『四日間の奇蹟』:2005、日本

高校を卒業する日、如月敬輔は教室でピアノを演奏した。クラスの女子数名が教室に残り、それを聴いている。その中の一人・岩村真理子 は、他のみんなに気付かれないよう、椅子に置いてあった敬輔の学生服に歩み寄る。そして第二ボタンをハサミで切り取り、教室から 抜け出した。その真理子は現在、山口県の角島にある脳科学研究所の療養センターで、職員として入所者の世話をしていた。
知的障害者の少女・楠本千織は、老人ホームでピアノ演奏を披露していた。その様子を、彼女の養父である敬輔が見守っている。千織は 敬輔に連れられて各地を巡り、慰問演奏を行っている。敬輔の左手には、白い手袋が嵌められている。かつて彼は、ピアニストとして世界 を舞台に活動していた。ロンドンで催されたリサイタルを終えた彼が会場の外で客と話している時、すぐ近くで事件が起きた。ひったくり の2人組が夫婦からバッグを奪い、発砲したのだ。夫婦の娘が千織だった。敬輔は彼女を助けに入り、指を撃たれた。そのために指の神経 を断裂し、もう演奏活動が出来なくなってしまったのだ。
敬輔は千織を連れて、療養センターへ赴いた。コンサートの依頼を受けたからだ。センターから出て来た真理子に、「はじめまして」と彼 は挨拶する。所長の藤本正造は、真理子が千織の記事を見て「どうしても呼ぶ」と言い出したのだと語る。センターには、主に脳疾患で 回復に時間の掛かる患者が入所している。普通のリハビリ病院とは異なり、家族と一緒に住むことが出来る。お互いに助け合い、大きな 家族を形成しているのだという。
敬輔や千織たちが食堂で食事をしていると、看護師の長谷川未来が入所している父・隆の車椅子を押しながら現れた。彼女はセンターの 調理師・萩原誠と交際している。その夜、真理子は敬輔に、高校の後輩だったことや、第二ボタンを盗んだことを明かす。12年ぶりの再会 だが、敬輔は彼女のことを全く覚えていなかった。敬輔は慌てて、「あの頃は暇さえあればピアノの練習ばかりで、クラスメイトのことは 全く覚えていないんだ」と釈明した。
翌日、礼拝堂で千織のミニコンサートが開かれた。敬輔は彼女の姿を見ながら、過去を回想する。事件で両親を失った千織には、身寄りが 無かった。敬輔は市役所職員から「施設で預かることになる」と言われ、彼女を引き取ることにした。彼は千織がメロディーを一度聴いた だけで覚えられることを知り、ピアノ演奏を教えたのだ。コンサートの後、真理子は千織を誘い、庭で一緒に遊び始めた。敬輔は脳科学 研究所の医師・倉野順次から、「典型的なサヴァン症候群だね」と告げられる。千織は人見知りで引っ込み思案な性格だが、真理子には 最初から懐いた。それについて敬輔は、「僕も不思議なんです」と言う。倉野は「一番の治療法は愛情だよ」と口にした。
真理子と千織が遊んでいる最中、急に天候が悪くなった。落雷の直撃を受けた風見鶏が、台から落下した。真理子は千織を庇いながら身を 伏せる。敬輔たちが慌てて駆け付けると、2人は意識を失っている。壊れた風見鶏の一部が真理子に突き刺さり、肺まで達していた。倉野 は真理子を運び、緊急手術を行う。千織の方は軽傷だが、意識回復まで少し時間が掛かるという診断だった。手術を終えた倉野は、真理子 の容体について藤本に「体力が相当落ちている。ここ2、3日が山だな」と言い、別れた夫に連絡するよう指示した。藤本は真理子から 知らせないよう言われているが、倉野は「そんなレベルの問題じゃないよ」と告げる。
ショック状態から覚めた千織は、敬輔が病室を離れた間に姿を消した。未来はトイレにいるのを見つけ、初潮に気付いた。未来はナプキン を買って来るが、千織が使い方を知っている様子なので首をかしげる。敬輔が心配しても、千織は何も喋ろうとしない。しかし彼が優しく 話し掛けていると、千織は「私、千織ちゃんじゃありません。真理子です。真理子なんです」と言う。千織は昏睡状態の真理子を見に行き 、「怖いんです。自分が死ぬかもしれないんですよ」と泣き出した。
