『忍たま乱太郎』:2011、日本

戦国時代。ヒラ忍者の家系に生まれた猪名寺乱太郎はエリート忍者になるため、忍術学園へ入学することになった。田舎で畑仕事をして いる両親に見送られ、彼は旅立った。遠い道のりを歩いて忍術学園に辿り着いた乱太郎は、一年は組の生徒になった。実技担当は山田伝蔵 先生、教科担当は土井半助先生だ。クラスメイトには、摂津のきり丸、福富しんべヱといった面々がいる。しんべヱは大商人の息子で、 趣味は食べることと寝ることだ。きり丸は戦で村を焼かれて両親を殺され、アルバイトで金を稼いでいる。学園長が挨拶に来たので生徒 たちは緊張するが、「忍とはガッツだ」と言われてズッコケた。
乱太郎たちは登はん術の講義を受けるが、険しい崖を全く登ることが出来なかった。火器についての講義では、しんべヱが導火線に点火 して爆薬を爆発させてしまう。忍び刀の講義に続いて忍者の歴史を受けていた時、乱太郎は老婆が覗いているのに気付いた。ちなみに他の クラスメイトは、学級委員長の黒木庄左ヱ門、火縄銃が大好きな佐武虎若、からくり好きの夢前三治郎と笹山兵太夫、後片付けが得意な 二郭伊助、乗馬が得意な加藤団蔵だ。
その日、午後は授業が無いので、きり丸は犬の散歩のアルバイト、しんべヱは昼寝をすることにした。そこで乱太郎は上級生の授業を見学 し、好奇心から大砲に着火した。発射された砲弾は、食事を取っていた山田の頭上に落下した。乱太郎は馬を走らせる美しい女忍者を目撃 した。しかし跳躍した彼女が着地する際、あの老婆に変身したので仰天する。食堂で土井に話すと、「くのいち教室の山本シナ先生だ」と 言われる。「どっちがシナ先生で、どっちが変装なんですか」と尋ねると、「あの人の本当の年は我々にも分からん」と土井は答える。 しんべヱが「この学校って女の子いるんですか」と質問すると、土井は裏山に男子禁制の校舎があることを教えた。
しばらくして、風魔流忍術学園からの転校生・山村喜三太と、戸部新左ヱ門先生のおみやげ・皆本金吾がクラスメイトとして加わった。 そして学園生活も3ヶ月が経過した。ある日の昼休み、ドクタケ忍者隊首領・稗田八方斉は学園長を暗殺するために侵入するが、事務員の 小松田秀作が入門票へのサインを求めて付きまとうので困ってしまう。学園長の前に現れた八方斉だが、「待て、暗殺はランチの後で」と 言われ、食べ終わるのを待った。昼休みが終わってしまい、彼は手下を連れて立ち去った。
学園長の思い付きで、夏休みが1ヶ月早まった。その日から急に夏休みに入り、生徒たちは帰郷することになった。実家の無いきり丸は、 土井の家で世話になることにした。久々に帰郷した乱太郎は、父が一流忍者に仕事を取られてリストラに遭ったことを知る。父は「心配 するな。学費ぐらい畑仕事で稼ぐさ。お前はお前で頑張ればいい」と明るく言う。そこへ、しんべヱがやって来る。「パパが喜んで一杯 美味しそうな物を用意してくれて、ますます太りそうだから逃げて来たの」と言うが、乱太郎の家でも大量に飯を食らった。
乱太郎はしんべヱを連れて、土井の家へ行くことにした。倹約家のきり丸は貧しい夕食を用意していたが、2人が来たので泣き出した。 土井が買い物に出た直後、喜三太がやって来た。彼は風魔流忍術学園の先生・山野金太から届いた手紙を持っていた。重要な件だから土井 に見せるように言われたのだという。しんべヱは見せてもらおうとするが、誤って鍋に入れてしまう。濡れた手紙を乾かそうとした彼は、 それを燃やしてしまう。だが、喜三太は「大丈夫、予備の手紙があるから」と懐から手紙を取り出した。
