『さんかく窓の外側は夜』:2020、日本

三角康介は少年時代の、川にいる幽霊に気付いて同級生たちに伝えた。しかし誰にも信じてもらえず、「うぜえんだよ、消えろ」と乱暴に突き飛ばされた。現在。大人になった三角は街を歩いている時に違和感を覚え、眼鏡を外した。幽霊を目撃した彼は、怯えて眼鏡を元に戻した。眼鏡を掛けている間は、幽霊の姿が見えなくなるのだ。そんな彼の様子を、冷川理人が観察していた。三角は勤務する書店で本を並べている時も違和感を覚え、眼鏡を外して幽霊の存在に気付いた。
三角が幽霊から逃げ出そうとすると冷川が現れ、「なぜ眼鏡を外すんですか」と問い掛けた。彼は三角の肩に触れると、「凄い。こんなにハッキリ見える。アレが」と幽霊に視線を向ける。冷川は三角を背後から抱き締め、「いきなりでごめんなさい」と胸の辺りに触れる。冷川と三角は、上司から罵倒されて自殺した幽霊の過去を知った。冷川が手をかざすと、幽霊は消えた。冷川は息が荒くなっている三角に、「最高だ。君はまさに僕の運命だ」と告げた。
冷川は「僕の助手になってくれませんか」と名刺を差し出すと、「仕事内容は簡単な除霊作業です。時給は今の倍出します」と説明した。三角が「さっきのは俺の幻覚ですから」と言うと、彼は「自分が今まで見て来た物を否定するんですか」と口にする。三角が「ずっとアレが怖くてたまらないんです」と去ろうとすると、冷川は「僕といれば怖くなくなりますよ」と話す。同じ頃、事件現場に到着した刑事の半澤日路輝は、後輩から「これで3件目ですよ。手口から見て同一犯の犯行でしょう」と告げられた。
最初の仕事を終えた三角は、焼き肉屋に連れて行った冷川に「簡単な除霊作業って言いましたよね?」と批判的な態度を示した。冷川は「簡単でしたよね?」と軽く言うが、三角は調査のために池に入って溺れそうになったことを「死ぬかと思いました」と責める。周りの人は能力を知っているのかと彼が質問すると、冷川は「親も友達も彼女もいません」と答えた。彼は「正式に契約を交わしましょう」と言い、今まではボンヤリとしか分からなかった物が三角を通せば明確に視覚化できるのだと述べた。冷川は手書きの契約書を差し出し、三角はサインと捺印に応じた。彼は同居している母の則子に、新しい仕事は清掃業だと嘘をついていた。
翌日、冷川の事務所に半澤がやって来て、連続バラバラ殺人事件について説明した。犯人はコンビニ店員で、被害者は客の女性だった。発見された遺体にそれぞれ足りない部分があり、それらを組み合わせると1体の人間が出来上がる。犯人は拘留中に自殺し、足りない遺体の隠し場所については口を割らなかった。半澤は冷川に、残りの遺体を見つけてほしいと依頼した。冷川は三角を伴い、犯人のアパートに向かう。不安を口にする三角に、彼は「警察に恩を売っておくと何かと得なんです」と語った。部屋に入ると犯人の霊がおり、冷川は犯行の経緯を観察してから除霊した。
女子高校生の非浦英莉可は石井慶子が通り掛かるのを待ち受け、横浜駅までの道を質問した。石井は親切に教えるが、英莉可は気付かないように呪いを掛けていた。英莉可と別れた直後、石井は車道に飛び出し、トラックにひかれて死んだ。冷川は三角&半澤と共に、除霊の際に見た廃墟へ赴いた。半澤に幽霊を見る能力は無く、冷川は三角に「あの人は自分で確かめたことしか信じません。信じない物はその人に作用できない」と教えた。冷川たちは切断した箇所を組み合わせた遺体の隠し場所を発見し、半澤に教えた。遺体は腐敗しておらず、半澤は不思議に思いながら本部に連絡した。三角は「ヒウラエリカに騙された」という犯人の声を聞き、嘔吐した。
その夜、三角がヒウラエリカの正体について考えていると、冷川は「あのツギハギの遺体を作った人間のことでしょう」と言う。自殺した男は操られていただけで、ツギハギの遺体は呪いを掛けるための装置だと彼は話す。ヒウラエリカは遺体を経由して、呪いを遠隔操作しているのだろうと冷川は解説した。さらに彼は、自分たちが遺体を見つけたことで効力は失われたが、また新たな装置を作るはずだと告げる。冷川は以前に除霊した幽霊からも、何度かヒウラエリカの名前を聞いたことがあったのだ。
冷川は三角から半澤に言わなくてもいいのかと問われ、呪いを掛けただけで警察は動かないと話す。「あんなことはやめさせないと」と三角が訴えると、彼は「それは僕らの仕事じゃないでしょう」と告げた。冷川は三角に、「無意識に口にした言葉が呪いになる。世の中に拡散した呪いを祓っていたら体が持ちません」と語った。翌日、冷川の外出中、三角が事務所にいると半澤が訪ねて来た。ヒウラエリカのことを三角が教えると、半澤は「俺らは現実を相手にしてるからよ」と述べた。
英莉可は廃墟へ行き、三角の存在を察知した。冷川が事務所に戻ると、半澤は次の仕事を依頼した。彼は三角と冷川を廃ビルへ連れて行き、そこで何人もの失踪者が出ていることを話した。店を出していた者も突然死しているが、詳細は何も分かっていない。冷川はビルに歩み、道路に三角形を描いて一辺を半澤に踏んでもらう。彼は結界なので動かないよう指示し、三角を連れてビルに入ろうとする。しかし三角は気分が悪くなり、冷川は故意に作られたポイントだと気付いた。彼は気絶した三角を連れて撤退し、事務所に戻った。
三角は意識を取り戻した後、半澤と2人で会う。半澤はヒウラエリカについて全国に照会したが、前科のある同姓同名の女性はいなかったこと、被害者と接点のある女性もいなかったことを告げる。半澤が去った後、英莉可は三角の隣に出現した。彼女が心を読んで「誰かに縛られてる」と告げると、三角は腰の辺りに痛みを覚えて失神した。冷川は三角の元に現れ、「ダメですよ、簡単に人を入れたら」と口にした。事務所で意識を取り戻した三角は、腰に三角形の印があるのを見つけた。