翌日、倉野が検診に来るが、千織は何も話さなかった。敬輔が「やはり、こうしていた方がいいのかな。君が真理子さんだっていうことを 隠して」と言うと、彼女は「その方がいいと思います。誰も信じてくれるとは思えない。それより、真理子さんっていうの、やめません? 後輩ですから、真理子にしてください」と告げる。そして「外に連れてってくれません?」と持ち掛け、2人で散歩に出た。
敬輔が「君は千織の体の中にいる。なら、千織はどこにいるんだ?もし千織が君の体にいたら」と言うと、千織は「嫌です、そんなのは」 と顔を曇らせる。敬輔が「ごめん。悪い方に考えるのはよそう」と詫びると、彼女は「あの、身の上話、聞いてもらえますか。初恋の人に 、こんな話、おかしいかな」と言い、過去を語り出す。真理子は大学時代、山で知り合った古い旅館の長男・後藤則幸と結婚した。大家族 に憧れがあったので、大学を卒業してすぐに嫁いだ。真理子の母は亡くなっており、男手一つで育ててくれた父・秀雄は披露宴で感涙した 。旅館の仕事はきつかったが、真理子は一生懸命に働いた。
結婚して2年が過ぎた頃、真理子は後藤の母と祖母から、跡取りを産むよう急かされるようになった。やがて子供が出来ないことを理由に 、2人は離婚するよう後藤に迫った。それを知った真理子は離婚届に印鑑を押して夫に渡し、旅館を去った。傷心の彼女が駅で電車を 待っている時に、倉野と彼の妻・和枝に出会った。2人に声を掛けられ、真理子は元気付けられた。出戻りの娘を心配しながら秀雄が 亡くなった時、頼れるのは和枝だけだったという。
敬輔が「スッキリした?」と尋ねると、千織は「もう聞き役は解放してあげます。でも、もう1つだけ、わがままを聞いてもらえますか」 と言う。彼女がためらいながら「一瞬だけ、肩、抱いてもらえませんか」と頼むと、敬輔はそっと肩に手をやった。センターに戻った彼女 は、真理子の危険な状態が続いていると知り、「やっぱり怖い」と吐露した。病室でも「もう嫌、もうたくさん。自分が死んでいくことを 食い止めることも出来ない」と荒れた。
敬輔が病室を出ると、未来がいた。「どういうことですか。千織ちゃん、流暢に喋ってましたよね。病気なんて無いんですよね。貴方が やらせてたんですか」と問い詰められ、敬輔は「違うんだ。説明する」と告げる。彼が未来を病室へ連れて行くと、千織が姿を消していた 。敬輔が捜しに行くと、彼女は真理子の病室で心電図のコードを抜こうとしていた。敬輔が近付こうとすると、彼女は「もうたくさんなの 。私が自分の体をどうしようと勝手なはずよ。私はどこかで、自分がこのまま生き延びるのを望んでる。千織ちゃんの体なら子供を産める のよ」と、感情的になった。敬輔は彼女を押さえ付け、駆け付けた倉野が鎮静剤を打った。
敬輔は未来から、「どうして千織ちゃんを真理子さんって呼んだんですか」と質問される。敬輔はそれには答えず、倉野に「心というのは 、肉体を離れても存在できるものなんでしょうか。真理子さんの心が千織に宿っているんです」と語った。すると未来は、「嘘よ。貴方は 千織ちゃんに障害児の芝居をさせて、それがバレそうになったから嘘の上塗りをしているんだわ」と彼を激しく非難した。
倉野は「ちょっと付き合ってくれんか」と敬輔に言い、2年前の交通事故で植物状態となっている和枝の病室に連れて行く。彼は「不思議 なことに、和枝の手を握ると、かすかに握り返してくる時がある。他の人に、そういう反応は無いらしい。神がいるのかどうか私は知らん 。だが、時々、奇跡としか思えんような出来事に出くわすことがある。信じてやればいい。君が精一杯に信じてやれば、彼女は満足するの かもしれない。信じると言うことは、人間の脳に与えられた偉大な力の一つだよ」と述べた…。