庄左ヱ門と団蔵、続いて四年ろ組の田村三木ヱ門、三治郎や兵太夫と、次々に生徒たちが土井への用事でやって来た。戻って来た土井は、 まず庄左ヱ門と団蔵の用件を処理することにした。庄左ヱ門たちは変な髪形をした2人組を目撃し、それが4年は組の斉藤タカ丸の仕業 ではないかと考えたのだ。タカ丸には、夜道で通りすがりの男を襲っては髪を勝手に切る“辻刈り”をしていた過去があった。
土井がタカ丸の父・幸隆の営む髪結いの店へ行くと、荒らされていた。店内ではタカ丸、幸隆、さらに金吾も倒れていた。金吾は戸部の 戸部のお供で来たが、刺客が襲って来たのだという。幸隆は「我々は抜け忍だから」と口にした。元々、斎藤家は忍者の家柄で、タカ丸の 祖父・幸丸は敵の城を探るため髪結いに化けて町に住み着いた。しかし忍びの仕事を忘れてしまい、家族の誰にも、敵の城や自分の所属を 話さず10年前に死去していた。そのため、タカ丸たちは連絡が付かない所属の忍者隊から裏切り者と思われているのだ。
戸部は暗殺者を追跡するため、店を飛び出していた。追跡しやすいよう、タカ丸は暗殺者を変な髪型に変えたのだという。店へ戻った戸部 は、町外れの古寺まで追い詰めたが逃げられたことを話す。暗殺者は海松万寿烏と土寿烏という兄弟忍者だった。彼らは風魔が捕らえて いた暗殺者だった。何者かが2人を逃がしたのだ。戸部が追い詰めた際、ドクササコの凄腕忍者たちが邪魔に入っていた。そこへ山田と 息子の利吉が現れ、後を任せるよう戸部に告げて彼らと戦った。
戸部はタカ丸たちに、「どこかの忍者隊がドクササコに頼み、ドクササコがさらに万寿烏と土寿烏に暗殺を依頼したのだろう」と推測を 述べる。戸部は「ここに長居は危険だ。とりあえず土井先生の家にお邪魔しよう」と言う。さらに居候が増え、土井は顔を引きつらせた。 土井が戸部たちを連れて家へ戻ると、四年い組の綾部喜八郎と平滝夜叉丸が増えていた。買い物帰りの三木ヱ門に会ったからだという。 三木ヱ門は大家に頼んで、米と魚を買う金を勝手に借りていた。さらに家の中には、風魔流忍術学校の山野先生と六年生の錫高野与四郎、 中年オヤジなのに一年生の古沢仁之進が来ていた。
万寿烏と土寿烏は土井の家にいる連中をまとめて殺そうとするが、失敗して落とし穴に転落した。そこへドクササコの凄腕忍者が来るが、 別の落とし穴に転落した。彼が這い上がったところへ、山田と利吉が現れる。利吉が「ドクササコ以外の忍者とも戦いました」と言うと、 三木ヱ門は「ウスタケの忍者じゃないかな」と口にした。彼は「火縄銃の名人、照星さんが気になることを言ってた。ウスタケ忍者は ドクササコと連絡を取り合っているらしい」と語る。タカ丸の家はウスタケ忍者だったのだ。
山田や戸部、風魔の面々たちは、ドクササコの一味と戦う。乱太郎たちがいる土井の家には、ウスタケの首領が屋根から落ちてきた。首領 から改めて「ウスタケ忍者にならんか」と誘われた幸隆とタカ丸は、その場で断った。すると首領は「では我々と忍たまで勝負しようでは ないか。忍たまが勝てば、ウスタケは斎藤親子と縁を切ろう。勝負と言っても直接戦うのではない。いわば競争だ」と提案した。
首領はルールについて、「ウスタケ岳という山の中腹にある打鳴寺に明日の日暮れまでに鐘を鳴らした方が勝ちとする」と説明した。足の 速い乱太郎は意欲を示し、1年は組の面々は彼がいるならということで競争を受けた。山田たちは敵の中を突破する危険な競争に反対する が、そこに現れた学園長は「許す」と言う。その隣に八方斉が姿を見せ、「ワシも応援するぞ」と言う。学園長は乱太郎たちに「忍術学園 の実力を見せてやれ」と告げる。上級生たちも応援に駆け付け、ウスタケ&ドクササコとの競争が開始された…。