三角に質問された冷川は、「君の魂はオープンすぎるから、僕だけの物にしようと思って契約を結んだんですよ」と説明した。冷川は雑居ビルについて、負のエネルギーを持った人間を引き寄せ、邪気を吸い取って溜めておく貯金箱のような場所だと話す。三角は冷川が呪いを掛けて解いてやることで金を儲けようと考えていたと知り、「ヒウラエリカを放置していたのも金儲けに繋がるから?」と尋ねる。冷川が否定しないので、三角は「人が死んでるのに、アンタは何とも思わないのかよ」と怒鳴った。
三角が「俺も金儲けの道具の1つってことですか?アンタ、ホントはどんな人間なんだよ」と苛立つと、冷川は「どんな人間?」と首をかしげる。三角が心を覗くと、少年時代の冷川が部屋に閉じ篭もって万華鏡を覗きながら鼻歌を歌っていた。冷川が「満足しましたか」と言うと、三角は「もういいです、お世話になりました」と事務所を去った。一方、半澤は後輩刑事と共に、この1年に日向代議士の関係者が次々に不審死を遂げている出来事を洗い直していた。いずれも自殺か事故死として処理されており、目撃証言や状況証拠も揃っていた。その中には石井も含まれており、半澤は疑いを抱いていたが、「立件するのは難しいかもしれない」と漏らした。
三角は警察署へ行き、自分に接触して来た女子高生がエリカだろうと半澤に伝える。さらに彼は、事務所を辞めたことも話した。半澤は彼に、15年前にあった宗教法人「掌光会」の施設で起きた事件について語る。異臭がするという近所からの通報で半澤が施設へ行くと、信者の遺体が大量に転がっていた。食堂の奥に唯一の生存者がいて、それは教祖として崇められていた幼い冷川だった。彼は不思議な力で信者の病気を治していた。母親は彼を神の子と呼び、俗世間から隔離して施設内で育てていた。
半澤は三角に、特殊な環境下で育ったために冷川は善悪の基準が分からないのだと述べた。冷川は記憶を無くしていたので、掌光会の事件については何も分からないままだった。施設で発見された遺体には、彼の母親も含まれていた。英莉可は父の松男と共に宗教団体に入信していたが、教祖の石黒哲哉を崇拝しているわけではなかった。彼女は石黒への不遜な態度を父から叱られるが、改めようとしなかった。英莉可は鼻血を出すが、付き人の逆木一臣が来ると「何でもない」と誤魔化した。
半澤は上司の昇進祝いのため、渋々ながらも妻の冴子が運転する車で移動していた。英莉可を目撃した彼は、待っているよう妻に頼んで後を追った。英莉可が廃ビルに入ろうとすると、半澤が声を掛けた。逃げようとする英莉可を捕まえ、事情聴取しようとする。英莉可は呪いを掛けるが、そんな力を信じていない半澤には効果が無かった。信じないから効かないのだと悟った英莉可は、夫を呼びに来た冴子に呪いを掛けた。目から血を流した冴子に半澤が駆け寄っている間に、英莉可は逃走して逆木の車に飛び込んだ。
半澤は冷川と三角を自宅に呼び、協力を要請した。冷川は「呪いが強すぎて解くのは難しいです」と言い、無理に引き剥がすと冴子の命が危ないと告げた。家を出た彼は、三角から「何とかしてでも助けようとは思わないんですか」と訊かれて「経験上、誰かを助けてもあまりいいことは無かったです」と軽く答えた。三角は「じゃあ冷川さんは、これまでずっと自分だけの力で生きて来たと思ってるんですか」と抗議し、大事な人を大事にするよう説いた、
冷川が立ち止まって考え込んでいると、黒い車が近付いて逆木が出て来た。彼は冷川を殴り付け、止めに入った三角を昏倒させた。三角が意識を取り戻すと、傍らで英莉可が衰弱していた。冷川は自家中毒だと教え、「人を呪えば、必ず自分に跳ね返って来るんです」と話す。逆木が「何とかしろ」と要求すると、冷川は「自業自得です」と拒否する。しかし三角は、英莉可なら冴子に掛けた呪いを何とか出来るかもしれないので協力してくれと頼む。
冷川は逆木に、危険なので部屋から出るよう指示した。彼は三角に触れ、英莉可の心を覗いた。英莉可は少女時代、目の前で通り魔に母を殺された。彼女が泣きながら呪いを掛けると、犯人は死亡した。その能力を知った松男は宗教施設へ連れて行き、今後は教祖のために力を使うよう指示した。教祖が石黒だと知り、冷川は激しく狼狽した。冷川は英莉可を自家中毒から解放し、三角は冴子の呪いを解くよう頼む。すると英莉可は、貯金箱のエネルギーを使ったから無理だと告げる。
英莉可は貯金箱について、穢れを溜めておく装置であり、初めて使ったが上手くコントロールできなかったと説明する。冷川が貯金箱を1人で作ったのかと訊くと、彼女は石黒が基盤を作って自分が増幅させたと答える。英莉可は冷川の記憶を見ており、石黒について「先生を知ってるの?」と尋ねる。冷川は狼狽し、「覚えてない」と告げる。彼は半澤の元へ行き、「この件は僕の手には負えない」と述べた。三角が「どうして貴方の記憶の中に、あの教祖がいたんですか。そいつが呪いを持ち込んで事件を起こした。野放しには出来ない」と語ると、冷川は「それは私たちの仕事じゃないです」と突き放した。三角は「これは貴方の問題でもあるんじゃないですか」と反論するが、冷川は同意せずに去った。
三角は1人で何とかしようと考え、廃ビルへ向かう。そこへ英莉可が駆け付けると、彼は「ぶっ壊すんだ、貯金箱を。何もしないで逃げるのは、もう嫌だ」と語る。英莉可は彼に、「呪いを掛ける時、わざと名乗った。誰かが気が付いてくれるんじゃないかって。怖かったの、ずっと」と告白する。彼女は三角に「私が貯金箱の入り口を開く」と志願し、2人は廃ビルに足を踏み入れた。英莉可は貯金箱の入り口を開き、三角が奥へ進んだ。入院した冴子に付き添って病院に来ていた半澤は、江東区を中心に妙な事件が続発していると電話で知らされる。半澤が廃ビルの前に来ると、冷川も駆け付けた。冷川は車で現れた石黒たちの足止めを半澤に要請し、廃ビルに入る…。

