『HERO』:2015、日本

雨の夜、ある建物からパーティーコンパニオンの三城紗江子が逃げ出した。庭で転倒した際に片方の靴が脱げるが、追われていた彼女は構わずに逃走する。裏口の扉を開けて道に飛び出した彼女は、走って来た車にひかれて死亡した。もう片方の靴が道路に転がるが、何者かが密かに回収した。翌日、大阪地検難波支部の検事を務める雨宮舞子は、恐喝容疑で逮捕された広域暴力団二崎会幹部の愛人を取り調べる。すると愛人は占い師だと自称し、最近になって雨宮に結婚相手が見つかったことをズバリと言い当てた。動揺する雨宮に、彼女は「昔の男が現れる」と予言した。
大阪地検は二崎会の壊滅作戦を進めており、雨宮が幹部の愛人を取り調べたのも、その一環だった。雨宮は部長検事の木下高雄から昨夜の事件を知らされ、三城紗江子が事故ではなく誰かに殺されたのではないかと考える。東京へ行って調査しようと考える雨宮だが、担当検事が東京地検城西支部の久利生公平だと知って困惑する。しかし結局は、検察事務官の一ノ瀬隆史を伴って城西支部へ向かう。その城西支部では久利生が事務官の麻木千佳を同席させ、三城を車ではねた徳本健也を取り調べる。久利生は現場に靴が無かったことを疑問視するが、徳本は「僕にも分かりません」と答えた。
城西支部に足を踏み入れた雨宮は、旧知の遠藤賢司、末次隆之、牛丸豊、井戸秀二に挨拶し、初対面の田村雅史、宇野大介、馬場礼子、川尻健三郎に自己紹介する。久利生が部屋から出て来ると、雨宮は必死で平静を装った。彼女は久利生たちに、二崎会組員と地上げ屋がゴルフコンペで恐喝の相談をしていたこと、たまたま三城が居合わせたので証言を頼んでいたことを説明した。遠藤たちの会話を聞いた麻木は、かつて久利生と噂になった事務官が雨宮だと気付いた。
久利生、麻木、雨宮、一ノ瀬は事故現場を調べ、近くにネウストリア公国大使館があることを知った。大使館には外交特権があるため、日本の司法で裁くことは出来ない。久利生は「無理っぽいなあ」と口にするが、何度もインターホンを鳴らした。無視されて支部へ戻った久利生は、法務省を通じて抗議が来たことを牛丸から聞かされる。しかし紗江子が亡くなる直前のパーティーでネウストリア人と一緒にいたことを示す証拠写真が残っており、「関係あると考えるのは普通でしょ」と久利生は悪びれる様子を見せなかった。
久利生は牛丸から「大使館は忘れろ」と指示されるが、従うつもりは全く無かった。城西支部の面々は雨宮&一ノ瀬と共に、馴染みのバーへ出掛ける。雨宮は結婚について川尻から問われ、貿易会社社長の息子で弁護士をしている男からプロポーズされたと話す。一同が解散した後、久利生は麻木と店に残り、調査を続ける方法を考える。麻木の何気ない言葉を耳にした彼は、ネウストリア料理店を当たることにした。久利生と麻木はマスターから情報を教えてもらい、ネウストリア料理店『1423』という店を訪れた。2人は店長のサルキンに男の写真を見せるが、見たことが無いと告げられた。
ホテルへ戻った雨宮は、交際相手の矢口繁之から電話を受ける。雨宮が彼からプロポーズされたというのは嘘で、お見合いを経て交際しているだけだった。矢口から「親が挨拶したいと言っている」と告げられた雨宮は少し考え込むが、会うことを承諾した。一方、久利生たちが店の特大ソーセージを食べて美味しさに感激していると、初老の男性客が「ネウストリア人は1日にソーセージを7本食べる」と告げる。さらに彼は、ネウストリア人がペタンクも好きだと教えてくれた。