監督は三池崇史、原作は尼子騒兵衛「落第忍者乱太郎」(朝日出版社刊)、脚本は浦沢義雄、製作は寺田篤&服部洋&中沢敏明&畠中達郎 &奥野敏聡&久松猛朗&薄井正人&重村博文&安田正樹&町田智子&喜多埜裕明&坂井宏先&宇留間和基、エグゼクティブプロデューサー は白石統一郎、チーフプロデューサーは田中渉&厨子健介、プロデューサーは坂美佐子&前田茂司、共同プロデューサーは花田聖& 今井朝幸、ラインプロデューサーは小松俊喜、美術プロデューサーは竹村寧人、協力プロデューサーは小柳憲子、撮影は北信康、照明は 渡部嘉、録音は中村淳、美術は林田裕至、編集は山下健治、眼鏡プロデュース・デザインはヤマシタリョウ、衣裳デザインは松本智恵子、 スタントコーディネーターは辻井啓伺&出口正義、CGIディレクターは太田垣香織、音楽は池頼広。
主題歌「勇気100%」歌:NYC、作詞:松井五郎、作曲・編曲:馬飼野康二。
出演は加藤清史郎、平幹二朗、松方弘樹、竹中直人、中村獅童、檀れい、谷原章介、鹿賀丈史、寺島進、三浦貴大、山本耕史、古田新太、 杏、柄本明、石橋蓮司、中村玉緒、山本裕典、石垣佑磨、山口幸晴、仁科貴、波岡一喜、山口祥行、小沢仁志、曽根悠多、やべきょうすけ 、本山力、福本清三、白井滋郎、木下通博、徳井優、林遼威、木村風太、溝口琢矢、白石隼也、岡山智樹、三津谷亮、落合モトキ、尾関陸 、木村遼希、北村匠海ら。


尼子騒兵衛の忍者ギャグ漫画『落第忍者乱太郎』を基にしたNHK総合テレビのTVアニメを実写で映画化した作品。
脚本はアニメ版のシリーズ構成と脚本を担当している浦沢義雄、監督は『ヤッターマン』『十三人の刺客』の三池崇史。
乱太郎を加藤清史郎、学園長を 平幹二朗、八方斉を松方弘樹、万寿烏を竹中直人、乱太郎の父を中村獅童、母を檀れい、昆奈門を谷原章介が演じている。
他に、幸隆を鹿賀丈史、山田を寺島進、土井を三浦貴大、戸部を山本耕史、食堂のおばちゃんを古田新太、若いシナを杏、老いたシナを 中村玉緒、ウスタケ忍者長老を柄本明、ウスタケ忍者OBを石橋蓮司、与四郎を山本裕典、土寿烏を石垣佑磨、きり丸を林遼威、しんべヱ を木村風太、タカ丸を溝口琢矢、赤ヒゲを山口幸晴、臼茸を仁科貴、ドクササコの覆面忍者を波岡一喜、ドす部下を山口祥行、太郎を 小沢仁志、次郎を曽根悠多、三黄丸をやべきょうすけが演じている。

上映時間は100分だが、撮影を終えた時点では4時間近くもあったらしい。
ってことは、シナリオの段階で盛り込みすぎじゃないのか。2時間以内に収めようという気は全く無かったのか。
それは登場人物の人数にも表れていて、尺から考えると、キャラが多すぎる。
アニメに登場するメンツをなるべく大勢出したいという意識があったのかもしれないが、完全に処理能力を超えている。
だからって「こんな意外な人が、こんな役で出演しているのか」という面白さを味わうことは難しい。
特殊メイクで顔を変えているので、誰なのか良く分からない面々が多いし。

序盤、忍術学園の扉が開いて乱太郎が画面に移り、そこでタイトルでも入れておけばいいのに、すぐにカットが切り替わって「よーし、 新一年生集合」という事務員の声がして、新一年生が集められる。
その中に、もうアンサンブルとして乱太郎が紛れてしまっている。
そこは忍術学校の景色を引いたカメラで捉えるとか、他の一年生が来ている中に乱太郎が加わる様子を描くとか、何かやってから集合して 「みんな付いて来い」という流れにすべきでしょ。