監督は佐々部清、原作は浅倉卓弥(宝島社刊)、脚本は砂本量&佐々部清、企画は中曽根千治&濱名一哉、企画協力は岡本喜八、 プロデューサーは菊池淳夫&間瀬泰宏&岡本みね子、協力プロデューサーは藤倉博&臼井正明、撮影は坂江正明、照明は渡辺三雄、美術は 福澤勝広、録音は高野泰雄、編集は大畑英亮、音楽は加羽沢美濃、音楽プロデューサーは藤田雅章。
主題歌:「Eternally」平原綾香 作詞:平原綾香・松井五郎、作曲:平原綾香、編曲:島健。
出演は吉岡秀隆、石田ゆり子、西田敏行、松坂慶子、平田満、尾高杏奈、中越典子、鳥羽潤、西村和彦、小林綾子、石橋蓮司、小倉一郎、 宮下順子、岡本麗、中原丈雄、佐々木すみ江、小林麻子、谷津勲、竹内和彦、山本緑、松尾晶代、鈴木信明、渡辺直樹、八巻博史、森川絢 、永倉大輔、井上肇、田村三郎、マイケル・リース、ディーン・マクレラン、大沼百合子、松山まみ、岩本美佑紀、山田果琳、金子藍、 中村栄子ら。


第1回『このミステリーがすごい!』大賞の金賞を受賞した浅倉卓弥の同名小説を基にした作品。
敬輔を吉岡秀隆、真理子を石田ゆり子、倉野を西田敏行、和枝を松坂慶子、藤本を平田満が演じている。
千織を演じたのはオーディションで1000人の候補者から選ばれた尾高杏奈で、これが映画デビュー作。
他に、未来を中越典子、萩原を鳥羽潤、後藤を西村和彦、後藤の再婚相手・小夜子を小林綾子、隆を石橋蓮司が演じている。
監督は『半落ち』『チルソクの夏』の佐々部清。

敬輔はひったくり犯人に撃たれて指の神経を断裂するのだが、その強盗シーン、ちょっと不可解だ。
犯人2人組は普通にバッグを強奪して逃げればいいものを、奥さんが抵抗したからって、発砲する必要があるのかな。
そこまでして奪うぐらいだから、そのバッグには余程のモノが入っていたのか。
通常、ひったくりってのは、そこまでの暴挙はやらないように思うんだけどなあ。
ワシが国際事情に疎いだけで、ロンドンでは、そういう手口が普通なのか。

落雷事故のシーンは、ものすごくバカバカしいものに見える。
まず急激に天候が変わる御都合主義に失笑してしまうし、そろそろ天気が悪くなって来たのは分かるんだから、真理子は千織を連れて センターに入ろうとしたらどうなのか。入ろうとしたのに千織が「まだ外で遊びたい」と言ったので、それに付き合うという流れなら、 まだ分かるけど。
あと、わざわざ避雷針になりそうな建物に近付くのも、すげえマヌケに見えるし。
かなり陳腐な印象なので、そこが悲劇的な展開に全く見えないってのは厳しい。

真理子が千織の中に入った途端、急に積極的に行動する女性になっているのが、すげえ違和感。
そもそもさ、アンタ、もうすぐ死ぬかもしれない体なんでしょ。それどころじゃないと思うんだけど。
「死ぬことへの不安」は前夜に少し吐露していたけど、そこで泣くぐらい不安が大きいはずなのに、なんで恋愛に没頭できちゃうん だろう。
ひょっとすると、「泣いたことで不安を断ち切り、自分は確実に死ぬだろうと諦め、だったら残された短い時間を精一杯に生きよう、 だから彼に自分の思いをぶつけよう」という気持ちになったのかもしれないけど、そういうのは映画を見ていても全く伝わって来ないしね。

