『櫻の園 【さくらのその】』:2008、日本

音楽学校でヴァイオリンを学ぶ女子高生の結城桃は、発表会のステージで演奏した。演奏後、彼女は担当教師の若松志乃に呼ばれ、「貴方 の演奏方法ではコンクールに勝てないどころか進級さえ危うい。ヴァイオリンを続けたいなら勝手な思い上がりはやめなさい」と厳しく 注意された。すると桃は反抗的な態度を示し、淡白に「ヴァイオリンは諦めます」と告げた。若松に「辞めたら、これからの人生を棒に 振るのよ」と諌められても、桃はクールに「これからの人生の方が長いですから」と言い放った。
音楽学校を退学した彼女は、10歳年上の姉・結城杏が通っていた名門私立女子高校の櫻華学園へ編入した。杏は桃の担任教師・坂野佳代の 一年後輩だった。桃は3年2組の生徒となり、坂野は生徒の赤星真由子に案内を任さた。桃が旧校舎に興味を持つと、真由子は「もうすぐ 取り壊すことになっていて、生徒は立ち入り禁止という決まり」と教えた。小笠原葵が走り幅跳びをやっていると、ファンの下級生たちが 拍手を送った。それを見た桃は、「変なの」と言う。真由子は「みんな頑張って受験して入っているのに、貴方みたいな人を入れるなんて 理不尽」と桃への不満を口にした。
櫻華学園では下校の際、校舎に向かって「ごきげんよう」と挨拶するのが決まりになっていた。桃が挨拶せずに帰ろうとすると、教頭の 高山玲子が呼び止めた。桃が校則に不服そうな態度を示すと、高山は「お気に召さないようでしたら、いつでも制服をお脱ぎになって結構 です」と言う。クラスメイトの沢美登里と横田奈々美が桃に声を掛けて来て、「ウチって幽霊が出るぐらいレトロでアンティークだから」 と告げた。彼女たちは、旧校舎に足を踏み入れたら必ず呪われると言われていることを話した。
桃はストリートでサックスを演奏している幼馴染・町田洲の元へ足を向けた。彼は「お前には勝てないと思ってヴァイオリンを辞めたんだ 。早く見切りを付けて良かったよ。来月、インディーズだけど東京でバンドデビューすることが決まってるんだ」と言い、ラストライブに 桃を誘った。翌日、桃は真面目に授業を聞かず、教科書にパラパラ漫画を描いた。授業をサボって校庭で居眠りしていると真由子が現れ、 「貴方のせいで私が怒られるの。早く教室に戻って」と注意した。「櫻華に拾ってもらったんなら、勝手なことしないで」という彼女に、 桃は「拾ってもらって悪い?」と言い返す。
桃は旧校舎に無断で入り、開かずの教室に迷い込んだ。その部屋で桃は、埃を被っていたチェーホフ作『櫻の園』の台本を見つける。それ は平成9年の物で、表紙をめくると脚本・演出は「坂野佳代」とあった。興味を持った桃は台本を家に持ち帰り、杏に見せた。すると杏は 、坂野が演劇部の部長だったこと、自分も演劇部員で頑張って稽古を積んだこと、しかし芝居は上演されなかったことを語った。
翌日の昼休み、桃が学校で台本を読んでいると、奈々美が来て「ウチも昔、櫻の園って呼ばれてたんだよ」と教えた。彼女は「櫻の園に 連れてってあげようか」と言い、桜が生い茂る場所へ桃を案内した。そこでは葵と美登里が先に弁当を広げていた。桃が『櫻の園』の内容 について詳しく語ると、奈々美が「演劇部を作ってやろうか」と言い出した。美登里も乗り気になり、誘われた葵も「いいよ」と軽く言う 。桃も賛同すると、坂野に顧問をお願いする仕事を頼まれた。
桃は坂野の元へ行くが、「上演は無理よ。学校が許可しないわ」と言われる。理由を尋ねても、「認められないものは認められないの」の 一点張りだった。葵たちが物知りの校務員・鈴木仁三郎に尋ねてみると言うので、桃も付いて行く。鈴木によると、毎年の創立記念日に 『櫻の園』を上演することが学園の年中行事だった。しかし11年前、本番まで10日足らずとなった時、演劇部員の一人に赤ん坊が出来た ことが判明した。その子は退学となり、上演の中止が決まった。怒った部員たちは部室にこもってストライキを起こしたが、不祥事を 起こして伝統に泥を塗ったとして演劇部は廃部となり、『櫻の園』は上演されなくなったという。
