に統一感が無さ過ぎるだろ。
みんなが非現実的な死に方をするわけでもなく、事故死するわけでもない。
「自覚の無い死」とい共通項さえ無い。
だって3人目なんか、自らの意志で自殺してんだぜ。

翼が登場しても、やはり違和感がある。彼は洋のグループから必死に逃げていたのに、包囲されると途端に強気な態度になって「おめえら の下にはなんねえよ」と言い放って余裕の笑みを浮かべる。
そんな偉そうな態度を取れるなら、最初から逃げるなよ。リアクションがおかしいだろ。
あと、やたらアクロバティックな動きで格闘アクション映画みたいなノリになるのも違和感。
これって、そういう映画なのか。主人公がカッコ良く活躍する映画じゃなくて、鬼から必死に逃げまくるというホラーじゃないのか。

翼が愛の見舞いに訪れた時、彼の脳内に近未来的な映像が瞬間的に飛び込んでくるが、リアクションは薄い。
で、すぐに次のシーンへと移ってしまう。
そこは「何だ、今のは?」と困惑する反応を、もっとキッチリと描いておくべきじゃないのか。
っていうか、そこで変な映像が飛び込んできたのなら、そのタイミングでパラレルワールドに飛ばされる形にすべきじゃないのか。

公園で翼の姿が消えるシーンの見せ方もヘタクソで、その時点では、翼の姿が消えたのではなく、単にパンチをよけただけにも 思える。
そこは、翼の姿が消えて驚く洋たちの様子なんか描かなくてもいいんじゃないのか。
「翼が目を閉じていたらパンチが飛んで来ないので、目を開けると周囲に誰もいない。みんなが消えたと思ったら、自分が別の世界に 飛ばされていた」という流れだけを見せておけば、それでいいんじゃないのか。
元の世界の洋の反応なんて、どうでもいいといえば、どうでもいいことだ。

最初に「鬼」と呼ばれる奴が登場した時に、「ああ、翼が洋のグループと戦う時のアクロバティックな動きは、間違ってなかったのかも」 と感じた。
というのも、鬼のキャラ造形が、特撮ヒーロー物のテイストだったからだ。
そうだとすれば、格闘アクション的アプローチは、あながち間違ったものだとも言えない。
製作サイドは、どうせマトモにやってもホラーとしてはバカバカしいモノになるので、それなら特撮ヒーロー物のノリでやろうと考えたの かもしれない。
まあ、そもそも本作品の映画化自体が(以下、省略)。

ただ、鬼のコスチュームは近未来チックなのに、殺す方法はワイヤーで首を切るという原始的なもので、そこにアンバランスを 感じる。
だったら変な格好をさせずに、没個性の人間にしておけばいいのに。
で、パラレルワールドの洋が「普通は連行されて殺されるが、抵抗するとその場で殺される」と説明しているが、連行されたらガス室送り になるんだから、普通は抵抗するだろ。
っていうか、捕まって車に押し込まれている連中も、抵抗していたじゃねえか。

王様がリアル鬼ごっこをやっている理由について、洋は「同じ苗字の人間が大勢要るのが許せないから」と語っているが、そうだとすれば 、鬼ごっこなんかやる必要は無い。ゲーム形式にせず、普通に捕まえればいいだけだ。捕まえるためには兵士なり警察なりを動員し、車や ヘリなどの交通手段を使用し、銃火器を武器に使い、単独で追い掛けるのではなく大勢で包囲すればいい。
「佐藤を減らしたい」というのが理由だとすれば、「少数の鬼が走って追い掛け、時間制限がある」という鬼ごっこ形式にする必然性は、 全く無い。
そこを納得させるためには、「ゲームとしてやっている、悪趣味な遊びとしてやっている」という説明しか無いだろう。
他の選択肢は見つからない。
本気で佐藤を減らしたいのなら、まだ明るい内に終了する意味なんて無いんだから。

鬼は囚人から選ばれているらしいが、そのままバックレる可能性だってあるだろ。どうやらIDは佐藤かどうかしか判別できないらしい から、追跡は不可能だし。
あと、鬼ごっこの時間以外は自由らしいが、その間に海外逃亡を図ったりIDチップを取り出そうと試みたりする佐藤がいてもおかしく ないよな。
それと、産まれた時にIDチップが埋め込まれているらしいが、王政は18年前から始まってるから、18歳以下の佐藤しか識別できないはず だろ。だけど捕まった奴の中には、明らかに年齢が上の奴もいたぞ。
それと、王政を敷いた時に人々にIDチップを埋め込んだ当初の目的は何だったのか。それまでに生まれた人々は埋め込まれていないわけ で、システムとしては中途半端だし。
あと、「王様は超能力者だから逆らえない」と言うけど、ホントに超能力者なら、その能力で佐藤を捕まえればいいだけの話だ。そこから 超能力に疑問を抱いて、反乱を企てる奴が出て来てもおかしくないはず。
っていうか、王政を敷いてからIDチップが埋め込まれたんだったら、それ以前に産まれた翼には埋められてないはずだよな。