メインに使われている「事故に遭遇した女性の魂が別の女性の肉体に入る」というネタが、1999年の映画『秘密』そっくりなのは気になる (ちなみに石田ゆり子は『秘密』にも出演していた)。
あと、その「真理子の魂が千織の体に入ってしまう」という仕掛けは本作品の肝になっているはずなんだけど、あまり重要性を 感じられないんだよね。
前述した『秘密』だったら、妻の魂が娘の肉体に入ったことで、「夫が許されざる関係に苦悩する」というところに意味が生じていた。
だけど、この映画だと、敬輔は千織を養っているけど血は繋がっていないから、「禁忌の関係」という意味合いは薄い。

そもそも敬輔は、真理子に対してエロい欲望を抱いているわけでもない。それ以前の問題として、恋愛感情すら抱いていない。何しろ 覚えていなかったぐらいなんだから。
だから劇中でも、恋愛感情で悩むようなことは皆無だ。
そうなると、「真理子の魂が千織の体に入ってしまう」という筋書きに、どういう意味があるのか分からなくなってしまう。
それが千織の肉体じゃなくて、例えば未来でも、和枝でも、誰でもいいんじゃないかと。むしろ、そっちの方が、長谷川には恋人、和枝 には夫がいるから、そこで異質な三角関係が生じて、ドラマも膨らむだろうし。
あるいは「他の誰かに憑依」じゃなくて、「真理子の魂が実体化して、もう一人の真理子として敬輔の前に現れる」ということでも別に いいんじゃないかと。
とにかく、「千織でなくてはならない」という理由が見当たらないのよ。

千織が普通に喋るようになったため、敬輔が未来から「千織ちゃんに芝居させて」と非難される展開はあるけど、「真理子が千織に憑依 する」という仕掛けの意味付けって、そこだけなのか。
終盤、「敬輔は自分のピアノに対する思いを千織に託していたけど、真理子が去った後、これからは自分のために弾けばいいと告げる」と いう展開はあるけど、そういう心理の変化が、憑依のドラマと上手く関連付けられていないと思うし。前半で、敬輔と千織の関係描写や、 千織のキャラ描写が薄いしね。
終盤、敬輔がピアノを演奏する直前に、真理子が「初めての日、千織ちゃん言ってた。願い事が叶うなら敬パパの手になりたいって」と 話しているけど、その言葉さえあれば充分なのであって、真理子が千織の肉体に入る必要性は無いんだよね。
例えばさ、敬輔にとって2人とも大切な相手で、「両方とも失いたくない。だけど、どちらかが死ぬことを選択しなければならない」と いうところで苦悩するなら、その憑依は分かる。
だけど、そういうことで彼が葛藤するような展開も無いし。

敬輔は意外にあっさりと、千織の中身が真理子になったことを受け入れる。もっと「到底信じられない」という時間があるのかと思ったら 、告白されて、すぐに信じちゃう。
そりゃサヴァン症候群の症状は消えているけど、千織が「私は真理子」と示すための証拠を幾つか並べたわけでもなく、「私は真理子」と 主張しているだけなんだけどね。
まあ、彼女が「真理子じゃないと知らない事実」を挙げたとしても、敬輔は真理子のことを知らないわけだから、どうしようもないけど ね。
でも、後藤との結婚や離婚について詳しく話したところで、敬輔が千織の話を信じるようになるという流れで良かったんじゃないのかな。

ただし、真理子in千織が急に自分の身の上話を始めるのも、すげえ不自然なんだよなあ。なんで急に、そんなことを言い出したのか。
「どうして、そんなことを僕に?」「たぶん私は〜」と説明する流れでもあればいいんだけど、フォローが何も無いのよね。
あと、そこで回想シーンを入れることによって、せっかく「真理子in千織」になったのに、真理子が姿を見せちゃうんだよね。これも マイナスに作用している。
真理子in千織になったら、ここぞという時以外は、千織の姿を観客に見せ続ける方がいい。