話を聞いた美登里と奈々美は「諦めるしかないでしょ」と言い出すが、桃は「そんなら他のトコでやればいいじゃん」と反論した。葵は 「やろうよ、人を集めて」と言い、ラネーフスカヤ役を希望した。桃はクラスメイトの村上鞠子に声を掛け、演劇部に誘った。葵を慕う 下級生の水田真紀、橘久美、栗原菜緒、さらに片山千春、和田遥、富田美雪という面々が集まり、みんなで部室を清掃した。
みんなで配役を決めていると、下級生の動きに不審を抱いて尾行した真由子が入って来た。そこへ遅れて現れた葵は、真由子に「人数が 足りなくて困ってたの。助けてくれない?」と誘いを掛けた。葵に密かな憧れを抱いていた真由子は、あっさりと入部を承諾した。しかし 読み合わせを始めると、真由子は他の面々よりも明らかに声が小さかった。真由子は個人練習を積み、上手くなろうと努力する。
桃が下校していると、洲が向こうからやって来た。上演できるライブハウスのことを知らせに来たのだという。店のオーナーに頼んだら、 奥さんが学園のOBなので許可が出たという。翌日、美登里たちが勝手に演出プランを決めいたので、桃は文句を言う。すると「桃が指示 しなきゃいけないのに、何も決めてないからいけないんじゃない」と言われてしまう。補習や部活、デートなどで練習に来ない生徒も出て 来るようになった。美登里は練習中、急に泣き出してセリフが喋れなくなる。奈々美と葵が声を掛けると、彼女は妊娠したかもしれないと 打ち明ける。彼氏に話したら、「一人で考えたい」と言われたという。
桃はライブハウイスへ行き、洲に「バッカみたい。みんな本気でやろうと思ってなくてさ」と愚痴をこぼす。彼女は芝居への意欲を失い、 「もうマジでいい、『櫻の園』なんて」と口にした。そこへバンドのボーカルであるルミが現れ、洲にサビのメロディー変更を指示した。 洲がサックスを吹きながら思案していると、桃が思い付いたメロディーを歌って聞かせる桃。洲が演奏すると、それを聞いたルミが「いい 、それで行こう」と笑顔で告げた。その日のライブで、そのメロディーは実際に使われた。
翌日、桃は高山と坂野に呼び出された。『櫻の園』の上演計画が露呈してしまったのだ。高山に「いかなる場所での上演も禁じられて います。即刻、おやめなさい」と言われ、桃は「伝統は守っても、生徒は守らないんですか」と反発した。高山は冷静な口調で、「貴方は 肝心なことを分かっていません。伝統を守ることによって、櫻華の生徒になるのです。上演すれば、生徒たちの進路は閉ざされることに なります」と述べた。
桃は坂野に、「私は『櫻の園』がやりたいだけです」と強く訴えた。すると坂野は「そのせいで人が亡くなっても?妊娠してた彼女、自殺 したのよ。『櫻の園』をやれなくしてしまってごめんなさいってノートに書いてあった。『櫻の園』のことは、もう忘れなさい」と言う。 桃は謹慎3日間の処分を受け、反省文を書くよう命じられた。美登里は妊娠していなかったことを葵たちに明かすが、沈んだ様子で「『櫻 の園』が学校にバレたの、私のせい」と言う。門限に遅れて父に怒られ、『櫻の園』を練習していると話してしまったのだ。
桃は真由子から「やりたいの、『櫻の園』」と言われるが、冷たい態度で「無理。みんなが勝手に盛り上がってただけで、迷惑してたし。 興味なくなった」と告げた。真由子は稽古のおかげで学校へ来るのが楽しくなったこと、後悔したくないことを、涙を流して訴える。だが 、桃は「それって、誰のために?」とそっけなく言って立ち去った。夜、桃は寂しそうに佇んでいた杏から、11年前の思い出を聞かされる 。杏子は「もう、あの時は戻って来ないのよ」と漏らした。
桃は洲から、一緒に東京へ行かないかと誘われる。桃が作った曲をバンドのメンバーが絶賛しており、仲間に入らないかというのだ。だが 、桃は「行けないや。決めたんだ、ちゃんと頑張るって。だから、もう迷っちゃいけないんだ」と告げた。桃はメールで仲間を呼び集め、 「もう一度、みんなでやろう。お願いします」と頭を下げる。すると、それを密かに見ていた坂野も、協力することを約束した…。