次の日、雨宮と一ノ瀬は城西支部を訪れ、捜査に進展が無さそうなので翌朝には大阪へ戻ることを話す。久利生はペタンクが3人1組で行うスポーツだと知り、麻木に惚れている宇野を引き込んで『1423』へ赴く。彼は店に来ていた大使館職員のカッセルら3名に声を掛け、ペタンクをしようと誘った。翌日、久利生たちは公園へ出掛け、ペタンクに興じた。同じ頃、外務省欧州局長の松葉圭介は大臣に呼ばれ、ネウストリアとの予備交渉について質問される。松葉はローラン大使との面会を求めていたが、ヴェルネ公使に「窓口は自分だ」と頑なに拒否されていた。松葉の釈明を受けた大臣は、「それでは予備交渉とは言えない」と厳しく指摘した。
麻木はペタンクに興じた後で『1423』で飲んでいる最中、大使館職員たちに写真を見せた。それがコールマンという大使館職員であることが判明するが、久利生と麻木の職業を知ったカッセルたちは怒って店を去った。次の朝、横断歩道で赤信号が変わるのを待っていた久利生は何者かに突き飛ばされ、危うく車にひかれそうになった。外務省へ呼び出された久利生は、松葉からネウストリアとの貿易交渉は大切な時期にあることを説明され、外交の邪魔になる調査を中止するよう要求された。
久利生は麻木とおでん屋台で食事を取り、「雨宮さんってどんな事務官でしたか」と尋ねられる。久利生は「自分と雨宮を比べんな。今の俺のパートナーは、お前なんだからさ」と告げる。そこへダンプが突っ込んで来るが、店主は逃げずに屋台の前へと立ちはだかる。久利生は店主を突き飛ばし、ダンプとぶつかって怪我を負う。幸いにも軽い打撲だけで済んだが、麻木から連絡を受けた雨宮は大阪から病院へ駆け付けた。彼女は久利生が眠っている病室に入り、そのまま泊まり込んだ。
翌朝、雨宮は目覚めた久利生に、「まだ続けるんですか。また狙われますよ」と告げる。病院へ来ていた城西支部のメンバーは、廊下で2人の会話に耳を傾ける。久利生は雨宮に、「ここで止めたら、なぜ三城さんが死んだのか、誰も永遠に分からなくなる。徳本さんだって、人生懸かってんだよ。俺たち検察が諦めるわけにいかねえだろ」と述べた。その言葉を聞いていた城西支部のメンバーは、すぐに手分けして調査を始めることにした。
川尻は牛丸に、ネウストリア公国大使館員が二崎会に薬物を流した疑いがあることを話す。牛丸は松葉の元を訪れて、「久利生は絶対に諦めません。そういう男なんです」と告げる。田村と遠藤は城西警察署の壇原段に会い、ダンプの捜索を依頼する。井戸と馬場は、連絡役と思われる組員の赤松健を尾行する。井戸と馬場は赤松が外国人と鞄を交換したことに気付くが、どちらの姿も見失ってしまった。しかし2人は、お天気キャスターの川端可憐が出演するテレビ番組のクルーが現場を中継している様子に気付いた。
井戸はテレビ局に交渉するが、撮影した映像の貸し出しは許可してもらえなかった。しかし可憐の大ファンである警備員の小杉啓太が番組を録画しており、その映像を入手することが出来た。雨宮は矢口に電話を掛け、彼の父親がネウストリア公国大使館と付き合いのあることを確認して頼み事をする。彼女は城西支部へ行き、仲間に入れてほしいと持ち掛けた。宇野と末次は三城の同僚である里山琴美と接触し、事故2分前に録音された携帯電話のメッセージを手に入れた。
田村と遠藤は久利生を襲ったダンプを発見し、それを所有する石見興業が二崎会の傘下だと知った。彼らはバンパーの裏からおでんの具を発見し、ダンプの運転手を拘束した。久利生たちは映像を確認するが、外国人の正体は分からなかった。録音された三城のメッセージを聞くと、声を潜めて助けを求めており、その奥ではオルゴールのメロディーが流れていた。全ての線を繋ぐには、三城が大使館にいたことを証明する必要があった。「やっぱり無理じゃないか」と川尻が漏らすと、雨宮は「無理じゃありません」と言う。彼女はネウストリアの独立記念日に開かれるパーティーの招待状を手に入れており、久利生と共に大使館へ赴いた…。