とにかく物語の進行に全く余裕が無いんだよな。
尺に合わせてカットする際に、少し間を取るべきだったり、何かシーンを挟んで次の展開へ移行すべきだったりすべきところまで削ぎ 落としているのだろう。
タイトルが表示された後、いきなり“一年は組”の教室にいるのも拙速だなあと。クラス分けのシーンが省略されているんだよな。
まず先にきり丸やしんべヱをちゃんとした形で登場させて、それからクラス分けへと移った方がいいのに。

いきなり乱太郎たちがラーメンを食べるシーンがあって、「やっぱり忍者はラーメンだよね」と言うのだが、どういう狙いか サッパリだ。
そこは何か流れが無いと、ギャグとして成立しないでしょ。
「忍者なのにラーメンを食べている」というだけではギャグにならないのよ。「忍者とは、こうあるべき」というルールや世界観は全く 構築されていないし。
「昔ながらの忍者なら、こういうものだ」というのも、「ラーメンは忍者らしくない」と感じてもらえるほど、広く子供たちに知られて いる常識ではないと思うぞ。

シナが教室を覗いていたのに乱太郎が気付いた後、「1年生について説明しておきます」というモノローグが入り、いろはのクラス分けが あること、自分たちが落ちこぼれであることが説明されるが、遅いよ。
クラスの面々の紹介もあるが、それもタイミングがおかしいし、ナレーションベースってのは不恰好。最初に自己紹介の時間を設けるとか 、委員決めのシーンを用意するとかした方がいい。
っていうか、その時間、必要かな。
ほとんど誰が誰でもいいような扱いだから、必要な奴だけ流れの中で紹介する形にしておけばいい。

乱太郎たちの投げた手裏剣を全てかわした学園長が犬のウンコを踏むシーンは、ギャグとしてはいいんだけど、描き方が間延びして いる。
その後、「ウンコで足が滑って股が開き、持っていた杖が倒れて頭にコツンと当たる」というのも、テンポが遅い。
ゆったり描くのではなく、むしろトントンと畳み掛けるようにやった方がいいのに。
ウンコを踏んだところで長く間を取っちゃうから、「連続してマヌケなことが発生する」という面白味が弱くなってしまう。

乱太郎がバケツの水を運ぶ途中で倒れて父の「負けるなよ」という言葉を思い出して涙するが、それは流れとして変だ。
その直前に彼はイタズラをやらかしていたのに、その流れで見せるシーンじゃないでしょ。
父の言葉を思い出して涙するというのは、例えば「必死に頑張っているのに全く成長せず、ドジばかりやってしまい、すっかり弱気に なってしまう」という流れでやるべきシーンだ。

土井が食堂で「女装したってダメなんだよ」ときり丸を注意した際、その箸にかまぼこが刺さっていて、「かまぼこ、大嫌い」と残そうと したらおばちゃんが出て来て「お残しは許しまへんで」と頭をボコッと殴るシーンがある。
そこも流れが出来ていない。
っていうか、色々なことを詰め込みすぎて、何を見せたいのかグチャグチャになっている。
そこは女装を注意して、ひとまず落ち着かせて、そのギャグにビリオドを打つべきなのよ。その流れのままでかまぼこのネタに移るから、 全てがボンヤリした感じになってしまう。
あと、そこは、その前に生徒の誰かが嫌いな物を残しておばちゃんに叱られるシーンがあって、その前フリがあって「土井がかまべぼこを 残して殴られる」という手順にすべきだよな。いきなり土井ってのは、違和感がある。

喜三太が手紙を持って来るシーンは、予備の手紙を取り出してもオチになっていない。
それと、その後で次々に生徒が来ることによって、また笑いの焦点がボンヤリしてしまう。
その前に「人が次々に来る」というネタをやっていたんだから、そのまま立て続けにやるべきだ。
喜三太の手紙を使ったネタを一つ挟んでから、また「人が次々に来る」というネタに戻るというのは、構成としておかしいよ。