監督は中原俊、原作は吉田秋生「櫻の園」(白泉社 刊)、脚本は関えり香、製作総指揮は古賀誠一&松本輝起、製作は秋元一孝& 上松道夫&島本雄二&中川具隆&木下直哉&山路則隆&永井英男&大平清志、エグゼクティブ・プロデューサーは関根真吾&石川薫、 プロデューサーは成田尚哉&池田史嗣&秋元浩之、アソシエイト・プロデューサーは東快彦&湊谷恭史&笹岡幸三郎、撮影は石井浩一、 編集は冨田伸子、録音は志満順一、照明は金沢正夫、美術監督は稲垣尚夫、音楽は川井憲次、音楽プロデューサーは峰征昭。
主題歌「若葉」スピッツ 作詞・作曲/草野正宗、編曲/スピッツ&亀田誠治。
出演は福田沙紀、富司純子、寺島咲、杏、大島優子、はねゆり、武井咲、柳下大、京野ことみ、大杉漣、涌澤未来、西川風花、潘めぐみ、 山田麗、ひろせ友紀、盛岡朋奈、境円香、上村聡美、中村希、米倉涼子、菊川怜、上戸彩、志水季里子、NOBBY KEALEY、尾西要一郎、 霜山愛美、山田亜梨沙、武田珠里、菅原絵梨、若松絵美、逸見栞、田中美優、作田愛美、真木千鶴、斉藤有菜、丹野美月、佐藤史奈、 村岡恵里、松田香澄、木村唯、三瓶由衣、熊澤舞子、長岡泉、佐藤佐知子、三上すみれ、森谷菜月、永澤春佳、佐藤里恵子、鈴木沙紀、 黒沼梓、石山香、小山祐希、高橋沙耶、道山華子、越田淑子ら。


吉田秋生の漫画『櫻の園』を基にした作品。
桃を福田沙紀、高山を富司純子、真由子を寺島咲、葵を杏、美登里を大島優子、奈々美を はねゆり、真紀を武井咲、洲を柳下大、杏を京野ことみ、鈴木を大杉漣、鞠子を涌澤未来、千春を西川風花、遥を潘めぐみ、美雪を山田麗 、久美をひろせ友紀、菜緒を盛岡朋奈が演じている。
福田沙紀と武井咲の所属するオスカー・プロモーションが製作しており、だから若松役で米倉涼子、坂野役で菊川怜、リミ役で上戸彩が 特別出演している。

1990年にも映画化されており、その時と同じ中原俊が今回も監督を務めているのだが、製作サイドのスタンスとしては、リメイクではない らしい。
まあ実際、登場人物も内容も全く違っているし、完全に別の作品になっている。
ただし、完全に別の作品として仕上げたことが良かったのかというと、見事なぐらい裏目に出ている。
素直にリメイクとして作っておけば、少しはマシだっただろうに。