監督は森ガキ侑大、原作はヤマシタトモコ『さんかく窓の外側は夜』(株式会社リブレ刊)、脚本は相沢友子、製作は渡辺ミキ&大角正、エグゼクティブプロデューサーは大和田宇一&吉田繁暁、プロデューサーは藤田大輔&福島大輔&田渕みのり、撮影は近藤哲也、照明は溝口知、美術は松永桂子、録音は猪股正幸、編集はキルゾ伊東、VFXは城戸久倫、音楽は山口由馬、オープニングテーマ『過眠』&主題歌『暗く黒く』は ずっと真夜中でいいのに。
出演は岡田将生、志尊淳、平手友梨奈、滝藤賢一、筒井道隆、北川景子、和久井映見、マキタスポーツ、新納慎也、桜井ユキ、中込佐知子、内田淳子、水澤紳吾、松澤匠、内田慈、笠松基生、西間木冠、田河也実、佐々木一平、足立智充、山崎潤、尾崎明日香、池田良、吉野晶、ミネオショウ、栗野春香、倉沢しえり、増井湖々、加賀成一、中村祐美子、延増静美、近藤雄介、諫早幸作、廻飛呂男、川村紗也、西川風花、川嶋秀明、中村元気、中山慎悟、二見悠、櫛野愛里、夕帆、絹井カオリ、甘南備和明、辻梨澄、朝日出響也ら。