監督は鈴木雅之、脚本は福田靖、製作は石原隆&飯島三智&市川南、企画は前田久閑&鈴木吉弘、プロデューサーは渡辺恒也&和田倉和利、アソシエイトプロデューサーは大澤恵&梶本圭、ラインプロデューサーは森賢正、撮影は蔦井孝洋、照明は疋田ヨシタケ、美術は荒川淳彦、録音は武進、編集は田口拓也、音楽は服部隆之。
出演は木村拓哉、北川景子、佐藤浩市、松たか子、八嶋智人、小日向文世、角野卓造、杉本哲太、濱田岳、正名僕蔵、吉田羊、松重豊、田中要次、勝矢、大倉孝二、イッセー尾形、新井浩文、YOU、三浦貴大、森カンナ、児嶋一哉(アンジャッシュ)、近藤春菜(ハリセンボン)、ジェームズ・C・バーンズ、宇梶剛士、東根作寿英、中丸新将、峯村リエ、佐渡稔、長野美郷、井上肇、諏訪雅、佐藤誓、伊藤麻実子、安藤聖、浜谷康幸、岩田丸、永島敬三、小川あつし、小田桐一、北沢力、五十嵐由佳、岸野一彦ら。


フジテレビで放送された同名TVドラマの劇場版第2作。
2007年の劇場版第1作は2001年のTVシリーズを受けて製作されており、こちらは2014に放送されたTVシリーズ第2期の劇場版という形になっている。
監督は劇場版第1作も担当した『プリンセス トヨトミ』の鈴木雅之。脚本は『BRAVE HEARTS 海猿』『真夏の方程式』の福田靖。
久利生役の木村拓哉、遠藤役の八嶋智人、末次役の小日向文世、牛丸役の角野卓造、井戸役の正名僕蔵、マスター役の田中要次といった面々は、TVシリーズの第1期と第2期の両方でレギュラーであり、劇場版第1作にも出演していた。
麻木役の北川景子、田村役の杉本哲太、宇野役の濱田岳、馬場役の吉田羊、川尻役の松重豊、小杉役の勝矢は、TVシリーズ第2期のレギュラー出演者。雨宮役の松たか子は、TVシリーズ第1期のレギュラー。壇原役の宇梶剛士は、TVシリーズ第1期の第4話以来の登場。
他に、松葉を佐藤浩市、一ノ瀬を大倉孝二、木下をイッセー尾形、三城を森カンナ、矢口を児嶋一哉(アンジャッシュ)、徳本を新井浩文、可憐を長野美郷が演じている。

劇場版第1作の批評でも触れたように、『HERO』という作品群は「木村拓哉を見せましょう」という目的で作られている。だから、この作品は木村拓哉のスター映画ってことになる。
前作で言及したように、木村拓哉は何をやっても木村拓哉だが、それはスターである証拠だ。
かつての日本映画界には「スター」と呼ばれる面々が数多く存在していたが、今では絶滅寸前の状態にある。そんな中で、もはや唯一と言ってもいいんじゃないかと思われる「スター俳優」が、木村拓哉なのだ。
だから彼に限っては、「スター映画」の主演を務めることが許されるのだ。

スター映画の特徴としては、「リアリティーなんて完全無視」ってことが挙げられる。
スターを輝かせること、スターの魅力を味わってもらうことが最大の目的なので、そこにリアリティーという要素は邪魔なのだ。
そもそも「ネウストリア公国」という架空の国を設定している時点で、「リアリティーは無視して下さい」と言っているようなモンだ。
純然たる「弁護士ドラマ」として考えた場合、リアリティーを無視するのは決して望ましいこととは言えない。
しかしスター映画としては、それは当たり前のことなのだ。