そもそも『櫻の園』がリメイクすべき映画だったのかというところからして、疑問がある。
あれは奇跡と言ってもいいような作品であり、同じ題材で二度も奇跡を起こすのは、至難の業である。
オリジナル版の『櫻の園』は、内容としては「女子高の平凡な風景を切り取っただけ」というものであったが、とにかく雰囲気が素晴らし かったからだ。
監督がそれを狙ったわけではなく、結果的にそうなったのだが、あの映画は「雰囲気一点勝負」というシロモノだった。
フワフワしているが心地良い雰囲気が、あの映画の持つ魅力だった。

だから、「オリジナル版の夢をもう一度」ということであれば、その雰囲気を再現する必要がある。
だが、同じ雰囲気を出すってのは、ものすごく難しい作業だ。雰囲気というのは、かなり曖昧で、掴みどころの無いものだ。
その雰囲気は、「時代」「出演者」という要素も材料として作られたのかもしれない。
だとすれば、それを再現するのは不可能ということになる。
それでも出来る限り近付けるために何が出来るかと考えた時に、「当時のシナリオをそのまま使う」というのが、この映画を救うための ベターな選択だったのではないか。

ところが、この映画は、リメイクとは言えないぐらいの改変が施されている。内容が全く違うのだ。
これが大きな失敗だった。
何より、オリジナルでは2時間の出来事だったものを、1ヶ月に期間延長してしまっている時点で「分かっちゃいないなあ」と感じる。
オリジナル版は「開園までの2時間」という短い時間に限定することで「刹那」が感じられるようになり、それが魅力に転化して いたのだ。

オスカーの社長が、所属タレントを売りたい、スターにしたいという意欲満々だったことだけは、痛いほど伝わってくる。
しかし残念なお知らせだが、福田沙紀にはメインを張るだけの力が備わっていない。
そして、この映画に適任だったとも思えない。
どうしても彼女(&武井咲)を売りたいと思ったのであれば、せめて題材は別のモノをチョイスすべきだった。
タレントと題材が完全にミスマッチだ。

冒頭シーンの桃の演奏は、明らかにノイズになっており、「下手な演奏」として描こうとしているように見える。
だが、若松は「貴方の演奏方法ではコンクールに勝てないどころか進級さえ危うい」と、演奏方法に問題があるようにコメントしており、 下手だとは指摘していない。
だから、桃の演奏が下手という設定なのかどうかが良く分からない。
例えば、「伝統的ではないけど、才能は感じさせる演奏」ということを誰かに言わせておけば、印象も違ったんだろうけど、そういう 細かい配慮は無い。

桃が単なる身勝手で反抗的な女にしか見えないのだが、それはいいのかな。若松の言うことは間違ってないもんな。
反りが合わずに退学したということじゃなくて、ただの生意気な女にしか見えないぞ。
あと、桃は音楽格好の伝統的な校風が嫌で退学したはずなのに、また伝統的な学校へ転校するというのは、アホにしか見えないん だけど。
姉が通っていたのなら、校風は知っているはずだし。

っていうか、そういう「伝統に対して反抗的」というキャラをメインに据えている時点で、もう完全に間違ってるなあ。
「ごきげんよう」に代表されるように、「お嬢様学校」としての雰囲気作りが必要なのに、それよりも「生意気で反抗的な桃」が 勝っちゃってるし。
一方で、「名門のお嬢様学校」の雰囲気作りは全くやっていない。周囲の女子生徒たちの話し方も、お嬢様な雰囲気は皆無。ごく普通の、 今時の女子高生でしかない。むしろ、「ごきげんよう」の部分だけが浮いているぐらいだ。ただ「校則が厳しい学校」という風にしか 見えない。
でも、これって「青春ガールズムービー」じゃダメなのよ。
「妄想の中にしか存在しないような女子高生たち」であるべきなのよ。

桃は台本を一日で読み終え、その内容を詳しく葵たちに説明するぐらいチェーホフの『櫻の園』にハマっているが、なぜ彼女が強い関心を 示したのか、まるで理解できない。
そこに説得力のある理由は用意されていない。
あと、桃が自分たちで上演したがるのも、イマイチ分からないなあ。
他の面々はともかく、やたらと反抗的でやる気の無さそうな桃が、そこだけは乗り気なのがピンと来ない。