『MAGAZINE BE×BOY』で連載されていたヤマシタトモコの同名漫画を基にした作品。
監督は『おじいちゃん、死んじゃったって。』で映画デビューした森ガキ侑大。
脚本は『脳内ポイズンベリー』『本能寺ホテル』の相沢友子。
冷川を岡田将生、三角を志尊淳、英莉可を平手友梨奈、半澤を滝藤賢一、石黒を筒井道隆、石井を北川景子、則子を和久井映見、松男をマキタスポーツ、逆木を新納慎也、冴子を桜井ユキ、連続バラバラ殺人事件の犯人を水澤紳吾、半澤の後輩刑事を松澤匠、冷川の母親を内田慈が演じている。

序盤、書店での除霊シーンがある。店が薄暗くなり、冷川と三角を蛍光灯みたいな物が三角の形で取り囲む。
その周囲は真っ暗という映像表現で、これが「結界」ということらしいんだけど、もはや「わざとですか?」と確認したくなるぐらい安っぽいのよ。仮に低予算映画だったとしても、もう少し工夫できるはずだろうと言いたくなるぐらいだ。
これは決して低予算のインディーズ映画じゃないので、監督の希望通りのイメージなんだろうけど、すんげえチープだわ。
幽霊は浄化されて消える表現も、ものすごく淡白で面白味が無い。

映像表現の面では、クライマックスとなる廃ビルのシーンもシオシオのパーになっている。
英莉可が赤い糸のような物を体に巻き付けて苦しむ様子を見せられても、どういうことなのか、サッパリ分からない。その糸が何を表しているのか、なぜ苦しんでいるのか分からない。
糸じゃなくて触手の設定かもしれないけど、どっちにしてもチープであることには変わらない。
その部屋が貯金箱というイメージも、まるで鮮明に伝わって来ない。
なんか安いアングラ演劇みたいだわ。