この作品は「弁護士映画」ではなく、あえてジャンルを分類するなら「キムタク映画」である。
魔法もドラゴンも登場しないが、ある種のファンタジーである。
かつて東映や大映が製作していたスター俳優のプログラム・ピクチャーと同じようなモンだと捉えれば、そう腹も立たずに楽しく観賞できるんじゃないだろうか。
ようするに、長谷川一夫が主演した『銭形平次捕物控』シリーズとか、市川右太衛門の『旗本退屈男』シリーズとか、片岡千恵蔵の『多羅尾伴内』シリーズとか、そういった作品と似たようなラインにあるのだ。

劇場版第1作は、韓流ブームの真っ只中に製作された。そこで強引な展開をシナリオに盛り込んで韓国ロケを行い、イ・ビョンホンを出演させた。
当然のことながら、それなりのギャラが発生したはずだ。
他にも松本幸四郎や香川照之、岸部一徳、中井貴一、タモリといった面々が出演しており、いかにも映画版といったゲストの顔触れだった。
それに対して今回のキャスト的な売りは、もちろん「松たか子の復帰」ということになる。
他には佐藤浩市や大倉孝二、イッセー尾形や新井浩文らが出演しているが、人件費は前作より安く済んでいるはずだ。
むしろ、TVシリーズ第2期はキムタクの意向もあって製作費が跳ね上がったという噂もあり、そこで掛かった金を劇場版で取り戻そうという狙いがあったのかもしれない。

この劇場版第2作で稼ぐために製作サイドが何よりも重視したのは、「ファンのために」という意識だ。
劇場版第1作は大ヒットを記録し、TVシリーズは第1期も第2期も高視聴率だった。
つまりファンさえ確実に取り込んでおけば、間違いなく黒字が見込めるという寸法だ。
だから「松たか子の復帰」という要素で、まずはTVシリーズ第1期からのファンを引き付けている。
そして映画の中身としては、「いつもと同じ」ってことを心掛けている。

ザックリ言うならば、「事件の解決に何らかの問題が立ちふさがるが、久利生は全く諦めない。周囲の人間も途中から協力するようになり、新しい事実が判明して事件は解決に至る」という、ファンからすると「御馴染みのパターン」が使われている。
もう少し細かいトコまで見たとしても、いつもと同じパターンである。
良くも悪くも、映画としてのスペシャリティーは意識していない。
「だったらTVの2時間スペシャルでいいんじゃないか」と思うかもしれないが、たぶん熱烈なファンからすると映画館の大画面で見たいんだろう。

何の意外性も無く、捻りなんて全く盛り込んでいない「いつものパターン」ってことは、「マンネリズム」と言うことも出来る。
しかし、前述したスター俳優たちのシリーズ映画だって、パターンを大切にしていた。『旗本退屈男』だって、『多羅尾伴内』だって、「御馴染みのパターン」ってのが確立されていた。それをファンも楽しみにしていたのだ。
だからスター映画としては、何も間違っちゃいないのだ。
スターの力で多くの観客を呼べるのなら、無理に凝った話を用意する必要は無い。余計な捻りを持ち込んでも、「そんなのは私の期待している久利生公平じゃない」ってことになる恐れもある。

劇場版第1作から8年が経過し、さすがにキムタクの見た目は変化しているが、久利生公平の中身は何も変わっていない。
それは「いい歳になっても、人間的に全く成長していない」という言い方も出来る。
しかし、それがファンの望む久利生公平というキャラクターであるならば、大きく変化させるのは得策とは言えない。
年齢に似合わぬガキっぽさが愚かしさに見えたとしても、「いつもの久利生公平」であることを優先させた方がいいのだ。

ミステリーとしての醍醐味は、そもそも期待する人なんて皆無に等しいだろうが、もちろん全く無い。
例えば序盤、雨宮は「徳本は最初から紗江子を付け狙っていたんじゃないか」「本当に事故現場で殺されたのか」と疑問を口にするが、オープニングの映像を見ている観客からすると、それが見当違いであることは分かっている。
その後は久利生の調査が進む形で事件の真相に迫って行くのだが、全てが明らかになっても「そうだったのか」という驚きは無くて、「まあ、そんなトコだろうね」という想定内に収まっている。