それと、桃がチェーホフの『櫻の園』の内容を詳しく説明する必要なんて全く無いよ。
それは観客に説明するという意味合いがある場面なんだろうけど、全く頭に入って来ないし。
ぶっちゃけ、チェーホフの『櫻の園』の内容なんて、この映画にとって、どうでもいいことなのよ。
タイトルが『櫻の園』という部分だけに意味があるのであり、それを除けば、他の物語であっても別に構わないのだ。

みんな素人ばかりなのに、いきなり演劇をやろうとしている。
それなら、もう読み合わせとか演出とか、初歩の時点で色々と問題が出て来るはずなのだが、それほど問題もなくスムーズに練習が進行 している。
それ以降も、「素人ばかりだから上演までのプロセスやノウハウを何も知らず、だから苦労したり、想定外のトラブルに見舞われたりする 」といった展開は無い。
そもそも、演劇をやったことの無い人間ばかりなのだから、最初に台本の読み合わせをするという手順さえ知らなくても当然なのに、そこ は普通にやっているし。
誰か一人でも、演劇の経験があるキャラを入れておけば解決できる問題なのに。
っていうか、それを桃にすれば良かったんじゃないのか。

桃がヴァイオリンをやっていた設定は、まるで意味の無いものになっている。
バンドのメロディーを思い付いたのは音楽をやっていたからかもしれんが、そもそも、そこでバンドが彼女の作った曲を演奏するという 場面を持って来ること自体が無意味。
上戸彩をゲスト出演させるのは別にいいけど、そこで歌わせるほどフィーチャーする必要は無い。
そこで桃がメロディーを考えるというのは、余計な寄り道にしか思えない。

「美登里が妊娠しているかもしれない」という展開は、11年前の出来事と重なるようなことは無く、あっさりと妊娠していないことが判明 する。まるで意味の無い設定になっている。
学校にバレるのは、別の形でも何の支障も無い。むしろ、その方がいい。
「妊娠」という設定にするのなら、どう考えたって11年前の出来事に重ねるべきでしょ。
なんで無造作な扱いで放り込んでいるんだよ、そのネタを。

真由子は桃に対して反感を抱いていたはずなのに、入部すると完全に消えてしまう。
「入部したものの、桃に対するわだかまりはあったが、次第に薄れていく」というようなドラマ展開は用意されていない。
杏子は結婚相手と上手く行っていない様子があったが、消化不良のまま放り出される。
反対していた坂野が協力するようになるまでのドラマ、心情変化の描写も全く無い。
急に態度を変えているので、もうギクシャク感と違和感ありまくりだ。

みんなが一致団結し、坂野が協力すると決めたら、もう後は上演に向けて邁進し、「学校が反対している」という以外に問題が起きたら ダメなのよ。
それなのに、「女のいやらしさを出すよう坂野からダメ出しされた葵が苦労する」という展開を用意する。
そんな苦労は、その段階でやるようなことじゃないのよ。やりたいのなら、それより前に処理しておくべきなのよ。
しかも、その苦労、その場だけで終わっている。
「そこから努力したり何かきっかけがあったりして、上手く演じられるようになる」という展開は無い。
そこに限らず、持ち込まれたエピソードは、総じて投げやりだ。

『櫻の園』の上演は、あっさりと許可される。そこへ向けてのドラマも無い。
反対していたはずの高山が、簡単に認めるのだ。
桃たちの熱意ある主張を聞かされて考えを変えるとか、桃たちの行動を見て心境が変化するとか、そういうことは無い。
しかも、高山が許可したことを、坂野のセリフで説明してしまうという愚かしさだ。
せめて富司純子にそのシーンを演じさせていれば、それだけで説得力がアップしただろうに。

(観賞日:2011年9月17日)

 

*ポンコツ映画愛護協会