三角が冷川から助手に誘われ、引き受ける動機は薄弱だ。
もっと「書店の仕事を続けられなくなって仕方なく」みたいに追い込むべきだよ。この映画だと、むしろ彼は積極的な理由でOKしているからね。
で、その積極的な理由が「僕といれば怖くなくなりますよ」という誘い文句。出会ったばかりの男が、そんなことを言っただけで助手の仕事を引き受ける。しかも、最初の仕事で「簡単な除霊作業」という説明と異なる体験をしたのに、正式な契約まで交わす。
「なんでやねん」と、ベタなツッコミを入れたくなるわ。

三角が最初に担当する仕事を回想シーンという形で処理するのは、ものすごく雑。なんで最初の仕事で「除霊とはこうするもの」という手順や、冷川の仕事における態度や行動とかを、丁寧に紹介しようとしないのか。
あと、先に事務所のシーンを見せた方が何かと都合がいいのに、それも翌日まで出て来ないし。
最初の仕事の前に半澤のシーンを短く挟むのも、全く要らない手順だし。
そんなのは協力依頼に来た時に説明すればいい。どうせ短いシーンの挿入では「どうやら連続殺人事件が起きているらしい」という程度の情報しか分からないし、インパクトのある映像で観客の心を掴みに来るわけでもないし。

っていうか、半澤から依頼された案件が、冷川の助手になった三角の初仕事という設定でもいいでしょ。
池の仕事については、溺れそうになったことしか分からないし。どういう依頼で、どういう幽霊で、どうやって除霊したのか、何も分からないままで放り出されているし。
で、半澤から依頼された案件では冷川が廃墟で遺体を組み合わせている犯人の映像を見ただけで除霊するんだけど、それでいいのか。
遺体が廃墟にあることは分かるけど、その場所を具体的に特定できたわけじゃないだろうに。

原作はボーイズラブの要素がハッキリとした形で盛り込まれており、それはTVアニメ版でも踏襲されていた。
しかし今回の実写版では、そこが大幅に薄められている。冷川が幽霊を見る時は三角の胸に軽く触れるだけだし、三角が冷川に触られる時に快感を覚える設定も無くなっている。
BL要素が強くなると、一部の観客層に受ける代わりに幅広い観客層を呼び込めなくなる恐れがある。それを考えると、そこを薄めようという判断は分からなくもない。
ただ、それなら『さんかく窓の外側は夜』を映画化する意味は何なのかと。
この原作を使うのなら、BL要素は切っても切り離せないはずで。

色んな問題点はあるけど、最も痛いのは「英莉可に情状酌量の余地を見出せない」ってことだ。
彼女は石井や冴子を呪う時、明らかに自分の意思で動いている。そこには明確な本人の悪意や殺意があり、「誰かに命じられて仕方なく」ということではない。
なので、そんな奴が何の報いも受けずにベビーフェイスにターンしてのうのうと生き延びる結末に、まるでスッキリしないのだ。
こいつが単なるヴィランと化しているので、「こいつも殺せよ」と言いたくなるのだ。

英莉可は石井や冴子を呪った後、人を殺すことへの罪悪感や苦悩も全く感じさせない。後から三角に「怖かった」「会えて嬉しかった」と弱々しさや脆さを表現されても、「今さら何を」と思ってしまう。
そもそも、英莉可は石黒を崇拝せずに軽蔑しているのなら、なぜ彼のために能力を使うのか。
父に対しても反抗的な態度を取っているので、「父のために」ってのも納得しかねるし。そんな力があるなら、石黒を呪い殺すことも出来るんじゃないかと思っちゃうし。
あと冷川にしても、教団での窮屈な暮らしにストレスを溜め込んでいた時に信者たちを無差別に呪っておいて、なぜ石黒は対象に含めなかったのかサッパリ分からないぞ。

(観賞日:2022年7月23日)

 

*ポンコツ映画愛護協会