愛は翼に「貴方の母親がこっちへ来て貴方を産んだ」と言うけど、その時、こっちの世界には翼の母親の分身もいる。
つまり、同じ世界に翼の母親と分身が同時に存在しているわけだが、そこで問題は生じないのか。
っていうか、そもそも愛は、そういう情報をなぜ詳しく知っているのか。病院の愛からテレパシーで教わったとして、そっちの愛はなぜ 知っているのかということになるし。
あと、翼の母親だけが、なぜパラレルワールドを飛び越える能力を持っていたのかという理由については、何の説明も無いのね。

「ある人物と別の世界の分身は、生まれる時も死ぬ時もタイミングが同じ」という説明があるが、だったら出産も同じってことに なるぞ。
そうなると、恋愛感情や性欲も本人がコントロールできないところで動いているという解釈が成り立つが、その辺りはどう説明するのか。
こっちの世界の奴が何とも思っていなくても、別の世界で分身が性交渉に至ったら、そいつも急に欲情するのか。

洋は愛を守るために鬼に飛び掛かっているが武器を使わなければ、鬼を倒すのはルール的にOKなのね。
だったら、武術の腕がある佐藤は生き残れる可能性が高いんじゃないか。
あと、翼は倒した鬼の仮面で愛と洋の居場所を知るけど、その鬼を監禁して、仮面とコスチュームを借りて鬼に成り済ませば、最後まで 生き延びられるんじゃないのか。
そういう策略を考える奴がいてもおかしくないぞ。

実際の鬼ごっこの目的は佐藤を減らすことじゃなくて翼を見つけ出すことだということが、後半になって明かされる。
だったら、ますます鬼ごっこという形を取っている意味は無いんだよな。
っていうか、王様はパラレルワールドで愛の母親を始末した直後から翼を必要としていたはずなのに、なんで今年になってからリアル 鬼ごっこを開始したんだよ。
今まで何をしてたんだよ。

かをりは「連行された人間はID確認中で、それが終わってから処刑される」と語るが、王様が捜しているのは翼なんだから、女はIDを 確認する必要も無いだろ。
で、IDで佐藤しか確認できなくなったのは、愛の父親がハッキングしてデータベースを破壊したせいらしいが、どんだけ脆弱なシステム なんだよ。
っていうか、それでも佐藤だけは判別できるって、どんな御都合主義だよ。

王様が翼を捜すためにリアル鬼ごっこという形を取る意味も無いし、そもそも、こっちの世界で捜索しても無意味だろうに。
翼の母親が利用されているのを知って、赤ん坊を連れて元の世界に戻ったことは、王様も知っているはずだ。つまり、翼はこっちの世界 にはいないわけだから、なんで必死になって全国の佐藤を捕まえるという無意味なことをやってんのかと。
オツムが悪すぎるぞ。

王様は翼と繋いだ中継で正体をさらし、真実を話すが、超能力者でないことをバラしたら、もう王様としての権威はゼロでしょ。
翼の要求に素直に従い、顔をさらした意味が分からん。
翼に「協力しなければ妹を殺す」と脅しを掛けているけど、今さら翼を手元に置いたところで無意味だろ。
実際、その映像をテレビで放送されてるし、側近にも見捨てられてるし、どんだけアホなんだよ。

で、もうリアル鬼ごっこは終わっているのに、なんで王様が翼を捕まえようとする時に差し向けるのも同じ鬼なんだよ。
兵隊とか警察はいないのか。
それに、ワイヤーに限定しなくても、自由に武器は使えるだろ。もう鬼ごっこのルールを守る必要は無いんだから。
それは翼にしても同様なのよね。かをりも協力するんだったら、彼を走らせず、車で王宮まで送ってやれよ。

妹の力で再び元の世界に戻された翼が、「連動しているなら、こっちの愛を守れば、あっちの愛も助かるはずだ」と言い出すが、いやいや 、それって間違ってるだろ。
こっちで愛を守っても、向こうで愛が殺されたら、こっちも死ぬんだよ。
病院でスケベ医者から妹を救った後も「俺は人は殺さない。その代わり、ずっと傍にいて守ってやる。そうすれば向こうの愛も無事だろ」 と言ってるが、違うからね。
こっちの医者を殺さないと、向こうの愛も助からないぞ。
キレイごとを言ってる場合じゃないのよ。

ラスト、パラレルワールドが無限に存在することが判明するが、たった1つのパラレルワールドでも色々な疑問点があったのに、無限と いうことになると、もう大変だぞ。
1つのパラレルワールドで妹を守っても、他に幾つもの世界で危機が生じる可能性があるわけだね。
無限にあるんだから、その内の一つの世界で日本に核が落とされたり、大災害に見舞われたりすることだってあるだろう。
あと、その最後に翼が飛ばされた別の世界で洋が生きてるのは、辻褄が合わなくなるぞ。
とにかくディテールが粗くてどうしようもないし、そこに意識が向かないようにするだけの勢いも無いし、整合性が無くても強引に 捻じ伏せるだけのパワーも無い。

(観賞日:2010年5月21日)

 

*ポンコツ映画愛護協会