ところが佐々部監督は、それ以降も、真理子の姿を何度も見せてしまう。
病室で「もう嫌、もうたくさん」と荒れるシーンでも、その後に昏睡している真理子を見守るシーンでも、真理子の姿に戻っている。
心電図のプラグを抜くシーンでも真理子の姿に戻り、「千織ちゃんは子供が産める。この体なら子供を産めるのよ」と自分の腹を押さえる 。
だけど、それは真理子の体で言っても効果が無いでしょ。そこは「この体」と言っているんだから、千織の体じゃないとさ。
あと、敬輔が心電図のコードを抜こうとしている真理子in千織を発見した時、「真理子」と呼ぶのは不自然。それまで彼は、その中身が 真理子だと認識しながらも、「千織」と呼んでいたんだから。そして、その場でも、彼の目には「千織」として写っているはずでしょ。
しかも、それ以降は真理子in千織を「真理子」と呼ぶのかと思ったら、鎮静剤から目を覚ました時は「千織」と呼んでいるし。

その後も、真理子in千織は何度も真理子の姿に戻るが、そういう演出方針には大いに疑問がある。
プロデューサーから「石田ゆり子の出番を多くし」という圧力でもあったのか。
そんな風に邪推したくなるぐらい、不自然なまでに真理子の姿に瞬間的に戻る箇所が何度も出て来る。
せっかく尾高杏奈が上手い芝居をしているんだから、もっと彼女を活用してあげようよ。勿体無いよ。
そんなに何度も真理子の姿に戻っていたら、「真理子in千織」にしている意味が薄れるでしょ。

真理子in千織が真理子の姿になるのは、敬輔とキスをする終盤の1シーンだけで充分だ。その1ヶ所に限定しておいた方が、キスシーンが 効果的に作用するはずだし。
ただ、そもそも「真理子が敬輔に惚れている」という部分に引っ掛かるんだよな。
倉野と藤本にしか話していないような過去を、なぜ敬輔に話すのかも疑問。初恋の人であっても、「それ以来、16年間に渡ってずっと思い 続けてきた」というわけじゃないでしょ。
だって、大学で出会った男と何の迷いも無く積極的に結婚しているんだし、その別れた夫についても「いい人」と評している。
終盤、真理子は敬輔に「やっぱり貴方が好き」と告白しているけど、すげえ違和感があるんだよなあ。

そのキスシーンも、なぜか「キスをしたら敬輔の魂が千織の肉体に入り込む」というキテレツな展開になっているんだよな。
真理子が彼のピアノ演奏を聴きたいという願いは分かるけど、それを実現させるために千織が肉体を貸してくれたとか、メチャクチャだ よ。「怖がることないわ。貴方は今、千織ちゃんよ」って、なんだ、そりゃ。
落雷で真理子の魂が千織の肉体に入り込むという展開は、ファンタジーとして受け入れられるが、そこで唐突にルールを変更されても、 それを許容するのは無理だよ。
大体さ、そのセリフを喋っている時、真理子の魂は、どこに存在しているのよ。敬輔の肉体と入れ替わっているのか。それとも、そこでは 既に魂だけで存在しているということなのか。
もうワケが分からないよ。

真理子が死んだ後、敬輔たちが礼拝堂に向かうと、ステンドグラスに刻まれた「for chiori from papa & mama」という文字が大きく写る。
だけど、どういう意味なのかサッパリ分からないぞ。
千織は敬輔のことを「敬パパ」と呼んでいるらしいから、そのpapaは敬輔のことなのか。だとしたら、mamaは真理子なのか。
どうやら原作だと、千織の両親が礼拝堂の建設に協力していたという設定になっているらしい。
だけど映画版だと、そういうことに全く触れていないから、ワケが分からないだけだよ。

(観賞日:2012年4月10日)

 

*ポンコツ映画愛護協会