幸隆が歌で幸丸のことを説明するシーンは、すげえ中途半端で雑。
歌うんだからミュージカルにすればいいのに、アカペラなんだぜ。途中で少しだけアコーディオンとマラカスの伴奏が入るけど、それも 申し訳程度。
そこは伴奏音楽を最初から最後まで入れて、出来ることならバックダンサーなんかも付けて、見栄えのするミュージカルシーンにしちゃう べき。
ちゃんと飾り付けをやらないのなら、歌わせない方がいい。すげえカッコ悪いことになってる。
なんか鹿賀丈史がスベったみたいになってるぞ。

乱太郎たちの学園生活を描く時間が20分ほど経過すると、転校生がやって来る展開。すげえ慌ただしい。まだ、きり丸やしんべヱとの交流 さえ充分に描けていないのに、どんどん次の展開へ移っていく。
あと、「戸部先生のおみやげの皆本金吾」とか言われても、戸部先生って誰なのかと。そこで戸部は初登場なのにさ。
それと、転校生が来るのだから、続いて彼ら2人が関わるようなエピソードが描かれるのかと思ったら、転校してきただけで終わって いる。
後で少し話に絡んで来るけど、ほとんど活用されていないキャラの多いことと言ったら。
アニメ版のキャラをとりあえず出しておけば、子供たちは喜ぶだろうという安易な考えだったのか。

「今回の映画では全く出番の無い」などと言って、暗器の説明役で雑渡昆奈門が2シーンだけ登場するのも、ただ邪魔なだけ。
アニメ版をずっと見ている人なら雑渡昆奈門が何者なのか分かるだろうけど、この映画だけ見たらサッパリだ。
例えば実写もシリーズ化されていて、1作目から雑渡昆奈門が準レギュラーのような扱いで、これが第8作目ぐらいだったら、そういう 登場のさせ方もファンサービスとして分かるけど、これは違うわ。

その後も次から次へと新キャラが登場するが、まるで捌き切れていないし、必要が無いのに画面の中に大勢がいるせいでゴチャゴチャ しまくりだ。
照星や利吉は、いきなり登場して何の説明も無いままなので、アニメを見ていなければ「誰なんだよ、そいつは」という存在 になっているし。
で、肝心の乱太郎は、途中から完全に主役の座を失っている。
だからって、誰かが主役の座を奪っているわけでもなくて、群像劇でもなくて、ただ単に「主役がいるべきなのにキャラが多すぎて ボンヤリ模様になっている」というだけ。

タカ丸の家の問題が物語のメインになる辺りで、乱太郎は完全に「いてもいなくても、どうでもいい存在」に成り下がっている。
そもそも乱太郎は学校で修業して成長したり何かの技を会得したりという行程が無いので、戦いの中心に位置する資格が無いんだよな。
競争ということになって、ようやく乱太郎が主役に戻ろうとするけど、そこで急に「いいんじゃない、1年は組には足の速い乱太郎が いるし」と言う台詞が入るのも唐突。そこまでに、「乱太郎は足が速い」ということをアピールするようなシーンは無かったのに。
撮影したけどカットされたのかな。だとしても、そこは絶対にカットしちゃいけない箇所だろ。

あと、ようやく競争に入って乱太郎が主役かと思ったら、上級生たちにも出番を用意している。さらに、乱太郎もクラスメイトと一緒に 行動しているので、なかなか存在感を示せない。
その一方で、完全にチョイ役かと思っていた虎若と照星が「火縄銃で鐘を狙う」「それを教える」という重要な役回りを任されている ってのも、キャラの扱いとして変だよ。
しかも、鐘を鳴らすのは虎若なんだよな。つまり、乱太郎は競争に勝利していないのだ。何だよ、そのスッキリしない結末は。
「乱太郎が頑張っている姿を見て、僕も打ったんだよ」と虎若に言われて乱太郎は笑顔になっているけど、いやいや、納得しかねるぞ。
主人公に活躍させずに終わらせるって、そんな意外性、誰が得をするのかと。

(観賞日:2012年1月26日)

 

*ポンコツ映画愛護協会