序盤で「大使館は外交特権があるから無理」ってことをアピールしているので、普通なら「主人公が多くの苦難にぶつかり、圧力や妨害を受けても立ち向かい、何とか事件を解決する」という展開にした方がいいはずだ。
そうすることによって、観客は主人公を応援したくなるだろうし、危機に陥った時にはハラハラドキドキするし、事件が解決した時には爽快感を抱くことが出来る。この映画は、そのプロットを基本的には使っている。
しかし、そこから得られるはずの効果は見られない。
理由は簡単で、久利生が苦労しないからだ。

久利生は自ら口にした「国境の壁」を、いとも容易く乗り越える。
何しろ彼はスーパーマンなので、越えられない壁など存在しないのだ。
大使館の抗議や法務省の圧力なんて、彼に取っては屁でもない。麻木の言葉で「料理店から当たればいい」と思い付き、マスターに店を教わる。たまたま店にいた客から情報を得て、たまたま店に来た3人組の大使館員をペタンクに誘う。3人組はノリノリで誘いを承諾してくれるし、写真の男の名前も教えてくれる。
御都合主義のオンパレードと言ってしまえば、それまでのことだ。
しかしスター映画には、御都合主義が付き物なのだ。

久利生が事故に遭うシーンは、表面的には「久利生のピンチ」だが、緊迫感は全く無いし、その出来事が彼を追い込むようなことも全く無い。
そもそも、おでん屋台の店主が「何やってんだ」とダンプの前に立ちはだかるのがバカだし、その店主を突き飛ばして助けた久利生が元の位置に戻ってダンプとぶつかるのもバカだ。
店主を突き飛ばした時、そのまま自分も逃げられたはずで。
それなのに、わざわざダンプが走って来る直線上に位置を戻しているのよ。

久利生がダンプとぶつかるシーンは、「その当たり方だと、大した怪我じゃないだろうな」と即座に分かる。で、やっぱり軽い打撲だけで済んでいるんだけど、なぜか入院している。
まあ「念のために」と解釈すべきなんだろうけど、そこは彼を入院させないと「城西支部のメンバーが協力するようになる」という手順に繋がらないからだ。
で、「久利生の言葉を聞いた城西支部のメンバーが手分けして調査に当たる」という展開になるのだが、見事なぐらいに予定調和がハッキリと見える。
でもスター映画に予定調和は付き物だからね。

城西支部のメンバーによる調査活動も、もちろん御都合主義のオンパレードだ。
彼らは何の苦労もせず、サクサクと情報や証拠を集めて順調に事件の解決へ話が進む。
目を付けたヤクザは簡単にコールマンと鞄を交換してくれるし、その映像も簡単に入手できる。三城が死ぬ直前に吹き込んだメッセージも、ダンプや運転手も簡単に見つかる。
そんなトコで無駄に手間や時間を掛けても「久利生の活躍」を見せることには繋がらないので、そこはサクサクと進めちゃおうってことだ。城西支部のメンバーは、所詮は脇役なんだし。

最後には「大使館に入る必要がある」という問題が残されるが、ここも「雨宮の見合い相手の親はネウストリア公国大使館と付き合いがある」ってことでクリアする。
ちなみに、たまたま店にいて情報をくれた初老の男が実はローラン大使だったという設定があり、それも久利生が事件を解決する上で役に立つ。
極端なことを言っちゃうと、「ローラン大使が善人でした」という要素が無かったら、そこまで順調に捜査を進めていたとしても、解決には至らないわけでね。でも、
そのままだと「ローラン大使のおかげ」ってことになるけど、もちろんスター映画なので、「久利生だからこそ解決できた」という着地にしてあるのよ。

(観賞日:2016年8月27日)

 

*ポンコツ映画愛護協会